110 :
Pちゃん:
でもそれも、吉澤さんとはっきり目が合うまででした。
吉澤さんの目は今まで見たこともないくらいに冷たく、凝視するようにじっと私を見下ろしています。
そこでようやく私は、吉澤さんの服に広がる大きなコーラの染みに気がついたのです。
「吉澤さんの服が…あんた!どういうつもり!」
(違う…私はただ…)
でも、どんな言い訳もできません。だってコーラに毒を入れたのは他でもない、私自身なんですから。
理由を話せば私が高橋さんを殺そうとしたのが吉澤さんにもばれるでしょう。
それだけは、耐えられなかったのです。でも…。
(もう駄目。嫌われた…吉澤さんに嫌われた!!)
吉澤さんの顔を見ることが出来ず、冷たい目にも耐えきれず、私は練習室を飛び出してしまったのです。
111 :
Pちゃん:03/04/06 19:43 ID:ARv700v8
「何、あの子…。吉澤さん、大丈夫ですか?着替えた方が――」
「高橋」
吉澤の目は、何かを決心したような…強い目つきだった。
「吉澤さん…?」
「悪いけど、紺野と二人にしてくれる?」
「…」
なぜ?と聞き返したい気持ちはあった。だが、とてもそんな雰囲気ではない。
そして今、吉澤の目は高橋を通り越し、まっすぐに紺野へ向けられている。
何か心に引っ掛かるものを感じながら、高橋は練習室を後にした。
112 :
Pちゃん:03/04/06 19:43 ID:ARv700v8
「わざと、ですか…?」
先に口を開いたのは紺野だった。
「…やっぱりね。私、見てたんだ。紺野と亀井が、コレに何か入れてるの」
吉澤が、空になったペットボトルを取り上げる。
「紺野…また高橋を、殺そうとしたんだね…?」
紺野はあからさまに目をそむける。しかし、吉澤は続けた。
「どうして?紺野、そんなに高橋が―――」
「嫌いですよ」
きっぱりと、紺野は答えた。
113 :
Pちゃん:03/04/06 19:47 ID:ARv700v8
川o・∀・)<更新です!!
川oT-T)<嬉しいお言葉を頂けて猛烈に感激です…
川o・-・)ノ<私などの為にスレ立てて下さった方に感謝もしつつ、のんびり更新出来ればいいなと思ってます。
川o・-・)ノ<それでは、これからも宜しくお願いします。紺野あさ美でした。