1 :
あ:
2 :
2:03/03/07 21:14 ID:MZvazlUE
2
3 :
名無し募集中。。。:03/03/07 21:14 ID:VyU38hH/
2ゲッチュ
5 :
名無し募集中。。。:03/03/07 21:30 ID:6uHPbd42
なんで漏れを呼ばねーんだよ!!!!!!!!!
6 :
馬鹿が見る、あいぼんのケツ:03/03/07 21:30 ID:EQU8gjFR
7 :
電気ひ辻:03/03/07 22:11 ID:ikekyiRH
( ´D`) <だスレのよかんれす
小説書きます。
「かくれんぼ」という題名です。
11 :
1:03/03/08 08:35 ID:Anq6M/9U
あたし達が、解散した日のこと。
12 :
2:03/03/08 08:37 ID:Anq6M/9U
あたし達は、滞りなく、全く予定通りに、全ての手続きを終えた。最後のライブ
だったり、緊急特番!とか言って組まれたテレビ用の撮影だったり、モーニング娘。と
してこなす最後の一日には、やっぱり仕事が詰め込まれていた。それはいつもより
多いくらいで、その忙しさのせいか、全てが終わったその時もめまぐるしさだけが
残って、そこに解散の実感はほとんどなかった。
最後のカメラが止まり、スタッフさんの声が終了を告げた時、あたしは、正直
疲れきっていた。多分他のメンバーも、それは同じだったろう。また、翌日から
すぐにソロや、別の活動のために忙しくなる子もいた。
だからどうして最後に、メンバーが集まることになったのか、そして集まることが
できたのか。それは未だもってよくわからない。例えるなら神さまの、導きのような
ものだったのだろうか。もっともあたしは、神さまなんて信じていないけれど。
13 :
3:03/03/08 08:38 ID:Anq6M/9U
人気の完全に消えた事務所の一室で、あたし達はテーブルを囲んだ。事務所は
あたし達の為に開放されていた。最後の計らいだったのかもしれない、電気は
つけられていたし、人は警備の人も含めて全員出払っていた。ただ、それがはたして
水入らずという計らいなのか、それともほっとかれただけなのか、そこまでは知らない。
とにかくあたし達はそこで、ほんとうにささやかながら最後のお別れ会をした。
泣くのはやめよう、そう言ったのは意外にも、カオリだった。モーニング娘。は、思い出に
なっちゃったけど、でもそれは楽しい思い出だから、泣くのはやめようよ。そう言って、笑った。
その言葉は、変にみんなの胸にしみちゃって、逆効果なんじゃないかって
思ったのを、覚えている。
14 :
4:03/03/08 08:40 ID:Anq6M/9U
あたし達は、だからあまり昔のことは話さなかった。それまであったことを話そうと
すると、どうしてもそういう方向にいってしまうからだ。話の内容は、例えばこれからの
夢だとか、展望だとか、そういう方面に向かっていった。
時間は、いつもと変わらないペースでどんどん過ぎていった。最後の日だからと
言って、決して特別扱いしてはくれなかった。だけど12時をまわっても、誰一人
として帰ろうとしなかった。その頃にはもうとっくに話は尽きていて、あくびする子
なんかもちらほら混じっていたのだけれど、それでも誰一人「帰ろう」とは言い出さ
なかった。
これが最後の別れなんてことは、誰も思ってなかったし、そもそもお別れだなんて
発想すら、みんなそこまで持ってなかったと思うんだけど、なんとなく感慨深いものが
あったからかもしれない。
15 :
5:03/03/08 08:48 ID:Anq6M/9U
最初に言い出したのは、誰だっただろう。確かカゴだったと思うんだけど、ツジだった
ような気も、する。
「かくれんぼ、しようよ」
あたしが気づいた時には、もう三人か、四人くらいで盛りあがってた。
「ルールを決めようよ!」なんて話に、首をつっこむつもりは最初はなかったんだけど。
「じゃあ、あれね、見つかったら罰金ね」
「100マンエンにしようよ、罰金」
「って、おい。そういうのはやめろって」
物騒な言葉には、長年の習慣からかついつい口を挟んでしまう。
「せっかくだから、みんなでやりましょう!」
そんなカゴの呼びかけにその内、入ったばっかりの子なんかも加わって、結局全員が
参加することになった。
どうやら本格的にかくれんぼが開始されたのは、確か2時をまわったあたりの時間だったと思う。
16 :
6:03/03/08 08:53 ID:Anq6M/9U
「じゃんけん、ぽん…あいこで…しょ!」
じゃんけんだけで長かった。そうしてオニになったのは、何故かあたしだった。
ぴったりだと、ケラケラ笑うガキ二人をあたしは睨みつけてやったんだけど、そしたら
数え出す前に部屋から逃げ出しやがって、みんなはそれをくすくすと笑いながら見ていた。
「じゃ、100数えるから。もーいーかいとか言わないから」
乱暴にそう言い放つと、あたしはテーブルに顔を伏せた。
「いーち、にーぃ、さーん…」
ドアから出ていく足音。そのすべてが遠くへ消えていって、もう部屋には誰もいないって
わかっても、あたしは顔を伏せたまんましっかりと、100まで数えた。
何故だかわからないけど、そういうのは律儀にやるべきだ、と思ったから。
17 :
7:03/03/08 08:55 ID:Anq6M/9U
そのかくれんぼの様子は、今でもしっかりと覚えている。目を閉じればいつだって
思い出せる自信がある。
「…さて。」
はじめこそ消極的だったあたしとは言え、始まってみれば否が応でも、盛りあがってくる
自分を、感じざるを得なかった。まるで名探偵よろしく、あたしは頭を働かせた。
なんと言っても通いなれた事務所。それにルールとして、この階から出てはいけない、と
いうのがあった。また、開放されているとは言っても、鍵のかかっている部屋はいくつもある。
つまり隠れる場所はかなり絞られるわけで。
いくつかの応接室、トイレ、会議室。ひとつひとつ、頭で絞って行く。
しらみつぶしに探せない範囲ではなかった。
18 :
8:03/03/08 09:02 ID:Anq6M/9U
まず、あたしはトイレに向かった。女子トイレは広くて、個室の数も10は数えられるくらい。
いちいち探してもよかったんだけど、その時ちょっとしたイタズラ心があたしの胸をくすぐった。
あたしはまずトイレのドアを、音がしないように慎重に開けた。それから足音を消して、
電気のスイッチのところへ向かうと、おもむろにスイッチを消した。
「ひっ」
ぱちっという音とともに、真っ暗になったトイレに声が響いた。奥から3番目の個室に、
間違いなくリカちゃんがいた。あたしはまた気配を消して、その前に忍び寄った。
そうして不意をつくように、全力でドアを乱打した。
ドンドンドンドン!
力なくドアが開いた時には、リカちゃんはちょっと泣いていたと思う。暗かったから
よくわかんないけど。
ちなみに男子トイレにはヨッスィーがいた。もちろん同じ方法で泣かした。
19 :
9:03/03/08 09:04 ID:Anq6M/9U
「見ぃつけた!」
あたしは見つける度に、わざと大きな声でそう言った。会議室には中学生の子達が
何人か固まって隠れていた。きっと年の近い子どうしだけで、最後のお別れをしてたんだろう。
手強かったのはカオリとナッチだった。二人はどこにいたかと言うと、廊下の付き当たりに
ある喫煙所の、自販機の裏。二人で協力して動かしたんだそうだ。
舐めてる奴も中にはいた。例えばコンノは最初の部屋の、なんとあたしが顔を伏せていた
テーブルの下にいた。ずっと息を殺していたらしい。ツジに至っては、応接室のソファで寝ていた。
すぐさま叩き起こすと、逃げようとする襟首をつかんで「見ぃつけた」と言っておいた。
20 :
10:03/03/08 09:09 ID:Anq6M/9U
最後まで、見つからなかった子もいた。
「おっかしいなぁ、探すとこは全部、探したのになぁ…」
あたしは許された全ての範囲を、しらみつぶしに探した。廊下の植木の裏、扉の影、
もう使われていない応接室。ロッカーまでひとつひとつ調べた。
もうその頃には、かくれんぼ自体もグダグダになっていて、隠れるのをやめて出て来る子
なんかもいた。多分4時を回ったあたりだったと思うけど、結局、最初の部屋にはもう
カゴ以外の全員が集まっていた。
捕まえたみんなも一緒になって、ずいぶん探した。もう終わったから、出て来い。
全ての部屋で、そう何度も呼びかけた。
けど、カゴは結局出て来なかった。
21 :
11:03/03/08 09:11 ID:Anq6M/9U
それからも、みんなの顔はよく見かけた。時々は会うこともあった。意外かも
しれないけど、あたしはゴッチンとよく会うようになった。ゴッチンはあたし達が
解散してからも、表向きは関係なしって形でしばらく活動を続けてたんだけど、
最近はCDを出すこともあんまりなくなって、なんかドラマとか、そっちの方に
力を入れてるみたいだ。
忙しい時は忙しいけど、暇なときはほんとうに暇らしい。なんだかうらやましい生活だ。
いつだったか、かくれんぼの話をしたことがある。二人で飲んでいた時に、あたしがふっと
思い出して、話して聞かせた。
「いいなぁ」
ゴッチンは、最後まで聞き終わると、心底うらやましそうにそう呟いた。
「あたしも、そういうの参加したかったよ」
22 :
12:03/03/08 09:12 ID:Anq6M/9U
やがて世間はあたしのことを忘れた。あたし達のことを忘れた。
23 :
13:03/03/08 09:14 ID:Anq6M/9U
ある晩のこと。
めずらしくカオリから電話があった。
しばらく近況を報告しあった。カオリは美術関係の仕事をしているらしい。簡単な美術館の
ようなものを持っていて、絵を売ったり飾ったりしてるという話だった。
「美術館」ならわかるけど、「美術館のようなもの」というのがよくわからなかったが、あたしは
何となく納得した。なんせ相手はカオリだ。
もちろん自分で絵を書いたりもしてるそうだ。そしてオーナーの気合(とカオリは言っていた)で
書いた絵を展示したり、時には売ったりもしているとのこと。
「それって、いいの?」
「うん、いいの」
自信ありげに言いきるカオリは、なんだかちょっと自慢げで、でも感じ悪いところは一切なくって。
まるでマンガに出てくる、ガキ大将みたいで微笑ましかった。
24 :
14:03/03/08 09:16 ID:Anq6M/9U
「あー、あとねー、歌ったりもするよ!」
再デビューの話でも狙ってるのかと思って、すこしびっくりしたが詳しく聞くと、たまに
地元のライブハウスなんかで、アマチュアバンドに混じって歌わせてもらったりしてるらしい。
そういう豪胆さのようなものを、あたしは心底うらやましいと思った。
「ねぇ、ヤグチさぁ」
カオリはしばらくの沈黙のあと、ぼそっと吐き出す様に言った。
「同窓会、やらない?」
ヤなら全然いいんだけど、と付け加えた。そんな控え目な部分も含めて、カオリは
いつまでもカオリだった。
25 :
15:03/03/08 09:19 ID:Anq6M/9U
それから数日が経ったある日の午後。あたしは喫茶店にいた。待ち合わせの時間には
まだ大分あったけど、特に用事もなかったあたしは早めに来て待っていた。
いつのまにか、そういう習慣が身についてしまっていた。
すこしの緊張と懐かしさを胸に、あたしは入り口のドアを見つめていた。やがて、ほとんど
時間どおりにドアが開いた。
「ツジぃ」
手をあげながらなんだか、あたしは照れくさくって笑った。
「久し振り」
「お久しぶりです、ヤグチさん」
26 :
16:03/03/08 09:21 ID:Anq6M/9U
ツジはもうすっかり、大人になっていた。今は学生で、なんかたいそうな研究をしている
らしい。内容は正直、聞いてもよくわからなかった。
「背もね、あれから大分のびちゃって」
あの頃のベタついた敬語ではない、そのハキハキした喋りかたは、響きこそ気持ちの
いいものだったけど、すこし物足りなかったのも事実だった。
「しっかし、お前が学生とはなぁ…」
「はは」
ツジは口元だけで笑ってみせた。
「よく言われるんですよ、やっぱりあの頃は作ってたの?なんて」
そうして、大袈裟に顔をしかめてみせた。
「作ってたのかもしれないですけど、本気でしたよねあの頃は」
遠い目でそう呟いた。そんな大人びた仕草からも、背伸びは感じられなかった。
27 :
17:03/03/08 09:22 ID:Anq6M/9U
「そうそう、カゴについてなんだけどさぁ」
あたしは本題に入った。ツジは少し首を傾げた。
「…そう言えば、会ってないですね」
「あたしも全然会ってないんだよね、解散の日以来かな?」
「あぁ、こっちもそんなもんです」
言葉を切るとツジは、心配そうにあたしを見つめた。きっとあたしが途方にくれたような
顔を、していたからだろう。
カオリはああ言ったけど、あたしとしては、同窓会という堅苦しい形じゃなくって、できれば
適当に集まりたかった。どこか遠慮していたのかもしれない。ただ一応形として、連絡は
全員に入れようと決めていた。
電話を回しながら一人二人ぐずるかな、と思っていたんだけど、なんと次々と快諾が
返ってきた。
ただ、ひとしきり連絡は入れたものの、どういうわけかカゴにだけは連絡がつかなかった。
長い月日の中では携帯も、住所すらも変わっていて、驚くべきことに解散後、誰とも
一度も連絡をとっていないらしく、連絡先がまるでわからない状態だった。
あたしとしては最後の望みをツジに託していたんだけど。
28 :
18:03/03/08 09:24 ID:Anq6M/9U
「で、同窓会の話なんですけど」
カゴのことはひとまず置いて、話を進めることにした。ツジは前もって聞いておいた
みんなの予定を、照らし合わせながらテキパキと日取りを絞って行った。
わざわざ呼び出したのは、それを打ち合わせる為でもあったんだけど、日取りは10分も
たたないうちに決まってしまった。
「多分この日が一番だと思います」
自信ありげに言いきられて、あたしはただうなずくしかなかった。
積もる話もあるかなと思ったけど、ツジはそれからすぐに帰ってしまった。かかってきた
携帯で、誰かとしばらく話したあと、立ちあがる前にいかにも申し訳なさそうな顔で
すいません、と言った。
一人残されたテーブルで、なんというか、あたしはひどく惨めな気分になってしまった。
「忙しいんだよね、しょうがないよ…なぁ」
空のコップに向かって、あたしは呟いた。
29 :
19:03/03/08 09:26 ID:Anq6M/9U
日取りに異論は出なかった。企画のすべてが順調に進んでいく中、あたしが気に
なっていたのはやはりカゴのことだった。
あたしは別に、幹事というわけではなかった。そんなつもりもなかった。ただ、一番ヒマだった
のは、間違いなくあたしだったから。気づくと連絡係のような立場におかれていた。
そうなると、なんだか責任を感じてしまう。
ある日、ふと思いついたあたしは、カゴの実家に電話をしてみた。親同士の付き合いが
ちょっとだけあったらしく、家に聞いたら番号はすぐにわかった。
「もしもし…」
出たのはお母さんだった。
「あ、あのう、ヤグチと申しますけれど」
「…ヤグチさん?、あぁ、お久しぶりです…」
そうして、あたしは信じられない話を聞くことになった。
30 :
20:03/03/08 09:29 ID:Anq6M/9U
カゴの実家は思ったより大きかった。あたしが着いたのは、ちょうどカゴのお母さんが
家をでようとしている瞬間だった。幸いにも間に合ったらしい。何度考えても奇跡のような
タイミングだった。
はたしていいタイミングだったのか、悪いタイミングだったのか。なんとも言えないが。
「ヤグチさん、すいません、遠いところをわざわざ…」
そう言って頭を下げたカゴのお母さんは、一目見ただけでは見分けがつかないくらい
面変わりがしていた。きっと街ですれちがっても、わからないくらい。もちろん最後に会ってから
何年もおいたせいでもあるんだけど、それにしてもあたしはその変化に戸惑った。
「すっかり、御立派になられて」
そんなお愛想をいただいた。向こうにしてみれば、あたしも似たようなものなのかもしれない。
31 :
21:03/03/08 09:31 ID:Anq6M/9U
焼場へと向かうタクシーの中で、すこし話をした。
「ほら、あの子、一応昔は有名人だったじゃないですか…だからね、下手にお葬式
なんて出すと、ほら、騒がれちゃって」
お母さんは、それだけ言うのもやけに苦しそうだった。きっと無念で仕方がないのだろう。
だけどそこにどういう事情があるのかは、とても聞けなかった。
「病気は…なんの病気だったんですか」
「血液が悪かったらしくて…わたしにも、よくわからないんですけど、難しいんですってね…
気が付いた時にはもう、手遅れでした」
無念を吐き出すかのように、お母さんは言った。
カゴは果たしていつ頃から悪くて、そしていつ頃から気が付いていたんだろうか、
そんなことをちらっと思った。結局、それも聞けなかった。
32 :
22:03/03/08 09:35 ID:Anq6M/9U
葬儀は狭い焼場で、ひっそりと行われた。集まっているのは親族の人だろうか、本当に
身内だけといった風で、人数もあたしを入れても十人もいなかった。
せめてもの形としてお坊さんが唱えているお経も、なんだかやけにぞんざいに聞こえた。
じっさい、こんな場所ではお坊さんも力がでないのかもしれない。しかしお母さんは
時々、満足そうにうなずいたり、手を合わせたりしていた。
「ほんとうは、こちらから連絡すべきだったんですよね、もちろん皆さんにも」
流れるお経の中、ふとお母さんが小声で、あたしに耳打ちをしてきた。
「でもね、あの子がきつく言うもんですから…見られたくなかったんでしょうか」
その言葉に、あたしは気づいた。カゴにとって、モーニング娘。の仲間は、弱った姿を
見せてもいい相手ではなかった、ということに。
それについてはとくに、何とも思わなかった。ただ、あたしならどうだろう、といったことを
ぼんやりと考えたまでだった。
そしてしばらくしてから、あたしも耳打ちを返した。
「あたしがカゴ…あたしがアイさんだったら、やっぱりそうしたかもしれないです」
33 :
23:03/03/08 09:36 ID:Anq6M/9U
「そうですか…でもね、私はヤグチさんにご連絡いただいて、こうして来ていただいて
やっぱりよかったと思っているんですよ」
それは寂しい声だった。ここが閑散とした狭い焼場で、これが遺影すらも飾られない
ような葬儀であったことを差し引いたとしても、それは寂しい声だった。
「ヤグチさんも、拾ってあげてください」
お経はじきに終わった。お母さんに導かれ、あたしはもう灰になってしまったカゴに歩み寄った。
不思議と涙はでなかった。でもそれは悲しくないというよりは、ただ実感がないだけだという
のが、あたしにはわかっていた。きっとこの日のこの思い出が、いつか胸をしめつける日がくる。
そんな予感めいたものを感じながら、あたしはゆっくりと骨を拾い上げて、骨壷にいれた。
34 :
24:03/03/08 09:38 ID:Anq6M/9U
葬儀はすぐに終わった。あたしが着いてから一時間も経たないうちに。
集まっていた人々もすぐに、口々にお悔やみを述べて去って行った。最後にお坊さんが
帰っていくと、残ったのはあたしと、お母さんだけになった。
がらんとした焼場はやけに広く感じた。
「よかったら、家に泊まって行かれませんか、もう遅いですし…」
あたしは丁重に断った。お母さんは軽くため息のようなものをついた。
残念がっているようにも、ほっとしているようにもとれた。その表情からは、感情らしきものは
あまり読み取れなかった。
「今日はほんとうに、ありがとうございました。きっとアイも喜んでいると思います」
お暇しようと思ったその時、ふと気になって尋ねた。
「そう言えば、解散した日のことなんですけど…」
35 :
25:03/03/08 09:39 ID:Anq6M/9U
「あぁ、覚えてますよ…」
お母さんは下を向いて、少し笑った。それから、膝の上の骨壷をすこし撫でる様な仕草をした。
「かくれんぼしたんだぁ〜って言ってました。嬉しそうでねぇ…」
「あの日、カゴだけ見つからなくってね、結局朝まで探したんですけど」
「そうですか…途中で帰ってきちゃったんですね、じゃあ」
お母さんは、思い出したような声でそう言った。
「たぶんそうだと思います。ウチ等は結局朝になって解散したんですけど、その後
見つかったってわけでもないみたいだったから」
言いながら、あたしはその日の記憶を手繰り寄せるように頭を振った。
「さよならが、辛かったのかもしれませんね」
お母さんはぽつりと言った。それから顔を上げて、続けた。
「それにね、あの子よく帰ってきちゃったんですよ、昔から。かくれんぼの途中なのに」
あたしの耳に、「あの子」という発音が懐かしく聞こえた。お母さんは、ほんとうに
懐かしそうな遠い目をしていた。
36 :
26:03/03/08 09:41 ID:Anq6M/9U
「あの子ね、怖かったんですよ、きっと。かくれんぼしてて、もし自分が探されて
なかったらどうしようかって、そういうところがあったんです、あの子には」
あたしは、思い返した。
なんとなく、そういうところもあったような気がする。もっともそれは随分曖昧な記憶だった
けど。言われてみたらそんな気もするけど…って感じの。
それから、あたしは骨壷に向かって笑いかけた。
「バカだなぁ…ウチら、めちゃめちゃ探したってのに…」
明るく話しかけたつもりが、不思議としみじみした口調になってしまった。お母さんも
弱々しく笑った。
「そのくせ、あの子はねぇ、隠れるのはうまかったんですよ…」
「そうだ、どこに隠れてたか、聞きました?」
「…あぁ、言ってましたね、そう言えば…」
37 :
27:03/03/08 09:42 ID:Anq6M/9U
それからさらに何日か過ぎて、ついに同窓会の日を迎えた。一番最初に集まったのは
あたしと、ゴッチンだった。
「もうね、すっげぇ頼んだんだから」
ゴッチンが何度もそう強調する。あたしは笑った。それからむくれるゴッチンに、もう
何度目かわからないお礼を言った。
何もかも、あの日と同じようにしたい。言い出したあたしでさえも、それが叶うとは思って
いなかった。事務所は渋ったのか、それとも快諾したのか。そんなことはどっちだってよかった。
あの日のように、同窓会のために開け放された事務所で、あたしとゴッチンは皆を待った。
38 :
28:03/03/08 09:45 ID:Anq6M/9U
あの日と同じ部屋で、あの日と同じようにあたし達は集まった。電気もつけられていて、
人も出払っていて、何もかもがあの日と同じように。もっとも、メンバーはすこし違っていた
けれど。
「なんだ、お前ツジかよ!」
「はは、ヨッスィは変わらないね」
「変わらないねだって!かわんないねぇ〜、の間違いだろ?」
「うぉっ、ケイちゃん!」
次々に人は増えていった。永遠に来ない一人を除いては。
誰かが呟いた。
「カゴがいないの、残念だねぇ」
「しょうがないよ」あたしは曖昧に笑った。
「急に用事が出来たっていうからさ、無理押しは出来ないしね」
39 :
29:03/03/08 09:47 ID:Anq6M/9U
都合で遅れた子も含めて、9時を回った頃には全員が集まった。
あの時描いた将来を、あたし達は昔話として語り合った。話はとてもじゃないけど
尽きることがないようにみえた。そうして、過ぎていく時間はあっと言う間だった。
時間すらも、あの日と同じように流れている、あたしはそんな風に感じた。
だけど、あの日と決定的に違うものが一つあった。それは、空気。
急激に盛りあがった場も、途切れがちな会話とともに冷めていった。11時をまわった
頃には、皆はもう話もそこそこに、時計に目をやったり、やたらと携帯を弄ったりしていた。
それとなく、解散を告げられるのを待っている。そんな空気は全て、幹事っぽい存在の
あたしに向けられていて、あたしはそれを敏感に感じ取っていた。
「かくれんぼ、しようよ」
ふと訪れた沈黙をぬうようにして、あたしはすこし挑戦的に宣言した。それからまわりを
見まわした。
誰も返事をしなかった。返事がわりにあたしを見つめている瞳はすべて、否定的な
光をたたえている様に見えた。それはきっと、気のせいじゃなかっただろう。
40 :
30:03/03/08 09:49 ID:Anq6M/9U
「うん、やろうよ、あたしやりたい」
沈黙を破ったのは、ゴッチンだった。その、わざとはしゃいだような声に続くように
何人かが頷いた。
「ん、いいかもね」
「そう言えば、あの日もやったねぇ…」
反対意見は出なかった。きっと胸にかくしているのだろう。それは優しさじゃなかった
かもしれないけど、あたしは胸の中だけでそれに感謝した。
「こないだはあたしオニだったから、悪いけど今回はあたし外れるね」
異論はでなかった。一足早く部屋を出ると、繰り返されるジャンケンの音を背中に
聞きながら、あたしは静かにドアを閉めた。
今度は絶対見つからない、隠れ場所を知っている。そうしてあたしは、あの日の
カゴのように帰ってしまうつもりだった。
41 :
31:03/03/08 09:56 ID:Anq6M/9U
元々は応接室だったけど、あまり使われなくなったせいか、物置と呼ばれている
部屋がひとつある。と言っても、全然使われてないというわけじゃなく、ちょっとした
会議や、打ち合わせなんかには使ったりもするし、応接室としてもいざと言う時
すぐに使えるようになってるために、そんなにごたついてはいない。せいぜい、ソファの
裏に予備のロッカーが幾つか置いてあるくらいで。
あたしは、真っ先にそこに向かった。
ドアを開けて、ほっと胸をなでおろした。嬉しいことに、使われない部屋は今も使われて
いないようで、あの日のままの光景がそこにもあった。あたしは、部屋を見まわした。
42 :
32:03/03/08 09:56 ID:Anq6M/9U
六畳くらいの部屋には、長いソファが二組、低いテーブルを挟むように置かれている。
入り口から見て奥のソファの裏に、壁際に沿って縦長のロッカーが五つ、きれいに
並べられている。
カゴは、そこに隠れていた。ロッカーの中に。
あたしは部屋に入ると、ソファの裏を調べた。それはそこにあった。なんだか笑い出しそうに
なった。こんなところまで、あの日のままにおかれてたなんて。
「こりゃ、見付かんないわけだ…」
隠れる前に、あたしは部屋の電気を消した。
真っ暗なロッカーの中にはいると、鼓動だけがやけに大きく聞こえた。
43 :
33:03/03/08 09:59 ID:Anq6M/9U
やがて、がちゃりという音がして、オニが入ってきた。間違いなくばれない、とわかって
いても、なんだか鼓動が弾むのは押さえきれなかった。
電気が点される。ロッカーの扉の向こうで、気配が移動しているのを感じる。テーブルの
下を調べているのだろうか。すぐ向こうでごそごそと衣擦れの音がする。やがて気配がソファの
上へとうつるのがわかった。途端にあたしは緊張した。
微かな音とともに、ついにロッカーの扉に手がかかった。
がちゃがちゃ、という音がする。一つ目のロッカーは開かなかった。ちょっとした吐息の
あとに、隣の扉が揺らされる。三つ目、四つ目、そして五つ目──。
失望のようなため息が漏れて、気配がゆっくりと遠ざかっていく。そうして、オニが出ていく
ためのドアが開いた。
44 :
34:03/03/08 10:00 ID:Anq6M/9U
…並べられていた、ロッカーは五つ。だけど正確には六つだった。
一つをソファの背と、並べられたロッカーの間に倒す。ソファとロッカーの長さが
ピッタリ合い、倒れたロッカーは完全にソファの背もたれの陰に隠れる。
そうして、倒したロッカーに入る。それがカゴの隠れ場所だった。
誰もが立ててあるロッカーを疑うだろう。しかし手をかけてみてもロッカーは開かない。
倒したロッカーが蓋をしているから。オニは鍵がかかっていると思い込み、去っていく。
例え蓋をしてるロッカーに気がついても、それまで開けてみようとは決して思わない。
扉が上を向いていないからだ。
うつぶせのロッカーには入れないから。
実際は、扉は床ではなく、ソファを向いている。そうして僅かな隙間から、開け閉めも、
ちいさい体ならば、出入りもすることは可能だ。わかっていれば、誰でも気づくだろう。
わかってなければ、気づかない。そう、あの日のあたしのように。
45 :
35:03/03/08 10:01 ID:Anq6M/9U
電気が消され、バタンという音がしてドアが閉まった。遠ざかっていく足音を聞きながら、
あたしは安心といっしょに、すこしだけ物足りなさを感じた。あの日のカゴの気持ちが、
ちょっとだけわかったような気分になって、でもそれは決して悪い気分じゃなかった。
あたしは静かに扉を開けて、上半身だけ這い出した。真っ暗な部屋であえぐように
深呼吸をした。それから、タバコを取り出した。
これを一本吸ったら帰ろう。明日か、明後日でいい、電話で。カゴが死んだことを
みんなに伝えよう…
胸の中でそう呟いて、あたしはライターを点けた。
46 :
36:03/03/08 10:02 ID:Anq6M/9U
暗やみの中で、飛び散る火花が一瞬、なにかを照らした気がした。
確かに感じた違和感。
あたしはもう一度火をつけた。
照らされたのはロッカーの、開いている扉の裏、スチールのつめたい灰色。
それに殴り書きされたような文字は──
「モーニング娘。だいすきで」
そう読めた。あかい文字は口紅。血のようにあかい口紅。何年間も消えずにかくれて、
今になってようやくみつかった、その言葉。
47 :
37:03/03/08 10:03 ID:Anq6M/9U
咥えたままのタバコは、いつのまにか落ちていた。あたしはどれくらい、放心していたんだろう。
遠くであたしを呼ぶ声がする。あたしは慌ててロッカーに隠れた。
ほとんど同時くらいに、がちゃりとドアが開く。
「ヤグチ、もう終わったから出ておいで…」
その声は何度も、何度も響いた。あの日のように。
やがてドアが閉まった。遠くからの声も、じきに止んだ。
遠ざかる足音。消えていく気配。
48 :
38:03/03/08 10:04 ID:Anq6M/9U
あたりはもうしぃんと静まり返って、もう微かな物音すらも聞こえない。
皆はもうとっくに帰ってしまった。あの日のように。あたしはそれでも隠れ続けた。
「モーニング娘。だいすきでした さよなら」
もう一度ライターを灯して、最後の文字を確認した。真っ暗な部屋の、狭いロッカーに
横たわって、あたしは泣いた。
あの日、見つけてやれなかった自分を責めるように。
そして、一人さよならを告げた、あの日のカゴのように。
おしまいです
リアルタイムで読ませてもらいました。
Anq6M/9Uさん、ありがとう。マジで。
51 :
名無し:03/03/08 10:14 ID:Iijr28lY
1時間半に渡って、お疲れさん。これから読みます。
52 :
名無し募集中。。。:03/03/08 10:18 ID:kr4+ihEy
∋oノハヽo∈
( ´D`) <粗茶でも一杯
(⊃旦O
と_)_)
53 :
名無し:03/03/08 10:27 ID:Iijr28lY
なかなか、人間の心の描写の仕方とか、良かったです。
それと、上げってしまってすみません。鬱だ氏脳
54 :
あ:03/03/08 12:56 ID:lmvBTd4V
あげ
ネタスレ覗いたつもりが…(つдT)
いい切なさを貰いました
作家さん乙です!
「モーニング娘。だいすきでした さよなら」
(´Д⊂
57 :
a:03/03/08 21:53 ID:3yuex8wf
age
今、一気に読みました。
ホントに、素晴らしい。涙が出ました。
反則だ・・・切なすぎる・・・感動でモニターが・・・(TДT)
本当にこのスレをのぞいたのは偶然だった
感動をありがとう
60 :
名無し募集中。。。:03/03/09 06:18 ID:Tq8n1eEf
また駄作すぎだな・・
よりにもよってこんな糞スレに、まさかこんな素晴らしい作品が書かれるとは
作者さん乙です
泣きました
63 :
あ:03/03/09 11:19 ID:DAIlx5Tr
あげ
64 :
:03/03/09 12:35 ID:kZbDVl3p
感動した!!作者さんありがとう
65 :
名無し募集中。。。:03/03/09 14:41 ID:DMvhmFrW
。・゚・(ノД`)・゚・。
66 :
q:03/03/09 15:31 ID:kz03vycg
age
67 :
川o・-・) ◆kvKONNO2Sg :03/03/09 15:33 ID:HHdM7zQQ
。・゚・(ノД`)・゚・。
切ないですね。しんみりと感動しました。
69 :
名無し募集中。。。:03/03/09 21:04 ID:MfPK+ICC
安芸
70 :
あ:03/03/09 21:37 ID:eGtM0u1U
あげ
今日「あいぼんはーと」とか「加護のユメ」とか
昔の小説を読みまくってたので
まさかリアルタイムの羊でも読めるとは
。・゚・(ノД`)・゚・。ううう
73 :
:03/03/10 06:15 ID:QGm1wihr
良スレあげ
74 :
名無し募集中。。。:03/03/10 20:32 ID:HlNZUuDg
惜しむらくはこんな糞スレにある事。
誰かテキスト化してどっかにホカンしておくれよあげ。
75 :
名無し募集中。。。:03/03/10 21:02 ID:5jJIKc2Z
74がいいこと言った!あげ
76 :
名無し募集中。。。:03/03/10 21:20 ID:7ex5HB3/
まぁ得てして名作は駄スレの中にあるっつー事で。
つかさぁ、渋すぎるぜ。なんか来る日が訪れるであろう不確定期限付き条件のもと
僕等はその日を噛み締めなければならない時が未来に待ち受けてる。
切ないな。お前らとはヲタ論争で罵倒し合ったりするが、実は好きなんだぜ。
娘もヲタもさ。すまんな、ないてるぜ。
心理描写、情景描写、キャラとマッチしたキャスティング、
素晴らしい!
ナマタマゴみたいだった
79 :
あ:03/03/10 22:43 ID:7u0XuqT3
あげ
80 :
名無し募集:03/03/10 23:11 ID:BjRqlJD+
盛り上がり中悪いけど、筒井康隆のモロパクリです・・・
81 :
名無し募集中。。。:03/03/10 23:13 ID:xeTzPdk/
>>80 へぇ〜なんて小説?
ちょっと読んでみたいわ・・
82 :
名無し募集中。。。:03/03/10 23:24 ID:tysIsPYy
>>80 いいんじゃない?パクリでも
モーニング娘。のキャラだから思い入れがあるってものだし
ついでにage、ついでにリンク
>>10-48
83 :
名無し募集中。。。:03/03/10 23:28 ID:tysIsPYy
84 :
名無し募集中。。。 :03/03/10 23:44 ID:/1SSFAXd
で、乱交パーティはどうなったんだ?
85 :
名無し募集中。。。:03/03/10 23:54 ID:RSDozepu
こんな糞スレに、名作が隠されていようとは・・・。
感動しました。
一応、他のスレでも宣伝しておいたよ。
86 :
名無し募集中。。。:03/03/11 00:37 ID:ZRmsXn/V
筒井康隆の方も知ってるけど、俺は全然パクリだとは思わない
これをモロパクリとするのはいくらなんでも厳し過ぎかと
88 :
名無し募集中。。。:03/03/11 03:47 ID:Ayo/DJqB
どこがどうぱくりなのかはわからんが、筒井康隆のもすごい泣けます。
未読の人は是非。
89 :
名無し募集中。。。:03/03/11 04:37 ID:vyff0anC
ありがと・・・ちんちんたったよ・・・
>「モーニング娘。だいすきでした さよなら」
何度見ても泣ける言葉だ…
92 :
a:03/03/11 14:49 ID:28h5/hwh
agr
(;´Д⊂) よみますた
加護ヲタだけど、感動しますた
なんかいい・・・すごく切なかったよ
95 :
a:03/03/12 23:15 ID:iU4YWYrV
age
96 :
名無し募集中。。。:03/03/13 23:30 ID:AaAdHtBw
名作あげ
作者さん、もしよければHPに保管したいのですが…
もし見てくれてたら返事くださいませ。
98 :
名無し募集中。。。:03/03/14 01:37 ID:nw71wsZW
ヽ(`Д´)ノ 勃起あげ
99 :
名無し:03/03/14 13:58 ID:XBcRYNnc
名作をありがとう!
「モーニング娘。だいすきでした さよなら」名言だ…
100 :
99:03/03/14 17:33 ID:XBcRYNnc
今思ったのだが、後藤は加護の事を知ってたのかな…
と考えたりした。
101 :
あげ:03/03/14 19:05 ID:bn3+NxIg
名作記念パピコ(TДT)ムハァァーン
名作age
104 :
あげ:03/03/15 15:31 ID:k8q8o9c2
105 :
感動した!:03/03/15 20:30 ID:oRpj3KJH
再び名作age
106 :
猛烈に感動した!!:03/03/15 22:30 ID:Kj5CLLsl
ゴメンナサイageます。
これ、マジで良過ぎ
思わず投票しようかと思ったけど五つも読んでなかった
ほんと参った
読みました。切なくて泣きそうになりました。
素晴らしい作品ですね。
こんな糞スレに宝が埋もれているとは…
今更で申し訳ないが、泣いた。
これはもう…素晴らしいの一言に尽きる。
>74
禿同
110 :
名無し:03/03/19 00:12 ID:WUjDrzU9
名作あげ
。・゚・(ノД`)・゚・。
112 :
:03/03/21 15:48 ID:SbQl4qKo
age
113 :
名無し募集中。。。 :03/03/21 17:19 ID:3YYacIOC
ツジが学生で頭よさげにしてるのが辻ヲタとしては納得いかなかった
でも感動した( ´Д⊂ヽ
114 :
プリンス羊:03/03/21 17:38 ID:SviKr6aC
>>1のせいでこの作品のイメージ、品位が
大きく損なわれたであろう。
115 :
ネタバレ:03/03/21 18:17 ID:O9x9JKh+
良かったよ、泣いた
途中までは「隠れた場所で成長しない○○が寝ている」
とか想像しながら読んでたよ
これ映画(映像)にするとラストで泣いてる□□の後ろに
声を出さずに微笑んでる○○が座ってたりするんだよね
俺としてはそれ無しの方が良い
ラストはロッカーの中じゃ無くて何か白っぽい小綺麗な場所ね
ロッカーで□□の後ろじゃ恐いし
>>116 いい話読んだ後にそんなこと言うの(・A・)イクナイ!!
エロ小説と思って読み始めたが泣いた。
作者さん、いいものをありがとう。
ネタバレと書いたのに先に読んじゃったの?ゴメンな
筒井康隆の「かくれんぼをした夜」読んでみたけど全然違う話だったよ。
おおもとのネタには使ったのかもしれないけれど。
似てたのは読点を多く使ってたところくらい。
ちなみに筒井康隆のはあんまり泣けなかった。
こっちの話が念頭にあったからかもしれないけれど、
筒井康隆のほうのはこっちの話ほどストレートに泣かす話ではなかったと感じた。
122 :
名無し募集中。。。:03/03/23 13:41 ID:Enpc/fq/
(;´ Д `)<ageちゃったよ
ほぜん
125 :
名無し募集中。。。:03/03/25 03:09 ID:JR61R6zR
名作あげ
>120さん>125さん以外私が保全しました
誰かウェブ上に保存したなら教えてください
保全を止めます
もっと皆の感想を聞きたくもありますが
>>126 tv鯖の過去ログ倉庫で保存されてますよ。
ところで…もしかして作者さんですか?
いいえ作者ではありません、リアルタイムで作品に出会えたのが
初めてなのでなんとなく残したいだけです。
まぁhtml化したらいつでも読めますしね、最後なのでage
( ´ Д `)<ageるよー
129 :
名無し募集中。。。:03/03/26 12:44 ID:KocuP1t3
〔;´ Д `〕・・・ねーちゃん・・ワザと?
ヽ( *` Д ´)ノ <そーだよ!狙ってsageたんだよ!age!
130 :
名無し募集中。。。:03/03/26 13:54 ID:lBLx+q8B
非常に良かった。続編希望です
131 :
名無し募集中。。。:03/03/26 17:39 ID:3uOiCIwf
いつだってサヨウナラの物語は嫌だね
>>130 どんな続編?そんなの無いよ
いま、読み終わりますた…。泣けるわ…(;´Д⊂)
こんなスレでこんな作品に出逢えるとは…。
思いついてもこんなの書くなよ(ノД`)・゚・。
カゴちゃん。。。
せつない…あかん、涙でディスプレイが…
しかし、スレタイとも
>>1ともまったく関係ないスレになったな
名スレだが
(〜^◇^)<良スレあげ
136 :
名無し募集中。。。:03/03/30 20:09 ID:oFMxXizU
これ中澤のANNに送ろうぜ
じゃあRNは「モーニング娘と乱交パーティーしますた 」で決定だな
いま前日テレで西村雅彦が司会の感動出来るアニメの原作送る
番組あったら良かったのにな、配役の名前は変えられるけど
これ絶対採用されたよ。
(ノД`、)
142 :
127:03/04/07 18:13 ID:sTSXaJ2+
先月のサーバ移転の際に途中から保存されたんですね
しかし今後保存されないのなら羊から娘。小説は誕生しないのかな?
144 :
名無し:03/04/09 17:18 ID:4h/ztD8E
age
147 :
名無し希望:03/04/12 01:30 ID:+5FiP+Os
age
148 :
:03/04/12 01:31 ID:Tpawo2x5
さよなら下手だから、お別れ下手だから加護の気持ち凄くわかる
決め事と言うか約束と言うかしっかりとしたお別れをしたら本当
に最後になりそうで、無かった事にしたい、逃げ出したい
でも残された側にしてみれば駄目だよな、しかっりお別れしないと
物語の中加護は思いでの少女のまま消えてしまったんだね、加護に
とっては良かったのかな?
この作者の他の作品が読みたいために密かに作者再降臨を待っている
>>149 まさにその通りだと思いました
矢口の中で、少女のままの気を遣いすぎる加護がそのまま残っていく
だから切ない
「だいすき」「さよなら」が加護の幼い声でいつまでも矢口の心に響いている
土産なんかいいから 笑顔だけ見せろよ
152 :
シャ:03/04/15 22:17 ID:HJluzUI0
シャッシャッシャッ
153 :
名無し:03/04/17 14:25 ID:6Ag0gyni
救いage
感動保全
155 :
山崎渉:03/04/19 22:40 ID:6Mi1enm4
∧_∧
( ^^ )< ぬるぽ(^^)
156 :
山崎渉:03/04/20 02:01 ID:TDc+cHX1
∧_∧
( ^^ )< ぬるぽ(^^)
157 :
山崎渉:03/04/20 07:11 ID:TDc+cHX1
(^^)
158 :
名無し募集中。。。:03/04/20 13:15 ID:FTnjTOGZ
山崎ウゼ
159 :
名無し:03/04/20 14:37 ID:jMMtv10z
この頃の出会い系サイトって、何か桜とか多くない?
「ご近所・・・」も「一億のメルフレ」も全然ひっかからないよ。
色々探してみたら、ちょっと気になるサイト見つけたよ。
まだ会員少ないから、今がチャンスかも?
有名サイトはライバル多いしね。
ちなみに来週22歳のOLと会う約束して、
32歳の人妻からは携帯番号教えてもらったよ。
ご参考までに見てみるといいよ!
でもこの管理人の読んでるけど、
私生活過ごすぎじゃない?
http://www.anybody.jp/~momohiro/nikki/index.htm
160 :
。・゚・(ノД`)・゚・。:03/04/20 15:58 ID:Y9fp1Xri
。・゚・(ノД`)・゚・。ううう…
切ない…切なすぎる…
こんな気持ちは久しぶりだ。・゚・(ノД`)・゚・。
山崎渉死ね!!冷める!!
…ううう…この名作をなんとか永久保存したい。・゚・(ノД`)・゚・。
161 :
名作age:03/04/22 13:02 ID:L9uwZHSp
@ノハ@
( ‘д‘) | | ガッ
と ) | |
Y /ノ 人
/ ) < >__Λ∩
_/し' //. V ^^ )/
(_フ彡 / ←山崎渉
かくれんぼが不安?な加護がハタシテかくれんぼしようと言い出す
のかな?振り返り辻が言い出したのかもと記憶が交錯するのも解る
164 :
( ゚Д゚)ヴォケ!!:03/04/27 21:53 ID:tKziR6E1
_
//.|
//./|
//./| |
//./ /|. |
//./|/::/| | _______________
□/ / // | |. |
| |/.;;;;//. | ||. | じゃあ、
>>1は死刑という事で・・・。
| | ;;;;;;// | ||| |_
| |.;;;// | |.|| ∧ ∧ |/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| |//.. | | ||. ( ・∀・)
| |/. | |. || ( ) ワイワイ ガヤガヤ
______.| |___//| ||__ / | | |__
| | // |. ̄∠/(__(__) /.| ∧_∧ ∧_∧ ∧ ∧.
..∧_∧ (| |⌒/. ∧ ∧⊃イヤァァァ. //| (´-`;)(@・ )(;´∀)(
( ・∀・).(⌒| |//(;´Д`) ←
>>1 // | ∧∧ ∧ ∧ ∧_∧. ∧∧
( )  ̄| |/ (⊃ / ⊂.⊃. // | (∀・ )(ー゚* )( )(´∀`
| | |. | | / └─┘ // /. ∧_∧ ∧ ∧ ∧ ∧. ∧_∧
(__)_) | | / // / <_` )(´・ω)(д゚` )(
| |/ // /. ∧_∧ ∧ ∧ ∧_∧ ∧_∧ ∧
~~ // / ( )( ゚∀゚)(` )( )(゚д
. // / ∧_∧ ∧_∧ .∧_∧ ∧_∧ ∧_∧
. // / (д- )( )(*゚ー゚)(TдT)(∀` )
@ノハ@
( *‘д‘)<DAISUKE DAISUKI
166 :
幻の影:03/05/03 01:53 ID:sZe+S/ow
加護のキャラスレにうPされてた小説の発祥地はここだったのか
てかこの小説はマジで良いね
俺は普段は小説スレとか絶対に見ないけどこれだけはマジで気に入った
矢口の心理描写がかなりリアル
167 :
名無し:03/05/04 23:33 ID:Pv40bmsJ
保全
168 :
名無し :03/05/05 00:02 ID:bKS7NcYD
これ「加護の葬式」という話とちがうの?
全くの別物です
三毛猫ホームズとか伊豆の踊り子とか
よりこういうのドラマ化したほうが10倍いいね
171 :
:03/05/07 04:08 ID:dpd7oGzo
保全あげ
ほ
173 :
nanashi san:03/05/15 12:46 ID:O78k4/Bw
こんこんと乱交。
174 :
名無し募集中。。。:03/05/22 12:36 ID:3RXrzkHW
川*・-・)<・・・・
175 :
山崎渉:03/05/28 09:23 ID:dhYNjlbJ
∧_∧
ピュ.ー ( ^^ ) <これからも僕を応援して下さいね(^^)。
=〔~∪ ̄ ̄〕
= ◎――◎ 山崎渉
176 :
ななしさん:03/06/01 13:38 ID:2/gebgo0
177 :
:03/06/01 15:00 ID:Rc6C3yu/
>>163 かくれんぼが不安で、いつも勝手に帰ってきてた加護だったからこそ、
かくれんぼを提案してその隙にこっそり帰ってしまおうと
考えることができたんだろう。
加護の目的はあくまでかくれんぼすることではなく、
コソーり帰ることなんだから。
今頃読んで亀レスだが、なけた・゚・(つД`)・゚・
場面としての不安は
>>149と同じく大袈裟と言うか出来たお別れ方
母親が思い出として話すかくれんぼ途中で帰ってきてしまう加護は
せいぜい小学校高学年までだと思う、かくれんぼで探されない不安
は最後の加護には無くやはり確信犯的にコッソリ帰る事が目的だよ
と探せ無かった事に罪悪感を持つ物語の中の矢口をなぐさめてみる
(〜^◇^)ノ[保全]
180 :
募集中:03/06/06 19:37 ID:8cGNv8Pa
カントリー娘はいれなかったのはにんきがなくなったのかな。
181 :
名無し募集中。。。:03/06/06 20:20 ID:l3877kKa
何回読んでも泣ける…。
配役が絶妙なんだよな。
さよならするのが怖い不器用な加護。
見つけてあげられなかった事で自分を責める矢口。
そして「モーニング娘。だいすきでした さよなら」…。
切なすぎるよ…。
182 :
名無し募集中。。。:03/06/07 12:24 ID:HgK1kZkO
解散の日と同じように集まるメンバー。
確実に何かが変わってしまっている中に変わらず残されている加護のメッセージ・・・。
心理描写が秀逸で胸が苦しくなった。
変なエロ小説家と思った。ちがった。泣けた。あいぼんのファンだから
俺は加護の不器用なところに惹かれたヲタ。
作者さん、いい作品をありがとう。
185 :
名無し募集中。。。:03/06/08 16:34 ID:eqr1pz3Y
ありがとう。本当にありがとう。作者さん、おつかれさまです。
186 :
名無し募集中。。。:03/06/08 18:14 ID:iT++CWU5
余韻が残る小説ですね。
すごい暖かくてでも切ない気持ちになりました。
忘れていたものを思い出させてもらえたような気がします。
ありがとう。
胸に沁みた。
そのせいでちっとマジヲタぽく書かせてもらう。
俺は娘。を一生忘れんだろう。
188 :
名無し募集中。。。:03/06/08 19:01 ID:6wBl+GRX
楽しい話じゃないはずなのにジーンとして幸せな気持ちになりました。
『別れ』の暖かさを知った気がします。
「モーニング娘。大好きでした さよなら」
いつか娘。が解散する時、俺はこの悲しく暖かいさよならを思い出すと思う。
>181
大人になった辻が、永遠の少女になった加護と対になっているのも
配役の妙だよね。
>96以降の感想は保存されず消えてしまう事も何か物語の一部の
ような気がします、何度でも素敵な物語の作者さんに感謝。
190 :
暇人:03/06/10 13:13 ID:Epaq7ivZ
保全されたのか?
191 :
ディカブラッド拓哉 ◆MWue//TAKU :03/06/10 14:05 ID:vKZiKtM6
たった今、読み終わりました
娘。を題材にした小説というのは全く興味がなくてほとんど読んだことがなかったんですが、今回は素晴らしく良いものを読ませていただきました
作者さん、本当にありがとう
192 :
名無し募集中。。。:03/06/10 14:33 ID:oXUZggdj
193 :
_:03/06/10 14:35 ID:pbAJ6MyL
194 :
プロシュート兄貴:03/06/10 14:46 ID:dDlibjpe
カゴにこの言葉を贈ろう・・・
「ザ・グレイトフル・デッド」
贈っていいものか正直悩むが・・・
とにかく頬をつたる涙は本物でつ。
195 :
名無し募集中。。。:03/06/10 18:07 ID:gH7ejcYX
>>39 >だけど、あの日と決定的に違うものが一つあった。それは、空気。
>急激に盛りあがった場も、途切れがちな会話とともに冷めていった。11時をまわった
>頃には、皆はもう話もそこそこに、時計に目をやったり、やたらと携帯を弄ったりしていた。
>それとなく、解散を告げられるのを待っている。そんな空気は全て、幹事っぽい存在の
。 ∧_∧。゚
゚ (゚ ´Д`゚ )っ゚
(つ /
| (⌒)
し⌒
...ウワァァァァン
196 :
190:03/06/11 04:51 ID:dYp5ZS2F
197 :
名無し募集中。。。:03/06/11 13:33 ID:Xm2+Z4LW
保
>>196 お疲れ様です!196さんは「電波2ちゃんねる」の人(社員?)なのですか?
200 :
名無し募集中。。。:03/06/12 14:26 ID:tA/NWKCE
ヲタ論争にうんざりした時にいつも読ませてもらっています。
娘。が好き。
それだけでいいんだという気持ちで幸せな涙が流れます。
大事なことを教えてくれてありがとう。
201 :
196:03/06/12 16:20 ID:aVLqanA8
>>199 イヤ、たまたま見つけたから取っただけ。
>>199 電2は別に誰でもなれるよ
給料出るわけでもないし完全にボランティア
売り上げはひろゆきに渡って2chの運営費になって構わないから
娘。小説本の形にならんかね?メンバーの名前とかのロイヤリティーが
高くて、または使用に許可が降りなくて駄目か?
まぁモニター越しに読む最も成功した電子書籍だから本になっても無駄か・・・
名作保全。
205 :
名無し募集中。。。:03/06/18 04:00 ID:R8HTt1yp
ほ
206 :
名無し募集中。。。:03/06/18 04:07 ID:7OyXQBAF
ぜ
207 :
1:03/06/18 04:46 ID:OsdFp62S
208 :
ごりら:03/06/18 04:47 ID:Bc/xYZ6t
安倍は白
飯田はスポーツタイプの黒
矢口は豹柄
石川・加護はピンク
辻は水色
吉澤は白のTバック
紺野・高橋はチェック系
小川はボーダー
新垣はバックプリント
保田はオレンジ
中澤は黒
後藤はノーパン
ってイメージだな。
みんなはどう?
209 :
名無し募集中。。。:03/06/20 14:01 ID:nk1dUW0q
いいらさんはTバック
( ´ `)ほれん
211 :
名無し募集中。。。:03/06/24 02:47 ID:ff0nHNNV
矢口可愛いよ矢口
212 :
知ってる人:03/06/24 14:17 ID:YogCs9Nn
モーニング娘と乱交パーティーしますた
↑
本当にある話だからな
age
保全