315 :
新紺:
『まことちゃんともいつもそうするの?どっちの趣味?』
そう聞かれた私は、ちょっと返事に詰まってしまった・・・。女の私が「女である里沙
ちゃん」を「性の対象」として見ることができるようになってしまったのは、間違いなく
「小川麻琴の趣味(性癖)」の世界に自分が巻き込まれてしまったからである。と思う。
けれど、まこっちゃんと肉体関係になる前から、私は石川さんの事が好きだった。それに
今日私が里沙ちゃんを思わず襲ってしまったのは、私の普段は姿を現さない「男性的感覚」
の私が性欲を持ってしまったからであり、立ったままの愛撫などに「異様な興奮」をして
しまっているのは、まこっちゃんの感覚と必ずしも一致している訳ではない・・・。
『ねぇ?ちょっとぉ・・・。聞いてるの??』
『えっ??あっ・・。う、うん。ごめん。。』
『もぉ!私をこんな身体にさせといてしらばっくれるのはズルッ娘だゾ!ささっ、こっち
に来てちゃんと話してもらうよ!』
里沙ちゃんはそういうと自分の寝ているシングルベッドの右側の空いているスペースを、
ポンポンと叩いて手招きをする・・・。
316 :
新紺:03/03/16 04:02 ID:dp0VASGl
『・・・、添い寝してお話しよって事?』
今更戻れない関係に里沙ちゃんとなってしまっているのに何だが、私が誘われるがままに
里沙ちゃんの寝ているベットに身を投じたら、いつもの私に戻ってしまうような気がして
私は踏ん切りがつかない・・・。
『そだよ。ねぇ〜ん。あさ美ちゃ〜ん、早くぅ・・・。里沙、もぉ我慢できな〜い♪』
あどけない容姿に不釣り合いなセリフを吐いて、気を遣って演技してくれているいじらしく
カワイイ里沙ちゃん。そしてその熱意に応える事のできない意固地でカワイくない私・・・。
何だか自分の器量を思い知らされた気分になって、私はまたおセンチな気分になる。
『んもぉ・・・。分かったよぉ。あさ美ちゃんの話したくない事は、聞いたりしないから
さっ!早くっ!』
『でも・・・。』
『でも?なあに??』
『そこ・・・、私のベッドだよ?里沙ちゃんはあっち・・・。』
私は俯いたまま、里沙ちゃんがさっき携帯を投げ置いた向かい側のベッドを指差す・・・。
こんなにも気を遣わせて置いて、私は何て「大人げのない」反応をしてしまっているの
だろうか・・・。
(最低だな・・・。私・・・。)
しかし、今日の里沙ちゃんは本当に大人だった・・・。
317 :
新紺:03/03/16 04:58 ID:dp0VASGl
『ぅえっ!?あっ、本当だぁ!ってことは・・・。私が間違えてあさ美ちゃんのベットに
寝ちゃったって事だね・・・。そう、間違えた私が悪いんだよぉ。ねぇ、あさ美ちゃん?
今日はもうそれでいいじゃんか?あさ美ちゃんは今日、何も悪い事はしていない・・・。
誘った里沙が悪者で、誘われたあさ美ちゃんは何も悪いことはしてないよ。もしも仮に、
まことちゃんに今日の事がばれたとしても、全部私のせいにすればいいよ・・・。』
里沙ちゃんにそう言われて、私は涙が溢れてきた・・・。
『あさ美ちゃんも今日まで色々あって、すっごく悩んで、滅茶苦茶辛かったんだから。。
今日ぐらいはもう、それで良し、としちゃおうよ?』
里沙ちゃんはそう付け加えると、とても優しい笑顔で私にウインクをした。以前、楽屋で
一緒に居た時に、渋い顔をした里沙ちゃんが、
『私、今「魅力的なウインク」の練習中なんだけどさぁ・・・。ひどい顔だよねぇ・・・。
テレビの前でこんなウインクかましたら、抗議の投書とかが殺到しそうだよ・・・。^^;』
318 :
新紺:03/03/16 04:59 ID:dp0VASGl
なんて話していたがとんでもない!
(凄く素敵な世界一の「ウインク」だよ・・・。)
そう言ってあげたかったのだが、涙で言葉がつまってしまう私。
『あさ美ちゃんがそれで納得がいかないって言うんならそれはそれでもう構わないよ。もう
夜も遅いし、寝ましょ。私のベッド使っていいからさ。けど、私・・・、待ってるからさ。
あさ美ちゃんが私の隣に来てくれるのを待ってるからさっ!あさ美ちゃんが後は決めなね!
あっ、でも・・・。』
『・・・!?』
『もしも来てくれるんだったら、足元にあるお茶も持ってきてちょ♪私、喉が乾いちゃった。』
里沙ちゃんはそういうとにっこりと微笑みながら、さっきと同じ「世界一のウインク」を
私に投げかけ、私の泣き顔に気を遣ってくれたのか、ベッドの布団に潜り込みながら私に
背を向けた・・・。張りのある里沙ちゃんの声が途切れた部屋の中を、ものすごい静寂が
包み込んでいく。
319 :
新紺:03/03/16 05:52 ID:qrzU6gQX
煌々と電気のついた明るい部屋の中に居るはずなのに、私は真っ暗な闇の中にいた・・・。
それはごく当然の事。私は今、あさ美ちゃんが眠る予定になっていたベットの軟らかい布団
の中にいる。おそらく「モール100%」(じゃない、それじゃ吉澤さんだ・・・^^;)
もとい「100%羽毛布団」であろうとても温かい寝床の中にいる私の全身は、必要以上に
熱く火照っている・・・。
(もしもあさ美ちゃんがそのまま怒って眠っちゃったら、私、どうしよう・・・。)
性感に高ぶっていた身体を抑制して布団に入るのに、私は相当な精神力を費やした。さっき
本当はそのままあさ美ちゃんに優しく愛撫し続けられたかった私のスケベな身体は、けれど
「痴漢」という忌まわしい言葉を発したあさ美ちゃんに激しく拒否反応を示した自分の精神
によって、無理矢理に遮断を余儀なくされたのだ。人間だから誰でも間違った事や不愉快な
事をうっかり口にしてしまう事は良くあることだとし、だから私はあさ美ちゃんに怒ってる
訳では全く無い。けれど「さっきのノリ」は私にはどうしても受け入れ難かった・・・。
320 :
新紺:03/03/16 06:14 ID:qrzU6gQX
私は生涯に、2度「痴漢」という馬鹿者の被害にあった事があり、それとは別に1度だけ、
「痴漢のようなシチュエーション」の愛撫をある人にされて凄く濡れてしまった事がある。
2度の痴漢に関してはいずれも自分が「娘。」の一員になる前の出来事で、いずれも私が
まだ「小学生」の時の事だ。その時の体験談は自分にとっての「忌まわしい過去の出来事」
だし、スレ違い(ここの小説を読んでくれている方々は、私達が男性と絡む話は受け入れ
難いと言う話を聞いていますし、このスレのタイトルは「紺野あさ美のエロ小説・・・」
なので・・・。)の為、割愛させてもらうこととしよう・・・。
また「痴漢のようなシチュエーション」の話については、賢明な読者様の多いこのスレの
方々には容易に推測されてしまうのかも知れないが、私を野外で愛撫した相手は・・・、
そう「矢口真里」だ・・・。具体的な日にちについて私はもう忘れてしまったが、ある日の
「マドモワゼル」の収録後、「実家に帰る予定である」矢口さんと私は行動を共にした。
321 :
新紺:03/03/16 06:45 ID:qrzU6gQX
出身地が同じ「神奈川県」なこともあり、マネージャーさんの手間を省いて上げる意味でも
その日の2人の「利害関係」が一致したのでその行動に至ったのだが、スタジオから車で
送ってもらう途中に、
『ねぇ、お豆。もし今日今から時間あるのなら、ゲーセン寄っていかない?』
そんなことを矢口さんが提案したのが事の起こりだった・・・。その時仕事が忙しくて、
(最近、遊びに行ってないなぁ・・・。)
とストレスを溜め込んでいた私は、矢口さんと2人きりで行動する危険性も省みず、
『えっ〜?暇ですけどぉ・・・。矢口さんのおごりならイイですよぉ・・・^^。』
そんなまるで相手の足元を見るかのような図々しい返事をし、矢口さんの快諾を得た上で
ゲームセンターに遊びに行くこととなった。
(カラオケとかじゃないし、2人きりでも、別に平気だろう・・・。)
そう油断してしまったのが、有る意味で運の尽きだったのかも知れない・・・。
322 :
新紺:03/03/16 06:56 ID:qrzU6gQX
事件の起きた場所は当然ゲームセンターの中なのだが、ファーストフードとは言うものの
食事までご馳走してもらった私が、まさか矢口さんの
『一緒にプリクラ撮らない?』
という申し出を断れるはずもなく、「嫌な予感」がしつつも私が撮影に足を踏み入れた
「プリクラ機の中」という狭い空間で、私は矢口さんにめちゃめちゃに弄ばれた・・・。
空間が空間なだけに、まともに悲鳴を上げることもできず、「周りには人がいっぱい居て
いつ他人にばれてもおかしくない状況」の中で私は危うく「イかされ」そうになったのだ。
「完全な密室」ではないので完全に衣服を脱がされる事はなかったのだが、着衣の内側の
ブラを外されるはGパンを半分ずり下げられてしまうはと本当に悲惨な状態にさせられた
けれども、正直、前回のような恐怖心はあまりなく、刺激的で気持ちよかった・・・。
かなり性感が高まって来た頃に、私達が居るプリクラ機の順番待ちをするカップルの気配
によって、私達はHを中断せざるを得なくなったのだが、自分の身体に鈍く残った「余韻」
の大きさは半端じゃなかったのを覚えている。
323 :
新紺:03/03/16 07:13 ID:qrzU6gQX
へたり込むようにベンチに座り込んだ私の耳元で、
『ねっ、あそこで続きしない?』
あの時そういってWCを指差す矢口さんの問いかけに「OK」をもししてしまっていたら、
私は今日、おそらくあさ美ちゃんとここに泊まりに来ることなどなかっただろう・・・。
『嫌です。矢口さん。本当にごめんなさい!!』
私にそう断られて、淋しそうな表情を浮かべた矢口さんは、それでも懸命に明るい声で、
『もぉ。。分かったよぉ。お豆は本当に真面目だなぁ・・・。いいよ、おいら1人で行って
来るから、ちょっと待ってな。』
そう言って女子トイレに駆け込むと、10分後ぐらいに瞳を真っ赤にさせて私の元へ戻って
来た。彼女の携帯で再びマネージャーさんを呼んで車で帰ったのだが、帰る車の中に居る間、
私達は一言も会話をしなかった。
大先輩にこんな仕打ちをしておいてなんだが、その車の中で、私は
(ああ、私は矢口さんにフラれた・・・。)
そんなことを考えていた。
週末連休がとれた記念の更新です。(^^)v
保全&応援有り難うございます。だめだぁ!!視点をニイニイに移してしまうと
話が逸れてしまう・・・。次回はしっかりこんこんについて書かないと・・・。
「恋の行方は・・・。」の作者様、復帰をマターリお待ちいたしております。