亀井絵里はどうよ

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83小説【いじめられっこエリたん】
こうして写真撮影はなんとか終わりました。
まだ笑顔が固いって何度か怒られてしまったけれど…
撮影後、隣に居た安倍さんと矢口さんから声を掛けられました。

「亀井、ちょっと話あるから来て」
「は、はい」

緊張で胸が高鳴りました。だって彼女たちは私にとって雲の上の様な人達だったから。
誰も居ない小さな控え室で、私は安倍さんと矢口さんを前に座らされました。
二人共険しい表情をしています。なんだろうと思っていると矢口さんが口を開きました。

「あんたさぁ、田中と道重をいじめたんだって?」

ドクン!全身が凍り付きました。
そんな嘘が、ついに一番上の人達にまで届いてしまったのかと。
一体誰が言ったのか?高橋さん?いや…昨日の口振りからすると違う。じゃあ新垣さん?
私は否定も肯定もできず、黙って震えることしかできませんでした。