亀井絵里はどうよ

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442作者エリ
「やめろ!やめなって!藤本!」
「うるさい!放せ!こいつら今更逃げる気なんだぜ!」
「何よ!そんなの私達の勝手でしょ!」

駆けつけた高橋が止めなければ、藤本は小川達を殴っている所であった。
藤本は腕を絡めてくる高橋の方に向き直った。

「高橋、てめぇも止めるなんて言い出すんじゃねえだろうな!」
「まさか…あと一息で亀井を潰せるのに、ここで終わる訳ないって」
「…」
「あいつは芽が出る前に、今潰さなきゃまずい」
「てめえはムカつくが、わかってるじゃねーか。その通りだ」

藤本はもう一度、小川と新垣を睨み返した。

「もういいぜ。お前らみたいな臆病者の力は借りねえよ」
「な、なによ」
「面倒なことはもう止めた。亀井をぶん殴って辞めさせる!」
443作者エリ:03/03/27 01:48 ID:6JjbgJuA
「おはよー、あいぼん」
「おぅ、のの。遅刻はせえへんかったみたいやな」
「しないよ!…あの子は大丈夫かな?」
「さぁて?ん、なんや…歌声聞こえへん?」
「うん。誰の声だろ?」

朝、辻加護がスタジオにやって来ると、人気の無いホールから歌声が聞こえてきた。
二人が恐る恐る中を覗くと、中にいたのは亀井絵里であった。

「あの子…」
「早朝練習…か?昨日、うちらより遅く残っとったくせに…」
「ねぇ…あいぼん」
「ん、いいや、まだ認めへんで。一日くらいなら誰でもできるわ」

辻と加護はまた無表情を造り、ホールへと足を踏み入れた。

「あ、おはようございます。辻さん加護さん」

二人に気づいたエリはすぐ挨拶したが、やはり二人からの返事はなかった。
それでもめげずにエリは歌練習を続けた。すると辻加護も隣で練習を始めた。
そこへ藤本と高橋がやってきた!