22 :
THE・地蔵 ◆jizouMjYBU :
放課後、校門の前、いつもどうり梨華ちゃんを誘って帰えろうとしていたら、
「石川せんぱーい!」
と、梨華ちゃんを呼ぶ男の子の声がした、梨華ちゃんお気に入りのあの一年くんだ
「あら、どうしたの?小川君」
小川というなのその一年は、梨華ちゃんが(一時とはいえ)夢中になるのも
うなずける、なかなかの美少年である。
「ずっと考えてたんですけど、僕…あの…その…」
ぅおら!ガツンと言っちまえ!少年!!でもあんた、ずっと考えてたって
この前会ったばっかじゃないの?
小川君はしばらくもじもじしていたが、ようやく考えがまとまったようで梨華ちゃんの目を見て
「あの…先輩、今日僕と一緒に帰りませんか?」
と、小さいながらもはっきりと言った。
梨華ちゃんは悪魔で先輩らしさを重宝しているらしく、
「ん…? しょうがないねぇ…」
と、少々大人びた口調で返事した
しかし嬉しくて顔が緩むのを必死で押さえているのが見え見えで、
回りにいた同学年の男子達が悪態を吐いていた
「じゃあよっすぃ〜、ごめんね?また明日!」
そう言い残して梨華ちゃんは、小川君を引っ張って、そそくさと学校から出ていってしまった。
少しの間その二人の後ろ姿を眺めていたが、梨華ちゃんは小川君とできるだけ長く二人で歩いていたいらしく
バスには乗らず、バス停を通り過ぎて、駅まで続く道を歩いていった。
「しょうがない、一人で帰るか…」
仲のいい男子達は、もう既に帰宅してみたいなので
俺は一人孤独にバスを待っていた。
バスを待つ間、また昔、、、あれは小学校一年?二年か?
まぁ小学校一、二年のころを思い出していた。
あのころは物を作るのが大好きだった…ロボット以外にもいろいろ作った気がする
秘密兵器に秘密基地…まるで自分がとても頭のいい
博士か技術者になった気分だった。
子供のころ、誰もが持ってる自分への優越感、自分が他の友達なんかよりも優れていると思えた、
あの錯覚が味わえなくなったのはいつからだろうか?
いつのまにか俺の中にあるのは平々凡々とした、負け組精神だった…
あのころ…何か口癖があった気がする…そのころやってたアニメのセリフだっけ?
それとも覚えた言葉を連発しているだけっだたのかも、
なんだっけ………………………………
「吉澤さん!」
完璧に自分の中にいた時に、いきなり名前を呼ばれたので
かなり自分でもキョドったと思う、
「あ、会長さん…」
自分を呼んだのは、今まで一度も話した事が無い、この学校の生徒会長の矢口さんだった
身長は自分よりかなり小さいが、自分よりも何倍も強そうな[勝ち組の目]をして
俺に細く微笑みかけていた。
「ちょっと今からそこの公園で喋っていかない?すぐ終わるから!」
怖い
え?なにこの人、今始めて顔会わせたばっかなのに、俺と対で話しがしたい!?
俺の頭は一気に混乱していた。
うわぁ〜…そう言えばなんか、変な会社出入りしてるって噂聞いた事あるぞこの人…
断ろう…話す事なんてなにも無い!
「あの…」
「ん?何?大丈夫!ホントすぐ終わるから!」
あぁ〜、待てよ、待てよ待てよ…
もしかしたら生徒会長としての用事で話しかけて来ただけかも、
先生とかからなんか言われて、それを伝えに来ただけかも…・
そうだ!考えてみれば、俺はこの人に対して、全く迷惑になる事はしてない!
放課後の公園に呼び出されて、ボコボコにされる筋合いはないのだ。
OK!聞いてやろうじゃないの!お話って奴を!
26 :
THE・地蔵 ◆jizouMjYBU :02/12/15 15:30 ID:fsag+P1p
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ふぅ・・・なんか今んとこ読んでくれてる人はゼロに等しいみたいですね・・・
(´・ω・`) ショボンネ
いつかは・・・いつかは・・・
27 :
zai:02/12/15 16:18 ID:bpcSHVpw
いやいやしっかり読ませていただいてますよ。
次の更新待ってますよ。がんばってください。
読者2人目。頑張りや〜♪
29 :
名無し:02/12/15 17:36 ID:giSHL9OW
子供の頃のロボットっていうキーワードはキューンとくるものがあるね
今後の展開に期待
30 :
THE・地蔵 ◆jizouMjYBU :02/12/15 20:29 ID:fsag+P1p
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読んでくれている方々がいて、本当に嬉しいです!
(`・ω・´)<ガンガルゾ!オー!
公園に着くと、矢口さんが俺をベンチに促す、言われたとうりに座り
次の言葉を待った
「あのね吉澤さん…」
「はぁ、なんでしょう?」
少し風が出て来た、矢口さんの髪が少し落ちて、一瞬目線が分からなくなる
「吉澤さん……・・ごめんね。」
!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
いきなりベンチの背もたれの方から二本の腕が伸びて来て
一つが俺の両肘を抱きかかえるように持ち、手の自由を無くし、
もう一つは何やら湿ったハンカチで、俺の口と鼻を押え付け出した!
「むぁ・・!」
とたんに目の前が真っ白になり、意識が俺の中から消えていくのが分かった。