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229『考える娘。』 ◆SAKUgUdd02
その日は結局矢口さんにも断りに行けず、ただ梨華ちゃんの背中をさすっては溜息をついた。
援交をやめてしまったら梨華ちゃんを助けてあげられないし、梨華ちゃんもどんだけ頑張っても限界があるだろうし…。
いろいろ考えて、帰り道に一人で決めた。
あと1回。それで最後にしよう。ちょっと気持ち悪いけどなんとかなる。1回だもん…。
梨華ちゃんも大変なんだから…。
好きな人に必死な梨華ちゃんが痛々しいから。1回分だけ協力。
そう心で整頓して私は携帯でメールをうちはじめた。
230『考える娘。』 ◆SAKUgUdd02 :03/01/28 21:39 ID:T7MgNpko
「加護ちゃん!あのね、聞きたい事あんだけどぉ。」
次の日学校で愛ちゃんが聞きにくそうに私に話し掛けた。
「どうしたの?」
「…いやぁやっぱなんでもないよ!加護ちゃん最近一緒に居ようとしてくれないからさぁ、心配になったんだよね、ネ?」
愛ちゃんは隣にいる麻琴ちゃんに同意を求めた。
「そんな事ないよ、ありがとう。」
心配そうな顔して本当はまた秘密会議でしょ?私は言葉を飲み込んで微笑んで見せた。
231『考える娘。』 ◆SAKUgUdd02 :03/01/28 21:39 ID:T7MgNpko
今日5時からカラオケ2時間でもう終わる。全部終える。
待ち合わせの場所に向かいながら口の中でつぶやく。
明日梨華ちゃんにお金を渡したら矢口さんとこ行って止めますって言うんだ。
「あいぼん!」
「あ、サトシさん…」
顔を見て少し鳥肌がたった。
けど最後だから。
これで最後だから。
<件名☆ののへ☆
本文 今回でコレやめます。ののより先にやめてごめんね。>
メール送信。
カラオケに入る前にののに1つメールした。
そしてカラオケに入った。
232『考える娘。』 ◆SAKUgUdd02 :03/01/28 21:40 ID:T7MgNpko
「いらっしゃいませ〜♪」
店員のそろった声。
下を向く私。
顔をなるだけ見られないようにさげる。
「105号室になります〜、お部屋ご案内いたします〜。」
ちょい年の、みんなとオソロの制服を着たおばさんが部屋に案内してくれた。
他の店員とすれ違った時も頭をさげっぱなしだった。
「ごゆっくりどうぞ〜」
ドアがしまりかかった時にすれ違った店員が何がしゃべったような気がした。

「…か………?」
233『考える娘。』 ◆SAKUgUdd02 :03/01/28 21:40 ID:T7MgNpko
「にっぽんの未来は♪」
「wowwow〜♪」
カラオケで定番の歌を歌って、もうすぐ2時間が終わろうとしていた。
足を組み替えたのがいけなかったのかもしれない。
「あいぼん、スカートのたけ短いんじゃない…?」
「そっそうですか?」
私は咄嗟にスカートをひきのばした。
「ねぇ、もう1万だすからっ……!」
「やっっ…やめっ…!」