「すいません、遅れました。」
体育の先生に一言いってから準備運動の輪に入る。
ののからの返事はまだきてないみたい。
時々ジャージのポケットに手をつっこんで震えてないか確認する。
「かごちゃん、さっき何してたのぉ〜?」
「おっきぃ方じゃないのぉ〜!!あははは。」
愛ちゃんと麻琴ちゃんが私のほうへ近づいてくる。
「ちゃんと体操しないと注意されるんじゃない??」
愛ちゃんと麻琴ちゃんに言い放った。
「かごちゃん最近冷めてない?なんかぁ。」
「ねぇー。」
私は今冷めたわけじゃない。
ずぅっとずぅっと、冷めっぱなしだ。
「かごちゃん、今日はひま??プリとり行かない?」
「今日はちょぉっと…」
「最近付き合い悪くない〜?最後にプリクラとったのいつよ〜。」
「中間始まる前??」
「そぉぉんな前!?しゃあないか、また2人で行くか、愛!」
「だなっ麻琴!」
二人はしゃべるだけしゃべって離れていってしまった。
それと同時にポケットの携帯が震えだした。
『☆あいぼんどの☆
いいよ♪ののはヒマだからねっ^^
がっこう終わったらいつもの場所にいてね(>◇<)』
良かった。ののに会える。
どうしてこんなにもほっとするのか。
自分でもわからないくらい私の気持ちは安らいでいた。
学校の帰り道も、ののに会えるってわかるといつもと違う。
私はまた途中コンビニによってお菓子を買ってからあの場所に向かった。
「…あれ?」
私のほうが早かったのかののはまだ約束の場所にいない。
お菓子の袋を開けて先に食べ始めた。
「あいぼぉ〜ん、ごめんねぇ〜」
間延びした声。
私はまた1つホッとする。
「遅かったねぇ。」
「ちょっとぉ…社長さんとあってた。」
ののの首元でキラッと何かが光った。
「それいくら?」
「2まんかなぁ…、きょう社長さんがもってきてくれた。」
「ふぅん…、そうだ、聞きたい事がたくさん…。」
「なになに?」
私はその社長さんの事とか会うときの事とか色々聞いたけど、
そのときずっと首元でキラキラしているネックレスが気になってしょうがなかった。
184 :
『考える娘。』 ◆SAKUgUdd02 :03/01/16 18:01 ID:4BkcKdSF
色々聞いて私はこの人で妥協することに決めた。
早く会ってお金が欲しかった。
ののの相手よりかはランクが低いらしい。
なんせののの相手は社長さんだから。
このさいそんなんどうでもいい。
2万ももらえるんだから。
ののといるときに矢口さんにOKのメールを送った。
ののといるときじゃないと何かおじけづきそうだったから。
しばらくののと話していると矢口さんから返事が入った。
『サトシさんに加護のアドレスを送りました。
あとはメールを待っていてくれればOKです、』
「ののぉ、」
「あいぼん、矢口さんのしょうかいはかなりしっかりしてるって梨華ちゃんがいってたからだいじょうぶだよ!…たぶん。」
「多分…。」
ののは1個めのメールがくるまで一緒にいてくれるといった。
私はその言葉に甘えることにした。
ぶーっぶーっぶーっ。
それからしばらくしてから携帯が震えた。
「のの…メールきたぁ…」
「受信受信。」
『こんにちは。
リマちゃんに紹介してもらったサトシです。
よろしく。
実はまだメールにもよくなれてないからときどき間違ったら
ごめんね、
名前と年を教えてね』
「…リマ?リマって誰?」
「矢口さんのぉ…げいめい?ほんみょうだとイロイロあるからって梨華ちゃんが言ってたかな?
梨華ちゃんはちゃーみぃって言うの。ののはふみこ…」
「それってのののお姉ちゃんじゃ…」
「返信返信。」
『サトシさんへ。
メールありがとうございます。
私は、アドレスからわかるようにあいぼんって言います。
年は15歳、高校1年生です。よろしくお願いします。』
「あいぼんでいいの?」
「他に思い浮かばないよ。アドレスにもあるし…。」
…やっぱりののと居ても送るのためらう。
本当にこんなこといいのだろうか?
ママやパパにばれないだろうか。
愛ちゃんや麻琴ちゃん達が知ったらなんてゆうだろうか。
ポチ。
−メール送信−
「あぁぁぁぁああああああぁぁぁ!!!」
「あいぼんいつまでたっても押さないからかわりにののが押してあげた。」
「……。」
パパ、ママごめんなさい。
私は自分を変える道を1歩ふみだした。