次の日。
学校にいる間もずっとそわそわしていた。
「かごちゃん、か〜ご〜。」
「わっ!愛ちゃん!なに!?」
「昨日地元の子と遊んだんでしょ?プリクラ撮った?」
「あ、とったよぉ…。」
私は昨日とったプリクラを全部だした。
「好きなだけもってって〜…。」
「わっ…すごくない?いっぱい…。ありがと〜!!麻琴〜!あさ美!くれるって!見てみて!」
「わぁすご〜い!」
私は少し、麻琴ちゃんたちにまであげるとは言ってないけど。
って思ったけどすぐまたもとのことを考え出した。
−エンジョコウサイ−
「愛ちゃん、援助交際とかしたことある?」
「あっ?!あるわけないしね〜!」
「だよね〜やっぱ」
「あ!あの噂聞いた?あれ、隣のクラスのさぁ、吉澤さん。学校来なくなったじゃん?」
「あぁ、そうだね最近見ない。」
「あれさ、援助交際しててさ子供出来ちゃったんだって!」
「へ?!」
「だから最後あんなに太ってたの!誰の子かもわかんないんだって〜…。悲惨だよねぇ」
「…それ本当なの?」
「本当本当!里沙が言ってたんだよ!同じクラスじゃん?里沙と吉澤さん。」
…どんな根拠だ。
思ったけど口にはださない。
高校ってめんどくさい、ののに会いたい。
「愛ちゃん、チャイムがなるよ。」
ていのいい言葉で追い払った。
吉澤さんが本当に援助交際で子供が出来たんだったら、こわい。
けどもうののに言っちゃったことだから…。
私は意地っ張りだ。
学校が終わるのが待ち遠しかったり怖かったり。
けど自分がかわる気がした。
良いほうにか悪いほうにかはわからないけど、
めんどくさがりに変わった自分がもう一度変わりそうな気がした。
「あいぼん!こっち!」
「のの!」
地元の駅から電車で10分くらい。都会に出る。
そこでののとリカちゃんと待ち合わせた。
「こんにちは。」
「あっ!こんにちは…。」
「石川梨華です、よろしくね。」
「梨華ちゃんはののとおなじクラスで、席がとなりなの。あと、ほんとうは1ことしうえ。」
「そうなの、留年。」
「あ、そうなんですか…。」
この人がののを変えた梨華ちゃん…。
良くも悪くも私を変えてくれる梨華ちゃん…。
まるで2歳も3歳も違うかのように大人っぽい。
「私は加護亜依です。よろしく。」
「じゃあみんなでプリクラとり行こうよ。私が稼ぎでおごるよ♪」
梨華ちゃんは言った。
プリクラをとった後梨華ちゃんに連れられてあるマンションに入った。
「ここは…?」
「矢口さんのいえだょ。」
ののが言った。
矢口さんて?って聞こうとしたけどエレベータが着いたからやめておいた。
表札に『503 矢口』とかいてある部屋のチャイムを梨華ちゃんが押した。
“どうぞ”
インターフォンから声がして鍵がひらいた。
梨華ちゃんがドアをあけると小さい女の人の後ろ姿が見えた。