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124『考える娘。』
『考える娘。』

つまらない。
毎日がつまらなくてたまらない。
今。
125『考える娘。』:03/01/05 22:08 ID:dqlPn/mK
「加護ちゃぁん!」
「はいはぃ〜」
「はい!この間撮ったプリクラあげる♪なんかプリクラある?」
「あ、ごめん今はないや。」
「そっか!ならいいや、あ!麻琴〜プリクラ!」
3時間目の放課。今クラスで一番仲のいい愛ちゃんがプリクラをくれた。
あさ美ちゃんと隣のクラスの里沙ちゃんとうつっている。
私はプリクラ帳にプリクラをはってまたしまおうとした。
「あ、加護ちゃん、プリ帳見せて〜!」
愛ちゃんがまた戻ってきて私に言った。
「いいよ、はいどうぞ」
愛ちゃんは自分の写っているプリクラをじっとみてうっとりしている。
彼女はそうゆうところがあるから。
126『考える娘。』:03/01/05 22:09 ID:dqlPn/mK
−きーんこーんかーんこーんー

「あっ!終わった〜!じゃあねえ!」
「ばいば〜い」
愛ちゃんはチャイムと同時に自分の席に戻っていった。
ちょっとして4時間目の古典の先生がやってきた。
つまらない古典のはじまり。
ののにメールでもしようか。
私はポケットから携帯をとりだした。
127『考える娘。』:03/01/05 22:09 ID:dqlPn/mK
『のの〜今古典だよ!めっちゃつまんない><
変わってくれ〜〜。ののは今なんだ?体育以外なら返事くれよぉ。』
送信。
送信して、私は窓の方を向いた。
うん、今日もいい天気。
5時間目に体育がある。
体育館ならいいけど、このくそ寒いのに外でテニスだからなぁ。
あっ!しまったな…ローファーできちゃった。
先生に怒られるかも。
128『考える娘。』:03/01/05 22:10 ID:dqlPn/mK
ぶーっぶーっ。
ポケットの中で携帯が震える。
メール受信。
『あいぼん!のの今日すごいことしたよ!なんと学校はつさぼり!(^^)
楽し〜い♪今日ひまだからののと久しぶりに遊ばない?』
…さぼり?
ののが?そんな馬鹿な。
遅刻は多かったけどさぼったりは絶対しなかったし、
髪だって耳から下で結んでくつしたは三つ折りだったののが?
『わかった、いつもの場所に学校終わったらいくから☆』
送信。
129『考える娘。』:03/01/05 22:10 ID:dqlPn/mK
最後にののに会ったのはいつだっけ?
確か夏休みにプリクラとった以来?
結構たってるな。
メール受信。
『OK!じゃあ待ってます★(^^)』
「加護さん!」
…やば、ばれた。
「携帯しまいなさい。」
「はいぃ…」
ちょっときまずい空気の中で愛ちゃんと目があった。
「ぶー」
と愛ちゃんが口パクで言ったから
「あちゃー」
とゆうアクションをしてみせた。

めんどくさい。
130『考える娘。』:03/01/05 22:11 ID:dqlPn/mK
高校に入ってからひねくれたきがする。
そりゃ元からひねくれた性格だったのだけれども。
ののと居たあの生活はもう戻らないと。
無理に気の合わない友達と合わせてる高校生活に嫌気を感じつつも
こなしていかなくてはいけない義務感と。
…めんどくさい。
めんどくさいってよく思うようになった。
131『考える娘。』:03/01/05 22:15 ID:2qzLf6Bj
5時間目体育の時間怒られつつも終わって
6時間目の歴史は寝てすごして。
やっと帰りがやってくる、今日も長かった。
「加護ちゃぁん、あのさ今日も残って話していかない?」
「ごめん、今日はちょっと用事があって…」
「そぉ、残念。まぁいっか!麻琴〜、残ってくよね〜」
愛ちゃんは、自分の思うとおりにならないと結構すねる。
「ごめんねじゃあね。」
そういって私は片道40分かけてまた家に戻っていく。
着いたらもう5時近い。
132『考える娘。』:03/01/05 22:16 ID:2qzLf6Bj
ぶぶぶぶぶ、ぶぶぶぶぶ。
携帯が震える。メールじゃなくて今度は電話だ。
「もしもし〜。」
『あぁ、あいぼぉんまだぁ?』
「今駅着いたからもう少しで着くよ、待ってて。…お土産にポテチ買ってく」
『…わかった〜待ってる〜。』
ぷっ。つーつー。
私はポテチを買うためにコンビニに走った。
133『考える娘。』:03/01/05 22:16 ID:2qzLf6Bj
約束の場所はいつもの場所で、いつもの場所っていうのは団地の広場。
ののの家でも私の家でもない…けど。
たまに同級生の男子が通ったり、仲悪かった子が通ったり
それでもやっぱりなごむからこの場所が大好き。
いつもここで座ってご飯の時間まで話した。
「のの!おまたせ!」
「おぉそぉぃぃぃ。」
「だってあんた学校さぼってたんでしょ?」
「ぎゃーん!するどいつっこみ…。」
「はいポテチ!ねぇ何でさぼったか教えて♪」
ののはニヤリと笑った。
「ふふふ…。あいぼん。私高校入ってからつまんない日々だったわけ」
「…私もそんなもんよ。」
「でしょ?あいぼんみたいにサ、気の合う友達がいなかったから」
「うん。で?」
ののはカバンをごそごそと探り始めた。
「あいぼん。誰にも内緒だからね」
ののが初めにそういってカバンから手をだした。

たくさんの1万円とともに…。