■
Epilogue
今日も仕事を終え、疲れきって部屋に戻り、いつものようにテレビを眺めます。
今日も、この前まで一緒に仕事をしていたあの人たちがテレビで活躍しています。
永遠にこの関係が続くような気がして、ただただ彼女たちの一挙手一投足を見つめていると、
あるとき突然画面がぱっと明るくなるような気がします。
まだ大人のどろどろした部分がしみこんでいないようで、
いたずらっこの天使のようで、
そしてたとえ人影に半分くらい隠れていても誰よりも輝いて見える、
あの娘が画面に映るときです。
一般人とトップアイドル、という天と地ほどに広がった差を埋める事はなかなかできず、それ以来
ほとんど音信不通になってしまったあの娘。
最後の日、涙ぐむ私にキティちゃんの大きなぬいぐるみをくれたあの娘。
「ほかのひとが、石井ちゃんをわすれちゃっても、のんは絶対にわすれないから、また遊びに来
てください。のんは石井ちゃんの分もがんばります」
辻ちゃん、イシイは今日も新しい世界でがんばってるよ。そして、ずっと辻ちゃんのこと、応援してるよ。
だから、…イシイのことは心配するなよ、ちっちゃなエスパーさん。
■
Fin