1 :
名無し募集中。。。 :
おやすみ、梨華。
2 :
名無し募集中。。。 :02/10/05 00:04 ID:2j4SHEW+
うむ、おやすみ。
( ^▽^)<おやすみ。
5 :
:02/10/05 00:05 ID:w+2akKRZ
おやすみ
6 :
:02/10/05 00:06 ID:w+2akKRZ
( ^▽^) <藤原のババア
_ clear | / | | | |ヽ ノノノヽヽヽ(ノ~\\ ノハヽヽ ノノノノヘ ノノノノヽヽ ノノヽヽヽ
_ _50 _i ||( ゚〜゚ )|(●´ー`)( `.∀´)(〜^◇^)(0^〜^)( ´ Д`)从o・-・o从
_ _40 _i (∋oノハヽo@ノハ@ノノノノ从ヘ §ノヽ§ ノノノノヽヽ ) (つ と)
_ _30 _i | ( ´D`)( ‘д‘) 川 ’ー’川( ・e・) ∬´▽`∬オメデトウゴザイマース 新
_ _20 _i (_( つ つ( つ つ ( つ つ ( つ つ ( つ つ ノノハヽo∈ | ス
_ _15 _i ) ) ) ) ) ) ) ) ) ) ) ) ) ) ) ∩(^▽^川 < レ
. 10 | (__)__) (__)__) (__)__) (__)__) (__)__) ヽ つ |. お
- - - -i __________________________( ( ( |め
5 .i ⊂二二⊃/ .:::: .:::: .:::: .:::: .:::: .:::: .:::: .:::: .:::: .:::: .:::: .:::: .:::: .:::: .:::: .:::: .::::(_(_) | !
.i /'''''''ヘ / .:::: .:::: .:::: .:::: .:::: .:::: .:::: .:::: .:::: .:::: .:::: .:::: .:::: .:::: .:::: .:::: .:::: .::::: |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
9 :
名無し?:02/10/05 00:30 ID:zbBVqvd9
うるせー、バカ
おやすみ
10 :
10:02/10/05 00:32 ID:tFhkCiLB
おやすみ
11 :
名無しさん?:02/10/05 05:31 ID:QscUI2Gf
おい、誰かこのスレと同じやつをラウンジに立てれ
12 :
名無しさん?:02/10/05 06:39 ID:QscUI2Gf
俺、立てられないからさ。
奉仕活動だと思って宜しくお願いしますよ。
13 :
名無し募集中。。。 :02/10/05 08:16 ID:S9wxrj3O
( ^▽^)<うんこしてから寝るよ!
14 :
名無しさん?:02/10/05 10:38 ID:QscUI2Gf
変な時間に寝るんだな、、
15 :
名無し募集中。。。:02/10/05 12:16 ID:3Xc6b7L2
( ^▽^)<徹夜してジェイソンシリーズ全部見ちゃった!おやすみ〜
16 :
名無し募集中。。。:02/10/08 18:32 ID:v7Kaa0bE
age
素敵な小説スレに生まれ変わりますように
このあたりには、普通に野良猫がうろついていて、塀の上や、藪のなかや、
あがり框の上なんかで思っていたよりもずいぶん長い胴をしなやかに伸ばして
陽光にしろくかがやくひげを、肉食獣らしい誇り高さで風にそよがせていたり
する。
「つまり」
背が高く髪が短く少年っぽい雰囲気を裏切るような、まるっこい顔の少女が、
途方に暮れたような声音を夕闇にそっとしのばせたときも、塀の向こうから黒
猫がさっと不思議な視線をくれていた。
「ここに矢口さんは住んでないんですか?」
彼女はたぶん、彼らの眷属なのだろう。黒猫の喉元のひとふさだけが白い毛
で彩られている。彼女の喪服のような質素ないでたちを彩る白いネックレスに
よく似ていた。人とも妖ともつかぬ逢魔ヶ時の――。
「そういうことですね。3年前からここは僕が借りてます」
前の住人がヤグチという名前だったなんて話は聞いたことがない。郵便ポスト
に時折紛れ込む手紙は、いつだって鈴木とか田中とか、ごくありふれたものだっ
た。
背の高い彼女は、素晴らしく大きなひとみで呆然と僕をたっぷり1分間は見つ
めたあとで、大きくうなだれて深くて長い溜息を吐いた。
「なんだぁ〜。やっぱりアタシまただまされたんだぁ…。教えてもらった住所の
とこにアパートなんかないしさ。この住所、数字が3っぽいのが、ひょっとした
ら8かもしんないって思って、やっとそれっぽいのがあったと思ったのに…。い
つでも遊びにおいで言ってたのに矢口さん…」
いつまでも続きそうな彼女の言葉に、いつまで付き合ってこのまま玄関口に立っ
ていなくてはいけないのだろう? 背後にはお気に入りのドラマ。クライマック
スは間近で探偵は絶体絶命の危機に立たされている。
「…電話してみれば?」
「現在使われておりません」
「……」
「……」
「あっ、ごめんなさい。なんか長々と」
「いえ」
「それじゃ」
軽く会釈して、彼女は踵を返した。
バイクの音ひとつ満足に遮ることのない安っぽい扉を閉める。かすかにハイヒール
の音が遠ざかるのが聞こえる。上の階のOLの靴とおなじ音がする。めぐみの立てる
音よりも重い音。
部屋に戻るとドラマはとっくにクライマックスは過ぎ去っていて、二枚目半の探偵
は個性的な顔立ちの女優に小突かれて卑屈な笑顔を浮かべていた。眠気を誘うお洒落
なテーマソングを聞いてるうちに現実と夢想がぐずぐずに溶けていく。温かい背中。
あたたかい羽根。猫の鳴き声。夜の背中――
どん、どんと安普請の扉を叩かれる音で目がさめた。
点けっぱなしになったテレビからは、一日の終わりに相応しい、辛気くさい
ニュースがつまらなさそうに読み上げられている。
(風呂は沸かしてない、洗濯機もまわしてない、TVの音量も普通――)
眠気の残る頭が、ぼんやりと自己チェックする。おおむねのんびりした良い
アパートなのだが、隣人はいささか短気で、少しばかり迷惑な行為をすると遠
慮なくどんどんと壁が叩かれるのだ。
(ああだけどこれ音がまだカタいかんじ――壁じゃなくて扉――)
気がついて跳ね起きる。
(――新聞はとってないし、ガスも電気も電話も自動引き落としだし、宅急
便なんか来るわきゃないし――……?)
心当たりがないまま扉を開くかどうか迷っていると、扉を叩く音が止んだ。
警戒しながらそおっと開くと、夜がうずくまっていた。夜のような服を着た
彼女が。
「なにか?」
「……やっぱ全然見つかんなくって」
「帰ったら?」
「…あのッ、ホント非常識なお願いだって思うんですけど、アタシ今日一人になる
のいやで。だからずっと捜してて、それで」
風にのってか細い踏切の警報が聞こえた。このへんに踏切はないが、風向きの
加減で聞こえてくることもある。彼女の声もそれぐらい儚げだった。
「……それで?」
「……、一晩泊めて?」
遠くで電車が陸橋をわたる音が聞こえた。時計は00:26。終電の音だった。
「嬉しいなぁ、いいって言ってもらえて。台所の隅で十分だったのにこんな布団
まで用意してもらっちゃって。ホントありがと」
部屋にあげてみると、彼女の服は本当に喪服のようだった。ワンピースで背中
のジッパーを腰から上にあげるやつ。切り返しもないのに腰のところが細くくび
れていて、縫いだあとも彼女の形が残っていた。持っているバッグも真っ黒で小
さくて使いにくそうな、葬式用のハンカチしかはいらなさそうな不便なものだ。
ふたつに並べた布団の中央で、カラカラと障子を締める。電灯を消すと、白い
和紙に彼女の影がくっきりと映って、どちらが服でどちらが彼女なのか見分けが
つかなかった。
「あたし、ひとみ。キミは?」
障子越しに彼女の声が聞こえた。彼女の声はちょっと低くて少年めいていた。
「七志野」
僕は名前を名乗った。
「下は?」
「権兵衛」
「じゃあゴンちゃんかー」
「……」
「おやすみ、ゴンちゃん」
「おやすみ…」
電灯が消えて、彼女のシルエットが消えた。
「いい夢を…」
すぐに寝入ったらしい彼女の、規則正しい寝息を聞きながら、僕は明け方まで
寝返りを打って過ごした。ようやくウトウトしてきたところで、また扉を叩く音
で目が冷める。
障子を開くと布団はきちんと三つ折りに畳まれていて、昨日そこに人がいたよう
な気配はこざっぱりとなくなっていた。
ふと食卓を見ると、広告の裏に右上がりの文字で置き手紙があった。
ゴンちゃんへ
昨日はホントありがとう。もう会えないかもしれないけど、このご恩は一生忘れ
ません。
←たべて
ひとみv
(たべて?)
紙を拾うと、ころんと飴玉が転がった。不二家のミルクキャンディ。かさり
と包み紙を開いてほおばってみた。ひどく甘ったるい柔らかな味。
扉が一際大きく、どん、と鳴った。
扉を開くと、いままで知ってるなかで上から十番以内にはいるほど痩せた女性
が、べっこう縁の眼鏡を軽くずらして、僕をみあげていた。怒っているときの、
めぐみの癖だった。
「ね、ななしくんさ、どういうつもりなのかな?」
「どういうって?」
「私がいないのに女のコを泊めて、朝帰りさせるの」
「……」
僕は、彼女にとって許しがたい重罪を犯した犯罪人になった。弁解の余地なし。
弁護人なし。目撃者なし。被告なし。……。
玄関先で言い争うのは、お互いの美意識が許さなかった。
かといって、僕の部屋にあがるのは、彼女が断固として拒否した。彼女は、
そこで凄惨な殺人がたった今犯されたとでもいうような嫌悪の表情を浮かべ
ていた。
そこで僕らは、近所の店に移動した。全国にチェーン展開するファミリー・
レストランだった。コーヒーのおかわりは何杯でもOKのやつ。
僕はそこで、コーヒーを3杯おかわりした。
その間、対面の席で黙々と並べられる僕の罪状には、ただただ頷くしかなか
った。僕が情熱のある恋人ではなかったことは事実だ。
僕らはただ確認しているだけだった。とっくの昔に死んでしまった恋愛の清
算方法を。結論はすでに出ていた。そして、それが一致した。それだけのこと
だ。
ひどく疲れた一日が終わる。
縁側にだらりと腰掛けて、古いスキー雑誌をめくる。もう閉鎖されたゲレンデ
の最新情報の写真が並ぶ。殆どもう必要もないが、記念にとっておくべきかどう
か少し悩んでいると、冷えた空気とともに白いケースが目の前に差し出された。
「アタシ」
ケーニヒスクローネの箱。
「気になることがあったら、寝られなくなるの」
彼女だった。今日は真っ白なワンピースを着ていた。
「今日ゴンちゃん来たでしょ? ロイホ」
「……んー……」
「アタシ、朝、ゴンちゃんとこから出てきたとき、女のコとすれちがったんだけど、
あれ、ゴンちゃんの彼女だよね?」
「……だったね」
「だった、って、あの、やっぱ、別れたのってアタシのせい? やっばいよ、ちゃ
んと説明しとかなきゃ。行こう、ね、今なら間に合うから」
「……そんなことよりさ、昨日の服って喪服だよね? 誰かのお葬式だったの?」
「……」
ひとみは、溜息を吐いて、僕の横に腰掛けた。
「法事」
「親戚の?」
「友達の」
「仲良かった?」
「一緒に暮らしてたの。三回忌」
「病気か何か?」
「ううん。自殺」
「……」
「……」
「あのコ、頭おかしくなっちゃってさー……、梨華っていうんだけど。幼馴染で、
中学で梨華が東京に引っ越すまでずっと一緒だったのかな。同窓会ですごい久し
ぶりに会って。あのコ大学生だったの。O大だって」
「あ、同じ」
「ホント? ゴンちゃんも頭いいんだね」
ひとみはちょっと笑って僕を見た。
僕はとても笑えなかった。
ひとみはすぐに視線を植え込みのところに戻した。影に隠れて目だけが光って
いる猫が気になるみたいだった。
「アタシもそのときこっちで一人暮らししてて。梨華ちゃんが家を出たいって言
ったから、じゃあ一緒に住もうかって誘ったの。梨華ちゃんって、すごく可愛い
くて、だから離れてた間になにがあったのか全然知らないんだけど、でもまさか
お医者さんに通うようになってるなんてさ……これからいろいろ話してもらえる
のかなって思ってたんだけど」
32 :
18−31:02/10/09 00:45 ID:+Of8zbne
つづく。
>>32 いきなり始まってピックシター。
作者たんガンガレー
35 :
名無し募集中。。。:02/10/10 02:57 ID:r689rTeX
おやすみ、梨華。
おやすみ、梨華。
居心地の悪い沈黙に、風の音が流れ込む。
黒猫は藪の下から飛び出すと、ピンと耳を立てて、ヒゲを風にそよがせた。
ラムネのガラス玉のような寒冷色の目をした、美しい黒猫だった。首元のひと
房だけが白くても、黒猫と言っていいものなのかどうか、僕は知らないのだけど。
「あの猫、外国人なのかなぁ?」
「猫だからジンは使わないんじゃないかな。たぶんだけど」
「あ、そっか。じゃあ外国…獣?」
「さあ…」
話題にされていることを鼻にもひっかけず黒猫は、軽やかに2度3度跳躍して
ブロック塀によじ登った。ひとみは、腰を浮かせて二歩三歩、黒猫の後を視線で
追い、黒猫が超えていったブロック塀に歩み寄った。
「かっけー…」
呟いたひとみの声に釣られて、僕も腰を浮かす。
ブロック塀の向こうは猫の王国だった。
開け放たれた縁側の縁に、腰を降ろしたり寝そべったりして思い思いに寛ぐ猫。
ブロックを無造作に重ねた段の向こうで伏せている猫。
黒猫は縁側の日当りのいい特等席に滑り込むと、ごろんと寝っ転がっていた。
「猫屋敷かー」
「はー…猫が多いと思ったら…」
「知らなかったの?」
「このへんに猫をたくさん買っている家があるって聞いたことはあったけど」
「けど?」
「まさか隣だったなんてね」
「……」
僕らは真顔で見つめあって、それからちょっと笑った。
葉っぱがいやな感じにざわざわとゆれた。
「あ…、雨…?」
ひとみの言葉を待ち構えていたように、パタパタと軽い雨粒が頬にあたった。
植物たちが雨を待ち構えていたかのように、ざわざわとうごめく。
「雨、好き?」
ひとみの言葉に、隣でひとみが、僕と同じように両手を広げて雨を受けとめる
ような仕草をしていたことに気が付いた。僕は共犯者がいる喜びに口元をほころ
ばせた。
「わりと。君は?」
「かなり」
ひとみは、くるりとその場で一回転して、シンギング・イン・ザ・レインを
歌い出した。ところどころで鼻歌混じりになりながら。
パタパタと軽い足音がして、縁側に長髪の女性が現れた。眼が合って会釈を
する彼女に、僕も会釈を返す。突然の雨に、彼女はガタガタと立て付けの悪い
縁側のガラス窓を締めにやってきたのだ。
「知り合い?」
ひとみが肘をつかんで小声で聞く。
「ちょっと。後藤さん」
「ごとぉさーん、その猫の名前、なんて言うの? 美人だよねー!」
「……」
ブロック塀から乗り出すようにしてぶんぶんと手を振るひとみに、後藤さん家
の次女は、あの黒猫を抱きあげたままふいっと奥に引っ込んだ。
「……無視されちゃった……なれなれしすぎて嫌われちゃったのかなぁ?」
「そんなことないよ」
「ほんと? ほんとにゴンちゃんそう思う?」
「誰にでもああだから」
「……うーん。それってあたしのことが嫌いなんじゃなくて、誰のことも嫌いっ
ていう意味にとらないといけないのかな」
「そうかもね」
「なんか悲しいなぁ、そういうのも」
「このへんでは有名な話なんだけど。悲劇の後藤一家」
「なにそれ」
「彼女が高校に入学したときに長女が駆落ちしちゃってね。すごい門限とか厳しく
なっちゃってさ。少しでも門限を遅れるともう厳しいの。怒鳴り声が外まで聞こえ
てきたって」
「ゴンちゃんも怒鳴り声、聞いた?」
「ううん。聞いたことないな……僕が引っ越してきたときにはもう、あの家、誰も
いなかったから」
「誰も?」
「誰も、って言い方おかしいかな。ええと、次女だけだったんだ」
「どうして?」
「聞いたことないかな、修学旅行一家惨殺事件。4年ぐらい前のさ」
「……聞いたことある。強盗が入って一家全員殺されちゃって、修学旅行に出て
いた娘だけが助かったって……。……あれ?」
「うん……」
流れた雨粒が髪をすっかり濡らして、顎にまでしたたり落ちてきた。
僕は、後藤さんちの次女をはねたことがある。バイクで、自転車に乗った彼女
を。彼女は無傷だったが、自転車は前輪のシャーシを折れ曲げさせており、回復
は見込めなかった。僕と彼女は一緒に自転車を買いに行った。一年前の話だ。
僕らは殆ど会話らしい会話を交わさなかった。
とにかくただただ一方的に僕が平謝りして、彼女が困ったような笑顔で恐縮し
ていただけだった。ただ、どうしても自転車以上の、つまり保険の免責を超えた
部分でお詫びをしなければ気が済まないと言ったときだけ、ひどく冷めた表情で
彼女はこう言ったのだ。
「これは罰だから」
――と。
その言葉はひどく僕の罪悪感と想像力を刺激した。
僕は誰かを傷つけることに馴れてなかったし、自分が誰かを傷つけることなんか
無いと思っていた。彼女をはねるまでは。フルフェイスのヘルメットの狭い視界の
向こうにきょとんとしたようなひどく吃驚したような表情で倒れていく長い髪の彼
女。そのスローモーションは暫く何度となく僕の夢のなかで壊れたビデオデッキの
ような質の悪さで再生された。倒れていく彼女。倒れていく自転車。有り得ない方
向に折れ曲がったフレーム。
これは、僕の罪だった。
だけど、彼女にとっては、彼女の罰なのだ。
罪人である僕は、勝手に処刑人にされたことにひどく戸惑った。彼女の見てい
るであろう世界と、僕が見ている世界の差異に戸惑った。後藤さん家の次女は、
例えば始めて逆上がりに成功して、ぐるりと一回転して裏返ってしまったまま戻っ
てこない世界以上に、僕にとっては異質な、理解しがたい存在となった。
ひとみが僕の手をそっと握った。
もう隣の庭に猫の姿はなかった。
僕らは手をつないで走って縁側に戻り、お互いの髪をタオルで拭きあいっこした。
「沢山の猫を飼うってどういう気持ちなのかな?」
タオルをかぶったままで、ひとみ。
「にぎやかで楽しそう?」
「だよね。アタシ1度も動物飼ったことなくって」
「一度も?」
「ん…、あっ、あれは……」
俯くとひとみの表情はタオルの影に隠れて見えなくなった。
「あるっていうか、1日だけ」
ひとみは大きく伸びをして、ふにゃっとした笑顔になった。
小学校4年の頃、ひとみのクラスでは迷い込んできた子猫をクラスで飼っていた。
弱り切っていた猫は、ひとみの番が回ってきたとき、ひとみの家で死んだ。
前の夜に餌をあたえて、子猫が眠るまで見守って、次の朝、起きたら冷たくなっ
ていた。
ひとみは猫が死んだことよりも、猫を死なせたことをクラスの皆に言うのが怖く
て泣いた。
「で、どうしたの?」
「梨華ちゃんが替わってくれた」
ひとみは、梨華のことを口に乗せると、とても微妙な表情をする。嬉しそうな、
悲しそうな、誇らしそうな…、プラスとマイナスがないまぜになったような表情。
「あのときアタシ、何でもしようって思ったんだ……。梨華ちゃんのためなら、
これから先、なんでもしてあげようって」
46 :
37−45:02/10/13 21:25 ID:s/82ol6B
つづく。
おやすみ、梨華。
( ^▽^)<おやすみ。
おやすみ、梨華。
おやすみ、梨華。
おやすみ、梨華。
おやすみ、梨華。
ひとみと出会ったのは夏だった。
あれから、ひとみはよくうちに訪ねてくるようになった。いつもドイツ菓子の
入ったケーニヒスクローネの白い紙箱を持ってやってくる。僕はやミルで挽いた
珈琲を入れる。砂糖抜き。それから、あまり弾まないけど不思議と安らぐ会話を
したり、一緒に買い物に行って一緒に夕飯を作って一緒に食べたり、テレビを見
たりした。
なんてことのなかった僕の日常に、ひとみが加わってどうなったのかと言えば、
やっぱりなんてことはない日常だった。
たぶん、誰に言っても信じてもらえないと思うんだけど、僕たちの間にセック
スはなかった。ふざけあって必要以上に触れ合うこともなかった。ただ、ひとみ
はそこにいて、僕もそこにいるだけ。それだけだった。
やがて9月になり、夏休みが終わった。
石川梨華のレポートを見付けたのは偶然だった。課題のレポートを提出したとき、
助手の先生が課題をまとめている棚を崩して、ふたつみっつのダンボールケースの
中身を床にばらまいてしまったので、その片付けをしているなかにあったのだ。左
を黒いひもで綴じられたレポートの束のなかに。
小さくて、几帳面そうな硬い文字で石川梨華と書きつけてあって、記憶のどこか
にひっかかっていたものと反応した。どこで見たのかは思い出せない。
暫く眺めていると、先生のほうが気付いた。
「このこの、まだ残ってたんだ…」
明かに忌むべきものを見たというふうに、先生は眉をひそめた。
このときの会話は印象的だった。
「知り合い?」
「まぁ…、ちょっと」
「ふぅん。ホントお気の毒よね。あんな事故に遭うなんて」
「……。事故、ですか?」
「ええそうよ。飲酒運転のトラックに轢かれたんだって。雪の日だったって」
「……」
「可愛そうよね。きっとスリップしたんだわ。あの交差点、事故多いのよね。
長い坂道の一番下にあるから、山を越えてきたトラックのブレーキがよく効か
なくなるの。このあいだもあったのよ。怖いったらないわ」
「自殺、って聞いたんです」
「誰に?」
「友人に……石川さんとは幼馴染で」
「事故よ。新聞にもそう載ってたわ」
なのに会話以外のことは覚えていない。先生がどんな仕草でどんなふうに石川
梨華のことを語ったのかとか、そういったことは何も。
「ゴンちゃーん」
縁側で涼んでいたら、裏手からまわってきたひとみが、親しげな微笑を浮かべ
て、ケーニヒスクローネの紙箱を振り回した。このごろ、ひとみは玄関ではなく
て縁側からやってくる。
僕も微笑んで、軽く手を振った。
「あっ、ビール飲んでるの?」
「飲む?」
「嬉し。ありがと」
僕が冷蔵庫のほうへ行くと、ひとみは今まで僕が座っていた場所に腰掛けて、
扇風機を抱き寄せるようにした。短い髪が強い風に煽られて後ろへなびいた。
冷蔵庫にはラガービール。
「…あのさ…今日きみの友達のこと知ってるって人に会ってさ…」
「んー…?」
扇風機の音が止まる。
「その人、彼女は事故で亡くなったはずだって言うんだよね」
ラガービールは水にぬれたような汗をかいていて、触るととてもひんやりした。
「梨華ちゃんは自殺だよ」
ひとみは、僕のほうを見ずに言った。
後ろを向いているのに、やけに明瞭とした声だった。
「あのときさ、梨華ちゃんが死んだあのときさ」
髪のすそから白いうなじが覗く。
「あたしが寝てる部屋に、梨華ちゃんがスッて入ってきてさ」
ほっそりとした、
「梨華ちゃん、ゆっくりとあたしのベッドに近付いてきてさ」
美しい、
「あたしの首をさ、こう…」
長い、
「上から押さえつけるようにして」
首…
「締めたんだ」
ラガービールはひんやりと冷たかった。
「途中でさ、やめて。そのまま出ていってさ。それからしばらくして警察から電話
があったんだよね」
ひとみの横には口を開けたラガービールがあって、僕の手にはまだビールがある
のにあれは何なんだろうと少し考えた。
「あれは自殺だよ。事故ってことになってるけど」
そういえばさっきまで自分があそこにいてビールを飲んでいたんだっけ、と思い
出した。
「あたしさ、今でも考えるんだ。なんで梨華ちゃんはあたしの首をしめたんだろう
って」
僕の手のなかにはラガービール。間抜けで憐れなラガービール。
「たぶん、たぶんなんだけどね、梨華ちゃん一人で死ぬの、怖かったんじゃないか
なって。あたしそれ考えると今でもちょっと泣けてくるんだ」
ひとみの話の間じゅう、僕はひとことも相槌さえ打てなかった。
ひとみは振り返って、ラガービールを片手に突っ立ってる僕を見て、泣きそうな
表情で笑った。
「あたし一度も死にたいって思ったことないんだ。だけど、梨華ちゃんに首を締め
られたときね、あたし、死んでもいいかなって思った。梨華ちゃんのためだったら
一緒に死んでもいいかなって……それぐらいのことしかできないかなって」
僕が言葉を見つけられないでいると、ひとみは僕から視線を外して、独り言のよ
うに呟いた。
「ゴンちゃん、あたしさ……、あたし、あのとき一緒に死んであげなきゃいけなか
ったんじゃないかなぁ?」
気の利いた言葉は何も浮かばなかった。
否定する言葉さえ、口に出来なかった。
「じゃ、ゴンちゃん、あたし帰るね。バイバイ」
ただ手のなかでラガービールが、じんじんと冷たさを主張していた。
それから、ひとみが僕の家に来ることはなくなった。
61 :
53−60:02/10/20 20:14 ID:gQyKYSQ9
つづく
おやすみ、梨華。
( ^▽^)<おやすみ。
おやすみ、梨華。
65 :
名無し募集中。。。:02/10/23 02:48 ID:bJKeT4n+
おやすみ〜
おやすみ、梨華。
67 :
名無し募集中。。。:02/10/24 00:38 ID:C2kp3Nb8
おやすみ、梨華。。。
おやすみ、梨華。
おやすみ、梨華。
70 :
名無し:02/10/26 19:52 ID:3cVZh2hd
おやすみ、梨華。
71 :
名無し募集中。。。:02/10/27 00:21 ID:rSgh00FH
おやすみ、マイハニー
72 :
.:02/10/27 00:23 ID:TNWVAPXx
韓国人の4人に1人は刑務所に服役し、2人に1人は近親相姦で姉や妹にセクハラします
韓国のレイプ発生率は世界一で、毎年数千人の日本人女性が被害にあってます
韓国女性が強姦と暴力に耐えかね外国に逃げるため男はレイプするため日本や台湾に行きます
韓国人は軍隊で鍛えた体で一撃必殺。 気を失うまで殴り続けます。
韓国企業は、食品や化粧品にウンチ、鉄クズ、枯葉剤を混入します
韓国の闇組織は、日本人女性を拉致してレイプショーをしています
韓国内では、17000人の若い日本人女性をセックスの道具として売買しています
http://ex.2ch.net/korea/ ハングル板(韓国)
●鄭明析 →韓国人の強姦魔 カルト宗教教祖。日本人1000人、台湾人100人レイプ
●李東逸 →韓国人の強姦魔 日本人女優Nを強姦未遂で逮捕
●金允植 →韓国人の強姦魔 大阪、主婦を連続強姦 。 被害者100人以上
●金 大根 →韓国人の強姦魔 連続児童虐待暴行殺人。6名の女児死亡
●李昇一 →韓国人の強姦魔 東京、テレビ局関係者を名乗り少女140人をレイプ
●沈週 一 →韓国人の強姦魔 鳥取、ベランダから女性の部屋へ侵入し9人レイプ
●張今朝 →韓国人の強姦魔 長野、「一緒に猫を探して」と小学校の女児をレイプ
●ぺ・ソンテ →韓国人の強姦魔 横浜、 刃物で脅し、女子小学生14人をレイプ
●金聖鐘 →韓国人の強姦魔 神奈川、レイプ現場をビデオで撮影、バラバラ殺人
●宋治悦 →韓国人の強姦魔 東京、ナイフで脅し主婦19人をレイプ
●崔智栄 →韓国人の強姦魔 新潟、木刀で傷を負わせ、18歳少女を車の中でレイプ
●麻原彰晃 →オウム真理教教祖 父親が朝鮮籍。 サリンを撒き無差別殺人
●宅間守 →大阪、池田小学校の児童殺傷 8人殺害。朝鮮人部落出身
●東慎一郎 →酒鬼薔薇聖斗。 神戸の首切り小僧。 生首を校門に飾る。元在日
●林真須美 →和歌山、毒入りカレー事件。 4人毒殺。帰化人
..
73 :
:02/10/27 01:49 ID:AVBrtr3d
お休み理科・・・
おやすみ、梨華。
75 :
名無し募集中。。。:02/10/28 01:33 ID:456iCOKj
おやすみ、梨華。
おやすみ、色黒。
さて、そろそろ寝るよ・・・梨華
おやすみ、梨華。
おやすみ、梨華。
おやすみ、梨華。
おやすみ、梨華。
おやすみ、梨華。
おやすみ、梨華。
おやすみ、梨華。
おやすみ、梨華。
87 :
8:02/11/10 18:36 ID:6ruS564v
( ^▽^)<寝ないよ♪
t
おやすみ、梨華。
90 :
:02/11/16 21:00 ID:I3UXGfT9
おやすみ。
91 :
:02/11/24 18:27 ID:UHqXMZV0
……おやすみ、梨華……
92 :
名無し募集中。。。:02/11/28 22:18 ID:XVrte2bS
寝ろ!!って言ってんだろ〜が! 梨華
93 :
名無しさん:02/12/02 22:28 ID:kO+zACiM
おやすみ、梨華。
保
おやすみ、梨華。
96 :
ななし:02/12/11 01:17 ID:wmYR48G9
おやすみ、梨華。
おやすみ、梨華。
99 :
0426:02/12/19 17:07 ID:JJFwGaYy
Are you OK?
100 :
名無し募集中。。。:02/12/19 17:13 ID:ndJLXXna
100ゲトーや!
@ノハ@ ノ
⊂(‘д ⊂⌒つ ミ
おやすみ、梨華。
おやすみ、梨華。
103 :
鬱:02/12/25 04:41 ID:Xg8tZ2w0
先日、会社の梨華たん似のオキニの女性社員が、
持病の白血病で他界しました。
なんで、可愛い子は長生き出来ないのでしょうか?
そして、僕はこれから何を生甲斐として生きていけばいいのでしょうか?
おやすみ、またあした。
おやすみ、梨華。
マタ狼ミタイナスレラ・・・
おやすみ、梨華。
_
109 :
名無し募集中。。。:03/01/07 23:22 ID:FNmDTGYt
age
age
110 :
山崎渉:03/01/10 04:34 ID:3Oust735
(^^)
111 :
山崎渉:03/01/10 16:52 ID:AfnW7l1g
(^^)
112 :
山崎渉 :03/01/17 01:26 ID:PcVdpbPQ
(^^)
おやすみ、梨華。
114 :
名無し:03/01/21 23:18 ID:mKOMpMo/
おやすみ、ごっつあん。
115 :
名無し:03/01/26 21:56 ID:7IErlhWU
おやすみ、ごっつあん。
/:::::::::::::::::::::::::::ミゞ
/:::: 丿::::::ノ::::::::丿::ヾ おやすみ、馬鹿。
|:::::::::::/::丿:ノノ::ノ::ノ
丿ノ:::::::丿. へノノ ソ
丿l^ 、 ノ丿 (・) (・)
ノ(ヽV ( ,ゝ ) 、⌒ヾ⌒ヽ
ソ::. / _ ll _〉 (.....ノ(....ノ /`ヽ
丿 ヽ:: ‘ー''/ 彡彡/@(....ノノ
/ i, ヽ── \___/ ̄ヽ/ノノノノ ミ /`ヽ
ー'/ 'iヽ、 ,二ニ/ \ (__ノ ∩ ∩ (....ノノ
/ 'i /\/ > 从ゝ_▽_从
/:::::::::::::::::::::::::::ミゞ
/:::: 丿::::::ノ::::::::丿::ヾ
|:::::::::::/::丿:ノノ::ノ::ノ
丿ノ:::::::丿. へノノ ソ ,;.:, '・:ψ;*:',. ,
丿l^ 、 ノ丿 (・) (・) o'*∂';:*;∵;ξ∵.;.:'@;・;∵;.
ノ(ヽV ( ,ゝ ) ,;';∵从⌒ヾ⌒ヾ〃;∵;. 'o
ソ::. / _ ll _〉 ;∵:;:';(.....ノ(....ノ`ヽ;;θ;
丿 ヽ:: ‘ー''/ ,:;';∩ミζ;:;:;';:*;(....ノ〆∵;:', グシャ!!
/ i, ヽ── \__.;・∵/ ̄ヽ;'▽从'"`ヽ∵;:'
ー'/ 'iヽ、 ,二ニ/ \ ';;*∵(__ノ;δ(....ノノ*;;';:.
/ 'i /\/ > ';;';∵;(;:∵;:;:*:;':);:∵・;'
117 :
山崎渉:03/01/28 14:04 ID:Lb9JAYho
∧_∧
ピュ.ー ( ^^ ) <これからも僕を応援して下さいね(^^)。
=〔~∪ ̄ ̄〕
= ◎――◎ 山崎渉
おやすみ、梨華。