サウンドノベル5「赤と青」第六話〜

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149辻っ子のお豆さん
「そうだ!里沙ちゃん!里沙ちゃんがいない!」
「あれ、ほんとだ。どこ行ったんだろ?」
(もしかしてさっきの人影は里沙ちゃん?でも、だとしたらどうして逃げたの?)

 探しにもう一度外へ出ようと振り返りました。すると扉が向こう側から開いたのです。
私とひとみさんは思わず身構えました。ですがすぐにほっとして顔をほころばせることに
なったのです。扉の向こうから現れたのは、眠そうな顔をした里沙ちゃんでした。

「里沙ちゃん!どこ行ってたの!」
「どこって、おしっこだけど…どうしたの、そんなに慌てて?」
「ねえ、丘の方まで来た?」
「ううん、行ってないよ。どうしたの、ののちゃん」

 ウソ…を言ってる様には見えない。いつもと同じ里沙ちゃんでした。結局、この日はそ
のまま眠りに就くことになりました。孤島での一日目はこうして過ぎていったのです。
150辻っ子のお豆さん:02/09/27 14:21 ID:IZHFsPc7
 二日目の朝、私が起きたときには、もう皆起きていました。ただ一人、あさ美だけは相
変わらず意識の戻らないままでした。

「あのさ、昨日夜私とのので散歩に行ったんだけど、その時後ろに誰かがいたんだ」

ひとみさんが他の皆にしゃべっている声が聞こえました。昨晩の人影についてでした。

「誰か心当たりない?」
「ごめんなさい、二人が出ていった後、すぐウトウトしちゃって…わかんない」
「私も寝てたからわかりません」
「んあ〜、気が付いたら朝だった」
「私、トイレ行きたくなって一回起きたけど…特に何も気付かなかったです」

 予想通りの答え。みんな寝ていた時間帯だ。分かるはずないとは思っていました。する
と、首を傾けながら麻琴が言いました。

「じゃあ、私達の他に誰かいるってことですか?」
151辻っ子のお豆さん:02/09/27 14:22 ID:IZHFsPc7
 もし私達以外に誰かいるのなら、それが飛行機事故の生存者か、それ以前からの漂流者
かはわかりませんが、探し出したいと全員の意見が一致しました。こんな小屋が建ってい
るのだから、過去に人が存在したのは間違いないのです。私達は食料探しを兼ね、三つに
分かれて人探しに出ることにしました。グループはジャンケンで振り分けました。

私と真希さん。
里沙とひとみさん。
麻琴と梨華さん。

(やった!真希さんとだ!)
 私が笑みを抑えながら真希さんの所へ駆け寄ったとき、ひとみさんが少し悔しそうな顔
でこちらをチラリと見た気がしました。
152辻っ子のお豆さん:02/09/27 14:26 ID:IZHFsPc7
「昨日よっすぃーと散歩したんだ」

 二人きりの山道、小屋を離れて皆と別れてからしばらくは少し無言が続いた。先に話し
掛けてきたのは真希さんの方でした。

「うん」
「うちらのこと、しゃべった?」

私と真希さんのこと?
私は真希さんが好きだっていうこと?
一緒に暮らそうって約束?

1.ひとみさんの想いも含め、ありのままを話す
2.ひとみさんの想いは除き、ありのままを話す
3.しゃべっていないと言う