1 :
名無し集中。。。 :
2 :
げっとだぜ:02/09/16 07:56 ID:o1rwE61e
ウオーにだぞー
ハアハア。
なんか見たことあるような、無いような…。
デジャブって奴か…?
4 :
さ:02/09/16 13:30 ID:a8zdR5/T
,.、,、,..,、、.,、,、、..,_,.、,、,..,、、.,、,、、..,_
´゙:..`.゙:‐'゙´゙:..`.゙:‐'゙´新スレおめでとうございまーす♪゙:`.ヾ゙: ゚`.゙: ゚''.`.゙:..`.゙:;゚.`.´゙:..`.゙:‐'゙´゙:..`.゙:‐゙
´゙:..`.゙:‐'゙´゙:..`.゙:‐'゙´゙:..`.゙:‐'゙´゙:..`.゙:‐'゙、`___:;.:.:.:゚..____゙:`.゙::゚゙:::_ ヾ''. ''. ヾ''.`:.;:.;:..゙ヾ:゚.゚`.゙:.゙゙´゙:..`.゙:‐'゙:゙
-、´゙:..`.゙:‐'゙゙:〜☆ノハ´..`.゙:‐'゙:: '゙.`::゚| |゚、. / /.゙:.゙::く\゙::_ `.゙.゙/^>'゙:'.`.゙;.;;゚.;.;;゚.;´゙:..`.゙:‐゙.;
`‐-、_´゙:.´:( ^▽) 、カリカリ:. .:..、| |:/ /`.゙`.゙`.゙:..\ \:/ /'゚ ''.`.゙:_;. ''..:.;.;´゙:..`.゙:‐'゙
`-,ノ つ=-〜 ´゙:,: '゙ .| く''.`.゙::_`.゙:`.゙:;.`.\ /`..゙:`.ヾ゙:`.゙:;.`.:.:.゙´゙:..`.゙: ノハノハ
( 〈-.、´゙:..`.゙:‐'゙゙: '゙゙| |.\ \.、.:',.'..゙.:.゙.:゙ :.| |`.゚゙:'.ヾ`.゙:;.゚`.゙:.`.゙´゙:..`.゙: (`.∀´*) キリキリ彫りなさいよ
∋oノハo∈ (_,ゝ ) `‐- 、´゙:..`.゙:|____|.゙..゚\/''.`.゙.:゙.: :.゚、.:|____|' :.゚ヾ、.,:. :゚.、:,:..、゚´゙:..` ( )
( ´D`) おばちゃんの (__) `'‐-、`: .゚..: ,゚: '゙. ゚゚ ''.`.゙:.:.、゚`゙:`.ヾ ゙:`.'.`.゙.:',.: .::_.:''`゙゚´゙:. (_(_)
( つ つ 卒業記念に `‐-、.´゙:..`.゙:‐'゙´゙:..`.゙:‐'゙´゙:..`.゙:‐'゙´゙:..`.゙:‐'´゙:..
(_)__)` 彫っておくのれす
ttp://isweb44.infoseek.co.jp/art/asahilog/
保全
一話目の時くらいの勢いがほしい。
期待してるよ。
8 :
age35:02/09/18 18:17 ID:YximMghF
age
期待保全
10 :
aga:02/09/20 19:00 ID:/sop9Odd
age
保
12 :
さ:02/09/22 02:24 ID:Ce6Ajmxq
「ただいま!」
朝の狩りが終わった石川はつらまえたエナリカズキを肩に担いで自宅の扉を屁でぶちやぶった。
「今日も大量だよ。早速調理して」
母親様にエナリカズキを渡す。
エナリカズキは山の頂上付近の湿地帯で群れをなしてエアロビクスをする習性がある比較的捕獲しやすい。
赤エナリカズキが緑エナリカズキにパシられているときを見計らって槍や罵声を投げつければほぼ98%捕獲できる。
今日は学校で文化祭の会議があると昨日の夜に矢文が来た。
吉澤も参加するらしいので日曜日だったが渋々行くことにした。肉襦袢に着替えて居間へ降りていくと3日間意図的に飲まず食わずのおじいちゃんがそこらのやぶ蚊を舌を自在に操り捕食していた。石川はおそるおそる会話を試みる。
「・・・おはよう、おじいちゃん」
「おはよう梨華」
「うん。おはよう」
「今日は日曜日(日露戦争)なのにずいぶん早いじゃないか」
「うん。学校に行かなきゃいけないの(お国のために)」
「そうか・・・。それじゃ気をつけてな(地雷には)」
「ありがとう。おじいちゃんも気をつけてね(コレラには)」
「ダンケシェーン」
「欲しがりません勝つまでは!」
最後はグズグズの会話も大好きなおじいちゃんとならCHA-LA HEAD-CHA-LA!!
13 :
さ:02/09/22 02:26 ID:Ce6Ajmxq
校舎に入り校舎に向かう。日曜日だけあって中には誰もいなかった。
途中の踊り場で力石徹が全裸になったり、ならなかったり、なったと思ったらすぐ隠したり隠したままケツだけ出したり、端に隠れてケツで「1ラウンドじゃねえ1分だ」と喋ったりしていた。
石川は一切リアクションを取らずに眺めていた。
――――――吉澤は珍しく集合時間より速く来ていた。
予想通り誰も来ていない。吉澤は薄っすらと笑みを浮かべる。そして時計を確認するとおもむろに備え付けのテレビのスイッチを押す。
乳首整形のCMが終わると奇怪なマンドリンとともに不人気クレイアニメ『えくぼさん』が始まった。
「よぉぉし!来た来た来た来た来たぁぁ!!」
立ち上がって小踊りをする吉澤。ぱっと見ゴリラかと思ってしまうが列記とした人間だ。
すかさずテーマソング『一日一思春期』が唱歌される。
音楽に合わせてラテンの匂いをちょいと漂わせたマルシア(夫:大鶴義丹)のようなダンスをしたたかにかつ自分らしく踊った。
ひとしきり踊り終えた吉澤は最後の仕上げとばかりに糞の匂いのするボストンバックを自分の元に引き寄せチャックをあけた。
用心深く周りを数回目視してゆっくりとカバンのなかに手を突っ込む。
取り出したのはこの間通販で思い切った幸せを呼ぶ像『スーパージャッジメントゴールデンエキゾチック大仏』だ。吉澤はちょっと高いところに大仏を置いててをあわせ「ムタ夜泣き」と100回唱えた。
唱え終わるや否や付属品の抗菌コート布きんを使って大仏を異様なテンシヨンで磨く。
テンシヨンの限界突破によってパプアニューギニア中央高地諸部族の踊りを一通り踊り始めた。
14 :
さ:02/09/22 02:27 ID:Ce6Ajmxq
そのときだった。ガラガラガラッ!
急に入り口の白い扉が開いた。肘を曲げた状態で両手を高らかに上げ片手に大仏を持ちガニ股で少々右足を浮かせて静止し扉のほうを向く吉澤。
そこには石川が立っていた。
「あ・・・」
「あ・・・」
「ア―――――――!!!!」
「ア―――――――!!!!」
吉澤は動転する石川を一度口から消化器系を出してすぐしまうという釜山で習得した大技を使い黙らせた。
数分後取り敢えず落ち着かせた石川を椅子に座らせて自分も近くにあった椅子に着席する。
なんだかんだしているうちに楽しみにしていた三角定規婦人とえくぼさん(変身後)の激しく刹那的なベッドシーンは終わってしまっていた。
「大丈夫?梨華ちゃん」
吉澤が石川の片に手を置き聞く。
「うん。でもビックリしちゃった。よっすぃーにあんな趣味があったなんて」
「もうばれちゃったから言うけど第1話の頃からやってたんだよ」
「え?もうそんなにやってるの?」
「そうもう日課になっちゃってるのね・・・。やんないとうずうずっていうかむずむずっていうかプリンセスプリンセスっていうか・・・しちゃうの」
「ふ〜ん。でもパーティーの席とか厳粛な場とかで急にやっちゃダメよ」
「わかってるって。ギョペペペペペペペ」
「気をつけないとチョメチョメでナニされちゃうから!」
そんな他愛のない話をしていると文化祭の企画部長『油ネピア』改め安倍なつみがやってきた。それに続くように企画部参加メンバーもぞろぞろと虫のようにやってきた。
15 :
さ:02/09/22 02:28 ID:wX24fLp5
「それでは今日の会議はじめたいと思いマングローブ」
「YES!!!」
「今日はもう3日前ということで総仕上げ的のものを含めて大体30分ぐらいで終わるハシムニカ」
後半韓国人になっていた安倍が座ると同時に吉澤が手を挙げる。
「一応今までに決まってるうちの部の出し物はホールのステージを一日借り切っていろいろやろうと思ってるんですけど、その順番が水掛け論でなかなか決まりません。
今日はその分を決めちゃいたいと思っています。それでよろしいか?」
「Yes,I am.」
で、ちょっとした殺し合いの結果文化祭での出し物が決定した。
「じゃあ、後細かいセッティングは実行委員会の哺乳類たちに任せて今日は解散です」
こめかみから血を滴らせている安倍の一言でみんな蜘蛛の子を散らすように帰っていく。
「矢口さん結局こなかったみたいですけど・・・安倍さん知りませんか?」
「ドゥフフフ。大丈夫矢口は無事よ」
「え?」
「本番に向けて猛特訓中よ。家の二階でね」
「・・・矢口さん」
「じゃあね二人とも車と前田忠明には気をつけるのよ」
「恐縮です」
夕日にてらされ去ってゆく安倍は仕事をやり終えた女性の輝きを放っていた。会議中ずっとチンジャオロースの臭いをさせていたがそんなことはどうでもよかった。
今のこの輝きさえあれば全てがOKなのだ。働くことのすばらしさを教えてくれたワーキングウーマン安倍の背中はユンボに酷似していた。
ありがとう安倍。ありがとう青春。
16 :
さ:02/09/22 02:28 ID:wX24fLp5
夜。誰もいない公園でブランコを揺らす音だけが響いている。
キーコ。キーコ。イソノキリーコ。
石川は一人でオスマントルコのこれからについて考えをめぐらせては様々なニュアンスのため息をついた。
「どうしたの?」
後ろから声が聞こえる。このブランコは植え込みを背にしているので後ろに立つのはわざわざ回り込んで逆にやりにくい。石川の方をポンと叩く手。立っていたのは吉澤だった。吉澤は幼い頃から物事をドラマ仕立てにしたがって仲間から多少うざがられていた。
「よっすぃー・・・うん、あのね・・・」
「どうしたのさ?石川らしくねえじゃねえか」
ビバリーヒルズ青春白書をたっぷりと意識した口調に石川も段々と乗らざるをえなくなってきた。
「私、ダメなの!自信が持てなくて・・・」
「どういうことだい?話してごらんよ」
「私、今度の学園祭にバンドで歌うでしょ?」
石川は文化祭でショボい仲間とバンドを組み歌うことになっていた。
「みんなの前で歌うのなんて初めてだしお客さん全員がレイクエンジェルだったら、私・・・・・恐い!」
「・・・・・・梨華ちゃんらしいな。梨華ちゃんは昔(白亜紀)からそうさ。幼稚園のピアノの発表会の時だって、やれ演奏中に舞台袖にグリズリーが出そうとか、やれピアノの黒鍵がウナギの蒲焼だったらとかそういう無駄な心配ばかりするんだもの」
「だって・・・だって恐いものは恐いんだもん!」
泣いてる感じで喋っているが石川は全く泣いていない。
「・・・・・・・・・」
黙り込む石川。その表情は暗い。しばらく沈黙が続く。吉澤は何度も屁をこきそうになっていた。
17 :
さ:02/09/22 02:29 ID:wX24fLp5
「フ――ンフ・フ――ン」
「・・・・?」
急に鼻歌を歌いだす吉澤。俯いていた石川が顔を上げ吉澤のほうを見る。
「ンーフ―――ハ――フ――ン」
石川は何も言わずに吉澤を見つめる。吉澤は鼻歌を止め石川の片をポンと叩いた。
「昔から・・・この歌聴くと・・・・勇気・・・出たじゃん」
「あ・・・」
石川が何か思い出したように小さく声を出した。
「フ――ンフンフーフ――ン」
吉澤がまた歌い始める。それを追いかけるように石川も歌いだす。
「フーン!フーン!フフーン!」
二人は立ち上がりそして手を取り合い公園の中央に踊り出る。
「リーンーグーにー」 「稲妻はしーりー」
「炎ーのー」「戦士をてらーすー」
「飛ーびー散ーれーキン肉ビームー」「勝利ーにー向かって〜」
「わたしは」「ドジで」
「強い」「つもり」
「「筋肉マーン」」
「走る」「滑る」
「見事に」「転ぶ」
「Ahー心にー愛がなけーればー」「スーパーヒーローじゃーないのさー」
「キン肉マーン」
「「GOファイト!」」
歌い終えた彼女たちをもう、嘲笑するものは誰もいなかった。
何が起こってもいいみんな仲間さ。君も僕も空も雲も木々も昆虫も団地妻もホームレスも権力者も棟梁も北朝鮮の不審船もみんなみんな兄弟さ。恐いものなんて何もないのさ!
最終的には吉澤劇団が80人以上も集まってきていた。
「じゃあ、本番はよろしくしちゃおうゼ!」
「OK!!バイバイバイセクシャル!!!」
石川は実に清々しい顔で帰路についた。
18 :
さ:02/09/22 02:30 ID:hLLdU+07
――――翌日
ホールは吉澤達の所属するお口キャッチ同好会のメンバーたちによってどんどん装飾されていった。何人かの人がシアターアプルと間違えたぐらいだ。
校内でも着々と10:00からの開始に向けて準備が進められている。
「いよいよきたねー。ちょっと緊張してきたよ」
石川が胸に手を当てて大きく息を吸い吐いた。
吉澤はまた巨乳自慢が始まったと異常なくらい捻くれた思考で石川を見た。
「頑張ろうぜ。今までずっと練習してきた成果を見せていこうよ」
安倍が二人を元気付けるように言う。
吉澤はまた巨乳自慢が始まったと異常なくらい捻くれた思考で石川を見た。
「ところで矢口さんは?」
「あれ、そういえば見ないね・・・まだ家かな」
安倍がきょろきょろとあたりを見回す。
いるのは3人のほかにパラパラといるぐらいであとミクロキッドはどこにも見当たらない。
「まあ出番になりゃその辺から乞食のようにわいてくるでしょ」
40カラットの笑顔で安倍が言う。
吉澤はまた巨乳自慢が始まったと異常なくらい捻くれた思考で石川を見た。
そんなこんなで全ての準備が終わりいよいよホールに客を入れる時間帯である。全員がホール中央に集まり手を重ね合わせる。
「ビビアン!!」
「「「「「「「「「「スー!!!」」」」」」」」」」
19 :
さ:02/09/22 02:31 ID:hLLdU+07
さぁ!パーティーの始まりだ。客が一気にホールを埋め尽くす。
「ギャ―――!」
「ウォ―――――!!」
「しね―――――!!!」
「泣く子はいねぇか―――――!」
「週〜刊新潮〜は〜明日発売で〜す」
近隣の住民から網走方面の人まで様々な人間が集まる。見たところあまり外人はいないようだ。
舞台の袖では石川が緊張をほぐすために水上置換法により二酸化炭素を集めその特徴を調べていた。
吉澤はトリのために幾分落ち着いた様子でアドルフ・ヒトラーがビデオの延滞料金を払うモノマネで後輩たちを喜ばせていた。
舞台では一人目のネタがすでに始まっていた。正直これはいじる必要性が皆無なので飛ばし気味でいこうと思う。曲は彼の芸を時間を忘れて閲覧した。自分の全てを出し切った彼は舞台の上で死んだ。彼の生前最後の言葉は「並列つなぎ」だったという。
さあ、そんな感じで続く二人目も抱腹絶倒の芸を終えた。そしてここで真打登場!顔面ブロードウェイの異名を持つ稲葉・サンタフェ・狂子の出番となった。
狂子は吉澤・石川よりも一つ下の後輩でワハは本舗も履歴書の時点で不採用を決定するような笑えないブサイクの持ち主である。
過去にテンシヨンの上がった吉澤が狂子と間違えてウンコに三角絞めをかけてしまうほど醜い顔なのだ。
「顔芸やりまーす!」
舞台中央で右手を高らかに上げ狂子が叫ぶ。
「1!2!SEX!」
掛け声と同時に顔の全ての筋肉を緊張させる。するとどうだろう。今まで引くほどのブサイクだった顔がみるみるうちに美人に変わっていくではないか。
これには観客一同あ然。本人は全く受けていない状況に段々焦り、すでに完全に狼狽している。
それも加わってさらに顔が可愛くなっていく。
狂子のおかげで人々は「マイナスとマイナスをかけると大きなプラスになる」と言う格言を再認識させられた。
20 :
さ:02/09/22 02:32 ID:hLLdU+07
そしていよいよ。いよいよ矢口の出番だ。しかし舞台袖に矢口の姿はない小さすぎて見えないとかそういう類の中年ギャグは俺はしない。本当にいないのだ。
3人は矢口の遅刻には多少なれていたがあまりにも遅いので腸が煮え繰り返っていた。
「もしかしたらもう来てるのかも」
安倍が言う。
「え・・・。それってもうどこかにスタンバッてるってことっすか?」
「もしかしたらね・・・」
「じゃあ、SEと照明出しちゃいますか?」
石川が機材を指差した。
「・・・よし、いってみよう(やってみよう)」
「OKです!」
「はい、矢口SEはいりまーす!」
そして赤青黄色が交じり合う照明の中HipHop風のベース音が鳴り出す。
矢口の披露ネタは「THE★ラップショー」
『それでは矢口真里の登場だ!!』
弾けるナレーション。舞台上に激しいクラッカー音とスモークが立ち込める。
「YEAH!おまえたちYEAH!!
やっぱり来ていた。煙が徐々に薄れあの全米を震撼させた小さな体が現れる。
矢口(遺伝子組み替えでない)の登場だ。矢口は舞台を左右に行ったり来たりし会場全体の様子を伺うと同時に客の顔を伺う。
「おい!お前等よ、俺のよ、魂をよ、聞く気あんのかよ!!!」
一気に盛り上がる客席
「どうなんだ、おるぁ!!!」「ウォ――――!」
「きいてんのか、コラ!!!!」「きかせろぉぉぉぉ!」
「上等じゃ、コラァ!!!!!」「ギャ―――!!」
「いくぞ、オラァ!!!」「ギィヤアアアアア!」
「『俺チェケラ』聞いてくれ!」
「ウォオオ――――――!!!!」
「今日自民党の・・・・」
矢口は持っていた東スポを普通に読んだ!!!!
「新日は明日新団体の・・・・・」
自分の気のすむまで東スポを読み上げた矢口は何事も無かったように下手に消えていった。
21 :
さ:02/09/22 02:33 ID:wX24fLp5
客の雰囲気を程よく殺気立たせた矢口。
なだれ込むように石川の出番となる。
一端ホールの照明が全て消え真っ暗になる。客は何事かとどよめきだす。
「ただいまより、ガールズバンド『ますらおぶり』による世紀末殺人ライブ・ドはドーナツのド、レはレイプのレをはじめたいと思います」
案内が終わると同時にステージがピンクの光で%桙スされる。
「みなさんこんにちは!元気かい?!」
「ウォ――――!」
石川のMCに熱狂する客たち。しかしただ一人全く乗ろうとせずに断固として椅子に座る中年男性がいる。
「あれ?どうしたの?そこのおじさん!」
反応が無い。
「しょうがないな。じゃあ、取り敢えず歌いきます。段々テンションも挙がっていくと思うんで」
石川はメンバーとアイコンタクトを取りドラムの掛け声とともに曲が始まる。
大盛り上がり。石川の声に誰もが酔い痴れた。一気に五曲をハヤブサのように歌い上げた。しかし先ほどの中年男性だけは変わらず乗っていなかった。
22 :
さ:02/09/22 02:34 ID:wX24fLp5
「・・・・・。じゃあ、これで最後の曲です」
『どっかのネコはお前の時代錯誤に夢中』
Hey!君たちの導火線唸りっぱなしかい? Hey!そこんトコどうなんだい?
Hey!ほぼ無視かい?
明日君に逢えたら 神社でチンチン出して一時間棒立ちするよ
そのとき僕の愛が本物だってわかるから きっとわかるから・・・
君に黙っていたことがあるんだ それを今言うよ
食卓レモンの中身を 目薬に摩り替えておいたの僕です
これ味がおかしいと言ってネプ投げされたのを覚えているよ きっと忘れない
君は唐揚げに必要以上にレモンをかける癖があった ずっと覚えてるよ
LOVE これがあったからここまでこれた ありがとうYOU
LOVE ソースこぼしただけなのに そんなに叩かなくてもYOU
LOVE 君の香りがまだ残ってる あ、これファブっといてYOU
LOVE ところで今どんなパンツはいてんの? ハァハァ・・・
ah 純情だけじゃ生きていけない
23 :
さ:02/09/22 02:34 ID:wX24fLp5
そして最後の曲も終わった。ホールが明るくなると客も昼休みのために席を立ちホールを出始める。石川は先ほどの中年男性を探した。
男は今まで座っていた椅子から崩れ落ちうずくまっていた。
石川は急いで駆け寄った。
「大丈夫ですか?おじさんしっかりして!」
「う・・・・あ・・・」
「私の歌声に感動して耐えられなくなったのね。私の歌がうますぎるから!」
「う・・・・う・・・・お・・・おがぁああああ!」
「キャ―――!」
プらトーンの格好で叫ぶ中年男性。恐れおののいて石川は後ろに飛ぶ。
「お前のことが好きだ――――――!!!」
チョンマル・サランヘヨオオオオオォォォォォォォォォ!
男性は光に包まれると巨大歯間ブラシに変身した。
「うわ、なんだよこれ!!やべえよこれ!!」
吉澤は昼食の田舎蕎麦を口からドバドバ出しながら叫んだ。
「よっすぃー!」
「梨華ちゃん!」
「まずいよ(蕎麦はうまいが)。このままじゃ学校ごとやられちゃう。取り合えず校庭に出てムースに変身だ!」
チェーンジムース!
24 :
さ:02/09/22 02:37 ID:9bGl0GyT
よし!ナイスタイミングムース!お前はいつも人類の味方だな。みんなが危険に晒されればいつでも助けに来てくれる。ひょっとして暇なのか?
そんなムースもこの前、多摩川を遊泳していた時タマちゃんを偶然見かけて気安く声をかけたら鬼の形相で睨まれたのだ。ムースはその顔に普通にビックリして泣きながらM78星雲に帰ったのだ。
さあ、そんなことは忘れて戦いに集中しよう。
巨大歯間ブラシは細身なのでムースの攻撃をヒョイヒョイと避けてしまう。しかしムースも負けてはいな%82「。バキッ!歯切れのよい音と共にムースデスペラードキックが炸裂する。
かぶせるようにムースコサックダンスからのチャランボが決まった!これは歯間ブラシのダメージも大きい。フラフラとよろめいている。ムースは容赦せずにバンバンきつ%「攻撃を繰り出す。
しかし先ほどからムースの攻撃には愛情が無い。それに加え歯間ブラシに攻撃が当たるたびに金属音が鳴る。何だ。謎だらけの戦いだ。ガツン!ムースがパンチを放つ。わかったぞ!ムースはカイザーナックルを装備しているのだ。
汚い!ウルトラマン、引いてはヒーローとしてあってはならない攻撃。いい加減に免許取り上げられるぞ。しかしこの声も空しく響くだけだった。ムースは拳に怒りだけを込めて歯間ブラシを殴る。
25 :
さ:02/09/22 02:38 ID:9bGl0GyT
何故こんなにムースはイライラしているのか。台本を読むとわかる。
ムースは先日友人のウルトラマンコスモスの『竜二』っていう映画が面白いという言葉に動かされTUTAYAに走っていたのだ。しかしいくら探せども竜二は見つからない。ヤクザ映画のコーナーを満遍なく探してもあるのは『英二』だけだった。
しかもその『英二』に限ってはご親切に6本もおいてあるのだ。
仕方なく店を出てまた別のTUTAYAに行く。他のビデオ(ハリーポッター等)には一切目もくれずにヤクザ映画コーナーへ走る。
極道の妻たち・・・仁義なき戦い・・・なにわ金融道・・・DEAD OR ALIVE・・・ミナミの帝王・・・英二。またかよ!!!三村張りのツッコミとともに崩れ落ちるビデオ棚。
この調子で約5件のTUTAYAをぶち壊したムース。8件目のTUTAYAにいく途中で地球に呼び出されたところなのだ。
そりゃあもう機嫌が悪いのは当然だ。歯間ブラシは何度となくムースに吹き飛ばされる。逆に歯間ブラシのほうを応援したくなる気持ちは否めない。
ついにムースの怒りがMAXになる。ムースは自身最大の投げ技『ムース上手投げ』を使って歯間ブラシを全力で投げ飛ばす。ズドーンと勢いよく地面に叩きつけられる歯間ブラシ。しばらく身動きを取れずにもがいている。
2分ほどしてやっとふらふらと立ち上がる。
「・・・・・・・・・・・・大人になれよ・・・・・・三井」
外れたブラシ部分を取り付けながら歯間ブラシはあの名言を放った。
ムースはその場に立ちつくし黙り込んでしまう。名言の力に打ち負かされて立ち尽くしているのではなかった。ただ単にその名言を知らなかったのだ。ムースは凄い孤独感を感じていた。
26 :
さ:02/09/22 02:38 ID:9bGl0GyT
その隙を格闘のプロフェッショナル歯間ブラシが見落とすはずがない。一度後ろに下がり勢いをつけて一気に突進する。どんどんとムースとの距離が狭まりついにタックル!ブラシ部分は見事にムースの口を襲う。
歯間ブラシの執拗な頭突き攻撃にムースは放心状態。機を逃さずとブラシ部分をぐいぐい押し付ける。
頭突き!頭突き!頭突き!頭突き!頭突き!頭突き!頭突き!鈴木!
誰もが歯間ブラシの勝利を確認したその瞬間!
「コンチクショオオオオオオオオァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!」
「ッ!!!」
ムースの突然の怒号に驚いた歯間ブラシの体は麻痺してしまった。
柄の部分をグっとつかみ上に持ち上げて地面に叩きつけるムース。凄い地鳴りだ。
まだまだと言わんばかりに歯間ブラシを拾い上げる。両端を持ち持ち上げる。
ムースの腕が最高点まで上に伸びる。伸びたと同時に勢いよく歯間ブラシを膝に当てる。
バギィッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!
折れたァァァァァ!ムースは折れた歯間ブラシを思いっきり空向かって投げた。
それを追いかけるように宇宙に帰る。
結局ウルトラマンムースはあの言葉を知らなかったという事とビデオの件がダブルで襲ってきたので堪えきれずにああいった行動を取ってしまったのだ。
何はともあれ今日もありがとうムース。
27 :
sa:02/09/22 02:39 ID:9bGl0GyT
「おーい!」
矢口が更衣室まで探しにくる。
「あれ・・・。ホールは?」
「もう終わったよとっくに」
「ええ?!」
吉澤は結局ネタを披露せずに終わってしまった。悔しさのあまりその場で産褥体操を初めてしまった。
「しょうがないよよっすぃー」
石川が笑顔で言う。
「そうだよ、そうだよ。私だって怪獣のせいで何もやらずじまいだったんだから」
安倍も石川ほどの輝きは放っていなかったが笑顔で言った。
「・・・・・・・は〜い」
吉澤は納得したのか、してないのかわかんないような返事を返した。
「まぁ、とりあえず終わったんだし、行くか焼肉」
「やったー!」
「いきましょう!いきましょう!」
「はらへったぁ〜」
「石川はダメ」
「え?」
28 :
さ:02/09/22 02:43 ID:9bGl0GyT
ありがとうございました。
期間が空き過ぎたので待っていてくれた人はすいません。やっと完成しました。よかったら読んでください。
なんか全部途中できれちゃってますね・・・。逆に腹立つ。
皆さん面倒だと思いますが一つよろしくお願いします。何とか楽しめるようになっておりますので。
29 :
さ:02/09/22 03:10 ID:9bGl0GyT
面白い。
古き良き筒井康隆を彷彿とさせますね。
「・・・・・・・・・・・・大人になれよ・・・・・・三井」←ワロタ
32 :
名無し募集中。。。 :02/09/22 10:44 ID:eYU3MPur
age
DVD化きぼんぬ(w
34 :
名無し募集中。。。 :02/09/22 21:08 ID:R+KBRLpA
面白いから上げるのは当然だと思います。
35 :
名無し募集中。。。:02/09/23 00:01 ID:OsS1oEAm
age
最初はすげー好きだったけどもう飽きた
37 :
さ:02/09/23 02:05 ID:ZtaGdNqS
>>36まじで?まじで?面白くなかったですか?新鮮味が無かったってこと?ごめん、マジでなんでか聞かせて。
38 :
名無し募集中。。。 :02/09/24 00:31 ID:buynX8Rh
age
ちょっと読んでみたら面白かったんで、過去のも一気に読んじゃったYO!
面白いネタスレはいくらでもあるが、作者の頭の中身をマジで心配するような面白さなのはここだけだね。
まあ、なにやってても飽きる人はいるんだから気にしないこった。
40 :
名無し募集中。。。 :02/09/25 20:28 ID:jK/hM8Af
age
41 :
名無し募集中。。。:02/09/26 14:18 ID:Eh3BdLjt
m−seekで「ウルトラマンミラクル」っていう小説
書いてたけどこれほど人気中田ぞ
42 :
名無し募集中。。。 :02/09/26 21:44 ID:AxWA2pqr
面白いけど小説ならsageでやれよ
44 :
名無し募集中。。。:02/09/28 11:59 ID:sB2RLeoX
age
45 :
名無し募集中。。。 :02/09/30 15:48 ID:+1wyfafP
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46 :
age:02/10/02 01:02 ID:a6SQjncO
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47 :
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