新・一緒に暮らすならどの娘?part7(何でも有り
791 :
こうもり:02/10/06 23:55 ID:tKBg++GE
更新終了
792 :
ケメタン:02/10/07 02:30 ID:WfxPfYRB
● ●
( `.∀´)<私の王子様はどこにいますか?
>>773 の続きです。
-09-
電車の中で揺られている間、オレと彼女の距離はやっぱり微妙な距離があった。
恋人との距離とは違う2人にはちょっとした空間がある。
距離にして30cmぐらいだろうか。
この距離を保ちながら歩いたり、電車の中で立っていたり。
電車が混んでいたらもうちょっと近くに居られるのに
こんな時に限って空いていたりする。
「そういえば、安倍さん電車なんか乗って大丈夫ですか?」
「え?なんで?」
オレは周りを見渡すような仕草でそれを伝えた。
彼女はそれでわかったみたいで、笑いながら
「大丈夫っしょ。もしもバレたらその時はその時。
今を楽しまなきゃ、ね。」
彼女のサングラスをずらして直接目を見せる仕草に胸が高鳴る。
電車が揺れるリズムより自分の心臓が刻むリズムの方が早い。
今日一日大丈夫だろうか。
電車に乗ること十数分で渋谷に到着。
彼女は人の目を気にすることなく歩いて行く
オレは慌ててその横に着いて行くように歩く。
平日の昼間なので、渋谷も休日ほど人は居ない。
何度か来ている渋谷。
ただ隣に安倍なつみが居るだけで、初めて来た時ぐらいに
緊張して普段と違って見える。
「あそこ。あそこの映画館でしかやってないんだよ。」
そう言って地下にある小さな映画館を指差した。
隣にも小さな映画館があるがどちらも見たことのないタイトルの映画だった。
入り口にも人も居ない。
受け付けではチケット売りの女の人がヒマそうにしている。
「それじゃ、ちょっと待ってて。」
そう言って彼女はチケットを買いに行った。
慌ててオレは追いかける。
「あれ、チケットは?」
「ごめんなさい。用意できなくってだから今買うから」
「いや、オレが買いますよ。コロッケも貰ってるし、
それにサンドウイッチも作ってきてくれてるんですよね。
これぐらいはオレが出しますから。」
「え。ん〜、それじゃお言葉に甘えて。」
窓口で大人2枚買って中に入る。
上映時間まで10分。
今日1回目の上映なので人もまばらだ。
席の数も少ないがそれでも人も少ない。
カップルが数組、いかにも映画好きそうな人が数名。
他人を気にすることなくカップルは昼間からイチャイチャして
映画好きそうな奴はじっとパンフレットや他の映画のチラシに
目を通している。
彼女はチケットを買ったときに貰った今回の映画のチラシを読んでいた。
オレもそのチラシに目を通す。
そこでやっと映画のタイトルを知ることとなった。
監督の名前を見ても全然知らない。
彼女は良く覚えていたな、こんな監督の名前。
やがてブザーが鳴り響き照明が落ちる。
スクリーンに光が映し出されてその光が反射されて
隣の安倍なつみをぼんやり照らし出す。
ゾクッとするほど綺麗だった。
映画よりその横顔を見て居たかったけれど、
きっと映画が終わったら映画の話をすると思ったので
すぐにスクリーンに集中した。
やっぱりB級っぽい作りの映画だけど、どこか温かい映像。
ストーリーは陳腐だけど映像そのものに味があり
セリフがないのになにかを訴えてくるような不思議な作品だ。
そして気が付けば、風景のシーンにオレは涙を流していた。
慌てて涙を拭き取ってラストのスタッフロールを眺めていた。
本当なら手のひとつでも握りたい所なんだろうけど
オレは最後まで集中して映画を見ていた。
あ。また忘れた。
( ´D`)<今日はここまで。っと。
もうチョイ続くと思われ。
なんか内容がなくてすいません。
恋人になろうよ〜♪映画に行こうよ〜♪
2人で泣いたり〜すきま見て(ry
(;´Д⊂ ええ話や このスレまた活気が出てきてうれしい
イイ!
作者も頑張ってるから読者も頑張って書こう
799 :
こうもり:02/10/07 23:36 ID:o/5BczT7
「あいぼん、どうおいしい?」
「凄くおいしいです」
亜依はさっき頼んだ鰤の照り焼きを美味しそうに頬ばっている。
「これについているタレは初代の頃からの秘伝のものなんだって
そういえば、巧が言ってたな」
「店の人と友達なんですか?」
「ここの四代目とは同級生なんだよ」
「そうなんですか」
「うん、だから今日もオマケしてくれると思うよ、デザートとか」
譲がそう言うと亜依は目を輝かせ
「楽しみです」と言った。
800 :
こうもり:02/10/07 23:38 ID:o/5BczT7
「学校はいつから行くの?」
「一応、明日から行く事になってます」
「あそこからだと結構遠いよ、確か歩いて15分くらいだったかな?
うちの会社の取引先が近くにあるからよく通るんだ、中学校の前」
「15分もかかるんですか?」
「うん」
「いややなー」
亜依は少し顔をしかめる。
「あいぼん、朝起きるの苦手なの?」
「そうなんですよ、ちょっと朝が苦手で………」
「へー、前はどうだったの?」
「前の学校の時は目の前だったんで、十分前に起きても大丈夫だったんですよ」
「じゃあ、明日は俺が送ってあげるよ」
「本当ですか?」
譲がそう言うと亜依は嬉しそうな顔をする。
更新終了。
批評批判版
http://jbbs.shitaraba.com/game/2329/gogogo.html
今は亡きみっちゃん・・・(TωT)
>>795 の続きです。
-10-
スタッフロールが流れている間なのに席を離れて行く人も
居たがオレも彼女も動こうとはしなかった。
─なんだかつまんねぇ映画だったな。
通路を歩くカップルの声が聞こえてきた。
オレはその声を無視するように前を向いていたけど
隣に居る安倍なつみは、キッとそのカップルに視線を投げていた。
ただそのカップルは気付いていないようだったけど・・・
館内の照明が灯された時、2人で腰をあげた。
周りには数組いたカップルの姿はない。
なんとなく無言で映画館をあとにした。
暗い映画館から出たら外の明るさに眩しさを感じる。
「ここから代々木公園まで歩きません?」
オレはその言葉に頷き歩き始める。
渋谷の街並みから少しずつ歩いて遠のいて行くと所々に木が見え始める。
木と言っても街路樹だけどなんかほっとする。
「あのぉ。さっき映画つまらなかったですか?」
なんとなく不満気な顔で小さな声でオレの様子をうかがうように聞いてきた。
たぶん映画館にいたカップルの感想が頭に残っているのだろう。
オレは正直に映画の感想をぶつけた。
「ん〜、ストーリー的には決して面白い物じゃなないと思うけど、
それ以上になんか映像が綺麗で印象的な映画でした。
だからつまらなくは、なかったです。映画と言うより映像に感動したって言うのかな。」
オレの言葉に不満気な顔から明るい笑顔に変わる。
それから一気に映画の感想を言い始めた。
その感想を聞いてて凄く共感できて嬉しかった。
なんか自分の視線と同じ感じがして安倍なつみって人物が
オレの中でイメージが少しずつ変わってきた。
「安倍さんって普通の女の子なんですね。」
「え?急になんですか?そうですよぉ〜
なんか違うと思ってました?」
「いやぁ、なんかアイドルだし。それもモーニング娘。でしょ。
なんて言うんだろう?
勝手なイメージかもしれないけど、ずっと上の方の存在って言うのかな。」
「何それ?変なのぉ〜
そんなことないよ。昨日の夜だって今朝だってコンサートとかより緊張したし・・・」
ちょっと後半の言葉は聞き取れなかったけど
その仕草は女の子って感じが全身から溢れ出ていて
逆光によって髪の毛がキラキラした姿に思わず口が開いたまま固まってしまった。
「ん?どうしました?」
「いや、なんでもないです。」
ゆっくり歩いているのに、まるでマラソンしているような心臓の鼓動。
口の中が乾いてくる。
遠くに代々木公園が見えてきたときには何故かゴールのような感じがした。
「もうすぐ入り口ですよ。
あ。ここをね真っ直ぐ行って右に曲がると美味しいスパゲッティー屋さんが
あるんですよ。 今度行きません?」
「え?オレなんかでいいんですか?」
「だって・・・ なっち友達居ないんですよ。」
遠くを見る目と尖がらせた唇が、寂しさと不満を訴える。
その表情にオレも共感できた。
オレも東京に出てきて会社に入りプライベートな友達は居ない。
学生時代の友達は地元に残っている奴や他の地方に散っていったから。
「オレも東京には友達居ないんですよ。 地元離れて就職しに来たんで。」
「それじゃなっちと一緒だね。」
オレはグッと根性を決めて玉砕覚悟の一言を振り絞った。
「友達になってもらえませんか?」
彼女はオレの顔を見てちょっと戸惑いの表情を見せた。
( ´D`)<今日はここまで。っと。
805 :
名無し:02/10/08 17:57 ID:3O4UtJKx
(・∀・)イイ!!早く続き!
806 :
良い:02/10/08 22:15 ID:ycDQy9Gq
文章が上手いですねぇ
807 :
:02/10/08 23:04 ID:CmTL1dPM
(・∀・)イイ!!
808 :
こうもり:02/10/08 23:28 ID:jWwJ+UbG
「うん」
「でもご迷惑じゃありませんか?」
「ううん、そんなことないよ、ちょうど明日は取引先に行ってから
会社にいくつもりだったから」
「ありがとうございます」
亜依は譲に深々と頭を下げる。
「いいってそんなことしなくても」
譲は頭を下げている亜依の額を軽く押し上げて、正面を向かせた。
「お待たせ」
とそこへデザートを持って巧が入って来る。
809 :
こうもり:02/10/08 23:28 ID:jWwJ+UbG
「あれ、譲お前そんな小さい子に何をする気なんだ?」
「何もするわけないだろ」
譲はいやなところを見られたような顔をして巧に言い返す。
巧はにやりと笑い、亜依に向かって
「このお兄さんはロリコンだから気をつけたほうがいいよ」
と言う。
「ロリコンってなんですか?」
亜依は言葉の意味が分からずに、譲のほうを向いて問い掛ける。
譲は恨めしそうに巧を見ると、巧は持ってきたデザートを
置いてさっさと出ていってしまう。
亜依は譲の方をじっと見ている。
いらんことを………さっきの仕返しのつもりか。
更新終了。
>>706 からの続きです。
ボクと小川さんは、食堂に着いた。
とりあえず、食券を買う。
「先輩、何食べるんですかぁ〜?」
そう聞かれて、少し考えたが、適当にカレーを選んだ。
「いつも食べてるじゃないですか?」
小川さんにそう言われて、ボクは、
「別に、カレーは嫌いじゃないからね」
と、答えた。
「じゃ、私も」
と、小川さんもカレーを選んだ。
「すいません、カレー二つ!」
小川さんは、食券を差し出した。
「じゃ、できるまで待ちますか?」
小川さんがそう言うと、ボクと小川さんは空いている席に座った。
それから、カレーが出来上がった。
「いただきま〜す!」
小川さんは、カレーを食べ始めた。
「いただきます」
ボクも、カレーを食べ始める。
ボクと小川さんは、話しながらカレーを食べた。
すると、小川さんと二人っきりでこんなに長く話すのは初めてだ、ということに気付いた。
(小川さんって、おもしろい子だな)
ボクは、改めてそう思った。
しかし、途中から小川さんは辺りを気にし始めた。
なんだろう、と思って、その視線の先を見てみると、そこでは女の子達がこっちを見ていた。
「誰、あの子? なんで、堤先輩と二人っきりでご飯、食べてるの〜?」
「あれ、小川でしょ? なんか、ナマイキだよね〜?」
という声が聞こえてくる。
ボクが小川さんになんて言おうと迷っていたら、小川さんは突然、立ち上がった。
そして、こっちを見て小言を言っている女の子達の前に立った。
「何か用があるなら、コソコソしてないで、ハッキリ言って下さい!!」
その瞬間、食堂にいた全ての人の動きが止まった。
そして、全員が小川さんの方を見た。
女の子達は、何も言えないでいる。
すると、小川さんは席へ戻った。
「早く食べましょ!」
小川さんは、何事も無かったかの様に、カレーを食べ始めた。
「そ、そうだね」
ボクも、それに合わす。
しかし、周りの雰囲気は戻らないままだった…。
更新です!
813 :
ウマー:02/10/09 05:08 ID:lqORCqO4
まこっちゃんカコ(・∀・)イイ!!
>>804 の続きです。
-11-
「え?」
やっぱり調子に乗りすぎたかな。
うわぁ、気まずいなぁ。
3歩ほど歩いてから彼女はポツリと言った。
「なっちは、もう友達のつもりでいたよ。」
「え?」
「だーかーらー、なっちは友達だと思っていたのに。
なんかちょっと傷ついたって言うか、ショックて言うか・・・」
「あ。え。だって。オレなんかじゃと思って。
すいませんでした。
あの、それじゃ友達になってもらえるんですか?」
オレは彼女の前に周り込んで頭を下げた。
彼女は足を止める。
オレはその足先を見つめていて
とても顔なんか見れない。
「ん〜。それじゃぁ、1つ条件出してもいい?」
オレは顔を上げてその表情を見たけど彼女はそれをかわすように
ちょっと意地悪そうな仕草を見せた。
「条件ですか?」
彼女はその表情を変えないでコクリと首を縦に振った。
カラカラの口の中のわずかなツバをオレは飲み込んだが
喉に痛みを覚えた。
「そう条件。それはねぇ。
ずっと気になってたんだけど。
敬語止めて欲しいなぁ。」
「え?ゲホッ、グホッ・・・」
彼女の寂しげな表情からニッコリとした表情にスライドさせるように
変わった時、オレは戸惑いと喜びが喉に絡み合ってしまったように
思わず咳き込んでしまった。
「ちょっと大丈夫?」
そっと背中を擦ってくれる彼女の手はとても温かくスッと楽になる。
女の友達かぁ。
英語で言うとガールフレンド。
なんか彼女っぽい響きだな。
ってオレ何考えてるんだ?
「あ。あの、それじゃ敬語止めたら友達になってくれますか?」
「うん。なっちからもお願いします。」
2人して公園の通路で正面を向き合ってペコリと頭を下げる。
周りに人はいないけど、なんとも滑稽な光景だと思う。
頭を下げた後、顔を上げたとき2人で笑った。
笑おうとして笑ったんじゃなくて自然に笑顔が零れた。
それと同時に緊張感からも開放された感じがして自然と会話が進んだ。
自動販売機でお茶を買って、芝生の上に座り彼女の作ったサンドウイッチを食べる。
何年ぶりだろう、こうやって青空の下、公園で弁当を食べるなんて
学生時代の遠足以来かな。
「美味しい?」
「は、・・・うん。」
ぎこちない「うん」っと言う返事に彼女は心配そうな顔をして
食べている手を止めた。
「なんか無理してない?
キライな物とか入ってた?」
オレは口の中に物が入っていたので慌てて首を横に振ってから
お茶を流し込んだ。
「いや、あのね。思わず「はい」って言いそうになったから
ほら敬語はやめてって言ってたでしょ。
だからちょっとタイミングが合わなかっただけ。
本当に美味しいから。それに─」
( ´D`)<今日はここまで。っと。
皆さん(・∀・)イイネ
>>812 からの続きです。
お昼を食べ終えると、ボクと小川さんは食堂を後にした。
しかし、ボクと小川さんは一言も交わさず、気まずい感じで歩いていた。
「あの、先輩…」
突然、小川さんが立ち止まった。
「どうかした?」
ボクも立ち止まり、振りかえる。
「……ごめんなさい」
小川さんは、ボクに謝った。
その表情はいつもの小川さんとは違って、シュンとしていた。
「なんで?」
ボクは、聞き返す。
「さっき、コソコソと話されていたら、ついカッと来ちゃって、さっきみたいに……。
先輩は、私みたいなのと一緒にいると迷惑ですよね……?」
小川さんの瞳は、泣きそうな感じだった。
820 :
こうもり:02/10/09 22:34 ID:iRgFlMSH
譲は亜依にどう言おうか考えながら近くにあったコップの酒を一杯のむ。
そして一息ついてから、亜依に
「えーとね、うーん説明が難しいな………簡単に言うと
子供が好きな大人ってことかな」と言う。
「ふーん、そうなんですか」
亜依は納得したような表情を浮かべている。
「じゃあこれ食べちゃおう」
「はい」
譲は話しを強引に終わらせ、そのまま巧の持ってきたデザートを一緒に食べる。
「そんなことないよ」
ボクはそう言うと、小川さんは驚いたような表情をする。
「ボクは、こんなだから、人にモノを頼まれたら、イヤだと言えないし、
さっきみたいに、コソコソと何か言われても、何も言えず、そのまま黙っていることしかできない。
だから、小川さんみたいな子を見てると、羨ましいなぁ、と思うよ」
「……ですか?」
小川さんは、何か言ったが泣いているせいか、良く聞き取れない。
「なに?」
ボクは、聞き返す。
「……ホント、ですか?」
「うん、ホントだよ」
ボクはそう言うと、小川さんの瞳から流れている涙を、指でそっと拭った。
「良かったぁ〜!」
小川さんは、手の甲で涙を拭いながら言った。
822 :
こうもり:02/10/09 22:35 ID:iRgFlMSH
それはいつも出してくれる水羊羹だ。
譲は圭にも渡そうと思い圭のいるほうを見ると
二人は肩を組みながらまだ飲んでいるようだ。
「圭、そろそろ飲むのやめておいたほうがいいんじゃないか」
譲は圭のほうに歩み寄り、声を掛けた。
「なによ、楽しく飲んでるのに」
圭は不機嫌そうな顔を浮かべ、譲のほうを見る。
「これ以上飲むと俺の手におえなくあるから」
譲は強引に圭からコップを奪い取った。
圭はなんとかして譲からコップを取り返そうとするが
すでに結構酒を飲んでいるためフラフラしていて、取り返すことが出来なかった。
「ああー、もう」
くやしそうな顔を浮かべつつも圭はそこで諦めた。
823 :
こうもり:02/10/09 22:36 ID:iRgFlMSH
更新終了。
生茶さんごめん
「私、嫌われちゃったかな、と思って、すっごく不安で……」
小川さんは涙を拭いながら言う。
「どんなことがあっても、ボクが小川さんのことを嫌いになることなんてないよ」
ボクが、そう言うと小川さんは嬉しそうに笑った。
「じゃ、私、ここで…」
「うん、またね」
「ハイ! それと、先輩…」
「なに?」
「…大好き」
そう言うと、小川さんは行ってしまった。
その後、ボクは恥ずかしくなってしまい、誰かに聞かれていないか気になり、
しばらく、その場所で一人、キョロキョロしていた……。
更新です!
>こうもりさん
被ってしまいました。申し訳!「(__;)
825 :
:02/10/10 00:50 ID:bRdobNOI
二人とも(・∀・)イイ!!
>>816の続きです。
-12-
「それに?」
「こうやって外で、太陽の陽射しを浴びながら芝生の上とかで食事をするって
なんか気持ち良いし、最高の気分だ。」
「だよね、だよねぇ。なっちもねぇ、こうやってお外でゆっくりお日様浴びて
ご飯食べるの大好きだなぁ。
でも今回はこんな物しか作れなかったけど、今度はもっとお弁当らしい物
作るから期待しててね。」
そう言って彼女は腕を捲くる仕草を見せて微笑みかける。
温かな陽射し、芝生と土の匂い、爽やかな風─
すべてを味方にしたような彼女の笑顔は太陽よりも眩しかった─
─今でも、すぐに思い出せるあの日のことを。
「ねぇ、何見てるの?」
なつみはオレが手にしていた紙を覗き込んだ。
オレの手にはあの日、見た映画のチラシ。
4つに折ってジーンズのポケットに入れて持って帰って
ずっと大事にしまっておいた。
「あ!あの時の映画のだ! 持ってたんだぁ?
私もねぇ、大事にしまってあるよ。」
「なぁ、なつみ。なんでオレと付き合ってくれたんだ?
オレみたいな、なんの取りえもない普通の男にさぁ。」
「何よ?そんな急にぃ。知りたい?」
オレは頷く。
そう、なんでオレなんかと・・・
今まで恐くて聞き出せなかった。
「あのねぇ、ヒントはその映画!」
そう言って手の中のチラシを指差した。
チラシをよく見たところで全然わからない。
だから首を傾げてなつみを見るが、なつみも微笑み
答えを教えようとはしない。
「なんなんだよ。気になるじゃねぇか。」
「しょうがないなぁ。
あのさぁ、この映画覚えてるよね?
あんまり内容は面白くなかったけど、すっごく綺麗な映像だったよね。
私あの最後のシーンで、うわぁ綺麗って思って感動しちゃってさぁ。
涙出ちゃったのよ。
そして横見たらあなたも泣いてるし。
この時に、もうねぇ。あぁ〜同じ物を見て感動できて
同じ涙流せる人ってそんなに居ないんだろうなぁって思ってた。」
一呼吸あけてから、なつみは続けた。
オレはただ黙って聞きながらあの日のことなどを思い出していた。
「やっぱりさぁ、一緒に同じ物を見て笑ったり感動したり、
美味しいもの食べて、美味しかったって一緒に言えるって
その物事が2倍にも3倍にも増える気がするんだよねぇ。
それって凄い事だと思うんだ。
あぁ〜、なんて言うのかな。
これ以上は上手く言えないよぉ。
だから感じ取って。」
そう言うとなつみはオレに抱きついてきた。
そしてゆっくり体を離すと目を閉じる。
オレは吸い込まれるように顔を近づけて唇を合わせた。
初めて出会ったときは緊張して何がなんだかわからなかった。
でも今はこうして当たり前のように唇を合わせることが出来る。
唇を合わせているその間、今までのことがまるで本のページを
めくるように鮮明に浮かんでくる。
コロッケの味─
映画館での綺麗な横顔─
付き合ってくれってオレが告白した時のなつみの顔─
そして初めてキスした時のこと─
唇から伝わってくる温かな気持ちは何か胸の鼓動を早める。
その唇が離れてなつみは言う。
「わかった?」
「ん〜、なんかドキドキするけど、温かかった。」
「そう!そんな感じ。あなたと居ると私はいつもそうなの。
恋?
ん〜今は愛なのかなぁ。」
そう言ってなつみはオレの胸に顔を埋める。
やわらかで華奢な肩を抱きながらあの日、自分が携帯電話を
拾った運に感謝した。
「あの日、オレが偶然携帯電話を拾ったけど、
もし拾わなかったら出会えなかったんだな。」
なつみは顔を上げてちょっと睨みつけるような目をした。
オレはその目に少し怯んだ。
なんで睨むような視線を投げかけたのか、わからずに・・・
「偶然じゃないよ!運命だったんですぅー」
口を尖らせて言った なつみの唇に素早く唇を合わせた。
なつみはニコっと笑う。
オレも笑う。
共鳴しあうように、いつでも同じタイミングで笑う。
これからも、ずっと─
「そうだな。運命だな。」
─ ずっと〜思い起こせば〜 ─ 終わり。
( ´D`)<以上です。
830 :
:02/10/10 12:22 ID:JD1rAR4+
すんげぇ(・∀・)イイ!!
831 :
こうもり:02/10/10 22:18 ID:8/XTKQL0
「譲、もう歩けないからおぶって」
店から出て五分くらい歩くと、圭はその場でしゃがみ込んでしまう。
亜依とみちよはすぐに駆け寄り、心配そうな顔をしている。
圭の隣を歩いていた譲はやれやれという表情で圭の事を見る。
「あんまり飲みすぎるからだろ、全くお前はいつもこうなんだから」
譲はそう言いながら圭の事を起こし、背中に乗せる。
そして歩きながら、まだ心配そうな顔をしている二人に
「大丈夫ですよ、圭は飲みすぎると足にくることがよくあるんです」
と言う。
二人は安心したようで譲の後をついて行く。
832 :
こうもり:02/10/10 22:21 ID:8/XTKQL0
譲は圭をおぶったまま、みちよと亜依も自分の家の前に着いた。
「じゃああいぼん、明日迎えに行くから待ってて」
「はいわかりました、じゃあおやすみなさい」
亜依は部屋の中へ入って行く。
「譲さん、今日はありがとうございました
明日もわざわざ亜依のことを送ってくれるそうで」
みちよはそう言うと譲に頭を下げている。
「気にしないでくださいよ、どうせついでです」
「ほんとにありがとうね」
「おやすみなさい、みちよさん」
譲は家の鍵を開けて、自分の家に入って行った。
みちよもそれと同時に家に入った。
更新終了。
批評批判版
h
ttp://jbbs.shitaraba.com/game/2329/gogogo.html
>>386-388の続き
英慈達がロビーにあった自動販売機から、珈琲を買って飲んでいると、
病院が何故か騒がしいと英慈には思えた。
門の前にいた取材陣もそうだし、病院内に漂っている雰囲気がおかしい。
何があったんだろうか、と英慈は神経を尖らせていた。
そんなピリピリした英慈に気づいたのか、矢口も押し黙っている。
妙な空気感が部屋に充満し始めた時、部屋のドアがふいに開いた。
ドアの向こうには一紀が立っていた。
一紀は英慈の顔を見ると少し微笑み、「元気だったか」と声をかけた。
英慈は座っていた椅子から腰を上げて、一紀に歩み寄っていく。
いつからか二人は、会えば必ずハイタッチをするようになっていた。
それが英慈と一紀の挨拶だ。二人とも全力で相手の手を叩く。
乾いた炸裂音が病院のフロアに響き渡るぐらい大きな音をたてた。
「痛え、もう少し加減しろよ一紀」
英慈は手を押さえながら一紀を睨む。
「お前がしろよ、もういい加減大人なんだからさ」
一紀もしびれたのか、しきりに手を振っている。
「しかも指輪したままじゃねぇか」
そう言われて英慈は気が付いたのか、苦笑いしながら額を掻いた。
「スマン、磨知さんのところで指輪貰ってきたんだった」
「ほー、磨知さん元気だったか?」
「あぁ相変わらずだったよ」
「それで用件ってのは・・・・彼女か?」
一紀は椅子に座っている矢口さんを横目で見る。
矢口はそれに気づいたのか、軽く頭を下げた。
「あぁ、彼女を診てあげて欲しい」
一紀は椅子を持ってきて矢口の前に腰掛け、
「どうも初めまして、平野一紀です」と挨拶をして彼女の顔を見た。
そしてすぐに気が付いたのか、驚いて英慈の方を向く。
「おい、患者って・・・えっ彼女モーニング娘。の子だよな?名前はえーっと・・・」
「矢口真里さん」
「あぁそうだ、やぐっちゃんだ」
「なんだよ、その呼び方」
「いや、ウチの美也子がミニモニ好きでな、何回かビデオで見たことあるんだよ」
美也子とは一紀の三歳になる子供のことで、英慈も何回か会ったことがあった。
なかなかカワイイ子で、一紀は溺愛しまくっている。
たぶん今も写真を財布の中に入れて持ち歩いているんだろうな、と英慈は思った。
ここまで。
地味に復活。
データ消えたので、やる気を無くしてました。
ついでに書き方もちょっと変えてみましたが、どうでしょう?
ま、病院の話の時だけだけどね。
ヤグゥ・・萌へェ・・・(´Д` )
【誰かのために】
「あぁ〜まったくどいつもこいつも。なんでやねん。」
「どうしたの裕ちゃん?」
文句を言いながら入った楽屋には保田が居た。
そして折りたたみの安っぽいイスに座る。
「おう、ちょっと圭坊、今夜付き合えや。
飲みに行くぞ!」
私の言葉に答えないで後ろに廻り込んで肩を揉む。
思わずウットリ。
「あぁ〜気持ちエエ」
「どうしたの?何があったのよ。」
ゆっくり肩を揉みながら尋ねてくる。
さすがに自分で言うのもなんだけど私の扱いに慣れている。
「そうそう、さっきなご機嫌なヤグピーが居たから、晩メシ誘ったんよ。
そしたら断わりやがってさぁ、それも訳も言わないでさぁ。
なっちが笑ってたから聞いたんだよ。そしたら何て言ったと思う?」
保田は肩を揉みながら首を横に振った。
話を聞いているのか聞いているフリをしているのか
わからないがそのまま続けた。
「なっちが言うには、なんとオレのヤグピーに男が出来て
一緒に暮らしてるって!
もう泣きたくなったわ。
そんで詳しくその話を聞こうと思ってなっちを誘ったら
なんと!なっちも同棲始めたからダメ!なんて言いやがってよぉ」
保田の手は肩から腕へ移動していた。
「なぁ、圭坊聞いてんか?」
「あぁ〜しょうがないんじゃない。
裕ちゃんも早く良い人見つけなよ。」
「わかってるんやけどなあ。
それにしても、圭坊オマエこんなにマッサージ上手かったんか?」
「今、ちょっとマッサージに凝っててねぇ。
いろいろ勉強してるんだ。」
その手つきはとても素人のマッサージとは思えない。
「最近どっか痛い所ない?」
「そや最近、頭痛がすんねん。
私の言葉に保田は頷きながら右手を取った。
「えっと、確か頭痛には温溜(おんりゅう)と下廉(げれん)だったよな。」
そう言って私の右腕を指で確かめるように触っていく。
そしてヒジを曲げて押されるとちょっと痛いところを軽く押した。
「えっとここが曲池(きょくち)でしょ。」
そして今度は手を握って親指の付け根を押す。
ここもなんか痛い感じ。
「それでここが陽谿(ようけい)でしょ。だから温溜(おんりゅう)は
陽谿(ようけい)から曲池(きょくち)に向かって5寸の位置だから
あ。ここか。」
そう言いいながら指でグリグリと刺激する。
「あたたたた、けどちょっと気持ち良いかも。」
保田はニコッと笑うと
「今度は下廉(げれん)ね。
えっと下廉(げれん)は曲池から陽谿に向い下4寸で、ここの筋の間だったよな。」
そう言うとまたまた痛気持ち良い場所をグリグリと押した。
保田は真剣な表情でツボを押している。
「なぁ、えらく本格的やなぁ。
ホンマ、圭坊は凝りしょうやもんな。
勉強家やなぁ
でも、すぐに飽きるんやろ?」