新・一緒に暮らすならどの娘?part7(何でも有り
34 :
剣士:
>前スレ、889の続き
「だって・・初めて会った時も、凄い冷たかったじゃないですか・・・」
確かに、それは否定はできない。面倒くさいだけだったんだけど・・。
「それに、いつも話しかけてもうるさい!とか言われたし・・・」
た、確かに。それもまぎれもない事実だ。
「だから・・・嫌われてるんだと思って・・・」
それは違うんだけどね・・・。ま、女性と話すのは苦手だったけど。
「でも、ある日バイトの話持ってきてくれたじゃないですか。それ、もの凄く嬉しかったんです」
「え?何でだ?」
梨華は剥いた桃をほおばりながら話を続けた。
「らって・・ゴクン・・・だって、涼さんが私に頼み事するなんてなかった。いえ、そっちから話しかけてくれるなんて、ほとんどなかったし・・・」
・・・そうかもしれない。最初、質問をした時ぐらいしか記憶にねぇぞ?
「バイトのこと聞いて、ああ・・少しは頼りにされたのかなぁ?っと思ったんです」
「・・・!」
俺は固まってしまった。そんなに思ってたなんて・・・全然気づかなかった。
「それで、認めてほしかったから・・・一生懸命働いたけど、こんなになって、また迷惑か・・け・・ちゃって・・うっ・・えっ・・・」
梨華の目から涙がボロボロ落ちてきた。俺は、固まって何も喋れなかった。
「・・・ごめ・・んなさい・・うっく・・・。でも・・・お願いで・・すか・・ら・・嫌いにならないでください・・うっうっ」
俺はそれを聞くと、立ち上がり梨華を静かに抱きしめた。
35 :
剣士:02/08/08 21:16 ID:VYOLdBHJ
「あ・・・!」
梨華は驚きながらも、顔を真っ赤にしている。
「大丈夫だ。俺はお前を嫌ったりしねーよ。むしろ、今の話聞いて、もっと好きになった」
俺は告白同然の答えを出してしまった。
「本当・・・ですか?」
梨華は驚きを隠せない表情で、俺を見つめている。
「ああ・・本当だ。ごめんな・・・今まで・・・」
俺は目を閉じ、さらに梨華を強く抱きしめた。
「あ・・・嬉しいです!涼さん・・・!」
梨華も俺を強く抱きしめ始めた。
と、その時ドアの向こうから声が・・・。
「よかったねぇ・・・なあ、なつみちゃん」
「うん〜・・涼も変わったし、二人とも重いに気づいてよかった!さ、マスター、帰ろうよ!」
なんと、なつみとマスターはまだ帰らず、ドアの向こうからずっとこちらの楊子を伺っていた。
油断もスキもありゃしない・・。
だが、そんなことにも気づかず、俺と梨華はまだ抱きしめあったまま・・・