で…なんで「リカ」は、ここにいるんだ?
「私は…ヤスダザウルスの生態調査に来て、あの二人に捕まったんです」
オイラが何か言う前に「リカ」は勝手に話を進めた。
「原始生活を続けるプッチ星の調査に…私はヤスダザウルスの担当です」
「で…ヤスダザウルスを捕獲しようとしたら、あの二人に襲われたんです」
「ここでは、ヤスダザウルスとの共存が頑なに守られているんです」
なるほど。こいつも敵だと思われたんだ。
「リカ」は、そのままヤスダザウルスや自然との共存について語りはじめた。
オイラはもう話しにウンザリしていて、生返事を返すだけで、頭の中でどうやって脱出するか考えていた。
そして、ふと気づいた。
チャーミー星といえばあのポンコツ宇宙船の何とかを作った星だよな。
こいつ修理できるのかな。
「見てみないと判りませんけど…大概直せると思います」
よし…こいつも連れて脱出しよう。
問題はどう逃げるかだ。
しばらく脱出方法を考えていた。
あたりをウロウロとし、色々調べてみた。
しかし、周りは硬い岩のような壁で、牢屋の入り口はなにか鉄のような固いものできっちりと閉じられていた。
すると、何やら外から物音が聞こえてきた。
オイラは音のするほうの壁に耳をつけて音に集中した。
…加護ぴょんの声だ。
オイラは大声を出しながら、壁を力いっぱい殴った。
たのむ!気付いてくれ!