お前ら、焦りすぎ!

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72名無し募集中。。。
その影は、最初は暗くてよく見えなかったのだが、ゆっくりとコチラに向かってきたので少しずつその姿が見えてきた。
そして、木の間から漏れる空からの明かりがその姿を映しだす。
姿形は人間によく似ているが、大きさはその比ではなく大きい。
顔以外の肌はうろこのようなもので覆われていた。

「なんやこれぇ!」
「辻知ってるれす!かいじゅう図鑑で見た事あるれす!」

怪獣図鑑?
って事は怪獣なのか?
危険なのか?

…いや、見るからに危険そうだ。
オイラはとっさに腰につけていた銃に手をかけ、銃口を怪物に向けた。
73名無し募集中。。。:02/08/22 23:42 ID:9v7Kf4+O
二人にこちらへ逃げてくるように叫ぶ。
オイラの姿に気づき、二人は大騒ぎしながら走ってきた。

「おやびん、なんとかして!」
「辻知ってるれす。怪獣図鑑で見たれす。あれはヤスダザウルスれす!」

ヤスダザウルスとかいう怪物はオイラ達を凝視しながら、ゆっくりとこちらに向かってくる。
オイラは少しずつ後ずさりしながら、震える手で銃の引き金を引いた。

パンッ

乾いた銃の音が響く。
当たったのか?

しかし、ヤスダザウルスはまったく何もダーメジが無いようだった。
さらに何発か連続して銃を撃つ。
やっぱりなんとも無い様だ。
銃なんてまったく効果が無いようだ。
74名無し募集中。。。:02/08/22 23:48 ID:9v7Kf4+O
ヤスダザウルスは突然こちらに向かって走ってきた。

逃げろ!走れ走れ!

オイラは大声を出して走りだした。
どっちへ行っていいのかわからないが、とにかく全力で走る。
後ろからはヤスダザウルスが追っかけてくる大きな足音が聞こえる。
だが、オイラ達に比べると早く走れないようだ。
足音はじょじょに遠ざかっていた。

「どこまで走るん?」
「疲れたれすぅ」

そんなのオイラにだってわからないよ。