おいら達は三人、しばらく顔を合わせた。
何か忘れているぞ…。
「あ!加護ぴょん!」
辻ぴょんが何を忘れているのかようやく思い出した。
三人とも急いでコクピットを離れ、寝室へと急ぐ。
寝室のドアを開けると、そこにはぐったりとベッドに横たわる加護ぴょんが。
「死んじゃイヤぁぁ」
辻ぴょんが加護ぴょんに泣き叫びながら抱きついた。
おいらはどうしていいものか頭が混乱してしまった。
「医療セット持ってクル!」
ミカぴょんがそう言って部屋を飛び出していった。
泣きじゃくる辻ぴょん。
まだ死んだと決まったワケじゃない。
おいらは辻ぴょんに冷静になるよう言い聞かせようとした。
「暑いっちゅーねん!」
突然加護ぴょんの手が辻ぴょんをなぎ払った。
呆然とする辻ぴょん。
おいらは、優しく辻ぴょんに話し掛けた。
あんまり抱きつくと暑くて眠れないようだね…。
辻ぴょんは放心状態のままだった。
物凄い足音を立てながらミカぴょんが帰ってきた。
ぜえぜえと肩で息をしながら。
「待っててね。すぐ直るから。大丈夫ダカラ」
ミカぴょんは焦っているのかよく確認せずに、医療セットをバラバラと床に広げはじめた。
おいらはミカぴょんの肩を叩いた。
ミカぴょんはそれで我に返り、加護ぴょんをよく見つめた。
「ウルサイなぁ…」
加護ぴょんはそう言って寝返りをうち、背中をこちらに向けた。
ミカぴょんは驚きの表情を浮かべた。
「アレだけの衝撃で全然気づかなかったンダ…」