加護ぴょんについて歩くと、意外なほど近くに宇宙船はあった。
一体オイラ達はどこをどう移動してたんだろう…。
しかし、また同じ道をたどる気力はなかった。もう、疲れたから寝たかった。
オイラ達は宇宙船に入り、リカにチャーミー語の説明書を渡し、ミカぴょんに状況説明をしてもらった。
リカはしばらく説明書を眺めたあと、宇宙船の中をどこへやら歩きはじめた。
オイラとミカぴょんもそれに続いた。
リカは、何やら機械でいっぱいの部屋に入り込み、わけのわからない所をいじり始めた。
オイラはリカが何をやっているのかさっぱりわからず、ミカぴょんに尋ねてみた。
「サァ…」
ミカぴょんにもわからないのか。
じゃ、オイラにも当然わからないな。
しばらくリカの様子を見ていたが、オイラは何をやっているのか聞いてみた。
「何って…修理ですよ?」
ああ、そうか。そうだよね…。
ってそういう事聞いたんじゃないけど、どうせ技術的な事言われてもわからないので、そのまま黙った。
そして、リカが何かのスイッチを押すと、機械は大きな唸るような音をたて、あちこちに明かりがついた。
「直りました…ただ、これ、コンピューターとエンジンが別の星で作られたもので、相性が悪いみたいですね」
そうなのか…あのインチキ商会の自作だからな。当然だろう。
「出来ればエンジンもチャーミー星のものに替えられれば…このままだとまた壊れますよ?」
そうか。じゃ、チャーミー星に行こうじゃないか。
ミカぴょんも同意した。
「うわぁ!なんやコイツ!」
加護ぴょんの叫び声が突然聞こえてきた。
何かおきたか?オイラ達は声のする方…宇宙船の出入り口の方へ走った。
オイラ達が出入り口前までくると、目の前に大きな、あの、ヤスダザウルスがいた。
出入り口を閉め忘れた!
オイラはその時自分が迂闊だったと初めて気付いた。
そして、ヤスダザウルスの上に二人の人間の影が見えた。
あの二人だ…。
ややこしい事になった。なんとか追い出さなければ。
オイラは持っていた銃を手に取った。
コイツに効果が無いことはわかっている。でも、時間稼ぎにはなるかもしれない。
オイラはミカぴょんに急いで大きな武器を持ってくるように言った。
大きな武器…そんなものがあるのかどうかオイラも知らなかった。