紺野あさ美のシンデレラ小説スレ

このエントリーをはてなブックマークに追加
402シンデレラに憧れて

「自分にはそんなつもりがなくても、
他人にはそう見える事があるってことじゃ。」
何も言えなかった。ペタンって座って、夢の中で泣く寸前だったの。
「良いか、所詮人間は自分のために生きとる。」
「…。」
「だから、まあ自分が好きなように生きるのが一番じゃ…」
「…。」
「でもな、あんまり人に恨まれるような事はするなよ…」
…切れちゃった(苦笑)
「大きなお世話!どっかいってよ!馬鹿!あなたじゃない!
人の気持ちひっかきまわしてるの!」
「…まきこまれるぞ。気をつけな。」
なんか…ぼそってそう言われて…小声で良くわかんない事言うもんだから、
むかついて叫んでやったの。
「うるさい!」
「そうか…人の好意くらいうけとりな。本物の悪夢を見せてやるよ。」
そう言われたすぐ後だった…。
そしたら…、思いだしたくない…。
色んな…多分ファンの人たちだったんだけど、
私の事ブスだって叫んでたり、私でやらしいことしてる人がいたり、
…アイドルやめろ、モーニング娘。やめろって言ってた。
私の前に出てきた人たちは……。
そこで、いやーって叫んで、目が覚めたの…。
403シンデレラに憧れて:02/09/08 00:47 ID:8cYvFA/l

「あーあ!どっこいせ!」
自分の部屋から3っつほどの近い部屋なのだが、矢口は
今日の仕事で疲れて、たったこれだけの距離を歩くのもしんどいようだ。
一番最後に座った矢口は、今から何をするのか、なんとなく
わかっており、それをして一体どうしたいのかがわからなかった。
みんなを心配した飯田が、お姉さんメンバーを自分の部屋に呼んだのだが…
矢口はもう夢の話はしたくないと思っていた。
「はい、みんなに集まってもらったのは、今日の楽屋で話題になった夢について
話したいからです。」
矢口がベットに座ると、飯田は話をスタートさせた。
しかし、一言目を言った後、すぐ矢口のすぐ横に目線をむけた。
矢口の隣に座っている阿部は、もう眠る寸前だった。
「はいはい、なっち、私たちは夢見て無いから普通に寝れるけど、
矢口も圭ちゃんもきっと今日は眠れないんだから!」
「んんー…」
目を2、3度こすり瞼を開ける阿部。
飯田の話に、まあ私はそんな事ないけどと、
矢口は心の中でつぶやいた。
しかし、この後話始めた保田の話しを聞いた後、
さすがに矢口も、不安と恐怖にかられる事になる。
404シンデレラに憧れて:02/09/08 00:51 ID:8cYvFA/l

矢口の見た夢。
「んんーあー、疲れたー!」
けのびをして独り言。矢口は自分で独り言が多いと自覚している。
部屋から出て、放送の色々をしてくれていたスタッフに挨拶をした。
中々良い人たちである。芸能界はドス黒いとか、
アイドルは所詮、体を売らなければならないとか言われるけど、実は
そんな事はあんまり無いのだ。
矢口がラジオでミスした時も、笑いながら励ましてくれるし、
からかってはくるけど、全然嫌になるタイプのそれじゃなかった。
オールナイトニッポンスーパーが終わり、ジュースを買いにとさらに
もう一つのドアを開けた時だった。
突風が吹いた。
冷たい、まるで北風だった。
その瞬間、矢口は自分の目を疑った。
どこまでも広がる、とても広い草原が目に写ったからだ。