【矢口】(〜^◇^)『BDOH』(´◇`〜)【チンポ】
「あ……あ……。」
柴田は全てを理解した。元々石川は自分に対して似たような仕打ちをし続けてい
たのだから。結局この辺りは全て石川の仕込み。きっと市井とだって石川は既に
「ヤって」いるに違いない。石川が、自分以外にも様々な人間の身体を貪ってき
ている姿は端から見続けていたことではないか。
「……ハァ、ハァ。」
「もう。市井さんったらお尻ばっかりなんですねぇ。」
市井のため息と、石川の呑気そうな声が頭の上を飛び交っている。
(梨華……。)
石川は自分の身体がこのようにおかしくなってしまったことに疑問は抱いてい
なかった。以前から市井という人間を知っていたのだから。そして心配もしてい
なかった。ただ、今市井がこのように自分の身体を犯しているのと同じに、「使
えればいい」、「ヤれればいい」と、それだけを考えていたに違いないのだ。
ああ、自分はこの石川梨華に友情を感じていた。身体の交わりだけではなく、
心のどこか奥底でも、自分と石川は繋がっていると思っていたのだ。しかしそれ
は思い込みだったのかもしれない。安易な利害関係を超えた友情が、自分と石川
にはあると思っていたのだ。それは普段とおりに身体を交わらせているときに感
じられるものではなかったけれど、いざというときには必ず自分を救ってくれる
と信じていたのだ。それなのに、全ては自分の勝手な思い込みだったのかもしれ
ない。
肛門の痛みと、押し上げる快楽、それに混じった屈辱感が、柴田の意識を尚の
ことはっきりとさせていた。
きっと石川にとっての自分は「利」だったのだ。この淫乱な娘。は、自身の快
楽と欲望のためだけに、自分に見せかけの友情を見せ続けていたに違いない。そ
うでなければ、どうして今自分は市井に犯されているのか。尻の痛みと屈辱は、
石川の裏切りの証なのだ。
(……そうだよ。気づいていたよ。梨華の目は、いつもどこか冷たかった。)
柴田の瞳から零れる涙の色は、屈辱に染まったものだったのか、それとも悲し
みに染まったものだったのか。
「以外にこのコの尻ってガバガバなんだよね。石川ちょっと激しく調教しすぎた
んじゃないの? ハハハ。」
「もう、何言ってるんですかぁ〜。気持ちいいくせに〜。」
「まぁね♪」
(梨華……。)
柴田の視界に、石川が服を脱ぎ始めている姿がちらりと映った。その身体は、ま
た恐ろしいほどに美しかった。
石川の身体を見ている内に、柴田の心の中からは次第に市井に対する憎しみと
いうものが消え去っていた。
(この人も、惑わされただけなんだ。きっと。)
石川の身体は、この世界のあらゆる性を惑わすものなのだ。自分も、市井も、
ただそれに惑わされただけなのだ。市井に罪は無い。仕方ない。自分のこの痛み
だって、仕方ない。自分も、市井も、同じ。友情があったかなかったか、その区
別さえも存在しない。
石川の身体が美しすぎるのだ。石川の身体がエロすぎるのだ。悪いのは全て石
川だ。そしてその悪の代償がこの快楽であるに違いない。
(夢を殴って愛を蹴る……。誰の歌だったかなぁ……。)
柴田の眼前に、石川の女性器が迫ってきた。視界一杯に広がる石川梨華の女性
器。これまで何十度と舐めてきた石川梨華の女性器。いつもと変わらない体勢。
自分と石川梨華は、いつもこの体勢で、互いの性器を弄りあって、快楽を貪って
きた。
きっと、それは自分が男根を持っていようがそうでなかろうが本質的には同じ
なのだ。たとえ今、自分の肛門が市井に犯されていたとしたって。
「ほら。『柴ちゃん』、舐めて。」
「あ、ぁ……。」
口の中に広がる、いつもと変わらない石川梨華の味。クリトリスに舌を這わせる
と、石川は敏感に反応する。
「ふふっ。いいよ、柴ちゃん……。」
どこをどう弄れば石川が一番感じるのかは知っていた。
「ん……。ハァ、ハァ……。」
市井に身体を揺さぶられて、狙ったように石川を攻められないのがもどかしい。
だがそれはともかくとして、とりあえず自分は気持ちがいい。
落ちよう。落ちてしまおう。それで構わない。
「あ、……り、……『梨華ちゃん』。」
「ん? なぁに?」
柴田が呼びかければ、顔の上に座るエッチなお姉さんはとてもかわいらしい声で
返事をしてくれる。
「そ、その……。し、して……、……して、ください……。」
「ん? 何をして欲しいの?」
わかりきった焦らし。結局自分だって、こうして焦らされたくてわざと初めは曖
昧に言ったのだ。
「チ、チンチンを……私のチンチンをメチャクチャにしてください! 出したい
の! 精液出したいの!」
解放。全てのわずらわしさからの解放。口の中に広がる石川梨華の味も、肛門を
襲う痛みも、何もかもが素晴らしいものへと変わりゆくことが感じられた。
「……ふふっ。いいよ。柴ちゃん、エッチなんだね。エッチなことたくさんされ
たくて仕方ないんだね。」
そういうと、石川は自分の腰を前へ倒した。ほぼ同じに、柴田は自分の肉棒に触
感を感じた。石川梨華の手が、自分の男根をいじっている。
「ぁぁっ!ぁぁぁぁぁっ!」
石川はゆっくりと、ひたすらゆっくりと肉棒をさすり続けているだけだった。そ
れでも、柴田の喘ぎ声は止まらなかった。
市井が口を開く。
「結局、柴田もしてほしいんだよね。ハァ、ハァ……。だ……、出したくてたま
らないんだよ。……お尻はどう? ……やっぱりまだ嫌がってるのかな? でも
もうすぐ終わるからさ……。」
市井は、やはり自分に柴田は扱えないか、と少しあきらめ始めていた。石川が来
た途端に柴田の態度が豹変したからだった。
「ぁっ、ぁぁっ!」
「柴ちゃんのビンビンになってる。すっごく大きいね。でも擦るとちょっとおち
んちんのカスが出てきて臭いよぉ。」
「ハァ、ハァ……。」
「ぁぁっ!いい!いいのぉ!もっと!もっとしてぇっ!あぁっ!」
「柴ちゃん、市井さんも柴ちゃんのお尻で感じてくれてるよ。」
「へへ。ハァ、ハァ……。」
市井はなんだか自分が場違いであるような気がして少し気まずかった。柴田は石
川しか求めていないように見えて仕方なかった。少し自分のプライドが傷つきか
けていた。しかし、事実は市井の予想に反していた。
「い、市井さんも!もっと!もっと突いてっ!お尻!お尻も!気持ちいいのぉっ!」
柴田の声を聞いて、市井は微かに笑った。
「柴ちゃん、お尻突かれて感じてるんだね。感じちゃって汚いおチンチンビンビ
ンに勃起させちゃってるんだね。」
「あぁ!気持ちいい!気持ちいいよ!お尻グチャグチャに犯されながらチンチン
いじられてるの、すっごく気持ちいいっ!」
よくもまぁそこまで言えるものだ、と市井は思った。この辺り、やはり石川に
よる「調教」の賜物だったのか。
「ハァ……、わ、私……もう、逝きそうだよ……っ。こ、このままっ、……出す
よっ。」
肛門の中で、市井の男根が動き回る。石川が柴田の男根を弄り始めて以来、市井
に与えられる刺激もやたら強いのだ。石川が柴田の男根に触れて、それに柴田が
感じるたびに、腰がビクビクと震えて、その振動が市井の男根へとダイレクトで
伝わるのだ。これ以上持ちそうにもなかった。
「柴ちゃんも……逝かせてあげる。フェラしてあげるからね。だから柴ちゃんも、
私を逝かせてほしいな。頑張って、舐めてね。梨華のオマンコ……。」
石川の舌が、柴田に触れた。
「ふぁぁぁぁっ!」
「ほあ……しヴぁちゃんも……なめれ……。」
柴田のものを口に含みながら石川が言う。
「ぁ……ぁ……。」
「ぁ……ぁ……。」
柴田は、思いっきり喘ぎたいのを何とか我慢して、石川の股間を舐めた。特にク
リトリスの辺りを、念入りに、念入りに、いつも石川を逝かせているのと同じよ
うに注意しながら、効果的に舐めあげた。
石川の女性器から滴り落ちる愛液が、柴田の顔をドロドロに濡らす。石川が相
当に感じていることが、柴田にはわかった。自分が感じるのを、一生懸命に我慢
して、石川をひたすらに攻め続ける。それでも石川の舌と市井の肉棒はどちらも
暴力的なまでに気持ちよかった。
「ぁぁ……イク!いっちゃうぅっ!」
柴田の眼前に石川の女性器が、キツく、すぼんだのが見えた。石川が絶頂を迎
えたことが柴田にはわかった。それと同時に柴田の限界は訪れた。
石川の舌の動きが激しくなる。レロレロと、柴田の亀頭が石川の舌に転がされ
る。
「うぁっうあぁっっ!」
柴田の喘ぎ声が再び聞こえ始める。そして、かの振動は肛門までも伝っていた。
「んんっ!」
柴田の肛門が急激に締め付ける。市井の男根には、握りつぶされそうなほどに強
い圧力が加えられた。
「い、逝く!逝くっ……!」
痙攣。
柴田も、市井も、ほぼ同時に。
「あぁぁあぁぁぁぁぁぁっっっっっ!」
柴田の今日一番に大きな喘ぎ声が、部屋中に響き渡って、そしてすぐに有線放送
によってかき消されていた。
市井の男根から柴田の肛門の中へ、何重にも渡って精液が注ぎ込まれる。その
熱を柴田は感じ取っていた。肛門の中を精液が満たしていくことがわかった。何
度も穴の中で膨らむ市井の男根が、少なからず柴田を刺激していた。
そして同じくらいに、石川はさらに激しく柴田の男根を舐め上げていた。舌の
動く速さは柴田の理性を吹き飛ばしてしまうほどだった。
「ぅぁ……ぅぁぁぁっぅ!出る!出る!出ちゃうっ!」
柴田の尿道を精液が駆け上がる。それはあっという間に出口へと達し、あふれ
出す。自分の存在が、自分の「性」の存在が、全て尿道口から迸りゆくような、
そんな感覚がした。
「ん……、れてる……ぅん、っ。」
石川は舌の動きを止めて、柴田の精液を吸い上げる。まるで尿道口から出てく
る精液の僅か1mlだけでさえもが惜しくてたまらないかのように、強く、強く、
柴田の肉棒を吸う。舌を中心とした動きは、顎を中心とした動きへと変わり、動
きの幅が広がった。カクカクと石川は顎を上下させ、その動きにさらわれて、柴
田の精液は石川の口の中へ吐き出され続ける。柴田はますます喘ぐ。
「ああぁぁっ!ぁぁんっ!……。ぁっ、ぁっ、ぁぁぁっ!」
柴田の肛門から市井の出した精液が溢れ出すのと、石川の口の中が柴田の出し
た精液で一杯になって、結局溢れ出してきてしまったのと、ほぼ同時だった。
辺りは、有り得ないほどの量の、愛液と汗と精液とでびしょ濡れになっていた。
「ぁ……。」
「……。」
「……はぁ。」
三人とも、言葉を発することを忘れていた。
市井の身体が、石川の身体へと倒れ掛かった。石川はそれを優しく抱きとめて、
市井の背中を撫で上げた。
柴田はただ一人、自身の意識が薄れ行くのを感じていた。そしてその薄れゆく
意識の中で、ぼうっと考えていた。
(これで良かったんだ。きっと、これで良かった……。)
快楽の余韻はいつまでも続いていた。柴田の意識は徐々に遠のき、最高に高ま
っていた鼓動も収まっていった。
ただ、そうして余韻が冷め身体が落ち着いていくと共にやってくる、諦めを覚
えてしまった自分自身への不安は膨らむばかりだった。