1 :
辻っ子のお豆さん:
赤の章主人公なつみ、青の章主人公希美。
二人の物語は貴方の選択によって変化します。
選択の際、その理由や感想、推理などを添えてもらえると嬉しいです。
2 :
過去作品:02/07/22 14:14 ID:5Z2XFptY
3 :
はじめに:02/07/22 14:15 ID:5Z2XFptY
この物語には大きな罠が隠されている。
【赤の章 登場人物】
安倍なつみ(20)……朝日奈警察署の落ちこぼれ刑事。本編の主人公
矢口真里(19)……朝日奈警察署の新人刑事。なつみの相棒
飯田圭織(20)……朝日奈警察署のエリート刑事。なつみの同期
保田圭(21)……朝日奈警察署の鑑識課所属。頼りになる先輩
高橋愛(15)……私立夕凪女子校の一年生。真里の妹
松浦亜弥(15)……私立夕凪女子校の一年生。愛の親友
石川梨華(17)……私立夕凪女子校の三年生。事件の後消息を絶っている転校生
福田明日香(17)……私立夕凪女子校の三年生。生徒会会長を務める
藤本美貴(17)……私立夕凪女子校の三年生。生徒会副会長を務める
柴田あゆみ(17)……私立夕凪女子校の三年生。生徒会書記を務める。梨華の友人
村田めぐみ(21)……殺害された私立夕凪女子校の新任教師
〜第一話 赤の章 夕焼けの邂逅〜
ああ、まただ。
暗闇の中にぼんやりと浮かぶ人影、こっちを見ている。
あなたは誰……?
雰囲気から推測できるのは、私と同じか少し年下くらいの女の子。
でも顔が見えないから、よく分からない。
あなたは何が望みなの?何を言いたいの?どうして私の前に出てくるの?
私が問い掛けると、彼女は決まってこう答える。
「…マキ。」
「うぉっきろーい!朝だぞーなっちぃ!!」
通りの良いその声とフライパンを叩く音によって、私の一日は始まる。いつも通りの見
慣れた顔と風景、ああ現実に戻ったんだなと実感する瞬間。未だ夢見心地の頭を何とか奮
い立たせ、すっかり暖まった布団から体を起こす。寝起きが悪いので毎朝こうして同居人
の真里に叩き起こされている。私の方が年上だというのに情けない、でもこればっかりは
どうしようもないんだよねぇ。
「ほらぁ、とっとと顔洗えぃ!まぁた遅刻すんじゃんか。」
「ふに〜。」
真里に急かされて、私はようやく洗面台の方へと足を向かわせた。寝起きで声も足もど
こかおぼつかない。ふらふらと寝室を抜け出す。
「あ、なつみさん。おはようございまーす。」
洗面台へと向かう廊下の途中で、ポニーテールの可愛らしい女の子がキッチンの入り口
から元気な声で挨拶してきた。
「おはよ、愛ちゃん。あーいい匂い。」
食卓の上には、できあがったばかりのシナモントーストとハムエッグが3つ並べられて
いた。私は思わず鼻をくんくんさせて、その匂いを堪能した。
このポニーテルの女の子は高橋愛。あんまり似てないけど(まあかわいくて元気な所は
似てるかな)真里の妹だ。姉妹なのに二人は名字が違う。真里は矢口、愛は高橋。これに
はちょっと複雑な家庭の事情があるらしい。元々は二人共父方の姓高橋だったけど、両親
が離婚することになり母親に付いていった真里だけが母方の姓矢口に変わったんだって。
まあ私も居候の身だし、その辺についてはあんまし触れない様にしている。特別聞きたい
とも思わないし。
「なつみさんはミルクでいいんですよね。」
「うん、いつもごめんねー。」
そんな一番年下でまだ女子高生の愛が、私達の毎朝の朝食を作っている。それは別に話
し合いで決めたとかそういう理由ではなく、単純に朝起きるのが一番早いので自然とそう
なってしまっただけなのだ、面目ない。
「ふぅ〜。」
顔を洗ってようやく少しすっきりした。鏡に映った自分の顔を確かめる。
(うん、今日も美人さんだ、なんてね。)
こんな美人を一人身にしておくなんてほんと世の中の男共は見る眼がない。やっぱり職
業に問題ありのなのかと時々悩むこともある。朝日奈警察署刑事部捜査第一課巡査、それ
が私の肩書きだ。
男の人に食事に誘われる事なんかもたまにはある。その中にはちょっといいなと思った
人もいるし、いい感じになったこともある。だけど大抵の人は刑事という言葉を出すとち
ょっと空気が変わる。それでギクシャクしちゃって結局それきり。反対に極希だけど喜ん
でくれる人もいた。と思ったら何考えてたと思う?婦警プレイ。サイアク、引っ叩いて速
効逃げたよ。でも私は信じてるよ、いつか私のすべてを受け止めてくれる素敵な彼に出会
えるって。
「なっちぃー!メシでけたぞメシィ!」
真里の声が廊下を飛び越えて私の耳に到着。
「はーいはーい、今いきますよー。」
私の妄想タイムは終了、慌ただしい朝の現実へと舞い戻る。足早に居間に入るとすでに
三人分の朝食はできあがっていた。
「愛ぃ!おいら牛乳はいらねえって言ってんだろぉ!」
「駄目だよお姉ちゃん、そんなんだから私にも背抜かれるんだよ。」
「あ、言ったな。言っちゃいけないこと言ったな。」
やれやれ、またいつもの姉妹ケンカが始まった。毎日の定例行事となったその言い合い
に慣れっこになってしまった私は、一人食事をとり始めた。
「何度でも言うよーだ、チビ姉ちゃんチビ姉ちゃん。」
「もーう怒った、コラァ!待て!愛!」
逃げ出した愛を追って真里までテーブルの周りをグルグル回り出した。こんな風にケン
カばかりしているけど、本当は二人がとっても仲良し姉妹だってことを私は良く知ってい
る。両親の離婚により一旦は離れ離れで暮らすことになったが、結局二人は父親でもなく
母親でもなく、ただ一人の姉と妹で暮らす生活を選んだのだから。そこへ真里の先輩で親
友の私が転がり込んできたという訳。
「いっただっきま〜す。」
しばらく駆け回っていた二人も、時間がやばいという暗黙の了解の元、声を合わせて朝
食を摂り始める。結局真里は牛乳を飲まない。トーストを貪りながら二人はまだにらめっ
こしている。やれやれしょうがない、またいつもの様に私が何か別の話題を振るとします
か。
1. 愛の高校生活について
2. こないだのワールドカップについて
3. あの夢について
11 :
ななし:02/07/22 15:15 ID:e0p/oSd+
名前を売る為に必死だなw
俺はむすめたちの夜で終わってたら羊板の名作家になってたと思うぞw
今は見る影もないけどな
12 :
名無しさん:02/07/22 17:33 ID:pFYleBF+
新しいの始まってる!!
辻豆さんの作品大好きなのでうれしいです。
期待してます。
選択は3でおねがいします。
13 :
名無し:02/07/22 18:37 ID:CYzbIc7b
新作おめでとうございます
前作同様、期待しております
選択肢は「1」でお願い致します
14 :
nana氏:02/07/22 18:40 ID:JQBQo96f
新作キテタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
新スレオメ━━━━━━(ノ )ノ ┻┻ ゚Д゚━━━━━━ !!!!!
1で。
独り身・・・・
おおぅ!また書くんですね!?たのすぃみ!
ここは1で。
ここは2でおねげーします!
新作おめでとうございまう。
1でおながいしまう。
新作キタ━━━( ゜皿 ゜)´ー`・)`.∀´)^◇^〜)´ Д `)^〜^o)^▽^)‘д‘)´D`)’ー’川`▽´∬o・-・)ё)━━━!!!!
ここは1番で
格闘技は全く興味無いんで前回のはあんま楽しめなかったが今回のはかなり楽しめそうだ。
やっぱ辻豆はこういうのが良いね。
今回はちゃんと最後までやってネ。
選択は無難に1でおながいします。
なんか、辻っ子のお豆さんの人生が心配になってきた・・・・
22 :
:02/07/23 07:43 ID:qDwHqmpU
新スレオメ!
初のリアルタイム更新にどきどき!
選択肢は1で!
23 :
辻っ子のお豆さん:02/07/23 12:49 ID:oRa5622E
「愛ちゃん、最近学校の方はどう?」
何気ない話題で私は二人の眼をこちらに向けさせた。
「楽しいですよ、チアも結構上手になってきたし。」
愛はすぐ近くの私立夕凪女子校に通っていて、部活動でチアダンスを始めたらしい。
「でね、部長の藤本さんがとってもかっこいいんですよ。チアも上手で。」
「おいらが小さい頃にもいたなぁ、そういう憧れの先輩って奴。」
「何言ってるの、お姉ちゃん今でも十分小さいでしょ。」
「あーそっかーー、ってまた言ったなぁ愛!」
「キャーなつみさん助けてー、お姉ちゃんに襲われるぅ!」
やれやれ、結局こうなるのか。もう知らないよ。
「ピンポーン。」
玄関からチャイムの声真似が聞こえた。その行為だけで誰が訪れたのか皆わかっている。
「あややだ。やっばい、もうこんな時間。」
「おっはよー愛、学校いこーよー。」
「うん、今行くー。」
愛は食べかけのトーストを咥え、カバン片手に飛び出した。
「いっふぇきはーす、あふぉよろひく。」
親友の松浦亜弥と一緒に、愛は一足早く登校していった。
「なっち、うちらも急がなきゃ。」
「だね。」
私達も即急に朝食を済ませ家を出た。一日の始まり。
もうすっかり夏が訪れた街を急ぎ足で走る。汗が首筋を滴り落ちてきた。大通りに出て
道沿いに進むとやがて真っ白で大きな建物が視界に入る。あれが私と真里が勤務する朝日
奈警察署だ。
「よっ、お二人さん。今日も遅刻?」
署の入り口をくぐった所で、コンビニ袋をぶら下げたお姉さんが声を掛けてきた。
「あー圭ちゃんだぁ、おはようございまーす。」
「なんか眠そう、また泊りっすかぁ?」
口を尖らせて頷いた彼女の名は保田圭、鑑識課に所属する私の一つ年上の先輩だ。出来
損ないの私に厳しく当る先輩が多い中で珍しく、対等に話せて相談にも乗ってくれる頼り
になる先輩なのである。
「例のバラバラ事件の解明にてこずってさ、今日も徹夜だよ。」
アクビをかみ殺しながら圭ちゃんは応えた。先週、県境の山奥にてバラバラに切り刻ま
れた女性の死体が発見された。その身元調査で鑑識課は今大忙しらしい。
「まあ後で暇あったら顔出してよ、雑用でもしてもらうからさ。」
「それは勘弁、お昼ならいいけどね。」
「なっちなっち、やばいやばい遅刻する。」
「ウソ!?て訳でうちら行くね。圭ちゃん。」
「おう、行け行け。」
時間もなかったので軽く挨拶だけ交わして私達は圭ちゃんと分かれた。
8時の合図。
「ギリギリセーフ。」
どうにか今日も遅刻を免れたみたい、でも毎朝毎朝大慌てでの登場は上司の眼が痛い。
明日こそは余裕を持って来ようと私は心に誓った。(確か昨日も誓った気がするが)
朝礼が始まる。いつもの様に課長が前に立って代わり映えしない話をする。と思ってい
たのだがこの日は違った。課長の横に、見慣れない長身の美しい女性が立っていたのだ。
「ねえねえ、あの人誰だろ?」
隣の机の真里が私の耳元まで首を伸ばして尋ねてきた。新人の真里が知らないのも無理
はない。だってあの人は入社以来ずっと警察本部勤務のエリートなのだから。でも私は知
っている。彼女とは少しばかりの縁があった。
入社式にて向こうから話し掛けられて知り合い同士となった。話してみると同じ出身に、
生まれた日もたったの二日違い、本当は歌手になりたかった等共通する点がいっぱいあり、
すぐに打ち解けることができたのだ。ただ一つ、大きな違いがあることをその時は気付い
ていなかった。
「本日付けで我が朝日奈署刑事部捜査第一課勤務となった飯田警部補だ。」
警部補。課長の紹介から聞こえたその響きに私は動揺を隠せなかった。巡査である私と
比べてすでに階級が二つも上なのだ。異例のスピード出世である。これが私と彼女の大き
な違い、落ちこぼれとエリートの差。
「飯田圭織です。まだまだ若輩者ですのでよろしくご指導ご鞭撻のほどお願いします。」
一年半ぶりに再会した同期の仲間が、まったく別人の様に写って見えた。
このときの私の彼女に対する気持ちは……
1.彼女の出世が素直に嬉しかった。
2.もう対等じゃない気がして寂しかった。
3.実は殺してやりたいほど嫌いだった。
入社式って・・・入署の間違いだよね?
2でお願いします
28 :
名無し:02/07/23 15:14 ID:fl4elgyp
無茶苦茶「3」を選びたいのだけど、やっぱり、ねえ・・・
ここはとりあえず「2」で
・・・嗚呼、無難なのを選んでしまう自分がある意味、悲しい・・・
29 :
名無しさん:02/07/23 15:27 ID:EJGcZetl
2でお願いします。
2でファイナルアウンサー
普通に3が見たい。
2でお願い。
2か。。。
トリップ付けないのか一は
3でよろしく
2ですな。
ここは1だ!
なっちが心の奥底で考えてそうな3で
3。あとあと面白くなりそう。
ぜったい3!
ところでバッドエンドはあるのだろうか…
普通だけど2で。
自然なほうがいいかと。
3だべさ
43 :
:02/07/24 18:18 ID:rjxieva8
2で。初めてリアルタイムだよ〜。
44 :
辻っ子のお豆さん:02/07/24 20:02 ID:RQrNG84J
もう対等じゃない気がして寂しかった。気にしたくはないけどどうしても劣等感を感じてしまう。駄目な自分への情けなさと悔しさが込み上げてくる。だから正直な所、彼女の顔をあまり見たくはなかった。
「ひさしぶりだね、安倍。」
私のそんな気持ちを知ってか知らずか(いや、知るはずないだろう)朝礼が終り、皆がまたそれぞれの持ち場へと分かれた後、いの一番に彼女は私の元へとやってきた。
(ほんとだね〜圭織。)
「そう……ですね、飯田……さん。」
その劣等感が私にそんな言葉遣いをさせたのだろう、ほのかな笑みを浮かべていた圭織の表情がうっすら曇った。
「なぁに敬語なんか使ってんだよ。うちらタメっしょ。」
「だけど、もう階級が違います。」
違うよ、そんなこと言いたい訳じゃないの。本当はまた圭織と同じ目線に立っておしゃべりしたり笑ったりしたいんだよ。本当は…
「ふーん、まぁいいや。」
特に気にした様子もなく、圭織はプイッと別の人の所へ挨拶に行ってしまった。
(まぁいいや?まぁいいやって何?やっぱり私の事なんかその程度の物なの?)
圭織との再会は、私にとって重く辛いものとなってしまった。
「どうしたんだよーなっち、朝からおかしいぜ。」
俯いて廊下を歩いていると、ちっちゃな真里がピョコピョコ跳ねながら背中を突っつい
てきた。私は思わず前に二三歩つんのめった。
「あの飯田ってのにイジメられた?何ならおいらがぶっとばしてやろうか?」
「そんなんじゃないよ、もう真里はぁー。」
誰かに聞かれでもしたら譴責もんだよまったく。でも上の人にも全く臆する事ない真里
のその態度が、少し羨ましくなってきた。そうだよね、元気が一番だよね。
「大丈夫、なっちは元気だよぉ。そうだ、午後は一緒にパトロール行こうか。」
私の提案に真里も首を縦に振った。
「いいねぇひさしぶりに、ついでに商店街の珍丼屋でラーメン食ってこう。」
「いいねぇ。」
お腹が空いていたので、思わずヨダレがでそうになった。
「おっし決まりぃ。ラーメンラーメン。」
真里はスキップしながら廊下を駆けていった。彼女のお陰でもやもやしていた気持ちが
すっきりした。いつもありがとね真里、あんたは最高の友達だよ。
「安倍、矢口、ちょっと。」
課長に突然呼ばれたのは、いざ巡回に出ようとした正午過ぎであった。
「なんすかぁ課長、うちら今からラー…じゃないパトロールに行くとこなんですけど。」
真里の怖い物知らずは充分承知の課長は、特に顔色を変えることなく続けた。
「お前等のどっちか、今から飯田警部補にこの辺の地理を教えてやれ。」
「えーなんでおいら達なの?」
「お前等が課で一番暇そうだろが。」
「あーじゃあ三人で行くってのは?」
「駄目だ、もう一人は署に残って書類整理をしてもらう。」
やれやれと、私と真里は顔を見合わせた。雑用も面倒だが、圭織と二人きりになるとい
うのも少し気まずい部分がある。
「どうする?」
「おいらはどっちでもいいよ。なっち決めて。」
1. ここは私が圭織の道案内をするべきだろう。
2. 真里に任せて、私は圭ちゃんの所にでも身を隠そうかな。
3. 申し出を頑なに拒み、意地でも真里と二人でパトロールに行く。
一番乗り〜!
やっぱりここは1でしょ。
48 :
奈々氏さん:02/07/24 20:47 ID:8Lk14KVV
2番乗り?
1で!
49 :
まきたん:02/07/24 21:11 ID:fzvNl0vk
あいかわらずおもしろいです!
3で!
50 :
名無っすぃ:02/07/24 21:52 ID:Y0I7KG9E
自分は1で!
1で
辻豆さんがんばってくださいね
わしゃ〜1がええのぉ〜
今回は安倍主役ですか。何か一作ごとに安倍の役がよくなってますなあ。
1でおながいします
カオリ好きなんで2人には仲良くしてほしい。
1で。
保田が見たいということで、2。
やっぱ1きゃな。
57 :
名募。:02/07/25 18:49 ID:g9akSOpQ
2が見たい。
確かに保田が見たい。2で。
59 :
辻っ子のお豆さん:02/07/25 19:55 ID:mMk9IRNQ
>>15>>27 ご指摘どうもありがとう。昔から国語苦手だったんですよ(衝撃の事実)
数学は東大級にできたんですが。一体どういう小説家だ?
>>21 心配どうも偽豆さん。本物も今、道に迷っています。
>>22>>43>>51 ハッピーエンドから少し月日経ったから初めての人も結構いますね。
今回はいつも以上に自信作なんで、ぜひリアルタイムで体感して欲しいです。
>>40 サウンドノベルなんで当然バットエンドありです。
しかも今回は序盤の選択肢のせいで最終的にバットエンドということもある。
これは!と思う選択肢では気を付けて選んでほすぃ。
>>53 つんくも言ってた。ナンダカンダ言っても娘の顔は安倍後藤だと。
という訳で表の主役なっち、裏の主役ごっつぁん。
そしてもう一人の表の主役はさんざん悩んだ挙句、やっぱり辻。
でも今回はいつもの辻と違う(ののたんじゃない)辻を書きたい。
それでは続きいきます。
ここは私が圭織の道案内をするべきだろう。
「はい、私がやります。」
自ら挙手して言った。確かに圭織と二人きりになるのは気まずいけど、今動かなければ
ずっとこのままの関係になる気がした。そんなの絶対嫌だし、さっき真里に元気を分けて
もらったばっかり、なんとかなる気がしたんだ。
「そうだな、安倍とは同期みたいだし、その方がいいだろ。」
課長も承諾し、私は圭織に街案内をすることになった。
ドサッ!
真里の机の上に山積みの書類が乗せられる。
「矢口、お前は今日中にこれ片付けとけよ。」
「しょんな〜!なっちぃーやっぱおいらが行くぅ!代わって代わって!」
あまりの量に泣きべそかきながら真里は私の腕を大きく振りまわしてきた。私は軽く笑
みを浮かべ、あっかんべーした。
「もーおそーい。」
「よろしく。」
署の入り口で待っていた圭織は、私の顔を見つけるとそっけない挨拶を一つくれた。
「じゃあ行きましょうか。」
私の敬語に対して、もう圭織は何も言及しなかった。そのまま私が門を抜け外に出よう
とすると、ボーッと立ったままの圭織が首を傾けながら声を掛けてきた。
「どこ行くの?ミニパトあっちっしょ?」
その指は駐車場の方を指している。どうやら車に乗って街巡りすると思っていたみたい。
「現場の基本は足です。車中じゃわからないことはいっぱいあるんですよ。」
少し言葉強めの返答だったけど、圭織はどうやら納得したみたく、なるほどと言いなが
ら私の後を小走りに追っかけてきた。
ミーンミーンミーン
セミの鳴き声が鳴り響く線路沿いの道を制服の二人が並んで歩く。夏真っ盛り、気温も
とっくに30℃をオーバーしているらしい。歩くだけで汗だくになってくる。署を出てから
圭織との間にはまだ沈黙が流れている。頑張ってみようと思ったけど、何を話したらいい
か思い付かないよ。仕事の話といっても、エリートと落ちこぼれに共通する話題なんて、
大体どうして彼女はわざわざ東京の本部からこんな小さな街の署になんかやって来たのだ
ろう?何か特別な理由でも……
「どうしてカオリがここへ来たのか?」
口を開いたのは圭織、私が思っていた事をそのまま言われたので心臓が喉から出そうな
程びっくりした。私が胸を落ち着かせていると圭織は続けた。
「そう考えていたっしょ、そんな顔してるよ安倍。」
「う、うん。あーじゃなかった、はい。」
動揺していたので思わず口からこぼれた返事を、私は慌てて訂正した。そんな私のうろ
たえる様を見て、圭織はクスクスと笑い出した。
「二人きりなんだし無理に敬語使わなくていいよ、まぁ安倍がそうしたいならいいけど。」
「ありがとうございます。だけど私不器用だから
敬語の使い分けなんてできそうにないんで、このままでいいです。はい。」
「確かに、見るからに不器用そうだもんな。」
「あーそれひどいですよー。訂正して下さい飯田さん。」
圭織は今度は声を出して笑った。そんなやりとりで、二人の間にあった壁が少しづつ取
り壊されていく気がした。急行の電車が横を走り二人の笑い声を掻き消す。少しの間だけ
できた電車の影が、厚さをほんの少し和らげ心地よかった。
駅前、商店街、港、数時間かけて私達はこの街の中心と呼べる場所をグルリと回った。
白い入道雲に覆われた青い海を眺めながら、圭織はうんと伸びをした。
「良かった。いい街だ。」
その言葉が、まるで自分の事を誉められた様に嬉しく感じた。時計を見ると午後4時を
少しまわったところであった。私はまだ海に見とれている圭織に大きく声を掛けた。
「もうあんまり時間ないけど、飯田さん他に寄りたい所ありますかー。」
圭織は口元に手をやり、ちょっと考えた素振りの後口を開いた。
「安倍が思い入れのある場所を見てみたい。」
意外な返答に私はまた少し驚いた。飯田圭織という人物の考えをまだどうも把握しきれ
ない。エリートってのはおかしなもんだと思った。さて、私の思い入れのある場所、果た
してそんな所あっただろうか。少し思考を巡らせ、私の頭に一つの名前が浮かび上がって
きた。
1. 真里とよく行くラーメンのうまい店、珍丼屋
2. 二年前に卒業した母校、私立夕凪女子校
3. 落ち込んだ時等によく足を運ぶ、街を一望できる緑の丘
今回、一番乗りだぁ。
ぶなんに2で
1だよん
2かな。新キャラでてきそう。
67 :
まきたん:02/07/25 21:05 ID:SsbWQI+K
1でお願いします
68 :
プリンス羊(夏厨):02/07/25 21:32 ID:jQSuk1mA
じゃあ3で。
69 :
名無し:02/07/25 21:35 ID:yDjfn2OT
「1」でよろしく!
1でいこう〜
71 :
nabo.:02/07/25 23:05 ID:7T6GL3Xa
1も見たい。
街を一望できる丘が好きなので3も見たい。
しかし新しい出会いのよかーんってわけで2で。
何か惹かれるものがある、3で。
1で。
辻と紺野がラーメン食べててほすい
なんかひかれる!3で!
>>59 今回はじゃあフローチャート的に戻れたりするんですか?
そんなのだったら面白いなあ。
かまいたち2期待はずれだったんでこっちに期待、1。
選択肢だ、懐かしい…
毎晩ネットカフェから「ハッピーエンド」に参加するためだけに
繋いでいた日々を思い出したよ。良い作品になるよう祈っております。
海が遠景なので次は近景かなぁ、ということで「2」を。
77 :
名無っすぃ:02/07/26 15:55 ID:aavHrvOL
何気にリアルタイム初めてだった(w
ってことで、今回は3で。
78 :
@@ノ:02/07/26 16:26 ID:57dl5i5t
1で
79 :
@@ノ:02/07/26 16:27 ID:57dl5i5t
すんません
80 :
名無し赤:02/07/26 16:49 ID:deFque75
2で
ぐわっ、一日見逃してしもーた・・・
2でよろしこ。
ここは1でしょ
3かなー
景色をみながらいろいろ語ってほしいから。
85 :
辻っ子のお豆さん:02/07/27 00:01 ID:Dbe1tN6i
真里とよく行くラーメンのうまい店、珍丼屋。
「安倍の思い入れの場所ってこんな所しかないの?」
圭織はちょっと呆れた様な顔で、店の入り口を眺めていた。期待してたのと違ったのか
なぁ?悪うございましたね、庶民にはこれが精一杯ですよーだ。
「せっかくだから入りましょ、本当においしいんですから。」
私は半ば強引に圭織の背中を押して、店内へと足を進めた。
「らっしゃい!おお、なっちゃんか。」
「どーもー。」
常連の私は店長の小池さんとはすでに顔見知りの間柄である。今日は相方がいつもと違
う為、小池さんは物珍し気な眼でこっちを見ていた。
「今日はヤグと一緒じゃねえのかい?えらい美人さん連れてよ。」
とりあえず紹介することにした。
「えーと、今日朝日奈署配属になったばかりの飯田警部補。」
「はじめまして、いただきます。」
「おうよ。」
圭織の上品な挨拶を小池さんは少し照れながら返した。お品書きを圭織に見せると、私
に任せると言ってきたので、とっておきの奴を頼むことにした。
「味噌ラーメン大盛りネギダク二つ。」
ズズズズズズズズズ……
「うん、うまい。」
「でしょ。でしょ。」
私達は勤務中ということを忘れ、普通に食事を楽しんでいた。
「さっきの話。」
ほぼ食べ終えたくらいの所で、圭織が突然声を掛けてきた。
「どうしてカオリがここへ来たのか、まだ言ってなかったよね。」
私はスープを啜りながら小さく頷いた。そういえば聞きそびれていたことを、すっかり
忘れていたのだ。横目で見た圭織の顔がやけに真剣な眼差しだったので、私は慌てて器か
ら顔を上げ、ちゃんと話を聞く体勢に移った。結果としてその行動は正解だった、そうし
ていなければ多分私は器ごとスープを吹き出していただろう。
「あなたに会う為に来たの。」
「ゲホッゲホッゲホッ!」
むせた。そ、それは一体どういう意味で?圭織が私に?もしかして私の事を…でも圭織
は女の人だし私だって女だし、もしかしてそういう趣味の?そりゃ私は今独り身で恋人欲
しいなぁなんてしょっちゅう思ってるけど、私にそういう趣味は…
「アハハハハハハハ!」
なんて私が混乱していると、圭織が大声で笑い出した。
「へ?」
「冗談に決まってるでしょー。オロオロしちゃっておっかしー。」
まだ頭がパニくっている。何、何、私もしかしてハメラレタ?
「上に行く前に一度現場を経験しておきたかったの。ここに来たのはただの偶然よ。」
長い髪をなびかせて圭織は颯爽と立ち上がった。
「今日は案内ありがと、先に帰ってるね。」
軽く手を振って千円札を一枚カウンターに置き、圭織は店を出ていった。しばらくボー
ッと呆けていた私がハッと気付いて店の外へ出た時には、すでに圭織の姿はなかった。
(なによ、それ…)
冗談かどうか真意は定かじゃないけど、圭織はまだ何か隠している様な、そんな気がした。
「飯田警部補?まだ戻ってないけど。」
「えっ!」
珍丼屋を出て、そのまま真っ直ぐ署へ戻った。私より先に出た圭織はとっくに署に戻っ
ているだろうと思って、受付の子に尋ねて返ってきた言葉がそれだった。
(まずった、やっぱりまだ道に迷ってるのかなぁ)
課長に知れたら大目玉をもらいそうだ、私は大急ぎで元来た道をUターンした。珍丼屋
から朝日奈署まではそんなに複雑な道を通る訳じゃないし、まさか迷うとは思わなかった。
やっぱり一人で帰したのは失敗だったなぁと後悔した。
いくら小さな街といえど、なんの当てもなく一人の人間を見つけ出すなど容易な事では
ない。気が付くともう午後六時を回り、日も沈みかけていた。
(どうしよう…)
(一度署に戻ろうかな、もう帰っているかもしれないし)
そう決めた私は夕焼けの坂道を振り返った。
トクン……
ふいに胸の鼓動が一つ高鳴る。
西日に照らされた坂の向こうに一人の少女がいた。
(あの制服、夕女のだ。)
私と真里の母校でもあり、現在愛が通っている私立夕凪女子校の制服を纏った少女が一
人、傾斜の緩やかな坂を向こう側から下っていた。それ自体は特に珍しい事ではなかった、
この辺りなら夕女の生徒とすれ違うことなんて毎日のようにある。だけど、なんでか分か
らないけど、この瞬間は違ったんだ。
トクン……
また鼓動が一つ。
無意識の内に私の体はその行動を停止していた。神が自らの手で造形したのではないかと
思わせる圧倒的な美しさを放つ少女。紅色の夕日がその美しさをさらに際立たせていた。
気が付けば、五感全部がその娘を追っていた。私の視線と彼女の視線が重なり合う。その
瞬間、私の体に何かが走った。
「生きて…いたの…」
夕凪の制服を着た美しい娘の口から漏れた言葉。
私は彼女を知らない。
初めて聞く声、初めて見た顔。
彼女は震えていた。喜んでいる様な、絶望している様な表情。
わからない。
トクン……トクン……
私は押しつぶされそうな空気の中、やっとの思いで言葉を発せた。
1.「誰?」
2.「……うん。」
3.「失礼ですけど、人違いじゃないですか?」
91 :
某小説作者:02/07/27 00:09 ID:v9XliTTy
リアルタイム!
で、ここは1かな。
単純に、その謎の娘に名乗ってもらえそう。
92 :
名無っすぃ:02/07/27 00:09 ID:+HFOmSYy
今回は1で。
更新乙です。
2でおながい
3かな?
何となくなっちならそう言いそうな気が・・・。
真面目に1で!
2で。
面白い展開になりそうだから。
無難に1。
98 :
名無し:02/07/27 11:53 ID:EwIxzDkV
面白そうだから「3」でお願いします!
99 :
ぷりんぷりん:02/07/27 12:10 ID:j+/X2VmR
1でおろしく
幸福な人生
普通に1でお願いします
3だと激しくバッドエンドになりそうなので
1で、
2ですな、
流れからするとこれが自然
104 :
まきたん:02/07/27 17:03 ID:ik2b3NjD
2でお願いします
正直1で
106 :
@@ノ:02/07/27 21:31 ID:rHkATlbh
2で
107 :
:02/07/28 00:30 ID:4UtAKrL1
1でおながいすませ。
108 :
107:02/07/28 00:33 ID:4UtAKrL1
あぁ〜。上げちゃったよ
ゴメンなさい。
ほんとごめんなさい。
すみませんでした〜。
1以外に当てはまる選択肢無いと思ふ。
「1」で。
111 :
:02/07/28 11:05 ID:kTJD7/HZ
1
1
1
1
1 1 1 1
1
1
1
1
1
1111111111
1でお願いします。
それにしても、毎回よくネタが尽きずに話が浮かびますよね。尊敬。。。
間に合った!!
今日から参加します。
2はヤバそう。
1か3だけど、1の方がややこしい展開をしそうなので
1で。
116 :
辻っ子のお豆さん:02/07/29 02:43 ID:H71eRGrq
「誰?」
少し首を傾けて問い掛けた。その短い言葉が、目の前で立ち尽くすこの美しい娘にどん
な感情をもたらしたのか、私には知る由もなかった。
ツウ……
彼女の頬を透明な雫が伝い落ちる。
(涙!?)
私は衝撃を受けた。彼女を泣かす様なことを言っただろうか?今初めて会ったばかりの
この娘に?
「ねえ、あなた誰?私の事知ってるの?」
もう我慢できず、近づいて問い詰めることにした。急に生きてたのと驚かれたり、急に
泣かれたりしては敵わない。どういうことなのかちゃんと説明して欲しい。しかし、私の
手が彼女の腕に触れようとしたその時、坂の向こうから聞きなれた別の声が聞こえた。
「なつみさ〜ん!」
声の主は愛だった。隣には今朝迎えに来た親友の亜弥ちゃんもいた。その声を聞いた途
端、関を切ったかの様に彼女は反対方向へと走り去っていった。
「あ、まって…」
追おうかと迷ったけれど、なぜか足がそれを拒否していた。動けなかった。
顔を上げるともう彼女の姿はなかった。
「なつみさんお仕事中ですか。今の人は?」
固まっている私を不思議そうに覗き込みながら愛達が近づいてきた。
「知らない子。ねえ愛ちゃん知ってる?」
愛は首を横に振った。そりゃそうだよね、いくら同じ学校とはいえ誰でも分かるっても
のではない。がっくしと肩を落とす素振りをすると、横から一本の手が伸びた。
「あやや知ってるよ。多分3年の石川先輩だと思う。」
救いの手を出してくれたのは、愛の親友である松浦亜弥ちゃん。アイドルと言ってもお
かしくないくらい、めっちゃかわいい子である。私は思わず彼女を抱きしめたくなってし
まった。驚いたのは愛も同じみたいだ。
「すっご〜いあやや、どうして知ってるのぉ?」
「へへー、石川先輩とは一回だけお話したことあるんだぁ。」
自慢下に鼻の頭を指でこする亜弥。ほんといい友達をもったな愛。私はさらに何か情報
を得ようと亜弥ちゃんに尋ねた。
「その石川さんって、どんな子かわかる?」
「すっごい綺麗な人でぇ〜、ついこないだ転入したばっかりらしいですよ。」
転校生。何かひっかかる。明日一度尋ねてみようかな。
「ありがと、じゃあ私まだ仕事だから、行くね。」
「うん、お姉ちゃんによろしくぅ。」
二人と分かれ、私は一路朝比奈署へと足を速めた。
「おっそーい、何やっとる安倍!」
戻ってイキナリ課長のカミナリを受けた。案の定、圭織はすでにそこにいた。どうやら
入れ違いになったみたいだ。
「ごめんごめん、ちょっと迷っちゃった。」
席に戻るとすぐに圭織が謝りに来た。だが特に咎めるようなことはしなかった。正直な
話そんなことより、あの夕焼けの少女のことが頭の中でいっぱいだったからだ。
「なっちぃ〜ヘルプ。」
すると今度は隣の席から半泣き声、見ると書類の山にちっこいのが埋もれていた。
「まだやってたの真里。」
「ウー!こんなのおいら一人じゃ無理だよ〜。」
しょうがない。早く帰りたいし、手伝ってあげるか。
「ほら、手分けしてとっとと片付けちゃお。」
二人がかりならあと一時間もあれば終るかなと思った。だが、この日結局私達が帰路に
就くことはなかった。
午後八時、非常呼集が掛かる。
私立夕凪女子校にて他殺死体が一つ発見されたのだ。
〜第一話 終〜
ワクワク!
第二話が楽しみだ!
121 :
:02/07/29 03:10 ID:daXdvmEH
なつかしい〜。
今頃気付いちまった。
辻豆さんがんがれ。
と思ったら「〜第一話 終〜」かYO!?
続きが待ち遠しい・・・。
絶対2
あれ?
第一話乙です。
大作の予感^^
とにかく期待。楽しみにしてやす。
126 :
なぼ。:02/07/29 16:35 ID:Ha7Xl1c3
一話完結乙。
ゲーム化期待サゲ。
学校で死体コワー
ぁゃゃが出てくると人が死んだりして(w
何か……何か久しぶりに「サウンドノベル」っつーのをやってる気がする。
どの選択肢選んでも何かが起きそうでドキドキやね。
辻豆さん、楽しみにしてます。頑張ってください。
130 :
辻っ子のお豆さん:02/07/30 03:00 ID:/Zo4iwPX
【青の章 登場人物】
辻希美(14)……本編の主人公。食べる事と歌う事が大好きな元気娘。
加護亜依(14)……希美の一番の親友。五人組のリーダー的存在。
小川真琴(14)……希美の友人。五人組では一番の行動派。
紺野あさ美(14)……希美の友人。五人組では一番の知性派。
新垣里沙(13)……希美の友人。五人組では一番の現実主義者。
後藤真希(16)……謎の美女三人組の一人。外見はクールに見えるが本当は…
吉澤ひとみ(16)……謎の美女三人組の一人。中性的でかっこいい娘。
石川梨華(17)……謎の美女三人組の一人。色黒だが絶世の美女。
〜第二話 青の章 そうだ!生きている!〜
本日未明
成田からホノルルへ飛び立った旅客機の連絡が、太平洋沖にて途絶えました。
事故の可能性も高く、現在付近エリアを捜査中です。
尚、乗客には数百人の日本人も含まれています。
座席と座席の隙間から注ぐ木漏れ日が、止まっていた私の意識を元に戻したのです。
(体が痛い。)
それが最初に思ったことでした。暗くて何も見えず、まるでサウナの様に蒸し暑い。最
悪の目覚めでした。しばらくその体勢のままで手足の感覚が戻るのを待ち、一刻も早くそ
こから抜け出したいと思いました。
「よいしょ。」
全身に力を込め、なんとか首から上だけを隙間の外に出す事に成功したのです。そして
私は悲鳴をあげました。この世に生を受けて、こんな凄惨なシーンを目にしたことなどあ
りませんでした。目の前にお姉ちゃんの顔があったのです。ただし右上の部分がぐちゃぐ
ちゃになっていて目玉と臓器が飛び出していました。その横には、上半身だけのお母さん
と肩口までしかないお父さんが仰向けに転がっていました。四方八方にそんな感じの人達
がごろごろいるのです。気が狂いました。
里沙ちゃんのお父さんは旅行代理店に勤めているので、そのコネ…いやツテを使って、
とっても安い価格でハワイ旅行ができることになったのです。このチャンスを逃す手はな
いと、家族ぐるみで仲良くしていた近所の五軒、皆一家総出で飛び立つことになりました。
小川家、加護家、紺野家、新垣家、そして私のおうち辻家です。中学校最後の夏休みに最
高の思い出を作ろうと、私達は期待に胸膨らませて出発しました。飛行機に乗るのは初め
てだったので最初は少し緊張したけれど、すぐに慣れてあいぼんと一緒に機内の探検をし
たりして遊びました。あんまり騒ぎ過ぎてお母さんに怒られ、指定の席でじっとしてなけ
ればならなくなり、その内に眠くなってきちゃってウトウトし出しました。覚えているの
はそこまでです。
叫べるだけ叫んで、泣けるだけ泣いて、暴れるだけで暴れて、吐き気と眩暈でボロボロ
になりました。どれくらいの時間そうしていたのかなんて分かりません。クタクタになり
喉も涙も枯れてようやく、思考が戻ってきたのです。
(外へ出よう)
そう考える事は当たり前です。腐臭漂うこんな場所には、もう一秒だっていたくなかっ
たから。
「ん、ん……」
その声を耳にしたのは、出口を探そうと通路側へ一歩踏み出した時。
(のの以外にも誰かいる!?)
私は必死になって辺りを見渡しました。全身の力を使い果たしたことなどもうすっかり
忘れ去っていた。誰でもいい、誰かに会いたかった。誰かとお話がしたかった。どうして
こんな事になったのか聞きたかった。もう頭の中はそれだけです。
「あっ!」
見つけました。その子は私と同じ様に座席の隙間に挟まって生き延びたみたいです。私
は強引にシートをずらし、その子を引っ張り出しました。見覚えのある顔がそこにありま
した。
「あさ美ちゃんっ!!」
助け出したのは私の友人、一緒にハワイ旅行に出発したた紺野家の娘でした。私は嬉し
くて嬉しくて仕方ありませんでした。自分以外の生存者を発見でき、しかもそれが大好き
な友人だったのですから。だけど、いくら呼んでも返事がないのと、右足が変な風に曲っ
ているのを見て、その気持ちはすぐに消え去りました。
「折れてる!?」
また混乱しそうになったけれど、なんとか理性を保てました。あさ美ちゃんの安否は私
に掛かっているのだという責任感が私を後押ししたのです。とりあえず、こんな窮屈な場
所にいては具合が悪くなる一方だ。なんとか飛行機の外へ出たいと思いました。
1. あさ美ちゃんをおぶって、すぐに出口を探す。
2. その前に他に生存者はいないか見て回る。
3. 邪魔だから紺野にトドメを差す。
137 :
名無しさん:02/07/30 03:13 ID:efH995WJ
2
2で。なかなか過激な始まり方だ・・・
139 :
りんご:02/07/30 03:16 ID:PnJkS45n
あえて3で・・・
辻なら1を選びそう・・・
お疲れ様です
1人1人の展開がみてみたいので1でお願いします
しかし他の出演者もこんな選択肢だと(ry
文子が、、、文子が死んじゃったようわぁぁぁlんん!!!
3で。
143 :
名無し募集中。。。:02/07/30 04:21 ID:5ByrwpWE
辻豆さんお久しぶりです。
いや〜どんどん筆力が上がっていますね。
今までの作品で一番情景が浮かびます。
正直かまいたちの夜2より全然面白いです!
あぁ・・・こんなクオリティーの高いものが毎日読めるなんて幸せ。
今回も途中でバッドエンドになるとやり直し可能なんですか?
出来るだけ多くのバッドエンドが見たい半面、
どんどんストーリーの先を見たい気持ちも・・・。
まあ最初は無難に2で。
144 :
名無し募集中。。。:02/07/30 04:22 ID:5ByrwpWE
あー・・・これ自分の手でゲーム化したいなあ・・・。
初参加できてスゲー嬉しい
石川がどっちにもいるのが気になる…
ここは2で
1で
初参加^^飛行機内気持ち悪いし、他の人とも後で会えそうだし・・・
1でお願いします^^
3かな・・・
時には非情な判断も・・・
149 :
AYAYA@うぉ…:02/07/30 13:11 ID:dWkh+9OJ
はぁ…はぁ…。
息もつけない、激しい小説ですね
>>144 おいらはドラマ化したいです。
(多分最終回まで1年はかかりますね)
1で
↑さげ忘れてました
初参加!
1がいいなぁ
ドキドキ・・・。
2で。
初参加です。1です。
ゲーム化キボン!
うーむ・・・2かなこりゃ
3だろ
2で。
すぐに爆発してBad Endなんてことはまさか無いよな。
157 :
:02/07/30 17:05 ID:/am4xHnf
赤と青ってことは、あとで2つが関係するのかねぇ?
とりあえず期待sageで、1でおながいします。
2で。
いきなりスゴイ事になってますね・・
159 :
なぼ。:02/07/30 21:29 ID:9+NfK1q2
いや、正直、具合悪い。
もうここに居たくない。
1で。
1が9票
2が8票
3が4票
と言う訳で1で書きます。
3だったら即バットエンドでした。
今、アドバンスのかまいたちの夜やってるけど、
バットエンドばっかだよ。
さっき、真里にさされちゃった。
162 :
:02/07/31 00:14 ID:djk/x2k2
>>160 本物か?
今まで集計結果をわざわざ書いてなかったよね?
とか考えるのは詮索しすぎかな・・・。
偽者騒動イパーイあったからどうも疑ってしまう。
>>143 バッドエンドはもちろんやり直し可能です。
というか強引にでもやり直させます。
>>149 娘で1クールの連続ドラマを作るとしたら?
というのが今回の話を作る上で根底にあったので、そう思わせたら成功です。
>>157 赤と青の関係。それがこの物語最大の謎といっても過言ではないです。
>>160 タイプミス。即バッドエンド。
>>161 あなたなら、こっちの真里にも刺される可能性あり。
>>162 今回は結構僅差だったので、確認の為結果を言ったのです。
書いてる内に票が逆転したりすると困るんで。
164 :
辻っ子のお豆さん:02/07/31 02:22 ID:l6qx0rr5
あさ美ちゃんをおぶって、すぐに出口を探す。
「もう少しの辛抱だからね。」
それはあさ美ちゃんにだけではなく、自分に言い聞かせたい為に出た様な台詞でした。
背負ったあさ美ちゃんの体は思ったより軽く感じ、それが少し怖かった。私はなるべく下
の方を見ない様に周りを見渡しました。そしてシート十席分程前方の壁からうっすら光が
漏れているのを見つけました。
(あそこから出れるかもしれない!)
意識を失ったままのあさ美ちゃんを背負いながら、私はその小さな希望の光へと足を進
めました。機体はどうやら傾いているみたいで、通路は少し下り坂になっていました。
グチョ!
ふいに堅いような柔らかいような変な感触を足の裏に感じました。
「何?」
その正体は薄々気付いていたのかもしれません。眼を足元に向けて確認なんてしなけれ
ば良かった。肉の削げ落ちた褐色の棒が通路を横切る形であったのです。私が踏みつけた
ものは人間の腕でした。お父さんくらいの年齢の男姓、その生気のない双眸が踏まれた事
を怒るかの様にこちらを睨み付けていました。
「うわああああああああああ!!!!!」
私は慌てて足を上げ、夢中で走り出しました。
私が見つけた微かな光は、墜落の影響でできたと思われる亀裂によるものでした。亀裂
は私の身長の倍くらいの大きさがあり、外へ脱出することはそれほど困難ではありません
でした。機内程ではないけど外も少し薄暗かった。日が昇った後なのか前なのかは分かり
ませんでした。でも砂の感触と波の音で、そこが海岸であると言う事はすぐに分かりまし
た。私はとりあえず、背負っていた友人を砂浜で横にさせました。
「んん、んんっ……」
つらそうなあさ美ちゃんの吐息が、私の不安を一層かきたてる。私は願いました。
「お願い、お願いだから死んじゃ駄目だよ!私を一人にしないで!」
彼女からの返事はなく、荒い息使いが聞こえるのみでした。このままじっとなんてして
いられない。何かできないものかと私は辺りを見渡しました。砂浜の向こうにはジャング
ルみたいな森があり、それは海岸線に沿ってずっと連なっていました。今見える範囲では
変わった物は何もないことが分かりました。
(やっぱりここしか……)
後ろを振り返る。さっきまで乗っていた飛行機はやっぱり斜めに傾いていて、前の方半
分くらいは海水に浸っていました。救急道具とか食べ物とか必要な物が何かこの中にある
かもしれないです。さっきのこともあり、できればもう入りたくはなかったんですけど、
そんな事は言ってられません。私は意を決して立ち上がりました。
「希美っ!!」
突如、私の名前を呼ぶ大きな声。
振り返ると右方向、海水に浸った飛行機の頭付近、砂浜に一人の少女がいました。
「まこっちゃあああああん!!」
私は大声で彼女の名前を叫びました。走りました。麻琴ちゃんも走ってきました。
私達はちょうど真ん中辺りで抱き合って、互いの名前を何度も何度も呼び合いました。
「本当に希美!希美だ!あんた生きてたの!本当に生きてたの!?」
「生きてるよ!まこっちゃんも!良かったぁ!良かったよー!まこっちゃああん!!」
とっくに枯れ果てたと思っていた涙が、まだ全然込み上げてきます。
だってこの涙はさっきの涙とは違うもん。嬉しいときの涙だもん。
多少の擦り傷は持っていたけれど、麻琴ちゃんもほぼ五体満足と言えました。
「やっぱりまこっちゃんは丈夫だね。」
その言葉に反応した彼女は、目に涙を浮かべたまま私のおでこを小突いた。
「あんたに言われたくないわよ。この体力バカ。」
そう言ってまた私の事を抱きしめました。
「信じてたから。あんただけは殺しても死なないって信じてたから。」
なんだかヒドイ事言われている様な気がしたけど、今はそれすら嬉しく感じた。いつも
負けん気が強くて泣いてる所を人に見せたことのない麻琴ちゃんが、私の胸で思いっきり
泣きじゃくっている。彼女も私と同じだ。
「そうだよ。ののは絶対死なないんだから!」
墜落の時、あの亀裂のすぐ傍の席だった麻琴ちゃんはそのまま海面に放り出されたそう
です。一緒に放り出されたシートが衝撃を吸収し、奇跡的に大きな怪我を負わずに済んだ
のだと説明してくれました。いくつかある擦り傷は、海の中で機体の破片に触れてできた
ものだとも言ってました。砂浜まで泳ぎ着いた後は、その絶望的な光景を目にしてしばら
く泣き続けたそうです。泣き疲れ、飛行機近くへ歩き出した所で私の姿を見つけ出したの
です。
「そうか、あさ美も生きてるか。」
砂浜に横になっているあさ美ちゃんの所へ戻り、私もこれまでの経緯を麻琴ちゃんに説
明しました。意識はまだ戻っていないけれど、ちゃんと息はしているあさ美ちゃんを見て、
麻琴ちゃんは安堵の表情を浮かべていました。彼女は自分の家族の安否に付いては決して
触れようとしませんでした。本当は一番知りたいはずなのに。多分麻琴ちゃんは分かって
いたのだと思います。聞いても聞かなくてももう答えは変わらないことを。口に出すと思
い出して辛くなるだけだということを。
「生き残ったはのの達三人だけなのかなぁ。」
俯きながらそう口にすると、麻琴ちゃんが私の背中を強く叩きました。
「そんな顔するなよ。殺しても死ななそうな奴がもう一人いるだろ。」
私の脳裏に一番の親友が浮かびました。今まで口に出さなかったけれど、ずっとずっと
彼女の事が気になっていたんだ。あいぼん。
「きっとあいつもその辺で生きてるよ。それに里沙も、あれで中々しぶとい奴だし。」
前向きな麻琴ちゃんの言葉に私がどれだけ励まされたことか。本当に彼女と再会するこ
とができて良かった。
「ねえ、あれ。」
麻琴ちゃんは自分が来たのと反対方向を指差して、何かを見つけたみたいです。私もそ
の指の先をよーく見てみました。すると飛行機後部から森の方へ向かう足跡があったので
す。しかも複数。
「私達以外にも生きている人がいる!」
また、新たな希望が湧き上がってきました。
1. あさ美ちゃんをこの場に残し、足跡を追う。
2. 機内から、薬や食料を探し出す方が先だ。
3. へたに動くより、この場で固まっていた方が良い。
2で・・・
何かありそうだし
夜更かしはするもんですな。
ってな訳で一番乗り〜!
こんこんを一人残すわけには行かないので2。
追伸・・・辻豆さん誰ヲタでしたっけ?梨華ヲタだったらご愁傷様です。
今回の選択は大事そうだな・・・
悩むけど2で。
ぐわっ、二番乗りだった・・・
2でお願いします
足跡を追うのはそれからでもいいような気がしますので
とりあえず準備をしよう、
2で。
176 :
名無し募集中。。。 :02/07/31 03:37 ID:ME1uQ8U1
1が気になるのが人情ってもんでしょう
2
万全の準備を
178 :
名無し募集中。。。:02/07/31 04:50 ID:/6PWsZFg
>>172 コテハン名を見れば分かると思いますが・・・。
選択肢は2で。
あとバッドエンドでもやり直し可能なようですから、
出来るだけバッドエンドも収集したいなあ。
179 :
名無し募集中。。。:02/07/31 04:51 ID:/6PWsZFg
>>178 >>172じゃなくて
>>171でした。
あと実際にキスするわけでもあるまいし、
あの写真如きでどうこうなりますか?
狼で「鬱だ」とかレスしてる大半はネタだと思うんですけど。
1も捨てがたいが、2で
2desuna
3ですな・・・
とにかくバッドエンドを(w
今回は悩んだ・・・
1は紺ちゃんかわいそうだし・・・2はキモイし・・・3はののらしくないし・・・
ここは・・・勇気を出して2で!!w
乗客には数百人の日本人が居るのに
餓鬼語録人しか生き残ってないのにワロタ
>〜第一話 終〜
この第一話って、続きそうな雰囲気ですが終わりなんですか?
1で。
まずは状況に流されてみるのが基本、
とか言ったりして。
2で
普通で申し訳ないが2
190 :
名無し:02/07/31 17:15 ID:RJ5GIi/d
2でいきまっしょい!!
191 :
無し:02/08/01 03:48 ID:9VBLq2DT
こんこんを助ける為にも2で。
人食い族デター
でも普通なら1の行動をするね、
ちゅうわけで1。
193 :
名無し赤:02/08/01 07:12 ID:MpySB2qq
1で様子を見る
深追いしなければ大丈夫だろ
2です
195 :
:02/08/01 15:28 ID:HfsLU8sD
初参加?・
1で
196 :
:02/08/01 15:30 ID:HfsLU8sD
しまったsage忘れ
197 :
辻っ子のお豆さん:02/08/02 00:02 ID:629EtFyY
(機内から、薬や食料を探し出す方が先だ。)
そう思った私は再度飛行機の方へ向き直りました。けれど麻琴ちゃんはそのまま足跡の
方へ走り出して行ったのです。
「まこっちゃん!どこへ行くの?」
麻琴ちゃんは足跡を見つめたまま、振り返りもせず応えました。
「決まってるでしょ!追うのよ!」
「後にしよう!その前にお薬とか食べ物とか探そうよ!」
ようやく振り返った麻琴ちゃんは、少しじれったそうな顔をしていました。
「そんなことしてたら見失っちゃう!」
「でも、あさ美ちゃんを追いていけない…」
はっきりしない私に痺れを切らしたのか、麻琴ちゃんはまた走り出してしまいました。
「いいよ、私一人で追いかけて後で戻ってくるから、希美はそこで待ってて!」
「あ、まこっちゃ……!」
私が呼ぶ頃にはすでに麻琴ちゃんは森の中へと姿を消していました。また意識を失って
いるあさ美ちゃんと二人きりに戻ってしまったのです。
仕方ないのかもしれません。行動派の麻琴ちゃんがあんなものを見つけてじっとしてい
られるはずがないもの。麻琴ちゃんが戻ってくるまで私は私のできる事をしていようと思
いました。未だ意識の戻らないあさ美ちゃんを横目に見て、私は再びあの機体内へと足を
踏み入れたのです。
「うえ〜。」
腐臭がさっき以上になっていました。何百というマネキンが転がっているみたい。現実
を突きつけられ、また絶望が心と体を覆ってきました。私は鼻をつまみながら機内を見渡
しました。操縦席を含めた前方部は海水に浸っており、進めそうにありませんでした。と
りあえず私は自分の席へと戻る事にしました。お菓子やペットボトルを入れておいた小さ
なバックをシートの横に掛けておいたことを思い出したのです。
(暗くてよく見えない……)
今度は変な物を踏んだりしない様に気を付けながら、手探りで私はなんとか自分の席へ
と戻ってきました。途中の席で、食べかけのポテトチップスの袋を見つけたのでとりあえ
ず小脇に挟み確保しておきました。
(誰のか知らないけどいただきます。)
こんな事態なんだから、もう何も構ってなんかいられない。ある物は全部もらう。そん
な気でいました。
私のバックは元の場所にはなく、お姉ちゃんの膝下に転がっていました。きっと私の寝
てる間にこっそりお菓子をとろうとしたのだと思います。
(意地汚いなぁ、まったく誰に似たんだか。)
バックを掴み取った私の脳裏に、幼き日の映像がフラッシュバックしてきました。
3時のおやつ、お姉ちゃんが自分のケーキと私のケーキを見比べています。
「そっちの方がおっきい!換えて!」
「やだぁ!これのののらもん!」
「ふみのがおっきいんだから、おっきいほうなの!」
「やだ!やだ!やだぁ!うわ〜ん、ママー!お姉ちゃんがぶつぅ。」
昔からそういうことだけは私絶対に譲ろうとしなかったんだよねぇ。お姉ちゃんとはホ
ントによく些細な事でケンカしたっけ。ねえ、もうワガママ言わないから。私のお菓子だ
って、好きなだけ食べちゃっていいから。また怒ってよ、その声を私に聞かせてよ。また
一緒に遊んでよ。神様、お願いです。全部元に戻して下さい。
お母さんが確か簡単な救急箱を持っていた事を思い出しました。だけど目を背けながら
探し当てたそれは、事故のダメージでつぶれかけていました。
(やぶれちゃってほとんど使えない)
私は使えそうな物だけ見繕って持ち出すことにしました。絆創膏をズボンのポケットに、
赤チンを胸の内ポケットに、かゆみ止めと胃薬をバックの中に放り込んで、後はもう使え
そうにありませんでした。
「これじゃあんまり役に立ちそうにないなぁ。」
まだ他に何かないかと立ち上がった所で、あいぼんもいっぱいお菓子を持っていたこと
を思い出したのです。私は記憶を辿り、あいぼんの席を探し出しました。それ以上にあい
ぼんの生死を確かめたいという気持ちが強かったのです。
「あいぼん、お願い、あいぼん!」
その時です。飛行機の外から悲鳴の様なものが聞こえたのは。
麻琴ちゃんの声でした。
1. 考える暇はない、悲鳴の聞こえた方向へと急ぐ。
2. あいぼんの無事を確認する方が先だ。
3. おなかすいたのれす。さっきのポテトチップスでも食べて落ち着くのれす。
神様、お願いです。全部元に戻して下さい。
202 :
某作者:02/08/02 00:09 ID:iCPnu4oh
リアルタイム!
1か2… う〜ん…
1っ!!!
神様、お願いです。全部元に戻してやって下さい。
悲鳴が聞こえたら迷わず行くでしょう。
・・・と言いたいが一回バッドエンド見たいので
3で。
2かな
1de.
ほんと、どうにかしてほしいよ。
1で。
紺野が置き去りのままだしね
1で。
紺野を置き去りにしたままだしね
ゴメソ
3な辻がみたくもあり...3で。
1で
211 :
名無し:02/08/02 02:19 ID:/Cnf52+K
3は捨てがたいが・・・。
1かな。
1で。
加護のとこには後でみんなで行けばいいし。
ォィォィ、
あ い ぼ ん 最 優 先
これは譲れません で、2
まぁ1でしょ。
ののなら間違えなく1だ!!
216 :
名無っすぃ:02/08/02 16:42 ID:Nn8UYhLs
2で
217 :
:02/08/02 18:30 ID:7rex0JGu
2?。
218 :
辻っ子のお豆さん:02/08/02 18:47 ID:9YRTLigL
考える暇はない、悲鳴の聞こえた方向へと急ぐ。
(まこっちゃん!)
私は飛行機を駆け下りて悲鳴の聞こえた方を仰ぎ見ました。あさ美ちゃんはさっきまで
と変わらぬ場所で同じ様に横になっていました。悲鳴が聞こえたのはもっと向こうの森の
中から。そう、あの足跡を追って麻琴ちゃんが向かった方角です。
「まこっちゃーん!!」
私は大声で彼女の名前を連呼しながら、足跡の続く森へと足を踏み入れたのです。
(どうして悲鳴なんか聞こえたの?)
(足跡を追っていっただけなのに)
木々の合間を掻い潜りながら、様々な考えが私の頭に浮かんでは消えます。やがてそれ
は最悪のイメージへと辿り着きました。例えば、あの複数の足跡が野蛮な男の集団だった
としたら、事故で気が狂った彼らが麻琴ちゃんの様な若くてかわいい娘を見つけたら、一
体どの様な行動をとるか……想像に難くはなかった。
(まこっちゃん…)
全身に鳥肌が立つのを感じました。怖くて逃げ出したかった。だけど私は走り続けまし
た。怖くて仕方なかったけれど、大切な友達を失う事の方が今はもっと怖かったからです。
ふいに、それまで地面を踏みつけていた足の感触がなくなったのです。体全体が滑り落
ちるような感覚に襲われました。いや実際に落ちているのだと気付いたときには、すでに
頭が地面を下回っていました。密集した木々と、恐怖から来る緊張によって、深い谷が走
っていたことに気が付かなかったのです。
「うわあああああああああっ!!!」
落ちたら間違いなく生きてはいられない深さの谷でした。寸前で私は、体に絡み付いて
いた長い草にしがみ付きました。それでなんとか落下を防ぐことができたのです。地上下
2m程の所で宙ぶらりんの形となりました。だけどまだ命の保証ができた訳ではありませ
ん。聞きたくない音が聞こえてきたのです。
ブチッブチブチッ……
私の体重を支えきれなくなった草の千切れる音です。
(失礼だよ、そんなに重くないもん!)
きっと重かったのでしょう。徐々に体が降下してゆくのを感じました。下を見ると、細
い川が流れるているのが見えました。落ちたらまず間違いなく助からない高さです。デコ
ボコの岩肌がむき出しで、捕まれる様な物は何も見当たりませんでした。
死。
一つの文字が私の思考全てを埋め尽くしました。
落ちたら死ぬ。
私の命を繋ぎとめている草々は、無情にもその使命を放棄せんとしていました。
手の届く所には、引っかける様な都合のいい枝も突起もない。
助かる術はもう残されていませんでした。
(のの、死ぬの)
不思議と私は落ち着いていた。
ありのままを全部受け入れられた。
もうお父さんもお母さんもお姉ちゃんもいない。
生きていたって何もいいことなんかない。
心が諦めの感情に支配されてゆく。
(お母さん、お父さん、お姉ちゃん、ののも今そっちに行くね。)
(もう疲れたよ。)
私は死を覚悟しました。
もしあの瞬間、あなたの声がなければ、あなたの手が見えていなければ……
辻希美はなくなっていたよ。
「つかまれっ!!」
気が付くと、完全に千切れた草々の代わりに、一本の細い腕が私の腕を掴んでいました。
きれいな女の人でした。
崖の際に身を乗り出し、私を助けようとしているのです。自分の危険も顧みず。
(誰?このお姉さん?)
だけど細腕一本では、私の体を引っ張り挙げるどころか支えることすら困難です。
女の人の顔色が徐々に苦痛へと変わり始めてゆきました。
1.「お姉さんまで落ちちゃう!もういいよ、手を離して!」
2.「離さないで!死にたくないよ!助けて!」
3.「早く引っ張れ、タコ!」
222 :
:02/08/02 18:56 ID:73+oJ/PG
好き
223 :
ななしぼ:02/08/02 19:14 ID:s8jbITEF
3はすごいな。3にしたい。
しかしこのイメージだと1だな。
224 :
まきたん:02/08/02 19:55 ID:3qkH8k1X
先が気になる…
1で
225 :
momo:02/08/02 21:16 ID:+yFoo+vx
もちろん3で
1でしょう
227 :
な:02/08/02 22:56 ID:YrZ2Q33D
2で
228 :
227:02/08/02 22:56 ID:YrZ2Q33D
さげわすれ
229 :
な:02/08/02 22:57 ID:YrZ2Q33D
さげ
2かなぁ・・・
231 :
名無し赤:02/08/03 00:10 ID:Kb/Eq7Im
2で
お姉さんと一緒に…
このお姉さんが誰なのかが重要
石川だったら3
市井なら2なんだが
まあ無難に1で
233 :
ero:02/08/03 02:50 ID:hMJxhaXS
>232は意味不明
1だべ
1さぁ
236 :
名無し:02/08/03 10:52 ID:MUDdyZIl
2でお願いします
237 :
辻っ子のお豆さん:02/08/03 12:48 ID:1wQYgs0F
「お姉さんまで落ちちゃう!もういいよ、手を離して!」
すでに死を覚悟していた私は、危険を冒してまで自分を助けようとするこの女姓を巻き
添いにすることを恐れました。その恐れから出た言葉でした。苦痛に満ちていたお姉さん
の顔に、怒りの様なものが混じってきたことを私は感じ取りました。そうさせたのは私の
言葉です。
「離せるか!馬鹿!」
そう叫ぶお姉さんの額に大粒の汗が玉の様に浮かんでいました。右腕で私の腕を掴み、
左手と両足を付近の木々に絡め体を支えているのです。だけどそれももう限界が近い様に
見えました。お姉さんの体の震えが伝わってきます。このままだと、二人とも谷底へとい
うことになりかねません。私はまた叫びました。
「ののはもう死んでいいんだから!だから手を…」
そのとき、お姉さんの声が私の声を掻き消したのです。
「死ぬなんて言うな!あんたはまだ生きてるでしょ!」
私の諦めの気持ちを消し去ったのです。
(生きている。そうだ、私はまだ生きている。)
(死にたくない。死にたくないよぉ!)
奇跡は起こりました。限界を迎えていたお姉さんの後ろから、新たに二人の女性が姿を
見せたのです。二人はすぐに事情を察し、私の体をお姉さんごと引っ張り挙げてくれまし
た。私は助かりました。泣きました。
お姉さん三人組の内の一人、色黒だけど女性らしい美しさを備えたお姉さんが、そんな
私の事をあやす様に優しく抱きとめてくれました。
「もう大丈夫だよぉ。」
私はさらに泣きました。
「泣くな、泣くな。」
おっきくて暖かい手が、私の髪の毛をクシャクシャッとしました。顔を上げると、男の
人と見間違える程のかっこよさと天才的な美貌を兼ね備えたお姉さんの、あったかい笑顔
が見えました。私も泣きながら必死で笑顔を受かべました。
「あんたで二人目。」
少し離れた所で腰を下ろしたお姉さんは、他の二人とは違いクールにそう言い放ちまし
た。そのクールさが彼女の美貌をさらに引き立てている様に見えました。
(二人目?)
私はその言葉が引っかかり、頭の中で復唱していました。
「希美!」
森の奥から麻琴ちゃんが声を掛けてきました。
「あれ?まこっちゃん!」
そこでようやく私は麻琴ちゃんが悲鳴をあげていたことを思い出しました。
「まこっちゃん、無事なの?」
「あのねえ、それはこっちの科白よ。驚いたのはこっちなんだから。」
頭の中に?マークが浮かびました。
「どっちもどっちだ。」
かっこいいお姉さんがそう言うと、あとの二人も声を上げて笑い出しました。
話を聞いてやっと納得しました。真琴ちゃんも私と同じ様に谷に落ちそうになり、三人
に助けられたそうです。あの悲鳴はその時のものと分かりました。
「これで生き残りは6人目ね。」
色黒のお姉さんがそう言って、立ち上がりました。
(6人?ここには5人しかいないけど…あさ美ちゃんのこと知ってるのかなぁ?)
私が密かに疑問に思っていると、その疑問を麻琴ちゃんが解決してくれました。
「あのね希美、あっちに里沙もいたのよ。あの子も生きていたの!」
事故の時、お姉さん達三人は最後尾の休憩室で休んでいたそうです。そこへ飛行機酔い
で気分を悪くした里沙がたまたま訪れてきました。里沙が横になった次の瞬間、飛行機は
凄い勢いで下降を始めたそうです。4人は休憩室の柔らかいクッションのおかげで、大き
な怪我を負わずに済み、すぐに脱出することができたのでした。ただ、小さな里沙だけが
ショックで気を失ったままだったので、お姉さん達がおぶって今近くの森で休んでいるそ
うです。
「合流しようか。」
かっこいいお姉さんの合図で私達5人はその場から移動を始めました。合流というのは、
あさ美と里沙のことです。私はもう一人の生存者を海岸に置いてきたことを、お姉さん達
に伝えました。それで、海岸と森で寝ている二人の所へ行こうということになったのです。
移動の間に私達は互いの自己紹介をすることになりました。
「辻希美、中学三年生です。」
色黒だけどため息が出るくらい綺麗なお姉さんの名前は、石川梨華でした。
かっこよさと美貌を併せ持つお姉さんの名前は、吉澤ひとみでした。
クールで怖いくらい美人なお姉さんの名前は、後藤真希でした。
このとき、私の胸に今まで感じたことのない何かが生まれていました。
胸がドキドキしている。
怖かったから?助かって嬉しいから?
違う。こんな感じは初めてだよ。
気が付くと、あの人のことばかり目で追っている。
私を助けてくれたあの手のぬくもり。
「生きろ」と言ったあの声。
誰か教えて下さい。
この胸のドキドキはなあに?
〜第二話 終〜
243 :
:02/08/03 13:47 ID:LXxErrma
ののを助けた最初の一人は誰なんだろう?
期待sage
すげー展開だ。。。
赤の章とのリンクも気になる。辻豆さん、頑張ってください
246 :
ななし:02/08/03 21:41 ID:zH/9X20w
言って良いのか悪いのか、罠っていったいなんなんだ?
cf>3 :はじめに :02/07/22 14:15 ID:5Z2XFptY
この物語には大きな罠が隠されている。
2話終了乙
(´-`).。oO(なんで、”サウンド”ノベルなんだろう?サウンドは何処ん?)
それはそれとて第二話お疲れ様。
248 :
:02/08/04 02:17 ID:KYkTfHJt
>246
意外な形でリンクがされているってことじゃないの?
おもしろい。どんどん引き込まれますな。
石川が両方とも出ている…
なぜ
とにかく2話乙
結局加護は出ることなく終わっちゃったな
252 :
辻っ子のお豆さん:02/08/05 14:05 ID:S9AtFJHz
〜第三話 赤の章 私立夕凪女子校殺人事件〜
夜の帳が静かな住宅街を包む。深夜遅くまで様々なネオンが彩る繁華街とは異なり、こ
の辺りは普段、こんな時間ともなると小さな外灯が所々に見えるくらいである。ところが
この日は違った。ネオン街ばりの眩しさが辺り一面を照らしている。しかしその光の元は
店の看板でも輝かしいオブジェでもなかった。
「直ちに現場急行せよ!鑑識と増援も頼む!」
サイレンの音が閑静な住宅街を不穏な色に染める。何十台というパトカーがその場所を
囲むように並べられていた。いずれの車両もライトを全開に灯し、その空間だけまるで昼
間の様な明るさを浮かべている。
誰もが必ず何かしらの思い出を抱える場所なんてそうはない。そういう意味で、そこは
ある種の特殊な空間と言えるだろう。闇の中に大きくて白い建物が映える。まだ建造され
てあまり年月が過ぎていない様だ。一人の警官が無線機に向けて大声でその名を発した。
「現場は朝日奈北3丁目、私立夕凪女子校!」
一台のミニパトが学園脇の路上、他の車両と並ぶように停止した。左右の扉がほぼ同時
に開き、中から二人の女性が姿を見せる。運転席から降りた小柄な女性と目配せすると、
助手席から下りたその女性は、短く切った髪をさっとかき分け一斉に校内へと駆け出した。
彼女の名前は安倍なつみ。この事件が自分の運命を大きく左右することなど、今はまだ知
らない。
「安倍、矢口、こっちだ。」
先に到着していた先輩の後に続き、私と真里は校内へと足を踏み入れた。職員玄関から
内部へと入館する。何度も通った廊下や見覚えのある教室、それもそのはず、ここは私と
真里が少し前まで通っていた母校なのだから。階段を一つ上がり廊下を右に曲がると、突
き当たりの部屋の前廊下に大勢の警察が集まっているのが見えた。
(理科準備室……)
扉の横の札にそう書かれていた。それがなければきっと何の部屋かわからなかったと思
う。在校時もあまり利用した覚えのない部屋だったからだ。私は開け放たれた扉から、室
内の様子を窺った。
ドクン……
意識とは無関係に体が反応した。20代前半…私とさほど変わらないくらいの女性の死体
が部屋の中央に転がっていた。その周りには赤い染みによって小さな湖ができている。顔
は見れなかった。刃物で顔をめちゃめちゃに切り刻んだ跡があったからだ。あまりに惨た
らしい状況で、私はすぐに視界を室内から移した。全身に脂汗が浮かんでいた。
いくら刑事といっても、こんな小さな街だ。死体なんてそうそうお目にかかる物ではな
い。とはいえ経験がない訳でもなく、怖いとか仕事できないとまではいかない。確かに残
酷で凶悪な事件である。だけど正直な話、私にとってはこれ以外の他の事件と同じ、仕事
の中の一つでしかなかった。少なくとも今この死体をお目にかかるまでは。
トクン…
あの死体を目にした瞬間、体が反応したんだ。今まで、他のどんな事件と関わってきた
時でも、こんなことはなかった。この鼓動の正体が自分でもさっぱり分からない。だけど
これと同じ感覚に覚えがある。まだたった数時間前のことだ。
「生きて…いたの…」
夕暮れの坂道で偶然であった美しい少女。
彼女は私を見て立ち止まり、そんな言葉を口にした。
あの時と同じ感覚を今も感じている。
トクン…トクン…
「はい、どいてどいて。」
人込みを掻き分けて、鑑識の一団が到着した。その中にはよくわたしの相談を聞いてく
れる圭ちゃんの姿もあった。鑑識とは、犯罪の発生した現場で犯人を特定できる証拠品を
探す仕事をいい、指紋や足跡、髪の毛1本も見のがさない。この現場鑑識が終るまでは例
え刑事といえど無意味に現場に侵入することはできないのである。
「やだねぇ、自分の高校でこんな事件があるなんて。」
隣にいた真里が、泣きそうな顔で私の腕にしがみついてきた。彼女は私より一つ後輩な
分、あまりこの様な状況に慣れていない。特に少し前まで毎日通っていた場所での事件だ。
悲しい気持ちも人一倍つらいだろう。
「…うん。」
被害者を病院へ運び、現場鑑識が終わる。この間、私には何もできなかった。私達の仕
事はここからである。そうして得た死亡推定時刻、現場状況を元に犯人を捜索することで
ある。やがて校長の寺田氏を筆頭に、呼び出された当校の教師陣がほぼ全員集まっていた。
その中には見覚えのある顔もいっぱいあった。私はその中の一人に声を掛けた。
1. 校長の寺田氏
2. 担任だった中澤先生
3. 全然知らない鈴木先生
257 :
名無し:02/08/05 14:16 ID:vdbpIl3K
2でお願いします!
なんで最初にageるんだろう・・・?
2番
よし!3だ・・・
2かな。だって俺校長の顔ぜんぜん覚えてないし。
いや、しかし3も捨てがたいが・・・
261 :
まきたん:02/08/05 16:33 ID:ZgEV1fMB
3で!
3で決まり
「2」で。
>258
TOP16滞在時には決して短くない地の文章によりこのスレが
縦に伸びてしまい、IEユーザーの閲覧には少なからず影響を及ぼす。
最初ageで下がりながら更新する形式を採用することにより
このスレが他スレ閲覧の障壁となることを僅かでも減らそう、という
作者の公益心と道徳の賜物ではないだろうか。
264 :
258:02/08/05 19:57 ID:jNd2SHD5
2です。
「この事件が自分の運命を大きく左右することなど、今はまだ知らない。」
↑この一節が気になる…
3
3で
2でおながい
ここは3しかなかろう。
ヤンジャン復活記念。
ヤンジャン見たい!!3で
ヤンジャンはまたあのキャラなのか?
3で。
この選択肢、3を選べと言ってるようなものだ。ヤンジャンキボン!
鈴木って適当じゃなくあの人か。
なら3で
274 :
:02/08/06 05:35 ID:o1pk1aD6
3
2で!
276 :
名無し募集中。。。:02/08/06 09:30 ID:AA06qFaA
より子。がフジに出てるぞ
腹が減っては戦はできぬ!ゆえに3(w
2
279 :
:02/08/06 22:45 ID:LlgVLSac
1で。んで多分デビューするんだよ。
人生が変わるから。
2でおねがいします
辻っ子さんがんばれ
2でお願い。
333
3
333
3
333
283 :
辻っ子のお豆さん:02/08/07 16:05 ID:roabO4WD
私は全然知らない先生に声を掛けた。私が通っていたときはこんな変な髪型の先生はい
なかった。金のモヒカンにホゲ〜ッとした顔、一度見たら絶対忘れなさそうだ。大きい体
をしているくせにかなりオロオロうろたえている。なんとなく頭に『ウドの大木』という
言葉が浮かんだ。
「すいません、少しお話を聞かせてもらっていいですか?」
「は、はい、私でしょうか。鈴木です。生徒からウド先生と慕われていましてですね…」
声を掛けたら聞いてもいないことをペラペラとしゃべりはじめた。
「死んだのは村田先生って本当ですか。いやーショックゥ!僕はですね、実を言うと前々
から村田先生のこといいなあなんて思ってたりなんかして。でも村田先生はすごい美人
なんでライバルたぁくさんいたんですよ。それで次の日曜に食事でもお誘いしてですね。
こう、出し抜いてやろうかと計画を練っていた所なんですよー。それなのに、もうー。」
(だから、聞いてないっつーの。誰かこいつに突っ込め!)
聞く相手を間違えたと私は心底後悔した。だがこれも仕事なので私は怒りを堪え、あく
まで冷静に職務質問を続けた。
「被害者の対人関係についてお聞きしたいのですが。」
「関係っすかー。やだなーまだ友達以上恋人未満って所ですよ。デヘヘヘ…」
(誰もお前との関係なんか聞いてねえよ!)
私は心の中で激しく突っ込んだ。
「アーア、でも村田先生がいないんじゃ、もう教師に未練もなくなったっすよー。」
どうやらこの男はまだ聞いてもないことをしゃべり続ける気らしい。
「僕本当は教師なんかじゃなくてバーのマスターになりたかったんですよ。」
「あーそーですか。」
私は適当に相づちを打って、場をやり過ごそうと思った。
「名づけてバーウッドストック!どうすかこれ。」
「いいんじゃないですか。」
本音はその前に『どうでも』という単語がつく。
「よーし決めた。教師やめよう。かわいいウエイトレスとバーを開くぞ!」
ウド先生は一人で盛り上っていた。
「よく見たら婦警さん。めっちゃかわいいですね。ウエイトレスしません?」
「はいはい。」
「ホントすかー!やったー!」
「え?」
うっかりつられて相づちを打ってしまった。すぐに訂正しようとしたがウド先生は浮か
れて全く聞こうとしない。
「ちょっと待ってー!!」
朝日奈町の片隅にミュージシャンがよく訪れるバーがあるという。
あれから半年が過ぎた。刑事を辞めた私はそのまま成り行きで仕方なくウエイトレスを
している。最初は渋々だったけれど今ではもう天職だと思っている。やっぱり私に刑事は
むいていなかったんだよね。私のかわいいウエイトレス姿に誘われて来店する常連さんも
増えてきていて、お店の経営もまずまず順調といった所。あとは、マスターがもちょっと
しっかりしてくれれば文句ないんだけどね。
あ、お客さんが来たみたい。常連の天野さんかな?さて、今夜もがんばりますか。
「いらっしゃいませー!」
END
ヤラレタ!
そっちの鈴木かえ〜ヤンジャン……(Tд⊂ヽ
2でコンティニューキボン
バッドエンドキタ━━━(゚∀゚)━( ゚∀)━( ゚)━( )━( )━(゚ )━(∀゚ )━(゚∀゚)━━━!!!!!
>3. 全然知らない鈴木先生
ウド鈴木でしたか、
・・・ワロタ
ウドかよ
逆に近すぎて逆に気付かなかった
あー……
でもこれってバッドエンドかな?ハッピーでいいんじゃん?
そう来たか!
じゃあ2でお願い。
BAD END No.?「バーウッドストック」
ロードしています・・・。
2. 担任だった中澤先生
かまいたち系のバッドエンドですごくいい!
でもバッドエンド…だから2がいいって言ったのに。
かま2より断然おもろいので作者さん頑張って下さい。
文章変でスマソ
さむ
296 :
辻っ子のお豆さん:02/08/08 13:46 ID:iOyB4x8w
ようやく『かまいたちの夜2』プレイしました。
推理できてなくても絶対クリアできる所が納得いかなかった。
おまけより本編にもっと力入れてほしかった。以上、不満点。
正直、むすめたちの夜2にしなくて良かったと思っています。
「赤と青」はあれよりおもしろくできる自信が間違いなくあります。
BAD END No.4「バーウッドストック」
直前の選択肢
2.担任だった中澤先生
でリプレイします。
「裕ちゃん。」
私は担任だった中澤先生に声を掛けた。口元にハンカチを当てて涙を見せていた彼女は、
もうすぐ三十路だというのにまだまだ若く美しく見えた。声を掛けられた為無理矢理泣く
のを止め頭を上げた裕ちゃんは、私の顔と制服を見て少し驚いた表情を浮かべた。
「なんや、あんたか。」
つんく校長や他の教師陣の証言により、殺害された女性は当校の教師、村田めぐみでま
ちがいないと確認がとれた。村田は今年の4月に教職に就いたばかりの新人教師であった。
その美しい容姿から、男性教師の間では相当な人気を誇っていたそうだ。集まった教師陣
は皆、刑事からいくつかの質問を受けていた。
「被害者の対人関係について、何か不信な点とかありましたかねぇ?」
「安倍に言われてもなぁ。なんか変な気分やわ。」
「裕ちゃん、もう子供じゃないんだから、そゆこと言わないでよ。」
「ごめんごめん、せやな、安倍ももう一人前にやっとるんやな。」
確かに、3年前の教え子が警察として質問してくるなんて、複雑な気分だろうと思う。
私だって、できればもっと違う形で再会して裕ちゃんと色々おしゃべりしたかったよ。
「村田はなー、変な子やったでほんま。」
さすが裕ちゃんと思った。他の教師達は「良い人だったのに」とか「明るくてまじめで」
と大概いいイメージを語り、死者をけなしたりはしない。いきなり「変な子」とは、こう
いう所が裕ちゃんの長所でもあり短所でもある。
「根暗なくせに無理矢理周りに合わせて明るく振る舞って、そんで空回りしてる様な。
だけど特定の誰かと仲良くするの避けてるふしがあったわ。いつも一歩引いてる感じ。
自分のこと、ほとんど話そうとせん子やった。」
新人教師のことなんて全然興味なさそうに見えた裕ちゃんが、意外なほど詳しく語り出
したことに少し驚いた。
「それで私が一度説教したの、そしたらあの子生意気に口答えしてきて。」
鬼の裕子と恐れられていた中澤先生に、口答えできる教師なんてそうはいなかった。な
かなかたいした人だなぁと思った。
「生意気やったけど、その分かわいかったんや。そんな村田がこんなことになって…」
そこから先は言葉にならなかった。裕ちゃんは再び口元にハンカチを当て、泣き崩れた。
その姿を見ていた私の中に怒りの感情が芽生えてきた。こんな残酷な殺人を起こした犯人
が、気丈な裕ちゃんを泣かした犯人が、許せなかった。
この事件のせいで、その夜は結局日が昇るまで大忙しだった。流石にきつくなり、署の
ソファで小一時間程仮眠をとっていたら、誰かに肩を揺さ振られ起こされた。圭織だった。
「安倍、二階の会議室集合。捜査会議だって。」
「うん。」
私は隣で丸まって眠る真里を起こし、一緒に会議室へ向かった。時計を見たらまだ午前
6時だった。
『私立夕凪女子校殺人事件捜査本部』
会議室の入り口にそんな仰々しい立て看板が設置されていた。会議室には署長をはじめ
部長課長と署の上層部が総動員していた。私と真里は会釈をしながら、一番後ろの席に腰
を下ろした。見ると、圭織は最前席にいた。席の順に特に決まりはないが、偉い人程前と
いうことが暗黙の了解になっている。そして捜査会議は始まった。
「被害者の氏名は村田めぐみ。21歳。女性。既婚。短大を卒業後、今年の春、私立夕凪女
子校に赴任。夫は二つ年上の建設業者で短大卒業と同時に結婚したそうです。」
簡単に被害者の履歴が述べられる。
続いて、事件現場の状況、鑑識の結果等がそれぞれ担当の者から述べられた。
全員に配られた用紙に、要点が簡単にまとめられていた。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
事件場所:私立夕凪女子校2F理科準備室内
死亡推定時刻:午後6時前後
発見時刻:午後7時55分
第一発見者:女子校生徒 藤本美貴
理科準備室の鍵:被害者のポケットに有り
現場状況:荒らされた形跡無し。窓施錠。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
全ての説明が終ると、最後に刑事部部長が立ち上がり捜査方針を語り出した。
その横にはなぜか圭織も立っていた。
「本事件の総指揮を彼女、飯田圭織警部補にとってもらう。」
部長の言葉により室内に驚愕の空気が流れる。だがその空気も署長の説明により納得の
色に変えられた。彼女がこれほど短期間で昇進してきたことには学歴だけではない、ちゃ
んとした理由があったのだ。天才だったのだ。飯田圭織はこの二年で、数百に及ぶ難事件
を解決してきたのだ。彼女の手に掛かって解決しなかった事件は過去に存在していないと
いう。この事件の総指揮を任されるのも至極当然のことと言えた。
「本事件の指揮をとる事になりました飯田圭織です。」
静まった会議室にただ一人、彼女の声が響き渡る。
「皆様の御助力よろしくお願い致します。」
署の刑事全員を前にし圭織は堂々としていた。私は一番後ろの席でただそれを眺めるこ
としかできなかった。このときわかったんだ。私と圭織の間には、すでに決して届く事の
ないくらい絶望的な差が存在していることを。
「以上、解散。」
部長の締めで会議は終了し、またそれぞれが慌ただしく持ち場に分かれる。
午前7時を回っていた。真里が私の肩を叩いた。
「そろそろ生徒の登校時間だね。聞き込み行こうか、なっち。」
このときの私の気持ちは…
1. 圭織に負けたくない。この事件は私の手で解決してやる!
2. 圭織に従って行動した方が無難そう。
3. もうどうでもいいや、眠いから寝よう。
302 :
:02/08/08 13:56 ID:M257LE55
1だ!!
3だべさ、
素直に1で
2で
かま2、我孫子はサブシナリオの一部しか書いてないらしいね
本編よりサブシナリオの方が全然面白かった。
グロかったけどミミミミミミミミミミミ。
1で。なっちがんばれっ
1だね。
308 :
名無し:02/08/08 15:34 ID:OyazGqhX
2でおねがいします
なんかバッドエンド全部見てみたい気もするが…
( ´D`)豆さん大変かな?
まあ気にしないでバッドエンド狙いで 3!
310 :
ななし:02/08/08 18:13 ID:BT1F1y32
自分も、3が(・∀・)イイ!!
3で。
1だら
1っしょ
314 :
名無C:02/08/09 00:17 ID:gibmgZ7r
3でよろしく
初めて参加させていただきます。
今回は1でお願いします。
316 :
:02/08/09 03:42 ID:pCZ9GHrK
バッドエンドねらいのレスが多くなっているみたいですね
スレッドでの連載が終わったら
サウンドノベルツクールで作って欲しいな(PC版あったっけ?)
そう言えばハッピーエンドのゲームはどうなったんだろう?
選択は2でお願いします
3おねがいっ!
普通に1だべさ!
>>316 ツクールは出てないけどフリーのソフトで良いのがあるよ。
吉里吉里っていうんだけど。高機能で使い勝手も抜群。サポート態勢もしっかりしてる。
選択肢は藤本に会いたいから1で。
1で。
321 :
AYAYA:02/08/10 01:14 ID:DeMlJbID
1
322 :
辻っ子のお豆さん:02/08/10 01:15 ID:9x7toHj6
圭織に負けたくない。この事件は私の手で解決してやる!
「行こう!」
私は真里と朝日奈女子校へ聞き込みに向かう事にした。事件解決する為には頭だけじゃ
ない、地道に足で少しでも多くの情報を集めることが大事なんだ。
「真里、この事件、うちらの手で解き明かしてやろう。」
真剣な面持ちでそう告げると、真里は嬉しそうに笑った。
「それでこそなっち。いいねえ。エリートの鼻を明かしてやろうぜ。」
私達は手と手を叩き合わせ走り出した。
途中、玄関付近の廊下にて、あくびをかみ殺しているお姉さんと鉢合わせた。
「圭ちゃん!」
「よう、お二人さん。相変わらず元気そうね。」
「圭ちゃんは相変わらず眠そう。」
目の下にくまができている。これで二日連続徹夜なんだそうだ。
「また現場に行くの?」
「おうよ!この事件はおいらとなっちで解決するんだから!」
それを聞くと圭ちゃんはおもしろそうに微笑んだ。
「あんた達、まさかあの飯田をライバル視してる訳?やめときな、相手が悪いわよ。」
「やだ、負けたくないの。圭ちゃんは私達の味方だよね。」
私が顔を覗き込むと、圭ちゃんは可笑しそうに吹き出した。
「そうね、少しくらいなら協力したげてもいいわよ。」
そう言うと圭ちゃんは、私達の耳を自分の口元まで引っ張り小さい声で囁いた。
「極秘情報。被害者の死因は無数にある顔の傷じゃない。胸を貫いた刺し傷の方。つまり
犯人は被害者の胸を刺した後、さらにわざわざ顔を切裂いたってことになるの。」
それが意味するもの…?
「もう一つ。理科準備室から見つかった足跡、まだはっきりとはしていないんだけど、
被害者の足跡以外に上履きの跡っぽいのがあったわ。」
上履きの跡…?
それはつまり女子校の生徒の物ってこと?
犯人は生徒の誰かってこと?
私と真里は顔を見合わせ、互いに思考をフル回転させていた。
「はい、ヒントはここまで。あとはあんた達でなんとかしな。」
そんな私達にはお構いなく、圭ちゃんは陽気に離れていった。
「あ、ありがと、圭ちゃん!」
我に返った私達がお礼を言うと、すでに歩き出していた圭ちゃんは背を向けたまま手を
振った。
女子校へと続く道柄、私は真里と事件について話しながら歩いた。さっきの圭ちゃんの
話を聞いてから真里は肩を落としている。ショックが強かったのだろう。
「やっぱり犯人は生徒の中にいるのかなぁ、おいら悲しいよぉ。」
「まだそう決まった訳じゃないよ。はっきりとしてはいないって言ってたでしょ。」
認めたくなかったんだ。自分の後輩に人殺しがいるなんて。
「だけど…上の人も言ってた。顔見知りの犯行の可能性が高いって。」
現場に争った形跡はなかった。
さらに鍵は被害者の村田めぐみが所有していた。
それもあえて人気のないような理科準備室の。
つまり、村田自らが顔見知りの犯人と二人きりになる機会を作ったということ?
「まあ、今の時点じゃ考えたってわかんねえよ。」
「そうだね、これから情報集めるんだしね。」
「まあ、一番怪しいのは顔見知りの生徒ってことか。」
「そんなのいっぱいいるんじゃない?」
「あ、そっか。」
真里は恥ずかしそうに頭を掻いた。
だけど、この真里の言葉が間違いでなかったことを、私達は後に気付く事になるのである。
時計は午前7時半を指していた。それを見た真里が呟いた。
「まだ登校時間には少し早いか?」
確か生徒が登校するのは8時を回った辺りだったと思う。
「でも早い子なら来てるんじゃない。部活の早朝練習とかさ。」
そう口にだしたとき一人の名前が頭に浮かんだ。
第一発見者のあの子にだけは絶対会っておかないとと思った。
「家によってこっか。愛も心配してるだろうし。」
そうだ、愛は現役夕凪女子校生だ。事情の説明くらいした方がいいかも。
「おなかすいたし珍丼屋でラーメンって手もあるよ。」
あの店は早朝から開店しているなんとも物好きな店なのだ。
店長の小池さんはよっぽどラーメンが好きなのであろう。
さて、どうしよう?
1. 私立夕凪女子校へ
2. 自宅へ
3. 珍丼屋へ
1れす
難しいなぁ・・・1にしておきます。
328 :
名無し:02/08/10 01:30 ID:4meDQIi2
高橋が気になる・・・よって2で!!
329 :
sage:02/08/10 01:34 ID:uDUtbp4W
自然な流れで行けば2だろうがバッドエンド希望なので3
その後やり直しで1。
1かな
1かな
2だら
1
1で。
335 :
名無し:02/08/10 10:56 ID:1O0PFVPO
ここは2で・・・。
部長の藤本さんの情報を知っている高橋にいろいろ聞きたいから2で。
337 :
まきたん:02/08/10 11:10 ID:TbClnry9
2で
2de
339 :
名無し:02/08/10 15:29 ID:LIPnWH8l
2で
意外な情報が得られそうな気もするので3、3をお願いします
341 :
413:02/08/10 16:33 ID:EEDOc8qd
>>329みたいな場合は最後に1と書いてあるから1になるのかな?
2で
342 :
3:02/08/10 18:27 ID:SZGfKRYd
3
222222222222222222222222
3だ!
2で。
2デオネガイシマス
意外な人物に逢いそうだから3
2です
349 :
名無し:02/08/11 06:09 ID:UoH6XYSQ
2で、愛ちゃん
350 :
名無しだ:02/08/11 14:45 ID:wBupIbyI
2で。
351 :
辻っ子のお豆さん:02/08/11 15:07 ID:6Ww0bVhN
私達は家に寄ることにした。
「おかえりなさいませ〜。」
玄関を開けると中から出迎えたのは、愛の親友の松浦亜弥ちゃんだった。
「あれぇ?亜弥ちゃん。どうしたの。」
「はいー。松浦はぁー。愛が一人で寂しそうだったのでー、お泊りしたんですー。」
友達想いの優しい子だなぁと思った。
「愛〜!真里さん達帰ってきたよー。」
キッチンの方から朝食の匂いがした。中から頬を膨らませた愛が首だけ出してきた。
「もーお姉ちゃん!帰れないなら連絡ぐらいしてよー。」
「わりい愛。それどころじゃなかったんだって。」
「なんかあったんですかー。」
不思議そうな顔で亜弥ちゃんが聞いてきた。真里が言い難そうにしていたので私が代わ
りに応えた。
「二人共、驚かないで聞いて。といっても無理だろうけど…」
愛と亜弥はきょとんとした顔を私の方に向けた。真里は罰が悪そうに俯いていた。
「実は昨日の夜…」
私は二人に話した。
「殺人…ウソ…」
愛は驚いて言葉も出ないみたいだった。
「…」
亜弥はじっと一点を見詰めて何かを思い出している様に見えた。
「昨日の午後6時ごろ、何でもいいから変わったことあったら教えて。」
私が尋ねるとすぐに愛が口を開いた。
「チア部は大抵6時前には練習終るの、昨日もそう。その後はみんな着替えたりおしゃべ
りしたりで解散になるんです。私と亜弥は他の友達とかとおしゃべりしながら帰りの準
備してそのまま真っ直ぐ帰りました。その途中でほら、なつみさんと会ったんです。」
昨日の夕暮れの坂道を思い出した。確かに私はそこで二人と会っている。あの謎の言葉
を残した娘と対面したときのこと、そういえばあの娘は一体…?
(石川って言ったけ、後で会いにいってみよう。)
その後、私達4人は朝食をとり、一緒に女子校へと向かった。
学校の周りは警察や報道関係者、さらに噂を聞きつけた野次馬達でごった返していた。
「うっわー、すごい人ですねー。」
亜弥は口をポカーンと開けてのん気な感想を述べた。愛は下を向いて落ち込んでいるみ
たいだった。あまり親しい人ではなかったとはいえ、これほど身近で人が殺されたんだ、
ショックを受けるに決まっている。
「あーあ、こんな日くらい学校お休みにしてくれてもいいのに。」
一方、亜弥の方はどちらかというとこの騒ぎをおもしろがっている様にも見える。
「じゃあ、また後でね。」
校門の所で私達は二人と別れた。
学校では緊急朝礼が行われ、事件のあった現場付近はしばらく立ち入り禁止ということ
になった。それでも授業は通常通り行われていた。私と真里は生徒と話ができる昼休みま
でしばらく仮眠をとることにした。そして昼休みになった。効率を上げる為、私と真里は
別行動で聞き込みに当ることにした。さらに誰でも彼でもという訳でなく、ターゲットを
絞って当ることに決めた。
安倍なつみ、矢口真里のターゲットをそれぞれ選択して下さい。
1.高橋・松浦コンビ
2.第一発見者の藤本
3.生徒会長の福田
4.謎の娘石川
5.教師の中澤
6.校長の寺田
7.野次馬の稲葉
355 :
名無し:02/08/11 15:49 ID:lVIZrFF8
安倍⇒石川
矢口⇒中澤
・・・って普通すぎるか?でも、これでお願い!!
356 :
名無し:02/08/11 15:59 ID:CzW+lBMS
安倍→4.石川
矢口→2.藤本
でおねがいします
安倍→4.石川
矢口→2.藤本
安倍→4.石川
矢口→2.藤本
安倍→4.石川
矢口→2.藤本
てか、これしかないべさ
360 :
まきたん:02/08/11 21:11 ID:pnVGBB5r
安倍→4.石川
矢口→2.藤本
で
安倍→4.石川
矢口→2.藤本
これしかないです。
おまいらまともなヤシばっかり選びやがって…
サウンドのベル通の漏れから言わせてもらえば
(●´ー`●)→3.生徒会長の福田
(〜^◇^〜)→7.野次馬の稲葉
これ最強。
絶対選ばれないだろうな…
安倍…4、石川
矢口…2、藤本
これが最高ですね
普通にいけば
安倍→4石川
矢口→5藤本
なんだろうけど藤本は最後にとっておいて(w
矢口→3福田
でお願いします。
安倍→6.校長の寺田
矢口→7.野次馬の稲葉
安倍→「3」福田
矢口→「5」中澤
安倍→4.石川
矢口→2.藤本
安倍→4.石川
矢口→2.藤本
何でみんな一番まともなの選ぶ?
サウンドノベルやるとき、まず一番変な選択肢選ぶの俺だけ?
選ぶの忘れた…
安倍→6.校長の寺田
矢口→7.野次馬の稲葉
俺は普通にこう思った。
安倍→2.第一発見者の藤本
矢口→4.謎の娘石川
安倍と石川だけ絡めてったら面白くないじゃん。
矢口も絡めて複雑に。
372 :
357:02/08/13 21:44 ID:hJVr5dUD
スマン、俺が変な雰囲気作ったかもしれないw
(と勘違いする俺)
しかし今回の選択するやつはめんどくさいな。
373 :
辻っ子のお豆さん:02/08/14 08:16 ID:yvpctUb5
嗚呼、7.野次馬の稲葉で
BAD END No.5「熱き鼓動の果て」
書きたかった…
「おいらは第一発見者の藤本って子の所へ行くよ。なっちは?」
「石川さんの所。」
「誰それ?」
真里が知らないのも無理はない。今の所、事件とは何の関係もない名だからだ。
「まあまあいいでしょ、それじゃ昼休み終わりにまたここでね。」
「…うん。」
強引にごまかして私は真里と別れた。
あらかじめ職員の方に石川さんのクラスを聞いておいた。普段ならば制服の生徒ばかり
の所に、突然スーツ姿の大人が現れたらかなり注目を浴びるだろうが、この日は違った。
周りには私以外にも刑事や報道記者等があちこちにいたからだ。どうもここの校長は、そ
ういうマスコミ関係を拒まない人らしい。そのせいで生徒達の間にも騒然とした空気が流
れていた。3年C組の扉を開ける。中には十数人の生徒達が残っていたが、そこに目的の、
娘の姿はなかった。私は一番近くにいた三人組に尋ねてみた。
「すいません。石川さんって子いませんか?」
三人はちょっと面倒そうな顔でこちらを向いた。そしてニヤニヤと笑い出した。
「石川ぁ?そんな子いたっけー?」
「わかんなあい。」
「バッカねえ。ほら、あの転校生じゃん。」
「ああ、いたね。そんな子。」
「そういやいないね。今気付いた。」
「影薄いからな〜。」
「ていうか、興味ないし。」
「キャハハハハハハ。」
「それよりさ〜、あゆの新曲買った?」
三人組は好き勝手言って、もう話題を変えてしまった。聞く相手を間違えたと私は心底
後悔した。次はもう少しまともそうな子に聞いてみようと辺りを見渡した。その時、廊下
を出ようとしていた一人の娘とすれ違った。私はその娘を呼び止めた。
「何か?」
キレイな子だった。さっきの汚い面した三人組や他の子と比べても、どこか大人びた美
しさを持っている娘だった。手にしていたバックにSHIBATAというネームプレートが見
えた。その美しさに少し圧倒されかけたが、私は思い切って尋ねた。
「石川さんに話があるんだけど、知らない?」
「梨華ちゃんなら今日はお休みだって、先生言ってました。」
柴田は淡々と答えた。
「休み?」
「理由は知りません。家に架けても繋がらないそうです。」
それだけ言うと柴田はプイッと廊下の方へ向き直ってしまった。
「どこ行くんや、柴田。」
聞き覚えのある声だ。見ると廊下の向こう側に中澤先生がいた。
「アルバイトがあるんで早退します。」
また柴田は淡々と答えた。バックを片手に行ってしまった。
中澤先生はやれやれといった顔をしていた。
「なぁんだ、C組の担任て裕ちゃんだったの?」
教室を出た私は中澤先生と一緒に中庭に出た。彼女はコクリと頷いた。
「さっきのは柴田あゆみっていってね。ちょっと訳ありの子なの。成績はいいんだけど。」
早退してアルバイトだ。あまり良い訳ではないだろうと思った。
「それよりあんた、石川を探してるんやて?」
「うん。ちょっと聞きたいことがあるの。でもお休みだってね。」
「ちょうどええわ、あんたあの子の家行ってくれんへん?」
「え?」
築20年は建っていそうな木造の古いアパートの前に私は来ていた。無断欠席の上に電
話してもさっぱり繋がらない。普段ならともかくあんな事件の後だ。中澤先生も少し心配
になっていたらしい。様子を見に行って欲しいと頼まれた。私は喜んでその頼みを引き受
けた。真里には携帯で理由を述べ先に学校を出ると伝えた。
「OKOK、おいらの方もミキティと意気投合しちって一緒に遊びに行くことなったから。」
真里はすごいと思った。
住所を聞き辿り着いた場所がここだった。石川梨華は孤児で、一人暮らしをしていると
いう話を裕ちゃんに聞いた。だがとても女子高生が一人で暮らしている様なアパートには
見えなかった。
「すいませーん。朝日奈署の安倍と言います。」
私は擦り切れたドアをノックしながら声を掛けた。だが返事はなかった。試しにノブを
回してみると鍵が掛かっておらず、扉は開いた。トイレの芳香剤の匂いがした。
「いない。」
石川梨華はいなかった。
6畳一間に小さなトイレ、それだけの部屋だった。きちんと整頓されてはいたが、物が
ほとんどなく、まるで生活観がない部屋だった。仕方ないので私は勝手に室内にお邪魔す
ることにした。木の小さな机に写真立てが置いてある。なぜか気になり、私はそれを手に
取った。
「誰だろ?」
双子みたいに良く似たお団子頭の女の子が二人、肩を組んでピースサインをしていた。
1. 私はその写真を元の位置に戻した
2. 私はその写真を胸のポケットに締まった。
3. 私はその写真を真っ二つに破り捨てた。
まあ、常識考えれば、1で。
稲葉って元T&Cのほうじゃなかったのですかね?
3で
いやいや2でしょ
稲葉ってB'zの稲葉だったのか・・・・・。
>>374 >どうもここの校長は、そういうマスコミ関係を拒まない人らしい
これは安倍が現校長の寺田と面識がないということですか?
安倍が卒業する前は別の人が校長だったと?
>>376 >「理由は知りません。家に架けても繋がらないそうです。」
「電話を“掛”けても」じゃ?
こういう形式は大変だと思いますが、いつも序盤を過ぎると文章が崩れてくるので頑張ってください。
場合によっては中盤までは選択肢の数減らした方が良いと思います。
じゃないと結局いつもと同じになっちゃうでしょうから・・・。
選択肢は2で。
2かな。
BAD END No.5読んでみたい…
あ〜つき、鼓動のは〜てに〜
2を選んで重要なアイテムGET
稲葉って。。。 こりゃ一筋縄じゃいきそうにないね(w
選択はなんか3を選んでもすぐにバッドになりそうな気がしないんで
2で。
良く似たお団子頭の二人と石川さん
大変今後の展開楽しみです
でも留守宅に入ったのだから普通に 1で
今回は3だ!
稲葉選んだんだけどな・・・残念・・・
388 :
sage:02/08/14 19:06 ID:jMTyOGrg
2
389 :
:02/08/14 19:07 ID:jMTyOGrg
スマン。
2で
391 :
まきたん:02/08/14 21:56 ID:gENXxsE8
2で
392 :
3:02/08/14 22:20 ID:LrcoaNPC
3がみたいよ〜
芳香剤についてはつっこんでもよいものか…(w
選択は2で。
394 :
名無し:02/08/15 00:53 ID:zLl0Gwfp
2で
漏れならもちろんポケットにしまって持ち帰り、一生の宝物にします。
2で。
勝手に貰っちゃってもいいものか…
でも、あとあと必要になるだろうし。
何より写ってるのアノ二人っぽいしなぁ
ということで「2」。
397 :
名無し:02/08/15 15:49 ID:g0YEuYde
2で
398 :
名無し:02/08/15 16:47 ID:JGu3VSWM
2です
399 :
3:02/08/15 19:28 ID:kp55XTyL
幸福はさらに増大
401 :
ここは:02/08/15 23:27 ID:zYyCpjcY
3で
3で
403 :
辻っ子のお豆さん:02/08/16 15:00 ID:0kZaYrBC
>>247 今作のサウンドイメージは「Do It! Now」
>>382 なっち在籍時はマスコミが騒ぐ様な事件はなかったので
校長が拒むかどうかなんて知る術もなかったのです。
あと、「掛けて」が当ってます。すいません。
私はその写真を胸のポケットに締まった。
(なにやってんだろ私、これじゃまるで泥棒だよ)
理性がそう囁きかけていたが、体がそれを聞こうともしなかった。
(刑事がこんな真似していいと思ってるの?)
(早く返しなさい。元の場所に。)
足が走り出した。右手が扉を閉めた。左手はポケットの上に添えられたまま離れようと
しなかった。早くその場を離れようと、足がさらにその速度を増した。気が付くと一目散
に走り出していた。目から何かがこぼれた。涙だった。私は泣いていた。
「何、これ?」
涙が止まらなかった。あの写真を見た瞬間から、私の中のナニカが一気に弾け出した様に。
もう一度写真を見直した。少女二人が幸せそうに笑っていた。
柱の影から誰かがその一部始終を覗き見ていた。
影は笑みを浮かべていた。
結局、石川梨華の行方は分からずじまいだった。翌日も、翌々日も、石川梨華は学校を
欠席した。家にも姿を現わさなかった。
「カオリンの出る幕はなかったみたいですね。」
朝日奈署会議室にてこの事件総指揮者、飯田圭織が決断の言葉を下した。
「私立夕凪女子校殺人事件の犯人は…」
事件後姿を暗ました、在学期間わずか10日の転校生。石川梨華に逮捕状が下された。
こうして私立夕凪女子校殺人事件は解決した。
…かの様にみえた。
〜第三話 終〜
そもそもDTNが萌えんからな…
D i N
漏れは好きだけど、DIN。
4話で、青の辻に早く会いたい!
3話乙。
4話も期待。
第3話乙彼です
柱の陰から笑ってるのは…誰?
うーん、何かバッドエンドフラグが立ったような気も……。
おもしろいです。辻豆さんお疲れさまです。
414 :
辻っ子のお豆さん:02/08/19 13:10 ID:GO4hlsjs
〜第四話 青の章 恋をしちゃいました!〜
「あんなあ、のの。」
「なあに、あいぼん。」
「ののは恋したことってある?」
「う〜ん。」
「うちな、実は…」
「コイはまだ食べたことないかなぁ。」
ガクッ
「池の鯉やあらへん!あんたに聞いたうちがアホやった。」
「恋なんてわかんないよ。ののは食べたり歌ったり踊ったりする方が好き。」
あいぼんの悩みを聞いたのは去年の冬頃。年齢ちょっと上の人にデートに誘われちゃっ
た、どうしようって内容でした。いつもの五人組が、あいぼんの家に集まって緊急会議。
あーだこーだと大騒ぎです。
「もっとさあ、大人っぽい髪型にした方がいいんじゃない。」
あいぼんのお団子を捏ねながら、麻琴ちゃんはしきりにそう提案していました。
「やっぱりピンクだよねぇ。」
里沙ちゃんはコーディネート担当。着替えて鏡を見たあいぼんが一言。
「こーでねーとぉ。」
言うと思ったよ。
「原宿はね。宇宙のどこにもない約束の口付けをする場所なんだよ。」
あさ美ちゃんはまた、どこから得たのかわかんない雑学を語り出します。
「ねーねー、このクレープおいしそ〜。」
私はと言うと原宿の情報誌を見てヨダレを垂らしている始末。そんな風に皆でワイワイ
やって、楽しかったよね。結局何にもまとまんないままデートの日。
「緊張で、よう覚えてへん。」
照れ笑いしながら帰ってきたあいぼんを囲んでまた大騒ぎ。
「あかんわ、うちもまだ恋はようわからん。みんなと騒いでる方が好っきゃねん。」
(あいぼん、これが恋なのかなぁ?)
ふと私は親友の顔を思い出しました。あの人の後ろ姿を見ているだけで、胸がドキドキ
します。まだ手にあの人の温もりが残っています。
(美味しいもの食べた時とも、好きな曲歌っている時とも、違う)
(教えてよぉ、あいぼん。)
「どったの希美?変な顔して。」
「うわぁ!」
突然横から麻琴ちゃんが顔を出してきたので、すっかり妄想に浸っていた私は思わず驚
いて大声をあげてしまいました。
「どうしたの希美ちゃん?」
「あっ、大丈夫です。ごめんなさい。」
梨華さんが私の声に反応し、声を掛けてくれました。私はすぐに謝りました。
「フフ、変な希美ちゃん。」
口元に手を当てて微笑む梨華さん。そんなちょっと仕草だけで、ため息が出るくらい綺
麗です。というか実際ため息をついてしまいました。
「なにやってのよ、あんたはもう。」
麻琴ちゃんに軽く腕を小突かれちゃいました。
梨華さん、ひとみさん、真希さんの三人に助けられた私達はあの後、森で休んでいた里
沙ちゃんと合流。感動の再会もすぐに切り上げ、そのまま海岸で眠るあさ美ちゃんの所に
向かう為、森を下っている所です。道と呼べる場所はないので、先頭を行く真希さんが少
しずつ草を掻き分けながら縦一列で前進しています。その後に、まだ気分が優れず歩けな
いという里沙をオンブしたひとみさんが続き、次に梨華さん、最後尾に麻琴ちゃんと私と
いう順番です。
「ボーッとしてないで、ちゃんと付いてきなよ。」
言葉は悪いけど、私の事を心配してくれている麻琴ちゃんの優しさが十分伝わってきま
した。私はうんと頷いてまた歩き出しました。それでも気が付くと、目があの人の後ろ姿
を追っています。自分でも自分がどうしちゃったのかわかりません。胸の中に、あの人の
名前が何度も何度も浮かんでは消えます。
あの人の名前。
1. 梨華
2. ひとみ
3. 真希
3ダ
3。
3.( ´ Д `)
細い腕と写真から
1で
4.なっち
1
1の梨華ちゃんれす。
426 :
名無し:02/08/19 18:38 ID:WrT7gjop
「1」の石川でお願い!!
3で
何で1を選ぶのか意味がわからない。
普通3だろう。辻と後藤だし。
でもここで違うの選んだらどうなるんだろうか?
ちょっと気になるが、やっぱりここは3でヨロスコ
ののごまもそろそろ飽きた。
1もイイけど、やっぱ2かな。
2がいいっす!
先週のMUSIXのののごま萌え〜
ののたん、今のうちに甘えておけよ…
選択肢はもちろん3( ´ Д `)
1de
話の流れからして普通に1
と思うので 1でお願いします
( ^▽^)ノ< <<1>>に1票!
あいさが3にて、いしのの大ヒット御礼中!
1の梨華でファイナルアンサー。
2が劣勢なので、なんとなく2
3
3で見たいな…
モーたいの停電好きだから…
1だ
年下が一番憧れそうな・・・3でお願いします!
辻のため息の意味は、1で
1がイイナ。
444 :
3:02/08/20 02:10 ID:Se9uhCrh
3
445 :
名無し:02/08/20 03:14 ID:+YKgklsk
1にしとこう
3かな
辻の憧れの人は3です
3
3でおねがいします
壱。
3
おい、2がいいにきまってだろうに
今回の分岐は全選択枝中でも一二を争うくらい重要です。
青全体だけではなく赤にも大きく影響を及ぼします。
「梨華編」「ひとみ編」「真希編」と別けてもいいくらい異なります。
それでは最多投票の真希で書きます。
454 :
辻っ子のお豆さん:02/08/20 19:44 ID:IusU+yLn
後藤真希。それが私の胸を熱くさせる人の名前です。まだ名前しか知らない。どこから
来て、何が好きで、どんな人生を歩んできたのか。もっとあなたのことを知りたい。いっ
ぱいいっぱい知りたい。だけど直接聞くなんて恥ずかしくてできません。だから間接的に
それとなく真希さんの事を聞いてみようと思い、私は梨華さんの隣まで足を速めました。
「ねえねえ梨華さん。」
「なあに?希美ちゃん。」
私は他の人に聞こえない様に小声で梨華さんの耳元に囁きかけました。梨華さんもそれ
に応え小さい声で聞き返してくれました。
「梨華さん達はどういう関係なの?」
遠回しで芯に迫る質問。考えに考えた結果出た問いかけがそれでした。
「トモダチだよ。ちょっと特別な。今はバラバラの場所で暮らしてるんだけど。」
そう答えた梨華さんの横顔は、少し寂し気に見えました。
何かを思い出したのか、遠い目をした梨華さんはそれきり黙り込んでしまいました。先
頭の真希さんは、相変わらず黙々と草木を掻き分け道を作っています。私は里沙ちゃんを
おぶって歩くひとみさんに声を掛ける事にしました。
「ねえねえ、ひとみさん。」
「よせよ、ひとみさんなんて気持ち悪い。よっすぃーって呼んで。」
「よ…よっすぃー。」
「OK!何だいベイベー。」
こんな状況だというのに、なんて能天気な人なんだろうと思いました。でもそんな能天
気な明るさが、今の私達には一番必要な物なのかもとも思いました。よっすぃーの大きな
背中で気持ち良さそうに、里沙ちゃんは寝息を立てていました。
「よっすぃー達はどういう関係なの?」
「うちらはね、同じ孤児院で育った孤児なんだ。」
まるで他人事の様に、彼女はあっけらかんと答えました。しかも大きな声で。当然、そ
の内容は他の人達の耳にも入る事になりました。
麻琴ちゃんは素直に驚いていました。さっきまで遠くを見詰めていた梨華さんは、少し
困った顔でよっすぃーを睨んでいました。真希さんは変わらぬ様子で草木を掻き分けてい
ました。
「も〜よっすぃーは。わざわざ話すことないでしょ。」
「別に隠すことないだろ、ねーごっちん。」
「どっちでもいいんじゃん。」
「ほら〜、ごっちんもああ言ってる。」
「言ってないでしょ、も〜よっすぃーはこれだから…」
梨華さんはやれやれとため息をついて引き下がりました。それを見たよっすぃーはさら
に話を聞かせてくれました。
「うちら3人は孤児院でもいつも一緒でね。小さい頃からずっと仲良しだったんだ。」
「へー、のの達みたい。」
「だけど中学を卒業したら院を抜けなきゃいけなくってさ。それで今は離れ離れ。」
「そんなのかわいそー。」
「だから、こうしてたまに集まって一緒に遊んだり旅行したりしてたんだ。」
違う街で、違う高校で、はなればなれの生活。そんななか、ひさしぶりに三人揃っての
旅行。しかも行き先は初めてのハワイ。楽しい思い出をいっぱい作るはずだった。だけど
それは一瞬にして悲劇へと変化を遂げた。
それでもこれだけ明るく振る舞っているよっすぃーを、私は凄いと思いました。
「見えた。」
真希さんの声に全員が前方に向き直りました。青い海岸線と白い砂浜が眼光に広がって
いました。きっとそれはとんでもなく素敵な景色に違いなかったのでしょう。あの残骸さ
えなければ。数時間前まで私達を乗せていた物体が海岸線いっぱいに横たわっていました。
「あさ美ちゃん!」
さっきと同じ場所に、さっきと同じ姿であさ美ちゃんは横になっていました。私は駆け
出しました。後ろの皆も後に続いて来てるみたいです。私はあさ美ちゃんの手を取りまし
た。その時です。
ボンッ!
機体前方部が勢い良く音をたてて爆発したのです。火の手が上がり、それは徐々に機体
後部へと移っていってます。
1. あさ美ちゃんを担いで急いでその場を離れる。
2. あさ美ちゃんを放っておいてその場を離れる。
3. 誰か生き残りがいるかもしれない。機内へ入る。
459 :
@ノハ:02/08/20 19:52 ID:IIcyelY7
まだ出てきてない人居るから3
うーん2だべか・・・
と思ったけどあいぼんがまだだった・・・
3であいぼんを助ける
これって誰かが亡くなって(辻といしよしごま以外)も、そのまま続いていくのかな?
加護は既に脱出してる気もするけど・・・・・・・
まあバッドエンドでもやり直せるから1
3で助ける
俺なら逃げる。
少なくとも爆発してる所に入りたくはない。
たとえ中にあいぼんがいるかもしれなくても・・・!
よって1。
けど紺野は死なせないよ。
1だな
う〜ん、悩みどこだ・・・3だYO!
助けに行ったら死にそう・・・
ここは1で!!
3で
あいぼん、いまいくのれす
1で
何かおこりそうな3で。
これ、2周目とか出来るのかな。
「梨華編」「ひとみ編」も読みたいヨ!!
今までずっと放置だったし生き残りには期待できない。
が、機内の探索はまだ不十分だし…
危険を覚悟で3
471 :
名無し:02/08/21 02:30 ID:yZiIsSsP
1かな。
1
3でお願い
3
3しかないでしょ
476 :
辻っ子のお豆さん:02/08/22 16:03 ID:utebF0VP
里沙をおぶったよっすぃー、あさ美ちゃんを担いだ梨華さんと麻琴ちゃん。その場にい
た全員が、突然の爆発に身を震わせ逃げ出そうと駆け出したのです。だけど、私だけは火
の手があがった飛行機の方へと走り出していました。でも入り口付近で強引に腕を掴まれ
て、砂浜に蹴躓いてしまった。私の腕を掴んだのは真希さんでした。
「あんたバカ?死ぬ気?」
「中に!中にまだトモダチがいるかもしれないのっ!」
いくら真希さんでも、これだけは譲れない。
あいぼんを放っておいたまま逃げるなんてできない。
私は腕を振り解き再び走り出しました。あいぼんが生きているなんて確証はどこにもな
い。もう生き耐えている確率の方が圧倒的に高い。もし生きていたとしても、すでに自力
で脱出しているかもしれない。だけど……だけど、まだ中であいぼんは苦しんでいるかも
しれない。ののが助けに来るのを待っているかもしれない。そう思うと、それがたとえど
んなに小さな可能性でも、私は止まれなかったんです。
「希美!」
後ろで麻琴ちゃんの声が聞こえた気がしました。
(止まっちゃったなら、私じゃない!)
(私は辻希美だよ。だからあいぼんを助けるんだ!)
暑い。それが最初に思ったこと。何百という屍を焼き尽くす無情の炎、それは地獄絵図
と呼ぶに相応しかった。金属の機体がへしぐ音、火の燃え揺らぐ音が、まるで死者達の悲
鳴に聞こえ、私の心を恐怖という金網で縛り付けようとしていました。現実はそんなに甘
いものではありませんでした。さっきまでの勢いがウソみたいに掻き消されてゆく。体が
震えて動かなかった。死という名の釘を、ありのまま全身に打ち付けられみたいでした。
怖い…
無理だよ…
こんな中から誰かを探すなんて…
死ぬ…
逃げよう…
今ならまだ間に合う…
あきらめ…
(のの……)
聞こえた!
確かに今聞こえた。これだけの轟音のなかで聞こえるはずがないけれど聞こえた。
あいぼんが私の名前を呼んだ。あいぼんが私を待っている。あいぼんは生きている!
「あいぼーーーーーーーん!!!どこぉーーーーーー!!!」
私は声の限りを尽くして叫びました。機体の奥へと駆け出しました。もう一度大声で叫
びました。喉が潰れるまで叫ぶ気でいました。
ズドドドドン!!!
そのとき爆音と共に前方部が二度目の爆発を起こしたのです。風圧だけで私は廊下に張
り倒されました。そのせいで、べちゃっと生暖かい液体の中に顔から落ちてしまいました。
手や服が、どす黒い赤に変色していました。音のした方に振り返ると、私の入って来た隙
間にもう火の手があがっていました。脱出口が塞がれたのです。
もう何が何だかわからくなっていたのかもしれません。
「あいぼおおおおおおおおおおんん!!!」
それでも私はひたすらに彼女の名を叫び続けました。
行く手を遮る椅子を、荷物を投げ飛ばしながら、奥へと。
もう感覚も麻痺していました。
死体を怖いと思いもしなくなっていた。ただ邪魔なだけだと。
行く手を遮る屍の山を乗り越えて、あいぼんの名を叫び続けた。
もう逃げ出すこともできないのに。
見つけても死を待つしかできないのに。
いや、それでもいい。
あいぼんと一緒なら死んでもいい。
(死ぬなんて言うな!)
あの人の言葉が一瞬聞こえた気がしました。
全身に寒気が走った。
無造作に、見覚えのある靴が転がりおちていた。持ち主の足を含んだまま。
ただ踵から上が見えなかった。
私の身長程もあるガレキの山が積み上がっていた。そこから靴だけが出ていた。
あいぼんの靴だった。
「うわああああああああああああああ!!!!!」
私は悲鳴を上げながら、ガレキの山に走った。
気が狂った様に夢中でガレキを取り除こうともがいた。
もがいてもがいて、泣いて、またもがいた。
靴はピクリとも動こうとしなかった。
ガレキを払いのけながら、泣きながら、無意識で私は歌を口ずさんでいた。
もがきながら、泣きながら、口ずさんでいた。
1.Do It!Now
2.I wish
3.恋をしちゃいました!
1.Do It!Now
にしても、描写がすごいですね。
うおー何だこの展開は…
どの曲選んでもなんか不吉なヨカーン
一番不吉そうな
3.恋をしちゃいました!
「いつまでも友達やで・・・」
という事で2のI wishで!
描写からあいぼんは生きてると判断、
ふさわしいのは 2.I wish!
2
486 :
自前味噌:02/08/22 18:17 ID:XCgNwklr
2
バッドエンドに向かってるのか・・・?
とりあえず3で
この選択によって、今後何が変わるのだろうか・・・
あいぼんといえばやはり2。
489 :
いやいや:02/08/22 20:13 ID:BzBKutYb
あいぼんといえば、3!!
なんでこんな時に歌うのかわけわからんが
3で。
冷めた言い方をするが、どうせ助かるんだろ。そうしないと、赤の章の石川(青の石川と同一人物ならだが?)の部屋での、写真の意味が判らなくなる。 選択は1で、理由は俺が好きだから...。
Do it! Now=私の持ってる未来行きの切符
I WISH=ひとりぼっち
恋をしちゃいました=ネタ系選択肢
と判断し、1で。
2.人生って素晴らしい。
3. 振り返ればあの人が…
歌ってる場合ではないと思うが…。
2.亜依する人のために
訳すと、
Do it! Now=今が、そのとき!(微妙に違うかも…)
I WISH=叶わない望み。
なんで、1で。
ここは2で
498 :
名無し:02/08/23 04:35 ID:xCbXIUfS
1で、「Do It!Now 」
これで何か変わるんだろうか…
499 :
名無し:02/08/23 08:58 ID:HG0/mOsE
I = 亜依
WISH = 望み ⇒ 希美
で、2じゃないの?
使い古されたネタでスマソ
500 :
辻っ子のお豆さん:02/08/23 11:35 ID:h+dq5nnZ
人生って すばらしい
ほら 誰かと
出会ったり 恋をしてみたり
Ah すばらしい Ah 夢中で
笑ったり
泣いたりできる
あいぼんといつも一緒にうたっていた歌がある
つらいとき、悲しいことがあったとき
勇気と元気をくれた歌がある
友達だよ
いつまでも友達だよ、あいぼん
いつまでも…
びちょ。
音がしました。あいぼんの足がそこにありました。
瓦礫の中枢となる巨大な欠片をどかした私は見てしまいました。
あいぼんの膝から上が違うモノになっていたのです。
「………………」声が消えた。
千切れていた。
潰れていた。
うつ伏せだった。
真っ紅だった。
背中の肉が瓦礫の底部に貼り付いていた。
髪が乱れていた。
塊だった。
(…人生って すばらしい)
二度と歌う事のできないアイとキボウのウタを…
すぐ傍で爆発の音。それももう現実に程遠いものに聞こえる。
どれが現実で、どれが夢ですか?
今のこの、あいぼんが死んで独り炎の中に佇むこの状況が現実というのですか?
だったらいりません。私は私をいりません。
絶望へと絶望へと絶望へと
闇へと闇へと闇へと
堕ちてゆく堕ちてゆく堕ちてゆく
炎がもうすぐ傍まで来ていました。
私は持っていた瓦礫から手を放しました。
瓦礫はまた崩れ落ち、山となる。
あいぼんの足が反動でビクンと動いた。
焼き尽くして下さい。
何もかも。
愛も希望も何もない、目に映るこの世界のすべてを焼き尽くして下さい。
(のの、生きろ)
悲壮と絶望の狭間で、あいぼんの声が聞こえた。
爆炎が辺り一面を包み込む。轟音が重々と鳴り響く。地獄絵図の世界。
生きとし生ける者は存在すら許されない世界。
見えた。
永遠の闇を待つばかりの私に小さな光が見えた。
振り返ればあの人が……
真希さんがいた。
1. これは夢だ
2. これは幻だ
3. これはすべて現実だ
あらっあいぼん死んだの…
3なんだろうけど、やり直したいから1で
あいぼんがいない未来はいらないやい・・・
って事で1だすな。。。
507 :
3:02/08/23 12:52 ID:vocu20mk
3でぃ
508 :
ななし:02/08/23 13:07 ID:zxuYGrLh
1と2は微妙にニュアンスが違うのか
夢オチは好きじゃないので2
509 :
自前味噌:02/08/23 13:40 ID:eVPkX9/X
1ですかね
現実をうけとめようということで
3
511 :
名無し:02/08/23 17:46 ID:qO9QKFEG
加護豆さんの作ったハッピーエンドのRPGって誰か持ってません?
うっかり消しちゃったもんで
持ってる人いたらうpして下さい。
てなワケで1。
3でつ
辻、生きろ。
ってことで3
22222
夢オチでリセットしようとするのは、三流のやること。まぁ〜、幻でも良いが、現実ってことにして新たな展開を期待したいから→3。
夢でいいからおとさないで。
夢から醒めた現実で幸せに生きてくれ。
よって1.
夢とかいう雰囲気じゃない。
ここは1で!!
3
519 :
名無し:02/08/23 22:47 ID:+HsPpzmu
2がいい感じ。
3desune
3。
522 :
名無し:02/08/24 06:14 ID:R+sHkj3g
3で
>>511 どっかに保管されてんの見たことあるぞ。
どこか忘れたけど。
てか「旅立ちの章」以降ってあんの?
ま、がんばって探す、コレが現実ってことよ。
3。
1
3で。
1でおながいします。
川;・-・)ノ…BADへ向かって一直線・・・?
3に一票ですっ!
528 :
辻っ子のお豆さん:02/08/25 09:41 ID:1ycYiB8S
これはすべて現実だ。
真希さんが何かを叫んでいる。
みんな死んだ。お父さんもお母さんもお姉ちゃんもあいぼんも、みんな死んだ。
私は生きている。
何もかもすべてを失ったこんな状況でも、私は生きている。
火の手が徐々に近づいてきた。
機体後方部の入り口から、真希さんが私に向かって腕を伸ばす。
確かに聞こえたあいぼんの声。
(のの、生きろ)
あれもこれも全部、夢でも幻でもない、現実なんだ。
私は生きる。
あいぼん、私は生きるよ。
私は手を伸ばし、真希さんの手と私の手は重なった。
支えを失った飛行機は大きく傾き始めた。
それを合図に大爆発を起こし、機体は跡形もなく吹き飛んだ。
ザパーン。
波はまたいつものリズムを取り戻す。何十億年も繰り返し続けてきたそのリズムを。波
の隙間から小さな丸が二つ浮かび上がる。大きい方の丸が小さい方の丸を抱えながら、二
つはふらふらと浜へ動き出した。
爆発の刹那、私達は真希さんが入って来た後方部の出口から海へ飛び降りた。
(よく考えたら出口が一つの訳ないよね。勝手に閉じ込められたと勘違いしてたみたい)
直に爆発の衝撃を受けない様に海中に潜り込んだんだ。海中を上下左右に揺さ振られなが
らも、私は必死で真希さんの体にしがみ付いた。生きるんだ、ただそれだけを信じながら。
真希さんに抱えられながら、私達は海岸へと辿り着きました。力尽き、波打ち際でペタ
ンと腰を下ろしました。私は真希さんの胸の中で泣き続けていました。抑えていた気持ち
が一度に吐きでた様に泣き続けました。そんな私の頭を優しく撫でながら、真希さんは言
いました。
「私が、あんたの生きる支えになってやる。」
私はまた泣きました。
〜第四話 終〜
一話二話はプロローグ
三話四話はストーリーの土台固め
そんな感じです。
五話六話から、いよいよミステリー本編に突入するつもりです。
開かれた空間での殺人
閉ざされた空間での殺人
タイプの違う恐怖をお届けします。お楽しみに。
その前に番外編を赤と青で一本ずつ書こうと思います。
安倍辻以外の視点で、さらに土台を固めます。
どうかもうしばらくお付き合い下さい。
ほい、
がんばって!
別の選択肢もどうなるか気になります・
そこでHP作ってあっぷしてくれませんか?
お願いします・・
535 :
辻っ子のお豆さん:02/08/25 14:11 ID:9UmSIJOz
閑話休題@「藤本美貴の夏」
夏が来ると思い出す。
何でも一番じゃないと気が済まない子供でした。
スポーツも、勉強も、遊びでも。誰にも負けたくなかった。
特に小学校から始めたバレーボールは、本当に誰にも負けない自信があった。
あの夏、彼女のプレーをこの目で見るまでは。
私がまだ中学生だった頃、友達と一緒にとあるバレーボール大会を見学に行きました。
そこで私は彼女に目を奪われました。
負けた。そう思いました。
実際に対戦した訳でもない、比べてみた訳でもない。でもそう思ったのです。
ひとつひとつの動き、スピード、キレ、パワー、そして気迫、どれをとっても勝てないと。
私に始めて挫折を与えた人物の名前。
吉澤ひとみ。
私の人生に目標ができました。
吉澤ひとみに勝つこと。吉澤ひとみを越えること。
私はひたすらバレーに打ち込みました。
でもどれだけ練習を重ねても、彼女に追いつかない様な気がしました。
高校に進学した私はバレー部と兼ねチアリーダーにも参加することにしました。
チアの持つスピーディーな動き、バネ、スタミナ、柔軟性。
これらがバレーにも活かせるのではないかと考えたからです。
一日も欠かさずチアとバレーボールの練習をする日々。
大変だったけどそれは充実した日々でした。心に決めた目標があったから。
そして気が付けば高校三年生。私はチア部の部長にしてバレー部のエース、さらに生徒
会副会長という立場になっていました。
そんな多忙な毎日に変化の兆しが見え始めたのはあの日だったと思う。
私のクラスに一人の転校生がやってきた。
スラッと伸びた細い手足、やや色黒、女の私から見ても目を奪われる程の美人。
正直な話、校長の趣味で美人が多いこの女子校の中でも、自分はトップクラスのいい女
だろうという自信は持っていた。私と競えるのは同じクラスで生徒会書記の柴田あゆみく
らいだと。だが、彼女はそれ以上に圧倒的に美しかった。
石川梨華。
私にとって二つ目の敗北感を味合わせてくれた女の名前。
ミーンミーンミーン
セミの鳴き声が、忘れられない夏の始まりを告げていた。
「藤本美貴の夏」終
>>533 ほい、がんばるよ。
>>534 全選択肢を書こうと思うと
量が膨大すぎて、とても時間がありません。
>>538 更新を乙刈れさまです。
>
>>534 >全選択肢を書こうと思うと
>量が膨大すぎて、とても時間がありません
俺も全選択希望です。
多数決で決めませんか?
希望者が少なかったら諦めます。
でも希望者が多かったら辻豆さんが諦めて下さい。(w
全選択肢をここでやるのは無理でしょう
やったとしてもグダグダになって読者がついて行けません
でも他選択肢のストーリーも用意されてるみたいだし
そっちも見てみたいというのが読者のサガというもので
サウンドノベル製作ソフトなどでいつか・・・
541 :
名無し募集中。。。:02/08/25 15:27 ID:N23YzIhU
>辻っ子のお豆さん
コイツって就職したとかって言ってなかったっけ?
そのくせに平日の深夜とか明け方とか昼にせっせと更新してるな。
あぁ、そうか。結局社会に順応出来ずにヒキーに逆戻りって訳か(w
大変だなぁ。こんなところでしか誰にもかまってもらえないなんて(w
>>541 ヒキーはお前だけだよ。
余計なことを言って邪魔すんな、ヴォケ!!
しかも、ageてやがって・・・逝ってよし(w
昼から2chいる奴に言えるセリフじゃないな・・・
>>539 無理だろ・・・。
ゲーム作るにしても1人でこの量やるなんてテスト含めて1年以上かかるんじゃないか
545 :
542:02/08/25 22:01 ID:Puez16wl
は〜い、ヒキーは放置しま〜す。
>>544 休日の昼間ぐらい2chにいたっていいだろが
547 :
やぐれ:02/08/26 19:44 ID:6HCaquSN
やっと追いついた。。辻っこさんの大ファンです。
続き期待してまーす。
実は庵も辻豆さんが活動再開したの最近知ったのよ。
でも、物語進行中は言い出しにくくてコソーリと参加しましたが、
改めまして、復活オメデトウ!…っちゅーかありがとう!?
過去作品の頃からコレが毎日の楽しみでした!!
これからも頑張って下さい。
>>541 僕がヒキーだったらちゃんと毎日更新してますよ
残念ながらそれができないのが現状です
例えば研究職なんかだと普通に夜中3時までやる所もある
そっから帰って更新すると明け方になるし、寝て更新すると昼になる
警察や医者の方等、もっと大変な人はいくらでもいる
世の中全員が平日昼間働いているという考えは間違ってます
>>547>>548 昔読んでくれていた人がまた読んでくれるというのは素直に嬉しいです
550 :
辻っ子のお豆さん:02/08/27 09:12 ID:wPbAsh69
閑話休題A「後藤真希の愛」
かっこいい自分が好きで、かっこ悪いことなんか絶対したくもない。
寄ってくる男はいっぱいいた。だけどそれは全部お遊び。
心まで奪われるなんてことは一度もなかった。
愛のない環境で育ち、愛を拒み続けた自分に、愛なんて分かるはずもない。
クールでかっこよくて何でもできる大人びた自分を演じ続けてきた。
心を許せたのはよっすぃーと梨華ちゃんくらいだった。
二人は仲間だから。この辛い環境を共にしてきた仲間だから。
親も兄弟もいない私にとって、それは残された最後の安息の場所。
ワールドカップのあったその年、私達は三人で初めての海外旅行を計画した。
飛行機に乗って、一路ハワイへ。
その機内で私は一人の少女とすれ違う。
少女は大勢の友達と楽しそうにはしゃぎ、優しそうな家族に甘えていた。
私に無い物を全て持っている少女を、私は憎らしくさえ思った。
そしてあの事故が起きた。
最初はほんの気まぐれだった。
今にも崖から落ちそうにしている娘に、私は必死で手を伸ばした。
あの少女だった。
柄にもなく声を荒げ、汗をかいて、命懸けで人助けなんかしている。
(かっこわるい、こんなの私じゃない…)
(どうしてこんな見ず知らずのガキを助けなきゃならない?)
(下手すると私まで落ちちゃうかもしれないのに?)
少女は首を横に振りながら叫んだ。
「ののはもう死んでいいんだから!だから手を…」
(死んでいい?)
(親も兄弟もみんないなくなったからか?)
(ふざけんなよ!)
許せなかった。こっちは物心付いた時から一人なんだ。そう思ったら声が出た。
「死ぬなんて言うな!あんたはまだ生きてるでしょ!」
(私はそうやって生きてきたんだ。)
(お前だって生きてみろ!)
よっすぃーと梨華ちゃんの助けが入り、私は少女を生かすことができた。
砂浜に下りてきた私達は、乗ってきた飛行機の爆発を目撃する。
一刻も早くその場を離れなければならない。
みんながそう思い後退を始めたとき、あいつだけが信じられない行動に出た。
なんと燃えさかる機体の方へと走り出したのだ。
私は思わずあいつを追いかけて、その腕をつかんだ。
「あんたバカ?死ぬ気?」
「中に!中にまだトモダチがいるかもしれないのっ!」
少女は私の手を振り解き、躊躇う事なく飛行機の中へ入っていった。
衝撃だった。
(こいつはトモダチの為に命を賭けるっていうの?)
(中にいるかどうか、生きているかどうかもわからないのに?)
(できる?私にそれが?)
気が付くと私も走り出していた。後ろでよっすぃーの私を呼ぶ声がした。
「あの子を助けに行く!先に逃げてて!」
私はよっすぃーと梨華ちゃんにそう告げ、機内へと向かった。
こんな行動に出る事、少し前の自分なら考えられなかった。
自分が少しずつ変わっていっていることに、まだ私は気が付いていなかった。
あの少女との出逢いから少しずつ…
炎の中で、少女は佇んでいた。
その足元に、少女が探していたと思われる人物が、変わり果てた姿で転がっていた。
それが現実であった。
(ああ、そうなんだ…)
(彼女も全てを失ったんだ…)
(私と同じなんだ…)
私は手を伸ばした。
振り向いた少女はその手を掴んだ。暖かかった。
(変われる。この子なら凍り付いた私の心を溶かしてくれる)
(この子は私なんだ…)
(絶対に死なせない。生きていくんだ)
爆発から生き延び、流れ着いた砂浜で私は泣きじゃくる少女を抱きしめた。
誓おう。
「私が、あんたの生きる支えになってやる。」
「後藤真希の愛」終
乙です、
いよいよ本編突入ですか・・・楽しみ
555 :
自前味噌:02/08/27 12:53 ID:VlKGPQqU
乙です。
次の更新を楽しみにしてます。
556 :
:02/08/27 14:16 ID:lL+4W9O0
あいぼんが死んでるよ・・・。
557 :
辻っ子のお豆さん:02/08/28 11:31 ID:bSdg8OuM
〜第五話 赤の章 第二の殺人〜
夢を見ている
またいつものあの夢だ
一人の娘の影が、じっとこちらを見詰めている
あなたは誰…?
私が問い掛けると、彼女は決まってこう答える
「…マキ」
マキって誰よ
いつもと変わらぬ朝が来る。真里に叩き起こされて、愛が作った朝食を食べ、家を出る。
私立夕凪女子校殺人事件から一週間が過ぎた。犯人も確定し捜査は一先ずの終了を向かえ
た。だが、犯人とされる石川梨華の行方は未だ掴めずにいた。
「あれえ、今日は亜弥ちゃん来ないの?」
一緒に登校する為訪れる愛の親友の亜弥が、いつもならとっくに来ている時間だ。だが
今日は一向にその気配がないので、おかしいと思った真里が目玉焼きを咥えながら言った。
すると愛が嬉しそうに答えた。
「もーお姉ちゃんたら、うちら今日から夏休みだもん。」
大通り沿いに一際目立つ真っ白で大きな建物が立っている。この建物が夏休みを迎える
ことはない、常に誰かが動き回っている。門には朝日奈警察署の名。私と真里は、今朝も
この門を駆け足でくぐる。
「チーッス、お二人さん。」
玄関を抜けたばかりの廊下にて、声を掛けてきたのは一つ年上の保田圭巡査、対等に話
せて相談にも乗ってくれる先輩だ。私と真里は敬愛を込めて圭ちゃんと呼んでいる。圭ち
ゃんは廊下に置かれたベンチに座りスポーツ新聞を広げていた。どうやらまたベッカムの
記事をチェックしている様だ。先月のW杯以来彼女はイングランド代表のベッカムにすっ
かりはまっている。意外とミーハーな性格の様だ。
「圭ちゃ〜ん、若い女が足組んでスポーツ新聞なんか広げてないでよ〜。」
「なによぉ矢口、私の勝手でしょ。」
「なんか不機嫌だね、やな事でもあった?」
「女子校が解決したから、また例の厄介なバラバラ事件担当に逆戻り。やんなっちゃう。」
なるほど、道理でやさぐれているはずだ。そっとしておいてあげよう。
捜査第一課室に入ると、小さな人だかりができていた。数人の刑事が輪を作っている。
その中には圭織の姿もあり、その手には一枚の封筒が握られていた。
「特に仕掛け等はなさそうですね。」
圭織が茶色い封筒を軽く振りながら言った。私と真里は何があったのかと、近くにいた
中居巡査部長に尋ねた。中居巡査部長は茶髪で一見チャラチャラしてる様に見えるが、実
はなかなかの切れ者で、課長にも一目置かれている。頑固な人が多いこの課では、どちら
かというとまだ話し掛け易い方だ。
「なんかよー。届主も宛名もない封筒が届いたんだってよ。」
吐く息で前髪をふわりと上げながら、中居さんはぶっきらぼうにそう言った。私はもう
一度圭織の方に向き直った。ちょうど圭織が封筒を破ろうとしている所だった。
1. じっと見守る
2. 嫌な予感がするので、圭織を止める
3. 「それ私宛です!」強引に封筒を奪い取る。
1番のり
3で行きたいけど2で。
怪しいが3で
ハッピーエンド以来の大作の予感!
てわけで2で
1
566 :
自前味噌:02/08/28 13:11 ID:iJj7Jpxs
離れたところから、そーっと事の成り行きを見守りましょう。
1
567 :
3:02/08/28 13:29 ID:4V0Lygp2
3が(・∀・)イイ!!
事件は起こるものじゃなく起こすものだ!!
よって3
2で
3で
571 :
na:02/08/28 20:05 ID:VaYh5hnr
普通に1で。
2で。
2で。
しかし、石川が被疑者と特定された有力な決め手は何なんだろう?
ふつうに1!
1で。
576 :
:02/08/29 01:05 ID:1bGbi1gq
2か、
1。
奪え!!3!!
1で
580 :
名無し:02/08/29 01:52 ID:hgS8Vn9/
1で
3
582 :
やぐれ:02/08/29 13:02 ID:eKepqSqF
2
何が起こるか3で
584 :
名無し:02/08/30 00:06 ID:7ub6LtT7
1
3が面白そう。。。
3
1
1de
589 :
辻っ子のお豆さん:02/08/30 12:50 ID:3YKgYSAB
少し離れた場所でそれを見守ることにした。封筒には捜査本部宛の住所と切手のみが貼
られ、送り主先も誰宛てなのかも書かれてはいない。圭織は丁寧に少しずつ、その茶色の
封筒を開けていく。
『あの場所で待っています』
封筒の中には一枚の紙が入っていて、そう書かれていた。先輩刑事達もみな首を傾げ、
誰か心当たりのある者はいないかと、辺りを見渡している。だが誰も反応する者は現れな
かった。少しの沈黙が流れた。
「くだらねえいたずらだろ!」
石橋課長の一言でその事件はあっさりと終了した。やれやれと肩を回しながら、中居巡
査部長も自分の席へ戻って行く。真里もつまんなそうにアクビをかみ殺しながら、移動を
始めた。他の者も皆、各々の仕事に戻る。誰もがいたずらだろうと認識したみたいだ。
圭織だけが、何かに気付いた様に手紙を見詰めたまま立ち尽くしていた。
いや、立ち尽くしていたのは圭織だけじゃない、私もだった。何かが変わってきている
様な気がしていたんだ。私を取り囲む日常が少しずつ…
マキと名乗る娘の夢…
涙を流し消えた石川梨華…
在籍していた女子校で起きた殺人事件…
よく似た少女二人の写真…
そして、この手紙…
何かが起きる度感じているんだ。ただ、それが何なのかわからない。これから何が起き
ようとしているのかもわからない。
「安倍、お前も気付いたか。」
ふと気が付くと耳元に圭織がいた。私だけに聞こえる声でそう語り掛けてきた。きっと
同じ様に立ち止まっている私を見て、圭織の様に何かに気付いたと勘違いしているに違い
ない。圭織は深刻な表情を浮かべ、また囁いてきた。「場所を変えよう」と。
私は圭織に連れられて誰も使用していない休憩室に足を踏み入れた。本当は何にも気付
いてないのに、別の事を考えていただけと言い出せなかった。
「ここでの話は絶対に他言禁止よ。」
あのまっすぐな瞳で私を見詰めてくる。私は首を縦に動かした。そして圭織がこの署に
赴任してきた日の事を思い出した。「あなたに会う為に来たの。」あの台詞が頭の中によぎ
る。あれは本当に冗談だったのだろうかと、余計な考えまで浮かんでくる。
「先週、夕女を捜査していたとき、担任に石川梨華の提出物を見せてもらったの。」
私の考えはお構いなしに圭織は話しを進める。少し驚いた。圭織がそんなことまでして
いたとは知らなかったからだ。てっきり上のお偉いさんと同じ様に、冷房の効いた会議室
に座り、寄せられた情報を元に指示を出していただけかと思っていた。彼女は私達以上に
動き回っていたのだ。
「そこで筆跡を覚えていた。さっきの手紙の文字、石川の筆跡と同じものだった。」
背筋に寒気を感じた。つまりあの手紙の送り主は石川梨華ということ。これまでの一連
の何かが繋がっている気がしたんだ。
「お前もそれで考え込んでいたんだろ?」
「え?あ、うん。そう、そう。どういうことだろうなって、ね。」
嘘をついてしまった。そんな事まったく気付いてない。いやそれ以上に重要な出来事を
私は隠している。私が石川梨華と面識があるということ。あの夕暮れの坂道での出来事。
真里にすら話していない。知っているのは愛ちゃんと亜弥ちゃんだけ。
「おかしいと思っていたの。全国の警察署に手配して探し回っているというのに、たった
一人の女子高生を一向に見つけることができない。手がかりすら見つからない。」
「…そういえばそうだね。」
「警察の中に、石川と繋がりのある者がいる可能性が高い。」
「えっ!」
「あの手紙はそいつへのメッセージと考えられる。そのままの意味か、もしくは暗号とな
っていて何か別の意味があるのか。どちらにしろそいつにしかわからない何かだ。」
(私だ!)
(その誰かとは、私のことだ!)
(あの手紙は石川梨華が私へ送ったメッセージなんだ!)
鼓動が昂ぶって来ている。圭織は気付いていない。私を信じて私だけにこの重大な推理
を打ち明けている。だけどわからない。あの手紙の意味、私でもわからない。
「いい。捜査一課の誰かが怪しい行動をしていたら、それとなくマークすること。」
「わ、わかった。」
そこで廊下から人の足音が近づいてくるのを聞き、密談は終了した。圭織は何でもない
顔をして休憩室を後にした。私はしばらくそこを動く事ができなかった。結局、何も言い
出せなかった。終ってはいない。まだ何も終ってはいないことを私は痛感した。
私立夕凪女子校。私は答えを探す為、再びこの門の下をくぐった。夏休みで誰もいない
かと思ったら、体育館の方からボールの跳ねる音が聞こえる。
(バレーボール…)
体育館を覗いてみると、たった一人で練習を続ける娘がいた。見覚えのある娘だった。確
か第一発見者の藤本さんである。といっても、意気投合した真里が一緒に遊びに行ったと
き撮ったプリクラで見たのみで、まだ直接の面識はない。声を掛けてみることにした。
「練習中ごめん、ちょっといいかな?」
美貴は動きを止め、軽く振り向いた。汗を浮かべたその横顔は、美しいオーラをかもし
出していた。ほんとにこの学校はアイドル集団かよ、と突っ込みたくなる。まだまだこん
な美人さんがいたとは。
「何ですか?」
「朝日奈警察署の安倍と言います。石川梨華さんのことで、少し聞きたいんだけど。」
すると美貴はなぜか口元に手を当てて笑い出した。
「安倍さんって、もしかして、やぐっつぁんの相方の安倍なつみさんですか?」
「うん、そうだけど…」
「アハハハハハ、ごめんなさい。あのなっちさんだぁー。キャー、やったー!」
突然騒ぎ出し大爆笑を始めた。この娘はこういうキャラなのか?
「初めてパトカーを運転した日に電柱に突撃した話とかー、泥棒と勘違いして引っ越し屋
さんを逮捕した話とかー、やぐっつぁんから色々な伝説をお聞きしました。」
(アノヤロウ…そんなことを話していたのか!)
「一度実物をお目にかかりたいと思っていたんです。感激です!」
そんな理由で感激されてもちっとも嬉しくない。だけど、おかげで少し話しやすくなっ
たかもしれない。私は差し障りない話題から踏み込んでゆくことにした。
「バレーの練習?一人なの?」
「はい、本当は今日は部活休みの日なんで。」
「休みの日なのに練習に来てるの、えらいねぇ〜。」
「別にえらくないですよ。ただ目標があるからです。」
「目標?何?」
「それは秘密です。恥ずかしいから誰にも言ってないんですよ。」
「そうなんだぁ、まあ言いたくないならいいよ。ところでさ、あの事件のこと何だけど。」
「村田先生の、ですよね。だと思いました。いいですよ、話しますよ。」
「ごめんね。」
「第一発見者なんかなるもんじゃないっすね、ほんと。もう百回くらい説明した気分。」
「それは言い過ぎでしょ。」
「エヘヘ〜やっぱりですか。」
なるほど真里と意気投合したのも良く分かる。明るくて話しやすいイイ子だ。
「チアの練習終えて、次はバレーの練習しようと体育館に移動してたときにですね。
いつもなら真っ暗なはずの部屋の電気が点きっぱなしだったんですよ。」
「あの理科準備室ね。」
「ええ、誰かが消し忘れたのかと思って向かったんです。そこで見てしまったと…」
「いう訳か。」
「はい。本気で叫びましたよアレは。しばらくご飯食べれなかったですもん。」
「痩せた?」
「痩せた。でもすぐ戻りました。」
「あれの犯人、石川さんなんですよね?」
それまで笑っていた美貴が、急に笑みを潜め聞いてきた。私は静かに頷いた。
「警察の見解では、そういうことになってる。」
「なかなか信じられないです。あんな酷い事する様な子に見えなかったから。」
「美貴ちゃんの眼から見て、石川さんって、どんな子だったの?」
「あんまりしゃべってないから、よくわからないんですけど。悪い子じゃなさそうかな。」
私はあのときの石川梨華の顔を思い出した。確かに悪い子には見えなかった。
「少し思いますよ。本当に石川さんが犯人なのかなって?」
美貴が疑問を投げかける。私はこう思っていた。
1. 犯人は間違いなく石川梨華だ
2. 石川梨華は犯人ではない
3. 犯人は藤本美貴だ
3、で行きたいけど、多分Badになりそうなので2・・・
599 :
:02/08/30 13:21 ID:YElG2Fwh
二ダ
2ニダ
1で・・・・
ここは選択肢を出すまでもない…
ということはなにかある 3で
ほんとなら3にしたいけど
2にする
2
一つでも多くのBAD ENDが見たいと思ってるのって俺だけ?
3で。
激しく3がいい・・・
607 :
自前味噌:02/08/30 16:00 ID:e8QvciFN
バッドエンド気になるけど、素直にストーリーを見たいので、
2だ。
ニダ。
これは第一発見者が犯人というパターンだっ!!
(●`ー´)<3.犯人は藤本だべ。
609 :
やぐれ:02/08/30 17:44 ID:WrOeH0HI
3で
辻豆さんのサウンドノベルが再会しているとは。。
また、楽しませてもらいます。
選択肢は2で♪
「犯人はわたしだべ」があったら、間違いなく選んでしまいそう。
611 :
nan:02/08/30 20:23 ID:cK+SUpmd
みんなバッドエンド選ぼうよ。
2で。
612 :
しおり:02/08/30 23:22 ID:rf3yjs+/
≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫今夜はここまで読みました≪≪≪≪≪≪≪≪≪≪≪≪≪≪
無難に、2DE! 当然ですが、犯人を導く手掛かりは皆無なのれす(w
2で。無難だが…。
2でお願いします。
615 :
黒ヤグ:02/08/31 00:44 ID:qqVVijXQ
3に一票!
2で。
3がいい
3で
3で
3で
BAD END見たい。3で。
。。
∧М∧
∂/ハ)ヽヽ
. |ハ´ Д `) < 3で
. (__)~~∞~(__)
ノ∪lノ .ヽ∪
r'( ァ、
^; `ァ〜r-〜'" ,r'
`^〜〜-〜'^
2
2だべ
3de
3だべ
3だすな
2でおにゃぎゃーします
3
2でイクYO!
3で。
3
633 :
:02/09/01 00:11 ID:N/80M5sJ
3
634 :
:02/09/01 01:27 ID:dryN4M0z
2
635 :
:02/09/01 01:49 ID:fx1jeDde
3
636 :
名無し:02/09/01 06:23 ID:txEM4bjy
2で
637 :
辻っ子のお豆さん:02/09/01 13:51 ID:T1kBVkmR
(犯人は藤本美貴だ)
私の刑事としての直感がそう言っていた。いい人そうな面をして、きっと裏ではとんで
もない事を考えている様な女に違いない。油断してはいけない。
「何にも言わないってことは、やっぱり石川さんが犯人なんですね?」
「え?ああ、そうね。」(犯人はあんたでしょ、白々しいこと言っちゃって)
私は適当に相づちを打ってごまかした。まだ言えない。藤本美貴が犯人であるという決
定的な証拠を掴み取っていない。直感だけで指摘しても言い逃れされるだけだ。私は密か
に藤本をマークして、尻尾が出るのを待つことに決めた。
「石川さんのことなら、私より柴ちゃんに聞いた方がいいすよ。」
「え、柴ちゃん?」(何、突然、罠か?)
「そう、友達のいない石川さんが仲良くしてたの柴ちゃん、柴田あゆみだけだったから。」
しばたあゆみ……?どこかで聞いた様な名だ。どこだったか、思い出せない。
私が考え込んでいると体育館の扉が開き、そこから一人の女生徒が顔を覗かせた。落ち
着いていて利発そうに見える子だ。
「美貴、練習の後、生徒会室に来て。」
「学祭の打ち合わせ?うん、わかった。福ちゃん何してんの?」
「図書室で受験勉強。」
「うげ〜聞きゃなきゃ良かった。耳が痛い。」
美貴は耳に手を当ててうずくまった。福ちゃんと呼ばれた娘は、それだけ言うと表情も
変えずにまた扉を締め出ていった。私には目もくれなかった。
「誰?今の子?」
「福ちゃん。福田明日香。うちの生徒会長だよ。ちなみに副会長が私っす。」
(お前のことなんか聞いてねえよ、この人殺し!)
(ん、待てよ。あの子ならこの藤本の本性を知っているかもしれない)
(よし、次はあの福田って子に聞き込みしよう)
「じゃあ美貴ちゃん、私そろそろ行くね。」
「えー、伝説の続きを直に色々聞きたかったなー。また来て下さいね。」
「うん、絶対また会いにくるから。」(次は逮捕状を持ってね)
「ちょっと待ってー、福田さーん。」
体育館と校舎を挟む脇道で、私は黙々と歩く福田さんを大声で呼んだ。彼女はやはり、
表情一つ変えず振り向いた。
「なにか?」
「私、朝日奈署の安倍って言うんだけど、少しお話いいかな。」
「また村田先生の件ですか。あれはもう解決したんじゃないの?」
「違うの、ちょっと藤本さんについて聞きたいの。」
「美貴のこと?どうして?」
ようやく表情が変わった。どうにも不信そうに見られている。そりゃそうだ、質問がま
ずかった。なんとかごまかさないと。
「え、えーと、だ、第一発見者だから…」
「さっき美貴とお話してましたよね。本人に聞いた方が早くないです?」
難しい子だ。揚げ足を取られてばかりである。
「それもそうねアハハハ、じゃあ村田先生について聞いてもいいかな。」
笑ってごまかす。やっぱり不信そうな眼で見られている。犯人である藤本美貴の情報は
得れそうにない。これじゃ意味ないよ。福田さんは不信がりながらも、私が刑事であると
いうことで、仕方なさそうに話してくれた。
「村田先生はあまり生徒に人気はある方ではなかったですよ。男性教師には別ですけど。」
「美人だったから?嫉妬?」
「でしょうね、それで石川さんと揉めたりしたのが原因じゃないですか?」
「ふーん。」(それで藤本と揉めたのかも)
「生徒と授業以外で話してる所なんて、ほとんど見たことないですよ。あ、でも一人…」
「一人、いるの?」
「あゆみ。柴田あゆみと話してる所を何度か目撃しました。内容は知りませんけど。」
またその名前が出た。柴田あゆみ。どうやらこの娘が何かを握っているのは間違いない
様だ。石川梨華と柴田あゆみ。柴田あゆみと村田めぐみ。この間にどの様な関係があるの
かはまだ分からないけど、謎に一歩近づいた様な気がした。
「あゆみなら、今日はバイトで来れないけど明日は来れるって言ってました。」という
福田さんの話から、今日はもう夕女を出ることにした。署に戻り、決められた仕事をこな
す。朝の手紙騒動などもう皆忘れているみたいで、それぞれの仕事に追われている。
「なっちー、帰ろ。」
夕方、真里に誘いと共に定時であがる。署の門を出て、いつも通り大通りを歩いている
と、前方に見覚えのある後ろ姿が見えた。亜弥ちゃんだ。電信柱の裏に隠れて、何かを尾
行しているみたいだ。
「亜弥じゃん、何してんの?」
真里が声を掛けると、ビクッと肩を震わせた亜弥が口元に指を立てシーッと私達に合図
した。そしてどこかを指差している。私達は指差す方向を覗いてみた。マックの中で愛が、
見知らぬ男子と二人でおしゃべりしていた。
1. まさか彼氏!
2. ただの男友達だろう
3. 愛を誘拐しようと企む犯人だ!
裏なっちが・・・
彼氏はいてほしくないので3。
3だね。
今回も1人で1を選択
3で
647 :
まきたん:02/09/01 16:09 ID:3cr8z12y
2で
どうせ彼氏じゃないだろうけど、勘違いして暴走する姿がみたいので1で
↑と同じ理由で1
650 :
自前味噌:02/09/01 19:15 ID:oPHCeO3g
さらに同じく 1 で。
高校生なら彼氏の一人や二人いてもおかしくないので1。
ところで、「卒業旅行」の続きってもうないのかな…?
暴走ネタなら3もいいな。
3にしてバッドエンドを見たい
3
1。
3で
。。
∧М∧
∂/ハ)ヽヽ
. |ハ´ Д `) < 3で
. (__)~~∞~(__)
ノ∪lノ .ヽ∪
r'( ァ、
^; `ァ〜r-〜'" ,r'
`^〜〜-〜'^
1がいい。
659 :
名無し:02/09/02 04:20 ID:zzvOGSwA
1で
3
3で
3de
3でつ。
暴走するならド派手に行こう。
3で。
1でいこう
666 :
:02/09/02 21:11 ID:QZJgqwHl
3
3
3
1で
3で
671 :
:02/09/03 23:40 ID:x0Nwrkwp
高橋はどうでもいい。早く次いこう。
3
672 :
3:02/09/04 03:14 ID:urdlxrFe
3がいいな
超久々!転職後、辻豆さんの作品に行き当たりますた。
で、一気読み!!くぅ〜なつかすぃ
ここは1で。
2で
675 :
辻っ子のお豆さん:02/09/04 21:18 ID:RVVCvXNu
「愛を誘拐しようと企む犯人だ!」
よく見ると男の手にピストルが握られ、テーブルの下で愛の方に向けられている。ガラ
ス越しにでも、愛が恐怖に脅えているのが分かる。私がそう言うと、今にも泣き出しそう
に肩を震わせながら亜弥ちゃんが口を開いた。
「そうなんです。真里さん、なつみさん、愛を助けてあげて!」
なんてことだ。この平和な街でこんな凶悪事件が発生するなんて。しかも人質にされて
いるのが可愛い妹分の愛だ。どうにかして助け出してやらないと。私は真里と顔を見合わ
せた。真里の表情は怒りに満ちている。こんな顔を見るのは初めてだ。それも仕方ないだ
ろう、血の繋がったたった一人の兄弟なんだ。その怒りは私より強いに決まっている。
「行こう」
「よし」
私と真里は決死の想いでマックの内部へと乗り込んだ。
真里は自分の命に代えてでも妹を守る気だったんだ。中に入るなりいきなり、真里は男
に飛び掛かった。そして耳に飛び込んで来たのは一本の銃声。真里の体が大きく振動し崩
れ落ちた。真里が撃たれた。愛が悲鳴を上げた。
ドクン…
怒りを越えた感情の波が押し寄せる。私の中で何かが変化した。体が前へと突き動く。
男が止まれと叫ぶ。止まらない。銃口が私に向く。でも止まらない。
(撃ってみなよ)
ピストルを握った男の指が動く。同時に私は体を一気に下へと落とす。銃弾が頭の上を
通り越える。遅いよ。男が次に撃つ体勢に戻るまでに私は間合いを詰めることができる。
バキッ!!!
拳が男をぶっ叩いた感触。一撃で男は床に沈んだ。愛を誘拐しようと企む犯人を倒し、
私は無事愛を救うことができた。だがまだ血が騒ぐ、男に打ち込んだ拳が熱い、もっと強
い奴と闘いたいと思っている。これが本当の私なのか?
修羅の目覚めであった。
修羅に目覚めた私は、血に誘われるまま拳の世界へと入る。あらゆるジャンルの格闘家
達と闘った。そしてその全てで私は勝利を収めていった。やがてそんな噂を聞きつけて私
の前に現れた男がいた。つんくという物好きだ。彼は地上最強を決める大会を開くから、
それに出場してみないかと言ってきた。強き者を求めていた私に断る理由はない。
『勝者!!安倍なつみ!!』
だが私の中の修羅を満足させる者はいなかった。私は当然の様に決勝戦にまで勝ち上が
っていった。しかしそこで驚くべき人物と再会する。
『決勝戦!安倍なつみVS飯田圭織』
飯田圭織。そこにいたのは私の知っているエリート刑事ではない、一介の格闘士だった。
彼女もまた私の後を追って、拳の世界へと入り込んだのだ。
「どうやら、あんたとは中々切れない縁があるみたいだ。」
「…そうね。」
『第一回モームス最大トーナメント!!優勝は安倍なつみ選手だああああ!!!』
圭織との決勝戦は死闘だった。だが私は勝った。栄光を手に入れたのだ。チャンピオン
なっちの誕生。それからも私は勝ち続けた。風の噂で、圭織がTAP会館という道場を起
こしたと聞いた。やはり一度の敗北で落ちる様な女ではない。あいつとの縁はこれからも
続きそうだ。私にできることはただ勝ち続けること。第二回大会も私は優勝を収めた。
そして第三回大会決勝。一人の少女が私の前に立つ。
夢を見ていた。マキと名乗る少女の夢。この日ようやく夢の意味が理解できた。あの夢
は予言していたんだ。私の修羅を完全に満足させるたった一人の女のことを。そして私は
初めての敗北を知る。だけど終ってはいない。私の修羅はまだ死んじゃいない。
赤き血を焦がす炎の王者 安倍なつみ
青く冷たき氷の王者 後藤真希
赤と青の本当の闘いはまだまだこれからだ!
END No.7「モームス最大トーナメント」
679 :
!!!:02/09/04 21:25 ID:J/Z38kJ0
激ワラ!前スレって実はこのスレの後の出来事だったのか!
次は1でお願いします!
ENDリスト(現時点までの分)
青END No.1「殺戮の始まり」
青END No.2「まんぷくなのれす」
青END No.3「落下」
赤END No.4「バーウッドストック」★
赤END No.5「熱き鼓動の果て」
青END No.6「ぶりんこうんこ」
赤END No.7「モームス最大トーナメント」★
681 :
自前味噌:02/09/04 21:56 ID:zZt680X6
バッドエンドを見たところで、1での再開きぼんぬ。
ワラタ
( ^▽^)ノ<とりあえず<<2>>で
「モームス最大トーナメント」堪能させてもらいました。
おもしろいです。
コンティニューは1でお願いします。
今回はバッドエンドに凝ってますね、笑わせていただきました・・・。
コンテニューは1を希望。
。。
∧М∧
∂/ハ)ヽヽ
. |ハ´ Д `) < 1で
. (__)~~∞~(__)
ノ∪lノ .ヽ∪
r'( ァ、
^; `ァ〜r-〜'" ,r'
`^〜〜-〜'^
1de
1で。
688 :
名無し:02/09/05 05:47 ID:zYd0o/Ya
今度こそ1で
689 :
名無し:02/09/05 09:25 ID:gnxaqAGo
いやぁ〜、2で。
ムリだろうな・・
690 :
辻っ子のお豆さん:02/09/05 11:37 ID:i/K5MXP/
「まさか彼氏!」
私が尋ねても、亜弥ちゃんは押し黙ったまま口を開こうとしない。
もう一度窓ガラス越しにテーブルに向かい合う二人を見た。
だけどどうも恋人同士という雰囲気には見えない。
愛の表情が少し強張っている。向かい合う彼の表情も同じだ。
「亜弥、あんた何か隠してるだろ?」
真里が亜弥ちゃんの肩に腕を掛け問い詰め出した。
それで心を決めたように亜弥ちゃんはようやく重い口を開いた。
「実はですね…」
この町には夕凪女子校以外にもう一つ男子校がある。
彼はそこの三年生、サッカー部のエースで、夕女にも多くのファンを持つ人気者だそうだ。
そんな彼が愛に告白をした。三日前の出来事。
チア部として応援に来てくれた愛に惹かれていったそうだ。
実は愛も同じ様に、彼に憧れていた。
「てことは両想い?めでたしめでたしじゃん。ねえ真里。」
「……」
「だけど、愛。返事はできなかったんです。」
「へ、何で?好きなんでしょ?」
「結局返事は今日する約束になって。それが今、多分愛は…」
それきり亜弥ちゃんはまた押し黙ってしまった。
だがその悲しい気な表情がその先の言葉を物語っている。
私は理解できなかった。だけど真里は何かを悟ったみたいだった。
「あいつ、まさか…」
顔を上げた真里は突然店内へと駆け出していった。
私と亜弥ちゃんが引き止めようとしたが、もう遅かった。
「…だから、ごめんなさい」
相手の目を見ようとせず俯きながら返事をする愛。
鼻の頭を指で掻きながら、彼は苦笑いを浮かべた。
「そっか、それじゃ…」
「愛ぃっ!!」
そんな重苦しいムードの中へ、突然火の玉が割って入って来た。
愛はびっくりして口をポカーンと開けた。
「お姉ちゃん!何でここに?」
「何でじゃねえよ、このバカヤロウ!」
何がなんだか分からない彼は呆然としていた。
突然の喧燥に周りの客は何事かと振り返る。
そんな事はお構いなしに真里は愛を攻め始める。
「お前さあー自分に嘘付くなよ、好きなら好きって言えばいいじゃん!」
「ちょっと、お姉ちゃんは関係ないでしょ!ほっといてよ!」
「うっさい!あんたがあんまりバカすぎるからだ!」
「仕方ないでしょ!だって…!だって…」
愛は泣いていた。
「お父さんも…お母さんもいなくなって…お姉ちゃんひとりで…私の為に…
がんばって働いてるのに…私は何にもできなくて…だからご飯とか洗濯とか…
せめて家のことくらいやんないと私…お姉ちゃんに…何にも…」
「バカ」
「だから…私だけのん気に…恋したり…遊んだり…楽しんだりなんて…できないよ。」
「バァァァァァァカ!!」
「おい、そこの好青年!」
戸惑う彼を真里はビシッと指差す。
「こんなバカだけど、根はいい奴だから、よろしく頼むな!」
「…!、お姉ちゃん」
落ち着きを取り戻した彼は、真剣な真里の眼を見据え、静かに頷いた。
それを見た真里はよしと笑ってクルッと店外へ駆け出した。
外に出てくるとそのまま大通りを駆け足で走っていった。
愛のことは亜弥ちゃんに任せ、私は後を追った。
細い路地裏で、息を切らし真里は立ち止まっていた。
「真里…」
「うちの馬鹿親が離婚しちゃってからさ、愛には辛い想いばっかさせてたんだ」
「…」
「いっぱい遊んだり笑ったり恋したい時期のはずなのにさ」
しゃべり続ける背中が震えていた。
「あいつ、小遣いなんて無いに等しいんだぜ、全部生活費に回してさ」
「…」
「でも何にも文句言わねえの。ちっとも辛そうな顔見せねえの」
「…」
「私はあいつに何にもしてやれてねえの」
(そんなことない)
私はそっと彼女に近づき、後ろから抱きしめた。
ちっちゃなおねえちゃんも泣いていた。
「だからさ、あいつには幸せになって欲しいんだ」
「…」
「愛が笑っていてくれれば、私はそれでいいんだ」
「幸せだよ」
「え?」
「こんな優しいお姉ちゃんがいて、愛ちゃんは幸せだよ」
振り向いた真里は泣きながら少しはにかんで見せた。
私はあらためて真里と愛の姉妹が大好きになった。
「そっかなあ?」
「そうだよ」
「ヘヘ…でも帰ったらいじめてやろ」
「ん?」
「だって羨ましいじゃん、あんなカッコイイ彼氏。チョークスリーパー掛けちゃる」
「アハハ、なるほど」
1. 私は愛ちゃんを庇ってやるか
2. 私は腕ひしぎ十字固めだ
3. 私はお尻ペンペンだ
じゃあ2でおながい
3で
1がいいです
700 :
自前味噌:02/09/05 15:23 ID:IcgsAXiI
関節技をかけまくってやれ。
2で。
ここは3で!
個人的には「こちょこちょ」が欲しかったけど・・・
3で。
お尻ペソペソ(;´Д`)ハァハァ…
704 :
同じく:02/09/05 19:58 ID:V6pdGWwE
3で。
(702のURLは何なんだ・・)
705 :
まきたん:02/09/05 20:17 ID:Gts81G/h
2で
辻豆さんのは、最初のから読んでました。
でもリアルタイムは、初めてっす!
お尻ぺんぺん3でお願いしまッス。
今回かなり期待大!
3で♪
3ダ
3で。
2−−!!
なんか本筋からどんどん外れていきそうな気が・・・
2で
712 :
名無し:02/09/06 03:04 ID:jntNG//K
1で
2de
ここは3で一気に逝きましょう
3で♪
716 :
:02/09/06 23:46 ID:OIs9OY99
この作者、妙に高橋持ち上げんのな。
3でいいや。なんでもいいよ。
ってか本編から脱線しすぎでちょっと寒くなってきたな・・・。
いつものパターンだが文が壊れ始めてる。
面白そうだから3で(w
3でしょ
720 :
辻っ子のお豆さん:02/09/07 18:24 ID:OMUsehdZ
その日の夜、お腹を空かせた私と真里を待っていたのは、ニコニコ笑顔の愛ちゃんだった。
「ただいまー。」
「おかえり」
「おかえり」
「エヘヘ〜次の日曜にデートの約束しちゃった」
真里なつみ突撃。
「よーしコノヤロー!」
「いっぱーつ!にはーつ!さんぱーつ!」
「ギブギブギブッ!!」
真里に首を絞められた状態で尻叩き。さらに私はくすぐりの刑に移り、とどめは真里の
電気アンマ。愛ちゃんは昇天した。とてもあんな言葉を洩らした優しいお姉ちゃんには見
えなかった。バカだった。本当にバカで平和な夜だった。
私も真里も愛も、誰もまだ知らない。これが最後の夜になること。
夢を見た
「マキ」と名乗る娘の夢
どこかいつもと様子が違う
何かを言っている
『あの……で……いる』
よく聞き取れない
貴方は私に何かを伝えようとしているの?
それはもしかしてすごく大切なこと?
お願い、聞かせて、教えて、あなたは一体何を…
『あの場所で待っている』
そこで夢は消えた
翌日、私は柴田あゆみを尋ねる為にもう一度夕凪女子校へ向かうつもりでいた。ところ
が急な仕事が舞い込んで来て、中々その時間ができなかった。仕事を終えた頃にはもう日
が沈もうとしていた。
「あー今日はもう無理かなぁ」
「おいらが美貴っちの携帯掛けて、確認したげるよ。」
机上に顎を乗せてため息をついていると、真里が助け船を出してくれた。それにしても
携帯番号まで交換していたとは、さすが真里だ。
「ヤッホーおいらおいら、まだいる。うん、今から行くから、よろしくねー」
「ポカーン」
「まだ美貴っちも柴田も残ってるって。行こっか。」
賞賛すべき手際の良さで、瞬く間に約束をとってしまった。鈍臭い私と違って、ホント
たいしたもんだよあんたは。一人で行くつもりだったんだけど、どうやら話し振りからす
ると真里も行くみたい。持つべき物は相棒だねぇ。そうだ、どうせならあの人にも協力し
てもらおうか。
時計は午後8時に指しかかろうとしていた。日の入りが遅い夏場と言えど、流石に辺り
が暗闇に満ちる時刻である。私と真里と圭ちゃんの三人は、静寂が包む夕凪女子校の前へ
と到着した。
「なんで私まで付き合う羽目になる訳?」
「まあいいじゃん、かわいい後輩を助けると思って協力してよ、圭ちゃん。」
「どうせ暇なんでしょー」
「コラ、おチビ!この目の下のクマが目に入らぬか!」
怒った振りをしながらも、ちゃんと一緒に来てくれるのが圭ちゃんの優しい所だ。鑑識
課の彼女がいれば、また新しい情報が手に入るかもと思い、同行を頼んだ。もっとも死体
発見現場の理科準備室付近はあらかた調べ尽くされているが。その時、先頭を歩いていた
真里が誰かを見つけたみたいだ。
「おろ、あれ亜弥じゃん。」
生徒玄関の周辺で亜弥ちゃんが一人ウロウロしていた。どうしたのだろうと思い、私達
は声を掛け様としたが、こちらの存在に気が付くと、向こうから駆け寄ってきた。
「真里さん。なつみさん。どうしてここにいるんですかー?」
「あんたこそどうしたのさ。夏休みだろ?」
「チア部の練習で来たんです。」
「もう8時だよ。こんな遅くまでやってるの?」
「いえ、練習は7時に終ったんですけど、愛が見当たらないんです。」
「見当たらない?」
「一緒に帰る約束してたのに、練習の後どこかに行っちゃって…」
「それで探してたって訳か。まさか先に帰ったりとか。」
「それはないですよ、下駄箱に靴もありますし。まだ学校にいるはずです。」
「しょーがねー奴だな。わかったよ、おいらも探すの手伝うよ。」
1. 私も手伝う
2. 真里に任せて、柴田あゆみに会いに行く
3. 藤本美貴をマークしに行く
うーん
3で
高橋昇天・・・
1でお願いします
1で
728 :
na:02/09/07 20:45 ID:jPFO+1Cu
いまさらながら 赤END No.7「モームス最大トーナメント」 ワロタ。
あと高橋昇天(;´Д`)ハァハァ…
しかし今回高橋は氏(rな感じだな。思い過ごしか?
1で。
3で
730 :
自前味噌:02/09/07 22:37 ID:dFOol60k
2で。
731 :
:02/09/07 22:49 ID:xrAoMwgH
2
1で。
高橋はまさか氏(ry
なんて事は無いよね…
高橋ヲタのAYAYAが1を選択します
1でしょ。
これキャラ名だけ変えて葉鍵板でやってもいけそうだw
3
736 :
名無し:02/09/08 06:20 ID:+MPqzles
1で。まさか高橋が・・・。最後の夜って・・・。
1を。
3だ!
○を選択すると高橋が・・・
739 :
まきたん:02/09/08 16:32 ID:nqUtb5bd
2で
前の選択肢でも藤本で来てるからな〜。
それを汲んで3。
真里が頃されるパターンも考えられる。
よって、1。
難しいが1かな
(●`ー´)<こうなったら最後まで藤本犯人説を推すべ。 3!
3
3
一でお願いしますだ。
3です
3de
749 :
辻っ子のお豆さん:02/09/09 12:19 ID:xDq2VibS
私達は手分けして愛ちゃんを探すことにした。亜弥は校庭の方へ、真里は校舎内部へ、
私は玄関付近から探索を始めることにした。愛の顔を知らない圭ちゃんは仕方なく私と同
行することにした。
「あれは?」
すると圭ちゃんが生徒玄関を指差した。その指の先には一人の女子生徒がいた。見覚え
のある娘、そうだあの子は確か生徒会長の福田明日香さん。声を掛けると福田はペコリと
会釈をした。相変わらず無表情である。彼女も私達が訪れることを知っているので、特に
不信な眼で見られることはなかった。
「あゆみなら、まだ上の生徒会室にいますよ」
「ありがと、でもその前に高橋愛って子探しているんだけど、知らないかなぁ?」
福田は首を傾げてみせた。どうやら知らないみたいだ。校舎を仰ぎ見ると一つだけ明か
りの点いた部屋がある。あそこが生徒会室なんだろう。その他にの部屋は全て真っ暗であ
る。一体、愛はどこにいるんだろう?
「ここから事件現場の部屋って見えるの?」
何気ない感じで圭ちゃんが尋ねてきた。夕凪女子校は玄関側の南校舎と裏側の北校舎の
二つがあり、現場の理科準備室は南校舎2F右端にあるので、この位置からも見えるはず
である。ちなみに明かりの点いている生徒会室は南校舎2F左から3番目の部屋である。
北校舎と南校舎は中央の渡り廊下で繋がっており、上から見るとHを横に倒した様な形に
なっている。だからこの位置からは、裏側にある北校舎の様子は窺い見ることはできない。
「見えますよ。ほら、あそこ」
圭ちゃんの問いに福田が答えた。その指の先は2Fの左端を差している。その時二人の
顔に同時に変化が起きた。圭ちゃんはあれっと軽く眉をしかめただけであったが、福田は
それまでの無表情から一変、その顔が青ざめていた。そして叫んだ。
「石川さん!!」
私も思わず振り返る。消息を絶っていた殺人犯、石川梨華が暗闇に包まれた事件現場の
窓から、こちらを見下ろしていたのだ。
私達が気付いたことを知ると、すぐに石川は回れ右をして姿を消した。
「あの子が犯人の石川!?逃がすな!」
圭ちゃんが叫ぶ。と同時に私は玄関の方へと走り出していた。圭ちゃんと福田も後に続
く。本当に犯人であろうがなかろうが、彼女がこの事件の重要参考人であることに変わり
はない。ずっと姿を消していて、ようやく現れたんだ。絶対に逃す訳にはいかない。私達
は全速力で校舎内へと踏み込んだ。
「あ!校舎内は土足厳禁です。」
「そんな場合じゃない!!」
生真面目な生徒会長の福田が外靴のまま入館した私達を注意する。おいおい、靴を履き
替えている時間なんてないだろ。相手は殺人犯かもしれないんだぞ。私と圭ちゃんは注意
胃を無視して階段を駆け上がった。階段を上がるとT字路になっている。北校舎へと続く
渡り廊下と南校舎の左右へと伸びる廊下。私達は迷わず理科準備室のある右方向へと駆け
出した。
いない。私と圭ちゃん、そしてちゃんと上履きに履き替えた福田明日香の3人で理科準
備室付近を見て回るが、石川梨華どころか誰の姿も見当たらない。
「もう逃げたんじゃ?」
「他も探そう!」
私達はまたさっきのT字路へと戻って来た。すると騒ぎを聞きつけたのか、生徒会室か
ら一人の娘が顔を出してきた。福田が「あゆみ」と声を掛けた。見たことのある顔、そう
だ事件の翌日、聞き込みに石川梨華のクラスを訪れたとき、少し会話を交わしたあの美人。
彼女が柴田あゆみだったのか。福田が柴田に問い掛ける。
「ねえ、石川さんを見なかった?」
「梨華ちゃん!?ううん、だってあの子がここにいるはずないでしょ。」
「それがいたの。あの部屋に!」
「嘘!でも、そういえば、さっき誰かの足音がした様な…」
「その足音、どっちにいったかわかる?」
「多分、北校舎の方」
私と圭ちゃんと福田明日香、さらに柴田あゆみを加えた4人で、渡り廊下を越え北校舎
へとやってきた。人気の無い夜の学校、一体石川はどこへ逃げたんだ?再びT字路に差し
掛かる。さらに1Fと3Fへの階段もある。逃げるとすれば普通下へ行くはずだ。下には
真里と亜弥もいるはずだ。もしかすれば彼女たちが見つけて捕まえてくれるかもしれない。
その時、ジャーと水の流れる音が聞こえた。トイレだ。私達は一斉にトイレへと駆け込ん
だ。個室のドアが一つ閉まっていて、中に人の気配がする。
1.石川梨華がウンコをしている
2.藤本美貴がウンコをしている
3.高橋愛がウンコをしている
4.この三人がウンコをするはずがない
754 :
自前味噌:02/09/09 12:36 ID:SIsXDQOj
そう来たか・・・(w
当然、4で。
面白すぎ!コレは今までで一番悩むな。
…3も捨てがたいがオーソドックスに1で!
今回の選択肢ってふざけている様で
かなり重要な気がする・・・。
私は1で。
1de
愛ちゃんに生きててホスィので3で
( ^▽^)<しないよ 4
760 :
nana:02/09/09 17:45 ID:VHSRgH4v
イメージを崩したくないので4de.
761 :
:02/09/09 17:54 ID:ZGbbeM1c
藤本のウンコなら食える!!!!
2で。
1に心惹かれつつも・・やっぱ4で。
763 :
まきたん:02/09/09 19:42 ID:3RXwbAT8
( ^▽^)<するよ 2
おまいら1を読みたくはないのか!?
1にしとけ!
>>764 だってしないし・・・
2のウンコが見たい
4
1
ついに「しないよ」伝説に終止符が
1で
769 :
名無し:02/09/10 04:10 ID:MN6OPv4z
3でおねがい
無難に1
まさか、 す る よ ?
1に秘かな期待一票
4だと矢口?
考えるまでもない
石川藤本高橋がしないことは自然の摂理
4
しない4
( ^▽^)<しない4
自然の流れで1
アイドルがしたっていいだろー!
1で
2で・・・ミキティハァハァ
なんか・・・・・・・・・まあいいや1で
しないよね多分…
って事で2か3なんだけど
藤本と高橋のするシーンはどっちが萌えるだろう…
2で
781 :
辻っ子のお豆さん:02/09/10 20:34 ID:z4gZ5p/3
きっと石川梨華がウンコをしているに違いない。
トイレの個室扉を開いた私達が目にしたものとは・・・!
( ^▽^)
そのとき、不思議な力が襲い掛かり物語は強制終了させられた。
END No.8「しないよ」
782 :
七誌:02/09/10 20:35 ID:xQNqM0RH
おいおい・・・(w
んな馬鹿な…
…見たかったのに。
辻豆さ〜ん(w
ごめんなさい。はしょってしましました。
でも無理です。僕に石川さんがしてるところは書けません。
このタブーだけは怖くて踏み込めません。勘弁して下さい。
2か3か4でおながいします
>はしょってしましました。
やばい、びびってる。りかさんごめんなさい。
やっぱりしないのか。
では、4で。
辻豆さん、頼みますからトリップつけて下さい。
ということで4で。
やはり伝説は生き続けるのか。
しょうがないので、愛のウンコでも見るとしよう。
3。
誰かの脱糞シーンは書いてもらうか。
3にしとこう。
だから4だって。
おまいらそんなにウンコ見たいのか?
2だよ2・・・ミキティハァハァ
3で。ウンコ万歳
3de
797 :
自前味噌:02/09/11 09:49 ID:WVnW0WKa
1はやっぱり書けなかったか・・・(W
じゃあ4で。
798 :
辻っ子のお豆さん:02/09/11 10:05 ID:milbO+lS
この三人がウンコをするはずがない。じゃあ誰が?一体誰がうんこをしているというん
だ。思いっきり扉をノックする。中からの返事は…
「入ってまーす!」
うん?この声は…。聞き覚えのある声に私はノックの手を止めた。すると後ろで様子を
見守っていた柴田が口を開いた。
「あのー多分それ美貴だと思うんですけど。トイレに行くって言ってましたし。」
「え!ほんと」
「そーで−す、美貴でーす。今出るからノックしないでー!」
中から出てきたのは確かに藤本美貴であった。
「あんたがウンコしてたの!?」
「う○こって…いやしてませんよ。おしっこですよ。」
(そうか良かった、彼女たちがうんこなんてするはずないもんな)
伝説は守られ、私はほっと胸をなで下ろした。
「アホー!安心しとる場合かー!」
圭ちゃんの突っ込みにより私の意識は現実へと戻った。そうだ、石川梨華ではなかった
とはいえ、この藤本は犯人(と勝手に思っている娘)だ。こんな所でトイレしているなん
て怪しい、怪しすぎる。
「美貴ちゃん、ここで何してた?」
「何って…女の子にそんなこと言わせないで下さいよーなつみさん。」
「ああ、ごめんごめん。だよね。」
いかんいかん、何を言ってるんだ私は。こんな事を聞いたら怪しまれるだろ。犯人には
最後まで気付かれない姿勢を保たねば。
「フゥ〜馬鹿馬鹿しい。私、戻って作業続けてるね。」
呆れた様にため息をつき、柴田あゆみは渡り廊下を生徒会室の方へと戻っていった。実
際に石川梨華を目撃した福田と、好奇心旺盛な藤本はそれでも戻りはしなかった。
「ねえあなた、私達が来る前に足音聞こえなかった?」
混乱気味の私に代わって、圭ちゃんが藤本に尋問を始めた。藤本は思い出すように少し
首を傾けて答えた。
「そういえば聞こえた様な…渡り廊下の方からあっちの方へ走る音」
「あっち?」
藤本美貴が指差したのは北校舎右側、奥には音楽室の重厚な扉がそびえている。私は圭
ちゃんと顔を見合わせ同時に走り出した。一つ一つ教室の中を覗いていくが、誰もおらず
異常はない。最後に突き当たりの音楽室だけが残った。私と圭ちゃんと福田と藤本の四人
は顔を見合わせて頷いた。圭ちゃんが代表して音楽室のドアノブを回す。
「駄目、鍵がかかっている。」
圭ちゃんが顔を横に振った。くそ、せっかくここまで石川梨華を追いつめたというのに…
「鍵は用務員さんが持っているはず。私呼んできます。」
そう言うと福田は用務員室へと走り出した。でも用務員室は校庭の脇にあり、ここから
だとどんなに急いでも片道5分、往復10分はかかる。音楽室だけあって扉は確かに分厚
いけれど、木製みたいだし皆で体当たりすれば破れないことはないかもしれない。私は圭
ちゃん美貴ちゃんと顔を見合わせた。
1. 体当たりで扉を破る
2. 福田が鍵を持ってくるまでじっと待つ
3. 署への連絡が先だ
3を選択してみたいけど1で
803 :
やぐれ:02/09/11 14:38 ID:JjI+lhrk
2にしてみたかった・・。
804 :
:02/09/11 15:19 ID:cUymfO10
1でしょ、ふつうにいくと。
805 :
名無しちゃんいい子なのにね:02/09/11 16:50 ID:L61TyezD
普通なら1、だけど何かが起こりそう…
3にしてみる
あげちゃった。ゴメソ
ふつうに1de.
2で
普通に1で
810 :
名無し:02/09/11 20:35 ID:g5of/g++
ここは2で。何かあるかも。
時間かけるとヤバそう・・・2で
812 :
自前味噌:02/09/11 21:08 ID:ecRdfmCw
物を壊さないで済む 2 ですかね。
813 :
AYAYA ◆AYAYA/l6 :02/09/11 23:23 ID:+wqTY1cU
1で
テロ犠牲者に黙祷
すみません。ageました…
1で。
世界平和の祈りを込めて
1。
817 :
名無し:02/09/12 02:59 ID:j4NlNNHh
1で
1のぶちかましで。
1しか無いでしょう
久々のリアルタイム
なんとなく1で。
だいぶ前の「藤本が犯人」という選択の後から
手抜きが感じられる・・・
生意気言ってスマソ。
全作品読んでるのでそんな気がした・・・
辻豆さんの力はこんなものじゃないと思う・・・
821 :
820:02/09/12 23:12 ID:yhStPW6x
ageてしまった・・・
欝だ氏脳
>>820 リアルタイム?
1ばっかりなのであえて 3で
なっちには暴走しててもらいたいな。1。
824 :
辻っ子のお豆さん:02/09/13 10:33 ID:iDMbsPld
体当たりで扉を破ろう。私は少し距離を取り、そのまま全体重を乗せて扉に突撃した。
それを見た圭ちゃんも同じ様に扉に体当たりを始めました。その後方で美貴は場違いなコ
メントを発して浮かれている。
「嗚呼、なつみ刑事の新しい伝説をこの目で見れそう!感激です。」
「アホかー!あんたも手伝え!」
「はい、喜んで!」
美貴も私達と同じ様に体当たりを始めた。流石にスポーツをしているだけあって、重心
の安定した良いぶちかましを魅せてくれる。不本意だが猫の手も借りたいこんな状況だ、
犯人の手を借りるのも仕方ない。私は美貴から注意を外さず、体当たりを続けた。少しで
もおかしな行動に出たらすぐにとっ捕まえてやる気でいた。ミシィと木製の扉が軋む様な
音を立てた。
「よし、もう少しよ。」
「全力を込めて一斉に行こう。圭ちゃん、美貴ちゃん!」
「OKです!」
三人で同時に突っ込もうとしたその時、廊下の向こうから待ち焦がれた助っ人が現れた。
「騒がしいな〜おいらに黙って何やってんの?」
「真里!」
「おチビ!」
「やぐっつぁん!」
私達は同時に振り向いた。北校舎真ん中に位置する階段から、騒ぎを聞きつけた矢口真
里が駆け上ってきたのだ。真里は音楽室の扉の前で並び立つ私達を見て、首を傾げた。
「なっちに圭ちゃん、それに美貴っちまで、どったの?」
「この中に石川さんがいるんです!やぐっつぁんも協力して!」
「なにぃ石川って、あの殺人犯の石川か!マジで!」
「マジで。早くしないと逃げられちゃうから体当たりしてんの。真里、あんたも。」
「よーし、任せろい!」
と言うと、ちっちゃな弾丸、矢口真里が宙を舞った。メキメキッと物凄い音を立てて音
楽室の扉は破壊された。私達4人は同時に音楽室の中に飛び込んだ。そこで私達は見てし
まった。熱く勇んでいた真里の表情が凍り付いた。崩壊の音が聞こえた。
それはいつからだったろうか。
あの日、あの夕暮れの坂道で石川梨華と遭遇した日から?
私が真里の家に転がり込んだ日から?
マキと名乗る少女の夢を見始めた日から?
ささやかな幸せだった。
私と、真里と、その妹の愛と、三人での何でもないごくありふれた日常。
いつからだったのか、そんな日常に少しづつ闇が侵食を始めたのは。
ゆっくりと、音も立てず、そして確実に。
闇は確かに私の周りを包み込もうとしていた。
この日、全てが崩壊した。
もう二度と、あのささやかな幸せも戻らない。
「……」
愛ちゃんの眼はこちらを見ていた。音の消えた音楽室は闇に包まれ、彼女の肢体だけを
ほのかに映し出している。そこには石川梨華の姿はなく、そして高橋愛も存在してなかっ
た。高橋愛はもう存在していなかった。
私の意識は安倍なつみを離れ、まるで第三者の様な感覚に陥っていった。
矢口真里は高橋愛に駆け寄り、揺り起こす。何度もその名前を叫びながら、揺り起こす。
保田圭もその横に駆け込み、愛の呼吸を脈を確認する。やがて目を閉じ顔を顰める。
隣で悲鳴があがる。藤本美貴が口元に手を当て泣いていた。
矢口真里はそれでも何度も何度もその名前を呼んでいる。何度も何度も。何度も何度も。
やがて保田圭の視線が別の方向に移る。獲物を狙う様な鋭い視線。
それにつられたかの様に、藤本美貴もその方向に向き直っている。
安倍なつみもその方向を見る。
暗幕が一枚、風に揺れていた。窓が一枚空いていた。
矢口真里を覗く全員が、その窓の前へと駆け込む。
藤本美貴が石川梨華の名前を叫ぶ。保田圭もその姿を捉える。安倍なつみも見た。
対面に位置する校舎の影から、顔をひょっこり覗かせる娘。
その髪型は、忘れもしない、あの坂道で出遭った娘と同じ。
影の中で顔だけを出し、娘はこちらを見据えている。
その口元に微かな笑みが浮かんだ気がした。
そして娘は校舎の向こう側へと姿を消してしまった。
逃がすなと叫び保田圭は走り出した。藤本美貴も後に続き音楽室を飛び出す。
安倍なつみは動かなかった。動けなかった。
矢口真里はまだ、愛する妹の体を抱きかかえ、その名前を叫び続けていた。
(だからさ、あいつには幸せになって欲しいんだ)
矢口真里がどれだけ呼んでも、どれだけ願っても、もう決して叶うことはない。
高橋愛は死んだ。
〜第五話 終〜
乙です、
あぁ・・・・
避けられない運命なのか・・・
嗚呼、オラが死んじまっただ〜
辻豆さん乙です。
かなすぃことが起こる13日の金曜日だすな。。。
(予告)
ありふれた日常は徐々に闇へと覆われて行く。
果たして犯人は本当に石川梨華なのか?
安倍なつみは隠された真実へと辿り着けるのだろうか。
一方、太平洋の孤島へと不時着した辻希美。
親友の加護亜依を失う悲しみの中、後藤真希との愛を育む。
だが彼女にもまた、闇が降りかかろうとしていたのだった。
第六話 次スレにてスタート
スゲェ。スゲェよ辻豆さん。
次の青の章が楽しみだよ!
はやくのんちゃんに会いたいな。
やっぱり氏んだか。乙彼たまでした。
第五話終乙です。
第五話お疲れ様でした。
838 :
名無し:02/09/13 23:34 ID:AnpsmBOU
更新乙です。
次展開も楽しみにしています。
839 :
名無し:02/09/14 04:08 ID:H7eZWxlE
やっぱり死んじゃったのか… 予想してたとは言え
悲しすぎる。高橋・・。・゚・(ノД`)・゚・。
何か、凄い展開になってますね。
特に高橋の死体発見から、ニヤリ笑いで消えて行く石川のところ等、サスペンスの王道で、映像が浮かんでしまいました。
ドラマとかだと、石川がニヤリ笑いするところは、サスペンス調の音楽でスローモーションに成るんだろうな。(w
青の章楽しみにしてます。
更新お疲れさまです。
う○この選択肢を高橋にしていたら助かったんでしょうか・・・
>>841 ソレダ!!!
素直に愛のウンコを見ておけばこんなことには…。
うん…
リアルタイムでこの作品が読めたことを神に感謝します
辻豆さん第5話乙彼でした
次スレを心より楽しみにしています
現在次スレ構想中
9月26日は記念日ですね
845 :
・・・:02/09/15 10:38 ID:SoR4mVIC
ウーン石川の存在がわからない。
墜落現場に居るのにどっちか偽物なのか?
後藤とマキの違いもなんだか・・・
安倍と辻の関係は全くないのかな?
だって
3 :はじめに :02/07/22 14:15 ID:5Z2XFptY
この物語には大きな罠が隠されている。
からねぇ。
保全
hozen
853 :
辻っ子のお豆さん:02/09/19 09:32 ID:oulYiXDy
( ´D`)ノ<854さんのおかれれたすかったのれす。
857 :
854:02/09/19 19:17 ID:ZthbcH1I
>>辻豆さん
いつも楽しませてもらっているのですから、スレ立てくらい何のそのですよ。
hozenn
ほぜん
保全
861 :
名無し:02/09/24 01:23 ID:9tsmhszo
ほぜん
保全。。。
保全。。
864 :
デイジ:02/09/28 18:35 ID:aYj0Slh4
スレを使い切る意味で、保全。
HOZEN
保全
867 :
名無し募集中。。。 :02/10/02 14:01 ID:eqMLb8V0
使いきるの目的ならsageて保全なんかしてんなyo!
ageとく
>>867 次スレでやっている続きの話が完結するまで最初から読めるように保全してるんじゃないの?
だからsageで
保全
870 :
名無し:02/10/04 22:33 ID:0U78WxpQ
保全。。。
保全
保全
保全
保全
保全。
本編は推理タイムに入っております。
こっちを読み直す人も増えてくると思うので、保全しまふ。
保全
保全
保全
保全
保全
保全
保全
保全
最初の構想からどんどん離れていく
これがサウンドノベルを書くおもしろさであり怖さでもある
保全するよぉ〜。おもしろいから一気に読んじゃいましたぁ〜☆
〜こっそり裏話〜
今の所、赤はだいたい構想通りに進んでいる
ただ青が想像外へと進んで、自分でもどうなるかわからない
当初は○○を死なす気なんてなかったのに
888 :
ちゃん:02/11/02 01:14 ID:ZwxKxobx
えっ誰ですか?気になります。完結したら教えて下さいね!
889 :
ちゃん:02/11/03 06:12 ID:AfEQzoyi
保全
保全
891 :
ちゃん:02/11/07 01:08 ID:SY6LDbxP
保全
保全
893 :
ちゃん:02/11/10 14:18 ID:QoC35M7Q
保全
894 :
:02/11/12 02:47 ID:E0OtHQji
保全
保全
保全しまーす
897 :
test:02/11/15 21:49 ID:3JEBc+lD
test
898 :
ちゃん ◆irWExPoWXY :02/11/17 20:54 ID:xDIBG2fe
保全
保全。
900 :
900:02/11/19 00:51 ID:fOh3Tauw
900
901 :
保全:02/11/20 22:57 ID:sDDTB4AF
保全
902 :
保全:02/11/23 12:37 ID:PANmyrc4
保全
さて、ハッピーエンドになるかどうか
なれ(命令形
なるべし
保全
終わったらエンドリストの全てをみせてほしいですわん
ホゼン
ほぜん
保全
保全
912 :
:02/12/08 19:24 ID:U4EvF1Kd
ホゼン
913 :
保全:02/12/10 02:44 ID:N9JwgYhQ
保全
保全
保全
t
e
s
t
920 :
名無し募集中。。。 :02/12/16 23:06 ID:5awksuKe
おら
あら
保
こっちだけ保全してどうすんの?
さっさと1000まで埋めるか
925 :
925:02/12/25 20:36 ID:ODof1sEP
925
┏━━━━┳━━┳━┳ ━━━━━━━━━━━━┓
┃ ┃風呂┃ ┣ ┓ ┃ ┃
┃ 秘書室 ┃ ┃倉┃台所┃ 食堂 ┃
┃ ┣━━┫ ┃庫┃ ┃ ┃
┃ ┃WC. ┃ ┃ ┃ ┃
┃ ┣━━┻ ┻━┻ ━┻ ━━━━━━━┻━┓
┃ ┃
┣━━━━┛ ┏━━━━━━━━━┓ ┃ 安倍 ┃
┃ ┃ ┃ ┃ ┃
┃ ┃ ┃ ┗━━━━━━┫
┃ ┃ ┃ ┃
┃ ┃ 中庭 ┃ ┃ 石川 ┃
┃ 居間 ┃ ┃ ┃ ┃
┃ ┃ ┃ ┗━━━━━━┫
┃ ┃ ||||||||\ ┃ ┃
┃ ┗━━━━━━━━━┛ ┃ 吉澤 ┃
┃ \||||| ||||| ┃ ┃
┗━━━━━━┓ ┏━━━━━━ ┃┗━━━━━┳┛
┃玄関┃ ┃ ┃
┠──┨ 矢口 ┃ 飯田 ┃
┗ ┫ ┃ ┃
┗━━━━━━━┻━━━━━━┛
┏━━━━┳━┳━━━━┳━━━━━━━━━━━┓
┃ ┃ ┃ ┃ ┃
┃ ┃W ┃ 保田 ┃ 書庫 1 ┃
┃ ┃C ┃ ┃ ┃
┃ 辻加護 ┃ ┃ ┃ ┃
┃ ┣ ┻━━━ ━━━━━━━━━━╋─┐
┃ ┃ ┃ │
┃ ┏━━━━━━━━━┓ ┃ ┃ │
┣━━━━┓ ┃ ┃ ┃ ┃ │
┃ ┃ ┃ ┃ ┃ 書庫 ┃ │
┃ ┃ ┃ ┃ ┃ 2 ┃ │
┃ ┃ ┃ 吹抜 ┃ ┃ ┃ │
┃ 吹抜 ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ │
┃ ┃ ┃ ┣ ┻━━━━┛ │
┃ ┃ ┃ \||||||||│ │
┃ ┃ ┗━━━──────┤ .テラス. │
┃ ┃ ||||| |||||\ │ │
┗━━━━┻━┯━━┯━─────┴────────┘
│吹抜│
│吹抜│
└──┘
932 :
ほ:02/12/30 04:47 ID:JscFctcH
ぜん
>>931 辻加護一部屋イイ(゚∀゚)!!
新作ガンガッテ!
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
Λ_Λ | 君さぁ こんなスレッド立てるから |
( ´∀`)< 厨房って言われちゃうんだよ |
( ΛΛ つ >―――――――――――――――――――‐<
( ゚Д゚) < おまえのことを必要としてる奴なんて |
/つつ | いないんだからさっさと回線切って首吊れ |
\____________________/
(-_-) ハヤクシンデネ… (-_-) ハヤクシンデネ… (-_-) ハヤクシンデネ…
(∩∩) (∩∩) (∩∩)
(-_-) ハヤクシンデネ… (-_-) ハヤクシンデネ… (-_-) ハヤクシンデネ…
(∩∩) (∩∩) (∩∩)
(-_-) ハヤクシンデネ… (-_-) ハヤクシンデネ… (-_-) ハヤクシンデネ…
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Λ_Λ | 君さぁ こんなスレッド立てるから |
( ´∀`)< 厨房って言われちゃうんだよ |
( ΛΛ つ >―――――――――――――――――――‐<
( ゚Д゚) < おまえのことを必要としてる奴なんて |
/つつ | いないんだからさっさと回線切って首吊れ |
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(-_-) ハヤクシンデネ… (-_-) ハヤクシンデネ… (-_-) ハヤクシンデネ…
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(-_-) ハヤクシンデネ… (-_-) ハヤクシンデネ… (-_-) ハヤクシンデネ…
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