★★【小説】 ☆☆【 BATTLE AFTER 】 ★★

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353デッドオアアライブ ◆ALIVE7Is
【 BATTLE AFTER 】第四七話

ごっちん…今、何してるの?…

ごっちん…会いたいです…

でも…もう…会えません…

今日も また一人、殺してしまいました…

もう 何人殺したのかさえ憶えてません…

自分が何者なのかも解からなくなってきました…

たぶん…自分も いつかは こんな死に方をするのでしょう…


でも その前に  もう一度   ごっちん に   会いたい   です…


ぼんやりと考えていると遠い所に後藤の影が見えた。

後藤は吉澤に気付きニッコリと笑った。

「ごっちん!」

吉澤は立ち上がり後藤に向って駆け寄ろうとする。
354デッドオアアライブ ◆ALIVE7Is :02/09/21 23:21 ID:SpoJZqWk

「あ…あれ?」

吉澤は足がもつれて走る事が出来ない。

「ちょ…ちょっと待って」

後藤は笑いながら遠くに消えていく。

「ごっちん!待ってよ!」

吉澤は自分の足を見ると何故か泥の沼に嵌まっていた。

ーー ゴポ ーー

「…?…」

泥沼から何かが浮き上がってくる。

ーー ゴポ ーー ゴポ ーー ゴポ ーー

何体も浮き上がるソレは…人の首…

「…!!…」
355デッドオアアライブ ◆ALIVE7Is :02/09/21 23:22 ID:SpoJZqWk

吉澤は目を伏せたままボンヤリと気付く…
…夢…
吉澤は朝靄の中、公園のベンチに項垂れて座っていた。

冷たい汗をビッショリと掻いていた…
もう何日も寝てないような気がする。

パタパタと此方に近付く足音に気付き、ふと目をやると子犬と散歩中の
中学生くらいの女の子が吉澤の前を通り …  過ぎなかった。
「…?…」
女の子は吉澤の前で立ち止まり、怯えたように目を見張っている。
子犬がキャンキャンと吠えた。

「ああ…コレか…」

吉澤は自分の隣りに置いてある物を虚ろ気に見る。
それは、ゴロリと転がりベンチから落ちた。

「きゃ…!!…」

生首を見て叫ぼうとした少女は、それ以上叫ぶ事が出来なかった。

ーーヒュンーー キラリと光る…


ユラリと立ち上がりソコを離れる吉澤の代わりに少女の首が落ちた…


356デッドオアアライブ ◆ALIVE7Is :02/09/21 23:24 ID:SpoJZqWk
【 BATTLE AFTER 】第四八話

ーー警視庁ーー

庁内の奥に極一部の人間しか知らない部屋がある。

ーー特殊課ーー

何も書かれていないドアの奥には10畳程の部屋にデスクが一つ、
他にはソファーが置いてあるだけだ。
壁には最新式のプラズマモニターが掛けてあった。

何ヶ月ぶりかで呼び出された後藤はソファーにドカリと座った。
待っているのは宇津井という名の渋い初老の課長が一人。
特殊課は10人程度の組織だが 横の繋がりは無い。
後藤と吉澤は課長以外の同僚の顔も名前も知らなかった。

目も合わさず宇津井は淡々と話す。
「吉澤はどうした?」
「別に…」
「連絡は取れてるのか?」
「取れてますよ」
後藤は平然と嘘をつく。
「此方では連絡が取れなくなってな…」
「そうっすか」

「それにな…」
そう言いながら宇津井はモニターのスイッチを入れた。
「君達に注入しているナノマシーンが 反応するレーダーに映らなくなった」
モニターには何箇所かに青いレーダー反応が点滅していた…たぶん、他の捜査員だろう。
357デッドオアアライブ ◆ALIVE7Is :02/09/21 23:24 ID:SpoJZqWk

ニンマリと笑う後藤。
そして、なるほど と納得する。
念の使い手達がレーダーに反応しない訳が分かったからだ。

「ふむ、何か有るようだが…まあ、それはいい 今日呼んだのは 別の件だからな」
「何の用?」
「お前達に任せていた例のテレビ局襲撃事件…」
「まだ何も掴んでませんよ」
「…それを他の奴に任せる事にした」
「…なっ!」

立ち上がろうとする後藤を手で制して宇津井は新聞を投げ渡した。
「お前も知ってはいるだろう」
後藤の顔が僅かに強張る。
「首を刎ねる通り魔だ…既に13人の犠牲者が出ている」
「…それを?」
「そうだ、お前達に任せる」
「今までは好きにさせてたのに何故?」

質問に答えず、宇津井はタバコに火を点けて深く吸い込む。

「犠牲者は最初の内は、まあ、俺が言うのも何だが…死んでも構わない連中だ…」
宇津井は一枚の写真を後藤に渡す。
「…それが、昨日の犠牲者…女子中学生だ」
写真を持つ後藤の手が震えた。
「今は完全に無差別に殺している…」
「……」
358デッドオアアライブ ◆ALIVE7Is :02/09/21 23:25 ID:SpoJZqWk

宇津井はタバコを揉み消し溜め息を一つついた。
「俺はな…犯人は吉…」
言い終わる前に後藤が胸ぐらを掴み喉に手をかける。
「下らない妄想はやめな…」

「も、妄想かね?」
「……」
「アイツは日本刀が武器だったな…」
「関係無いね!」

ドンとソファーに突き落とされ、ずれたネクタイを直しながら宇津井は更に続けた。

「本当は連絡なんか取れてないんだろう?…俺には確信に近い物を感じるのだが…
違うと思うなら犯人を捜すんだ」

「…言った その言葉…後悔するんじゃないよ」

「…勿論、犯人を殺すんだろうな?」

「…当たり前だ!」

後藤は部屋を出る前に振り向きざまに棄て台詞を吐く。

「取った首…アンタの前に持ってきてやるよ」

警視庁を後にする後藤の表情には悲壮感が漂っていた。

359デッドオアアライブ ◆ALIVE7Is :02/09/21 23:27 ID:SpoJZqWk
【 BATTLE AFTER 】第四九話

『バーパンサークロー』は何時もの賑わいをみせていた。
中沢の変わりにママを勤める平家は新しいバイトの娘とも上手くやっている。
「いらっしゃいめせ〜!」
バイトの娘の声が少し強張る。
入って来た客の成りが強面の其の筋っぽかったからだ。

カウンターに座る男に平家は肩を竦める。
「お客さん、どちらの組の方?うちではお断りしてるんだけどねぇ」
男は黙って懐に手を入れて在る物を取り出した。
「へぇ、珍しいねぇ」
それは警察手帳だった。
「公務員の給料で大丈夫なの?うちは結構高い方だよ」
「水割り…」
「へいへい…」

カラカラと回る水割りの氷を見詰めながら男は一枚の写真を差し出した。
それは襲撃事件の時の写真…アイマスクの平家だった。
「アンタに似てるな…」
「そう?」
「それに店の名前も一緒だしな」
「偶然じゃないの?」


360デッドオアアライブ ◆ALIVE7Is :02/09/21 23:28 ID:SpoJZqWk

「俺の名前は桜井と言う…」
「ふ〜ん、でも次に来た時は憶えてないかもよ」
意味深に微笑む平家はカクテルを作り出した。
桜井は一気に水割りを飲み干す。
「また来る…」
立ち上がろうとする桜井を平家が制する。
「これ…飲んでいってよ」
平家が差し出したのは真っ赤なカクテルだった。
「ブラッディレイン…私のオリジナルよ」
「なんの真似だ」
「お近付きの印し…」
「ふん…」

赤いカクテルを飲み干すとカツンとカウンターに置く。
「特殊警察官って知ってるか?」
「知らへんよ…貴方がそうなの?」
「殺人許可証が有る」
ニヤリと笑う桜井。
「じゃあ、お給料はいっぱい貰ってるんだ…」
「ふん…」
「でも、今日の分はツケにしといてあげる」

「お前の尻尾を掴むまで毎日来る…」
「そして、私を殺す気?」
「ふん、そう言う事だ…」
361デッドオアアライブ ◆ALIVE7Is :02/09/21 23:29 ID:SpoJZqWk

出て行く桜井を見詰める平家は独り言を呟く。
「明日は無いのに…」
そして、少し困った顔だ。
「もう、人は殺さないって決めたんやけどなぁ…」


平家のカクテル『ブラッディレイン』…
それは、念弾『サイコガン』を誘導する魔のカクテルだった。
何故なら、そのカクテルには平家の血が入っているから…



警視庁入り口でタバコに火を点けて一息吸う桜井刑事。
その桜井に念弾のシャワーが降り注いだ。
呆気に取られる職員達の目の前で桜井刑事は形の残さぬ肉塊になった…


362デッドオアアライブ ◆ALIVE7Is :02/09/21 23:30 ID:SpoJZqWk
【 BATTLE AFTER 】第五十話

後藤は吉澤の手掛かりを得る為に石川達に張り付いた。
それ以外の方法を思いつかなかった と言う方が正解かもしれない。

後藤は気付いた。
石川達に張り付くもう一つの存在を…
身のこなしからして、自分達の知らない特殊警察官…
黒いスーツを身に包んだ恐ろしく目の細い男だった。

「ふん、流石に仕事だけは早いね…」
独り言を呟き、男の念を探ってみる。
「やっぱりね…」
確かに腕は立つようだが、念の使い手では無かった。
「あれじゃ〜石川達に返り討ちにあうよ」
言葉に出して言って自嘲気味に笑う…
そうでもしないと、嫌な不安感に押し潰されそうになるからだ。

その不安は的中する…

深夜の路上に幽鬼のように歩く吉澤が男に近付いたからだ。

363デッドオアアライブ ◆ALIVE7Is :02/09/21 23:32 ID:SpoJZqWk

後藤は嫌な予感を振り払うかのように首をブンブンとふる…そして、思う…
 
         よっすぃ…

         よっすぃ…違うよね…

         よっすぃ じゃ無いよね…

吉澤は項垂れながら男とすれ違う…

         よっすぃ は 石川を監視してるだけだよね…

男が吉澤に何かを言おうと振り向く…その首が落ちた…

         あっ…!!…
     
         ハ‥ハハ…そ、そいつ が悪いんだよね…

         よっすぃは悪い奴を殺したんだよね…
364デッドオアアライブ ◆ALIVE7Is :02/09/21 23:33 ID:SpoJZqWk

ユラユラと歩く吉澤の肩が揺れるのが見えた…それは、笑っているようだった…

         ハハハ…悪い奴をやっつけたんだもん…


         よっすぃ は  偉いよ   …


         だって …     だって   …



         よっすぃ は 一人で  やっつけ   たん   だもの   …


365デッドオアアライブ ◆ALIVE7Is :02/09/21 23:34 ID:SpoJZqWk

吉澤の前にまるで夢遊病者のようにフラフラと建物の影から現れた一人の影…

後藤は笑顔のままで泣いていた。

「よっすぃ や、やったじゃん…わ、悪い奴を殺したんだよね」

後藤が吉澤に向って歩む歩数分、吉澤はさがる。

「あ あれ? な なんで泣いてるんだろう?」

後藤は自分の瞳からポロポロと涙が出てる事に初めて気付いた。

ゴシゴシと目を擦っても溢れる涙は止まらない…

「あれっ?  あれっ?   なんでだろう?」

無言の吉澤は項垂れて顔を上げようとしない。

「お  おかしいな…  なんでだろう?」

やがて、後藤は堰を切ったようにベソを掻いてウエーンと泣き出す。


366デッドオアアライブ ◆ALIVE7Is :02/09/21 23:35 ID:SpoJZqWk

ズキリと吉澤の唇型のタトゥが痛む。
ピシリと吉澤の心にヒビが入る。
目の前で泣きじゃくる後藤の顔が霞んで見えない。

「…ご ごっちん…」

喉がカラカラに渇いて声がかすれた。


「さ  探したんだよ   なんで連絡くれないのさ…」

後藤はヒックヒックとしゃくり上げながら近付く。

「動くな!!」

「なんでよ!」

「それ以上近付くな…」

「だから、なんでよ!」

「頼むから、近寄らないでよ…」

「いやぁ!探したんだもん!!」

駆け寄る後藤…
367デッドオアアライブ ◆ALIVE7Is :02/09/21 23:36 ID:SpoJZqWk

ーーーヒュンーーー…瞬速の抜刀…

後藤の左腕が肩口からズルリと落ちた…


吉澤と一緒に肩に入れたタトゥ…

その唇型は半分になった…



膝を突く後藤に吉澤が叫ぶ。

「念は込めてない!早く止血するんだ!   そして…」

吉澤の声が落ちる。

「もう…私の前に…」


「……」
後藤は項垂れたまま自分の髪を一本抜く。
そして、右手と口を使って器用に切断された肩口を縛り止血をする。
念を込めた髪に縛られた肩からは血が止まった。
後藤は一連の作業の間ずっと無言のままだった。

落ちた自分の左腕を拾おうとする後藤の表情は悲しかった。
368デッドオアアライブ ◆ALIVE7Is :02/09/21 23:37 ID:SpoJZqWk

その後藤の胸に吉澤の日本刀の鞘が飛んできて当たる。

よろける後藤の前をかすめる空から落ちる数十本の五寸釘。

後藤の左腕はドスドスと突き刺さる五寸釘と共にコンクリートの地面にめり込んだ。


「いや〜〜面白い物 見せてもらったよ アンタ達そんな関係だったの?」

パチパチと手を叩きながらマンションから出てきたのは石川だった。

「久しぶり〜、って生きてたんだね♪」

無言の後藤と吉澤。

「なんか、この頃 着けられてたと思ったらアンタ達だったのね〜♪」

石川はニコリと笑ってみせる。

「ごっちん、コンクリに突き刺さった腕は もう抜けないよ〜 残念だったね〜♪」

「…いらないよ…」

後藤はそっと呟き、踵を返す。

「あらら…帰るの?」

振り向きもせず闇に消える後藤の背中は寂しかった。
369デッドオアアライブ ◆ALIVE7Is :02/09/21 23:38 ID:SpoJZqWk

「さてと、よっすぃ アンタはどうすんの?」

石川が振り向くと吉澤の体から歪んだオーラが立ち上っていた。

「やる気マンマンのようね♥」

石川の手には大量の五寸釘が握られていた。

「じゃあ、再開を祝してコレをプレゼントするわ♪」

空中に放り投げるソレは『モーニングシャワー』。
五寸釘の雨は吉澤の頭上に降り注ぐ。
吉澤は避けもせず五寸釘の雨を浴びる。
釘はドスドスと音を立ててコンクリートの地面に突き刺さった。
しかし、無言の吉澤は無傷…
ヒッソリと佇む吉澤は釘の洗礼を紙一重で避けたのだ。

「…なっ!」
石川の表情が驚きのソレに変わる。
「どうやって避けたの?」

吉澤は それには答えず、静かに一歩を踏み込む。

「でも、私には まだ手があるもんね♪」

ニコッと笑う石川は大きく息を吸い、そして叫んだ。
370デッドオアアライブ ◆ALIVE7Is :02/09/21 23:39 ID:SpoJZqWk

「キャ〜〜〜〜〜〜!!! 人殺し〜〜〜〜〜!!! 誰か来て〜〜〜〜〜〜〜♪」

深夜の路上に響く、石川の絶叫に吉澤は狼狽する。

「痴漢よ〜〜〜!!! 助けて〜〜〜〜〜〜♥」

「…くっ…」
吉澤は躊躇したが、踵を返して走り去った。


腕組みをして笑う石川は逃げる吉澤を見ながらマンションに消えた。


371デッドオアアライブ ◆ALIVE7Is :02/09/21 23:40 ID:SpoJZqWk
【 BATTLE AFTER 】第五一話

平家は中沢との約束通り、『レストランプチモーニング』の中沢に会いに行く。
「…ん?」
夕日のあたる路上で沈痛な面持ちの紺野が携帯を手に何か話している。
携帯を切った紺野は暫らく俯いていた。

平家は思い切って声を掛けてみる。
「よう、どないした?」
「あっ…」
「やけに深刻そうやん」
平家は矢口に何かあったのかと不安になる。
「や、矢口に何かあったんか?」
「…いえ、違います」
「じゃあ、なんや?」
「……」
紺野は話すか迷う…
「話してみぃ」
「…」
紺野は静かに頷いた。


携帯で後藤と話した紺野は何が何だか判らなくなっていた。
電話の向こうの後藤は すすり泣きをしていた。
自分の腕が無くなったから泣いているのでは無かった。
ただただ、悲しかったのだ。
高橋に相談するには荷が重過ぎる話だ…
途方に暮れた紺野は相談する人間が居なかったのだ。
372デッドオアアライブ ◆ALIVE7Is :02/09/21 23:42 ID:SpoJZqWk

「ふ〜ん…吉澤がなぁ…」
平家は腕を組んで考え込み、何かを思い出したようだ。
「なあ、紺野…」
「はい…」
「前に紗耶香から聞いたんやけどな…」
「…」
「あの島で吉澤は狂ってたらしいやん…」
「…はい」
「その時、オマエも居たんやろ?」
頷く紺野。
紺野の脳裏に吉澤に殺されかけた忌まわしい記憶が甦る。

「もどったんや…あの時に…」

平家は紺野の両肩に手を置き真剣な面持ちで話しかけた。

「この事は私に任しとき…絶対、誰にも言うんやないでぇ
ええか、これは 私と紺野 2人きりの秘密や…」
「でも…」
「誰にも心配かけさせたく無いやろ?」
「…どうするんです?」
「確かめる…」
「何をです?」
「吉澤をや」
「…吉澤さんを?」
頷く平家。
「狂ってたら…殺す…」
「…えっ…」
「私にしか出来へん…」
「で、でも…」
373デッドオアアライブ ◆ALIVE7Is :02/09/21 23:43 ID:SpoJZqWk

「吉澤を殺したら死体は私が始末する…それで吉澤は行方不明のままや」
「そ、そんな…」
「だから、誰にも話したらあかん」
「……」
「一生、話したらあかんねん…胸の奥底にずうっと仕舞っておくんや」
「…」

平家は紺野の頬をそっと撫でる。

「私は暗殺のプロや…心配すな」
平家は踵を返す。
「それにな…吉澤が狂ってなかったら殺さへんよ」

平家は振り向き笑ってみせた。
374デッドオアアライブ ◆ALIVE7Is :02/09/21 23:43 ID:SpoJZqWk

「……」
紺野は黙ってペコリと頭をさげる。
そして、小さくなっていく平家の後姿を見送りながら心の中で問いかけた。


平家さん…聞けなかった事があります…

何故、私達の為に そこまでしてくれるんですか?

そして…

平家さん…もし…

もし、貴女が死んだら…


…貴女が死んだら、私はどうすればいいんですか?


佇む紺野の小さな肩に 平家の暖かい手の温もりだけが残った…