いい年こいて、モーニング娘。かよ(w   

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400名無し娘。

ウチが家に戻ると、おかあちゃんが晩御飯を作って待っていてくれた。
「おそくなった。ごめん」
と、ウチは言うと、
おかあちゃんは、あんまり病院にずっといるものあれやで、といった。

「そうやな」
といって、ウチはご飯を食べる。
しかし、なんだか胸が一杯で、あんまり食べられへんかった。

「どないしたん?おかわりはええんか?」
おかあちゃんは心配そうに聞く。
「うん、もうええわ」
ウチは箸を置くと、ごちそうさま、と言って、
寝室に向かった。
401名無し娘。:02/10/07 11:25 ID:8a/7+abC
教科書を開いて、勉強なんかを始めてみる。
しかし、綾小路先生が教えてくれた場所をみつけると、
あの人の顔が浮かんでしまって、教科書の内容が頭にはいらへんかった。
そんなことを考えては、教科書をめくったりしながら時間は過ぎていく。

しばらくすると、がらりと玄関の扉が開く音がした。

「ただいま」
おにいちゃんやった。こんなに早く帰ってくるのは珍しかった。
ウチは慌てて居間へと向かう。

「おにいちゃん、どないしたん?」
ウチが不思議そうに聞くと、たまにはこういう日もあるやろ、
と笑った。
すると、おかあちゃんが、
「今日あいぼん、全然ご飯食べへんねん。どっか悪いんかな?」
と、心配そうにおにいちゃんに尋ねる。
おにいちゃんは、ウチのほうをみると、
別に大丈夫そうにみえるけどな、と答えた。
「なんかな、胸が一杯でご飯食べられへんかった」
ウチはそうおにいちゃんにいうと、そのそばにぴったりと寄り添う。
久しぶりに早く帰ってきたおにいちゃん。やっぱり嬉しかった。

そして、ウチはこっそりおにいちゃんに聞きたいことがあった。
402名無し娘。:02/10/07 11:26 ID:8a/7+abC
おにいちゃんがご飯を食べている最中、ウチはいつそれを切り出そうか、
と思っていたが、なかなか言い出すきっかけがつかめなかった。
そして、気が付けば、おにいちゃんはもう寝るか、といって布団へと向かう。
ウチは布団を引くと、おにいちゃんと一緒に、久しぶりに同じ布団に入った。

「久しぶりやな」
おにいちゃんはそういって笑う。
「うん……」
ウチは話しをうまく切り出すことができなくて生返事をする。
すると、おにいちゃんは、今日は元気ないな、どないしたんや、と尋ねた。

「あのな、おにいちゃん……」
しかし、何をどう尋ねたらいいのやろう。
急に聞いたらへんやろか。
そんなキモチでおもわず黙ってしまう。

「なんや?」
おにいちゃんは笑いながらそう尋ねる。
ウチは意を決して口を開いた。
403名無し娘。:02/10/07 11:27 ID:8a/7+abC

「綾小路先生って、おにいちゃんの同僚?」
「そうやけど、なんであいぼんが知ってるんや」
「あ、いや。なんか勉強おしえてもろてん」
やっぱり同僚やった。そして、ウチは
勉強を教えてもらったいきさつを話す。
すると、おにいちゃんは、あいつも物好きやな、
と、つぶやいた。
「物好きってなんなん?ウチが綾小路先生に話しかけられるっていうのは、おかしいん?」
ウチはちょっぴり不機嫌になる。
おにいちゃん、そら、ウチはまだ子供かもしれん。
飯田さんや、ほかの看護婦さんみたいに綺麗で大人ならええのかもしれん。
せやけど、ウチやったら、あかんの?

ぷいっとおにいちゃんに背中を向ける。
なんでかわからんけど、どんどん不機嫌になっていくのがわかった。
404名無し娘。:02/10/07 11:37 ID:8a/7+abC
おにいちゃんは、なに怒ってるんや?と尋ねる。
「物好きって、そんなんウチに失礼や」
「なにムキになってるねん。物好きっていうのは、綾小路先生がおまえと話すこと
じゃなくて、忙しいのによう勉強なんかおしえよるな、ということや」
「そ、そうなんか」
ウチは少しほっとする。べつにウチがお話ししてもええねんな。
そうや、ウチ、結構可愛いし。
おもわずにやけてしまう。

すると、おにいちゃんは、ウチの頭をくしゃくしゃとなでると、
綾小路先生のことが気になるねんな、と笑った。
ウチはその言葉を聞いて、急に心臓がどきんとなったのが分かる。
顔が熱くなっていって、胸のどきどきはとまらなくなる。

「そんなん、ちゃうわ」
そういって、顔を伏せる。
おにいちゃんは、まあ、どっちでもええけどな、と笑った。
なんだか、ウチのキモチを見透かされているようで、
ちょっぴり、悔しかった。
そして、しばらくの間沈黙が続く。

「そろそろ、新しいお布団買うか?」
おにいちゃんはおもむろに、そうつぶやく。

「え?」
「まあ、あいぼんも、いつまでも添い寝するわけにもいかんやろ」
そういって、笑うおにいちゃん。
すこし寂しげやったけど、ウチはなぜか、イヤやとはいえへんかった。
「う、うん……」
ウチは思わず頷いてしまった。