818 :
小説娘。:
余韻が消えてきた頃、服を着る。
加護ちゃんはとっくに着終わってた。
「本当に大丈夫? ごめんね・・・」
「うんっ、大丈夫だよっ。心配しないで、ねっ」
「ありがと・・・あっ、今ならここから出れそうだよ」
「よしっ、行こっか」
勢い良くドアを開けると、すごいスピードで表に飛び出す。
「・・はぁ、はぁ・・・や、やっと出れたぁ〜・・・」
「・・・う、うん・・結構、長く居たよね・・・」
「ホントだよ〜・・・・あ〜っ!!」
「な、何? どうしたの?」
「すっかり忘れてた・・・ののと約束してたんだよ〜っ
ごめんっ、私行くねっ」
「う、うん・・・また後でね」
「うんっ。じゃあね〜・・・あ、そうだっ。高橋ちゃ〜んっ・・・・」
「うん? な〜に〜・・・」
あれ? また近づいてきた・・・何だろ?
「高橋ちゃん。これからは"愛ちゃん"って呼んでいい?」
「・・・えっ? えっと・・・同じ"あい"じゃない・・・」
「いいの、いいのっ。高橋ちゃんは私を"加護ちゃん"。
私は高橋ちゃんを"愛ちゃん"って呼ぶんだからっ。
ちゃんと区別付くよ。ねっ、そうしよっ」
・・・何か・・さっきと全然違う事言ってるような・・・
・・ま、いっか。私も"愛ちゃん"の方が、何か嬉しいし。
「うんっ、わかった」
「よしっ。それじゃ、私行くね。バイバ〜イっ、愛ちゃんっ」
「バイバ〜イ・・・
ふぅ・・・いきなり走ったからかな・・・?
ちょっと疲れちゃったよ・・・・あっ、い、痛・・い・・・
な、何・・・また・・頭が痛く・・・なって・・・・」
"ドサッ"
819 :
小説娘。:03/01/31 00:55 ID:HBV/aYCE
「・・・う、ううん・・・」
「あっ、気が付いたみたい」
え・・・何? 私・・眠ってたの・・・?
って言うか、ここって・・・
「高橋っ・・・大丈夫?」
「あ、あれ・・? 飯田さん?
あ、あの・・・私、一体・・・」
「びっくりしたよぉ・・・廊下を歩いていたら
そこに高橋が倒れてるんだもん・・・・」
「た、倒れてた・・んですか? 私・・・」
「そうだよ。で、近づいて名前呼んでも反応しなくて、
熱でもあるのかなってさわってみたら・・・すごく熱くて。
で、ここに寝かそうって」
そっか・・・頭痛かったのって熱があったからなんだ・・・
風邪ひいたのかな・・・
「そうだったんですか・・・すみません、迷惑掛けて」
「ううん。当たり前の事しただけだから。
それより、大丈夫? 病院に連れて行こっか?」
「あっ、もう大丈夫です。
頭も痛くなくなってるし。熱も・・・」
タオル?・・・飯田さんが乗せてくれたのかな・・・
うれしい・・・
820 :
小説娘。:03/01/31 00:56 ID:HBV/aYCE
「そう? ならいいけど・・・もし本当にやばかったら、
無理しないで、ちゃんと私に言ってね」
「は、はい・・・あの、ありがとうございました・・・」
「お礼なんかいいって。私達、同じモーニング娘。
遠慮なんかしなくていいのよっ」
「はい・・・」
何か・・・私、誤解してたのかな・・・
飯田さんって、ちょっと怖いって思ってたけど・・・
いい人なんだぁ・・・・
「それじゃ、私、ちょっと用事あるから。
ゆっくりしていってね、高橋」
「あ・・もう・・・大丈夫ですから・・・あっ」
足の力が入らない・・・
やっぱりまだちょっと辛いかな・・・
「ほら〜っ・・・無理しないでって言ったでしょ。
風邪ひきはゆっくりしてなさいっ。じゃあね」
迷惑かけちゃってるな〜・・私・・・
本当、ありがとうございますっ・・・飯田さん。
「あっ、それとっ」
「わぁっ・・・な、何ですか? 飯田さん」
「多分、矢口とか見舞いに来ると思うけど・・・
変な事しちゃダメだからねっ、風邪うつしちゃうから。じゃあね」
・・・矢口さん・・・おしゃべりっ