( ^▽^)<ニッポン!チャチャチャ♪チャーミーです♪
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「えー、5期の4人もそろそろ慣れてきたことで、またユニットを作ろうと。そういう
ことです。事前にみなさんには、組みたいユニットがあったら言いなさいといってあり
ましたね?それで、みんな、ね、よく頑張ってくれて。それで今、5つのユニットの候
補がある。えー、」
「保田、後藤、吉澤、小川で『プッチモニ3』。」
「飯田、矢口、石川、加護、高橋で『タンポポ3』。」
「それから矢口、加護、辻、ミカ、新垣で『ミニモニ。2』。」
「あと、新しく、後藤、吉澤、石川で『85モニ。』。」
「それから安倍、辻、紺野で『マロンメロン』。」
「以上ですね。」
たまげた。
大体は予想がついていたが、「85モニ。」とは。
あの時出会ったのはそういうことだったのか。
辻も紺野もこれから厳しい戦いになるということを感じていた。
しかし一番驚いたのは安倍だ。なにせ聞いてないんだから。
状況を飲み込むまで少し時間を要した。
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「しかしですね、この世界は様々なものが関わってできていると言う事を皆さんわかって
欲しい。とくにアイドルと言うのは商品として扱われる事が多い。その最たる例がハロプ
ロで言うミニモニ。なんだけど、ミニモニは関連商品が数十種類あるんですね。ここでメ
ンバーを変更するとそれ全部を替えなくちゃならない。ちょっとそれはね、いくら頑張っ
てもプロデューサー一人がどうにかできるもんじゃないんだ。だから、ちょっと『ミニモ
ニ。2』は難しいと思う。新垣たちには申し訳ないけどあきらめてください。」
新垣は気丈に事実を受け止めていたが矢口は思わず「そんな…」と落胆の意を隠せなかった。
「申し訳ない。さて、残った4つのユニットだけど、一ついいことを考えました。一般の
皆さんの意見を聞く事にしたんですね。でも分かりやすい方法がいい。一番分かりやすい
のはそれぞれの曲を聞き比べてもらうことだと思う。だから4つのユニットにはとりあえず
歌ってもらいます。それでアルバムを出します。で、その中のはがきに一番よかったユ
ニット名とコメントを書いて買った皆さんに送ってもらいます。そんでそれを集計して、
その上位2ユニットをデビューさせます。本当は全部デビューさせてあげたいけど、色々な
事情があって二つが精一杯なんです。もしタンポポ3とかプッチモニ3とかが負けた場合、
今後も今のメンバーで活動ということになります。小川と高橋は特に頑張って下さい。
まあ詳しい話はまた後ほどという事で。そんな感じです。では。」
ざわつく。
しかし一人だけ明らかにリアクションが違うメンバーがいた。
そう安倍だ。
やっと事態が飲み込めてきたようだ。
慌てて辻と紺野を呼んだ。
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安倍「つ、辻、マロンメロンって?」
辻 「マロンメロンはぁ、マロンメロン。」
安倍「この前紺野を入れたいって…」
辻 「そう。だから入れたの。いいって言ったでしょ?」
安倍「その、それは…まさかほんとにこうなるとは思ってなかったから…」
辻 「なっちゃったね。ははっ。嬉しい。頑張ろうね!」
紺野「うん!」
安倍「ちょっと待って、なっちそんなデビューするなんて聞いてないよ。」
紺野「え…?そうなんですか?」
安倍「なっちは多分参加できないと思うんだ。」
辻 「えっ?」
安倍「なっちは…そういうことにしてるの。誰か一人はモーニングだけ、の人がいない
とモーニングってばらばらになっちゃうと思う。それは今までなっちだった。他
のメンバーはみんなユニットに入ったけど。でもここでなっちがユニットに入っ
ちゃうとその役割の人がいなくなっちゃうでしょ?」
辻 「今の新垣ちゃんがいるじゃん。」
安倍「うーん、新垣には悪いけど、加入して1年かそこらの中学生には13人をつなぎと
めておける力はないと思うんだな。だからなっちは、ユニットには、マロンメロ
ンには、入れない。」
辻は泣き出してしまった。
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