( ^▽^)<ニッポン!チャチャチャ♪チャーミーです♪
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辻はこう見えてなかなか策士なところがあった。かまってもらうためにはどうすれば
いいのかも知っていた。
辻は考えた。新垣がミニモニ。に加入したら自分はいないに等しくなる。つまり自分
はどのユニットにも加入していないと判断できる。でも何かのユニットには入りたい。
では自分の入りたいユニットはあるか。タンポポ。プッチモニ。…ない。ならユニット
をつくろう。
こんな結論が出て自分でもびっくりした。新ユニット…と聞いてまず思い出したのは
ラジオ番組「なつみのスーパーモーニングライダー」で結成した「マロンメロン」だった。
わざわざロゴマークまで作ったユニットだった。
よし、マロンメロンだ。5期に負けないユニットをつくってやる。もうアホなまねは
していられない。
目が輝きだした。
さすが辻はオーディションで2万5千人から勝ち抜いて来ただけあって、一度やる気に
なったら相当なところまでいくことができた。
1ヵ月後…そこには「LOVEセンチュリー」製作発表の頃と同じ辻がいた。
みんなにほめられた。加護に羨ましがられた。人間気の持ちようで自分の体なんてど
うにでもなるということを実感した。
LOVEセンチュリーの頃あんなにあげパンを食べなければ三人祭に入れたかもしれないなあ、
と少し後悔した。
そんな中、2002年夏のシャッフルユニットの編成が発表された。
辻は………おどる11。しかも今度はアイドルサイボーグの連中がいる。センターはきっと
とれないだろう。
他のメンバーは…と見回すと5期で一人だけ入ってきた紺野が目に付いた。
(そういえば紺野ちゃん、まだ入りたいユニット決まってなかったよね…)
マロンメロンに入れてあげてもいいような気がした。
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安倍に頼みに行った。
しかし安倍は辻がユニットを本気でつくる気になっているとは知らなかった。
マロンメロンは遠い昔の思い出だった。
そんな事とはまったく知らない辻は安倍に話した。おままごとの延長線上だ
と思った安倍はすぐに許可した。
辻は喜んで飛び跳ねながら紺野のところヘ行き、マロンメロンの話をした。
紺野にとってはまさに「棚からぼた餅」だった。神に感謝した。ユニットの
方向性が「ロック」なので少し違ったが、ハロプロのユニットではじめから
ずっと一つの方向性を貫いてきたものが一体いくつあっただろうか、と思えば
気にならなかった。
紺野はレポートの続きを書くことにした。
「U メンバー
Tで述べたとおり、癒し系の新ユニットを提案する。そのメンバーには
モーニング娘。から数人を選びたい。
安倍なつみ
辻希美
そして私紺野あさ美
の3人を希望する。
この3人は「癒し」というキーワードに合致すると考える。
V ユニット名
安倍と辻のユニットは過去非公式に存在した。某ラジオ番組で結成され
た「マロンメロン」である。「○○モニ。」などのネーミングより口当た
りがよいものと考え、3人のユニットもこの名前を提案する。
W その他
「マロンメロン」の方向性は「マロンメロンロック」であった。これを
c/wの方針でいきたい。
以上が私の提案するユニットである。
ぜひプロデューサー様にご一考願います。よろしくお願いします。
モーニング娘。紺野あさ美 」
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今日とか言っておきながら翌日になってしまった。申し訳。
週末にもう一度更新します。
紺野のレポートの書き方が変なのは気にしないで下さい(w
それではご意見ご感想などお待ちしております。
43 :
sage:02/07/01 05:53 ID:5pZg6tRf
安倍は危険なにほひがするぞ!紺野。
気ぃつけや〜。
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やっぱり二人には見せたほうがいいと思った。しかし安倍はソロでライブに
行ってしまっている。とりあえず辻に見せることにした。
でも何…?大丈夫?こんな私の意見しか入ってないレポートなのに…
納得しているのか読めてないのか、辻はレポートを絶賛する。
「すっごーい!社長さんみたい!」
絶賛してないか。まあいいや。駄目だしもされてないし。
辻「これいいよ!つんく♂さんに見せに行こうよ!」
紺野「いやでも安倍さんに見せないと。」
辻「いいよ大丈夫だよ。きっとわかってくれるって。道産子は心が広いから。」
圧倒されて、手を引かれて、レコーディングの合間に提出に行くことになった。
プロデューサーは隣のブースにいた。
中から話し声が聞こえる。高木ブーだろうか。
と思ったらドアが開いた。出てきたのは高木ではなく後藤と吉澤と石川だったが、
何をしていたのかはわからなかった。
つんく♂に二人で頭を下げてお願いした。
レポートを読んで、「すげえなあ」とつぶやいていた。
そして「よし!わかった。各方面と話し合ってみよう。」となった。
あまりにうまく事が運びすぎて何の感慨も抱けなかった。
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ミュージカルが終了した。
最終公演も終わり、楽屋に戻る途中…
スタッフ「プロデューサーさんからビデオレターです!」
メンバー(特に4期までの9人)は凍りついた。
そうこれは去年とまったく同じ展開。紺野ももちろん知っていた。
テレビデオの前に集まった。飯田と安倍の顔が引きつっている。
「えー、ミュージカル、お疲れ様でした。早速ですが、モーニング娘。のみなさんに
お知らせがあります。」
「モーニング娘。…」
「また、増えます。」
悲鳴に似た叫び声がこだまする。
「…といってもメンバーではありません。へへ。」
つんく♂の悪い冗談に若手メンバーは心臓バクバク、ベテランメンバーは安堵によって
増幅された怒りを露わにした。
「増えるのはユニットです。」
紺野と辻は背中に電気が走ったような気がした。
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