もう24時間テレビの季節なわけだが

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55ルー
石川は儀式の部屋まできていた。見張りの2人は石川に気づいて言った。
「何してるんだ?」しかし石川は無視して2人の間を強行突破した。そしてそのまま真っ直ぐ走った。
疲れて足がもつれても、足を止めることはなかった。
「なんだ、また誰かきたか!」前から声が聞こえた。
その声を合図にしたかのようにいっせいに5人ほどの家来が襲いかかってくる。石川は必死で抵抗した。しかし3分後にはあっけなく捕まってしまった。
56ルー:02/07/03 20:25 ID:HoYRCq3m
「なんだ、お前も記憶喪失にして欲しいのか。それとも、殺されたいのか?」女に言われて石川は我に返った。その時になって後悔した。押しあがる感情にまかせてここまで来たが、
こんなふうに飛び込んできて、勝てるはずがなかった。なんて自分はバカなんだろう。これじゃあ命をどぶに捨てたも同然だ。記憶喪失にしたって一緒だ。今の自分はいなくなってしまう。
死ぬのは怖かった。今の自分がいなくなってしまうことも怖かった。いつの間にか涙が頬をつたっていて、いくら拭ってもちっとも止まらなかった。
「ははは。泣いたって無駄だよ。今からお前の記憶を根こそぎ盗ってやるから。」
「いやーーーっ!!やめてーー!!」