新・一緒に暮らすならどの娘?part6(何でも有り

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「そりゃまあね、好きな人ぐらいいるけど」
石川さんは妙に嬉しそうに答える。
「聞きたい?」
「そんなわけないじゃないですか。
 覚えるぐらい聞きましたし」
週に一回のペースで、石川さんとはこういうやりとりを繰り返す。
「やっぱりね、好きな人がいるってのはいいよ、マジで。
 なんかものすごく世界が明るく見えるから」
聞きたくないと返事したのに、喋りはじめた。
「私この間思ったんだけどね、紺野は出会いを避けすぎだと思うの。
 もっと色んな所に出たほうがいいんじゃない?」
「でもクラブには入れませんし」
「なんか友達に連れて行ってもらうんだって。
 クラブの大会とか、誘われても断ってるんじゃない」
「だって関係ありませんし」
「ほーらやっぱり。そういう所に出会いがあるんだって」
なぜか勝ち誇った顔をして石川さんは言った。
「それじゃ、またね」
石川さんは嬉しそうに角を曲がっていった。


ここまでです。