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448第三章の始め
「後藤と石川と高橋と紺野がせいかーい!」
司会が叫ぶと紺野あさ美の背後にあるモニターに、
マジックペンで書かかれたような、
角の生えた馬の絵が映り出された。
「紺野すげー」
「マンガみたい」
周りの少女達に絵を褒められて紺野が照れる。
テレビのバラエティー番組内のクイズコーナーで、
モーニング娘。が解答者として出演して、
五期メンバーである紺野あさ美が、
アニメ好きな15才らしい可愛い絵で解答した。
黒くて強そうな髪を束ね、ぷっくりとした頬を染める様は、
文化会系の普通の女子中学生である。
「ちょっとー。わたしのは褒めてくんないの?」
先輩の石川梨華が仏頂面を作ると、
無視するかのように四期メンバーの辻希美がぼけた。
「ユニコーンの意味が分かんなかった」
司会が笑いながら質問をリピートする。
「知らなきゃ書けねえわな。
問題は、ユニコーンを描いてください、で、
四人が見事正解でしたー」
「紺野ちゃん絵が上手いよね」
隣に座っていた同期の小川麻琴が囁いた。