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157第二章
吉澤ひとみを事務所のコントロール下の置くために、
洗脳マシンの設置準備命令が下った。
藤本を施術した時以来の稼働となる。
「なんですか? これ」初めて目にした藤本は
事務所の女性スタッフに尋ねて、
リラクゼーション装置だと教えられた。
「日焼けサロンの機械みたい」と思った。
何本もコードが付いた
スキーのゴーグルのようなヘルメットを手渡され、
頭に被って中に映し出される
映像を見るとアルファ波が…という説明を受ける。
「なんで私がリラクゼーションしなきゃいけないんですか?」
と聞くと、その気の強い性格を
和らげる効果があると言われた。
問題児扱いされたようで少し気分が悪かったが、
学校帰りに30分間だけ
ヘッドマウントディプレイから流れる音楽を聴きながら
マシンの中で寝ればいいだけだからと半ば強引に、
美貴に機器が装着された。
繭の形状をしたカプセルベッドに美貴は体を横たえて、
静かにプログラムのスタートを待つ。
ウィィィィィィン…小さく機動音がなった。