246 :
LOVE:
なち真里小説―Sweet Lover―
5月に入って、娘。たちのミュージカルが始まった。
公演の合間にテレビの収録があったり雑誌の取材があったりで、
おいらたちはかなり忙しい日々を送っている。
247 :
LOVE:02/07/26 16:13 ID:17dBoYgG
なち真里小説―Sweet Lover―
今はテレビ収録に行くため移動中。なっちはっていうと、辻と二人でなんか
して遊んでる。
せっかく時間があるのにさ、おいらとは遊んでくんないんだ・・・。
「や〜ぐ〜たんっ!何してんの?」
半分スネ気味にメール打ってたら、突然なっちが話し掛けてきた。
「べつに・・・」
メールを打つのをやめないでそっけない返事を返す。
「なによぉ〜、なんか冷たくない?ねぇ〜、やぐた〜ん」
なっちはメールを打つおいらの横顔をじっと見つめてる。
「冷たいのはどっちだっつーのっ!」
そう言いながらメールの送信ボタンを押して携帯をポケットにしまった。
――と、なっちの携帯が鳴り出す。
着信音でわかったのか、なっちはおいらを「なんだよぉ〜」って顔で見てる。
おいらはそれを見てみぬふりをしながら、メールと読むなっちを横目で見ていた。
248 :
LOVE:02/07/26 16:14 ID:17dBoYgG
なち真里小説―Sweet Lover―
“ば〜かっ!辻とじゃなくておいらと遊べよぉ〜。・・・すねるぞっ!”
なっちはメールを読むと携帯をしまっておいらに抱きついてきた。
「メールで送んなくたって言えばいいいべさ〜」
なっちはちっちゃい子をあやすようにおいらの頭を撫でなでしてくる。
「だって・・・」
「恋人同士だべ、何でもいうべさ。ねっ」
なっちはそう言っておいらのほっぺにキスしてきた。
「何でも言っていいの?」
「いいよ。」
「じゃあ、なっちの家に泊まる!!」
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LOVE:02/07/26 16:17 ID:17dBoYgG
なち真里小説―Sweet Lover―
「・・・それはだ〜めっ!」
「どうして?」
「やぐたんが来るとなっち次の日大変だから」
なっちはほっぺを少し赤くしてうつむいた。
「何が大変なの?おいらの世話ってそんな疲れる?」
「やぐたんの世話っていうか・・・。だってぇ・・・
4月に泊まりに来た時も・・・」
「エッチするからって意味?」
おいらがなっちの耳元でそうささやくと、なっちは顔を真っ赤にしてうなずいた。
「あのね〜、さすがに今のハードスケジュールで疲れきってるからぁ、
それは心配ないんですよぉ〜。しかも、今そんなことまったく考えてなくて、
なっちの料理が食べたくって言っただけだからさ・・・
もぉ〜、どっちがエッチなんだかね〜・・・」
「・・・それホント?」
「ほんとですぅ〜。ってことで、今日泊まるから。」
そう言ってなっちのおでこにキスすると、
なっちは真っ赤な顔でうなずいて微笑んだ―――。