「別にね、イヤになったとか、そんなんじゃないんだ…」
「・・・・・・」
「ワタシね、もっと…ホントはもっと、みんなと思い出作ってたかったんだよ…」
「・・・・・・」
「・・・でもね、行かなきゃ・・・」
「・・・・・・」
「寂しいけど、行かなきゃ・・・」
「・・・・・・」
「なんで?・・・なんで何にも言ってくれないの・・・」
「・・・俺の事・・・」
「・・・へ?」
「・・・俺の事、忘れんなよ、絶対」
「・・・・・・」
「何があっても・・・忘れんじゃねーぞ」
「・・・うん・・・」
抱きしめた温もりと、肩に残った涙の後。
消えないように、忘れないように。
保田と過ごした、確かな証。
保田を愛した、確かな証。
それが保田。