吉澤消防

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96ブラドック
「あはははは・・・・・・あたし、解雇だってさ・・・・・・ううううう」

保田は飯田に抱きついて泣き出した。
すでにモー娘は石川を筆頭に、
後藤と吉澤の二枚看板で、
辻、加護のガキキャラ、
そして五期メンで動き始めていたのである。

「これでわかったろ?」
「なあ、あんた!うちはええ。この子たちを!たのむ!助けて・・・・・・」
「矢口だけしかむりだよ」

柊はなるべく平和的な解決を望んでいた。
しかし、柊であれば、この三人を救える。
中澤はそう思っていた。

「あんたならできるやろ?」
「だったら、死ねるか?」

柊は中澤を見つめた。
『本気だ』
そう感じた矢口は、
柊に抱きついて震え出す。

「うちが死ねば、この子たちは助けてくれるんか?」
「保障はないがね」
「だめ!そんなことは、絶対にだめ!」

飯田は泣きながら中澤に訴えた。
だが、中澤は次第に達観した表情になってゆく。
97ブラドック:02/04/22 17:07 ID:PmfeH3h4
「もう、人の一生分は生きたわ」

中澤の四人を救えなかった自分に、
今できることを考えた結果だった。

「だめだよ裕ちゃん、それならあたしも・・・・・・」
「矢口は黙ってろやァァァァァァー!」

中澤に怒鳴られ、
矢口は柊にしがみつき、
激しく泣きだした。

「最終手段だからな。全く保障はないぞ。場合によっては、全員が死ぬかもしれない」
「あたしはそれでもいい!モー娘を辞めるんだったら、せめて・・・・・・自由にしてほしい」

保田が泣きながら言った。
飯田も大きく頷く。
これで決まった。
柊は矢口だけは助かるように、
UFAの脱税の証拠を残し、
最終手段に移ることにした。