吉澤消防

このエントリーをはてなブックマークに追加
93ブラドック
朝食のスパゲティを作り終えた柊は、
最終日という事で、娘達を全員集めた。
そして、今回の計画を話して行く。

「というわけなんだ」

娘達は下を向いたまま、
柊の話を聞いていた。
保田と飯田は理解したものの、
安倍だけは首を傾げて微笑む。

「でも信じらんないよ。電話させてよ」

飯田は事務所の意図が納得できないらしい。
柊は小太り男にケイタイを持って来さした。

「それじゃ、かけてみろ」

飯田は渡されたケイタイで、
憮然とした表情のまま、
UFAへ電話した。
94ブラドック:02/04/21 16:29 ID:ZuYdMYLj
「もしもし、飯田ですけどー」
――い・・・・・・飯田!今どこだ!
「うーん・・・・・・よく判んない」
――状況を話してくれ。安倍や保田もいっしょか?
「まあ、そんなとこ・・・・・・かな?」
――レイプされてないだろうな
「それは大丈夫じゃない?ところでさー、聞きたいことがあるんだけど」
――何だ?
「あたしたちってさー、早く辞めてもらいたいメンバーなの?」
――何言ってんだよ。おまえはリーダーじゃねえか
「そうだけどさー、もう、次は石川で決まりなんでしょう?」
――どどどどど・・・・・・どこからそんな話を聞いたんだ
「ねえ、矢口や圭ちゃんなんかさー、解雇されるの?」
――しゃしゃしゃ・・・・・・社長!飯田が・・・・・・
――ふん!代われ。・・・・・・もしもし、飯田か?
「はーい」
――おまえはモー娘を卒業してもらう。ソロだ
「勝手に決めんじゃねーよ」
――安倍はドラマ、矢口はバラエティだな。保田は・・・・・・辞めてもらうか
「てめー!何言ってんだ!この野郎!」
――中澤もいたら伝えてくれ。そろそろ脱いでもらうってな
「てめえ、人間じゃねえ!」
――あはははは・・・・・・矢口の例の写真、ブブカが競り落としたぞ。来月あたり掲載かな?
「きたねえ!この守銭奴が!」
――何とでも言えよ。嫌だったらいいんだぞ。違約金が払えるか?
「くそっ!」
――バカな犯人に伝えろ。身代金は払わないってな。殺すなら殺してもらってかまわない
「帰ったら殺す!」
――じゃあな。あはははは・・・・・・
95ブラドック:02/04/21 16:30 ID:ZuYdMYLj
電話を切った飯田は、悔し涙を溢した。
拡声器で聞いていた他のメンバーも同じである。
矢口は不安なのか、柊の腕に抱きついていた。

「これで判ったろ?」
「なっちはドラマをやるの?まあ、いいけど」

安倍は全く状況を把握していない。
中澤は困ったように安倍を見る。
すると保田が涙を溜めて顔を上げた。

「つんく♂さんは助けてくれる!」
「本気でそう思ってるのか?あのオカマ野郎だって、同じ穴のムジナだよ」
「そんなことはない!」
「だったら電話してみろよ」

――誰や?
「保田です」
――おまえ!・・・・・・まだこの世界におったんか?
「あたりまえじゃないですか。次のシングルなんですけど」
――ああ、プッチやろ?悪いけど、プッチは小川でいくで
「え?・・・・・・四人ですか?」
――おまえは抜けてもらう。タンポポは石川・紺野・高橋、ミニモニは新垣・加護・辻や
「そんなバカな!」
――おまえは解雇やで。ほんじゃな

電話を終えた保田はケイタイを握り締め、
しばらく茫然としていた。