新・一緒に暮らすならどの娘?part3(何でも有り)

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163リレー小説
「ああ、ごめんごめん。
 ええと、北海道から何で来たんだっけ?」
もはや破れかぶれである。
「知りません」
「すいません、そっち行っていいですか?」
金髪の女性は俺が窮地に立たされているとは露にも思っていないようである。
茶髪の人が服を引いて止めているようだが、効果はない。
「寺田さんと話してるとなんたらギャップが激しくてさあ」
「ジェネレーションギャップ、ね」
朗らかに話す金髪の女性に、真希ちゃんが注意を入れる。
寺田さんは笑いながら何か冗談を言って、奥へ片付けに行った。
真希ちゃんも寺田さんを追いかけて行く。
金髪の人は、返事をしないうちにやって来た。
茶髪の人も観念したようについて来る。
観念せずに粘ってほしいところだったが、心の叫びが通じるはずもなかった。
なっちは苦笑いの様相だったが、いつ爆発するか分からない。
そこまで怒らなくてもと思うが、口に出せるわけがない。
「どうもー、吉澤ひとみっていいまーす。
 よっすぃーって呼んでくださいねー」
やはり金髪が『よっすぃー』だったが、全然嬉しくなかった。