よっすぃ〜のプッチエロ小説。(2)

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215\1980
「キャハハハハ〜!よっすぃ〜面白すぎ!!」
「カオリお腹痛いよぉ〜〜!!」
先輩達がお腹を押さえて大笑いしている声が外だというのに響き
みんなが「どーしたの?」といいながら集まってくるので
恥ずかしくて顔が赤くなるのがわかった。とっさに下を向いていると
後ろのほうから「クスクスッ・・・」と少し高いアニメ声の笑い声が聞こえてきた。
聞き覚えのあるこの声。少し高いが透き通っている声。聞いただけで胸が強く鼓動する。

そうまさしくこの声は梨華だ。

チラッっと梨華の方に気付かれないように目線をやる。梨華は目線に気付くことなく
手を口にあてて笑っているのがわかる。ひとみは胸がきゅーと
締め付けられるようだった。すると突然笑うのをやめた。
目線に気付いたのかと思ったがちがう。どうやら梨華の携帯にメールが来たようだ。
メールの内容を確認すると梨華は立ち上がり少し走りながら体育館裏のほうに行ってしまった。
あたしは顔を見ようとしたがすぐに行ってしまったので見ることが出来なかった。
梨華のあとを追うように歩いていこうとすると急に腕を掴まれた。
「んっ?」と振り返ってみるとそこには先ほど試合前に会った
「あさ美ちゃん」と「麻琴ちゃん」が立っていた。
麻琴ちゃんはあたしの腕を掴みながらこういった。
「吉澤さん・・・何処行くんですか?」
さすがに『梨華ちゃんの後ろをつけているから離して』とは
言えず「トイレに行ってくるだけだよ」ととっさに言い
手を離してくれるようにも言った。すると麻琴ちゃんは
「石川さんの後をついていこうとしたんじゃないんですか?」
図星だったので少々戸惑ったが顔に出ないようにしながら
「そんなわけないじゃんただあたしはトイレに行きたいだけだから
気にしなくてもいいよぉ。」と言い残しその場から去った。
後ろから「行かない方がいいのに・・・」と言う声はあたしには届くはずもなく
あたしは足早に梨華が歩いていった方に行った。
216\1980:02/08/08 14:33 ID:npxEVTie
(梨華ちゃん何処行っちゃったんだろ・・・?)
ここは体育館裏付近。ひとみは梨華を探していた。
なんのために梨華がこんな所に来たのが気になってしまったから。
開いてる窓から時計を見てみると集合時間のあと15分前まで迫っていた。
運動部活なので5分前集合が当たり前だったのですごく焦った。
(やっばぁ〜!!そろそろ帰ろっかなぁ〜・・・)
と思い歩き出した時どこからともなく聞き覚えのある声が聞こえてきた。
    「あたし、石川先輩のことが好きです。」
一瞬耳を疑った。あたしは恐る恐る声がする方にバレないように静に
近づいて覗いて見ると、そこには梨華ともう一人。
そう、今告白したのは「愛ちゃん」だった。
梨華は「へっ?」ととぼけたような声を出して返事をしていた。
どうやら状況がうまく把握できないのか困った顔をしていた。
「えっ…だって…愛ちゃんが好きなのはこの学校じゃないって…」
「だから〜違う学校じゃないですか〜中等部と高等部は〜!」
たしかに・・・でもなんで?
何とも言えぬ不安にひとみは包まれた。
「返事を聞かせて下さい。」
いつもは訛っている口調だが今回ばかりは普通になっていた。
どうすればいいかわからなくて困っている梨華は
「う〜ん・・・」と言ってばっかり。
痺れを切らしたのか愛は急に梨華の前に立ち
下を向いている梨華の顔に愛ちゃんの顔が近づく。
正確には唇を近づけている。ひとみが「えっ?」と思った瞬間
梨華の唇が愛の唇と重なった。思わずひとみは大声を上げて
「なにやってんだよっ!!!!」
とおもいっきし拳を壁に叩きつけてドンっと鈍い音を立てながら言った。
梨華はひとみを見て驚く。愛はひとみを見るなり睨みながら
「先輩覗きなんて趣味悪いですよっ」
「うっさい!どっかいけ!!」
いつものクールのひとみとはまったく違う口調で言う。
「石川先輩は絶対譲りませんからっ!」
と言うと体育館の入り口の方に走っていった。