ワオーーッ真希ちゃんスゴイ飛ばしてるわーー次々と車を抜いていってるわ
湾岸道路から…見える街の灯りが走馬灯のように高速であたしの目の前を流れてる。
「スゴイこれで何台抜いたの〜〜まきちゃん?」
「いちいち数えてないよーー夜風が気持ちいいいねえ〜ひとみ」
本当だね…上を見上げると綺麗な星空 ああ〜〜いい気持ち
アッ あの見覚えのある。お城は…
「ああーーディズニーランドを通りすぎっちゃッたあ〜〜」
「そう行きたかったの〜〜ひとみ?」
「うん、最近全然行って無いんだもん」
「フーーーーン」
あたしがディズニーランドのことを言い出したけど真希ちゃんは興味なさそう…
「まきちゃんは、好きじゃないの〜〜楽しいじゃん」
「どうでもいいね…幼稚じゃんあんなのーー」
「そう…」
「うん、それよりさあ〜〜私は一人で車を走らせてるほうがいいかなー
峠や海岸線のワインディングロードなんかを好きな音楽を聴きながら」
「あたしとのドライブは〜〜っ楽しいーまきちゃん?」
「もちろんそれがいちばん楽しいよ〜〜言うまでもないじゃん」
「やっぱりーー」
あたしがそう言っておどけると 真希ちゃんがウィンクしてこう言いだしわー
「それじゃあーーもっと飛ばすかぁ〜〜はやく海が見たいもんねーいくよー」
「あんまり飛ばさないでーー危ないよ〜〜」
「大丈夫だよーーもう私たちには怖いものなんか何もないんだからーー
そして失うものも…そうでしょう ひとみ?」
「そうだね…アッ!ちょっと〜」
「フンフン〜♪♪」
ちょっと怖いよー 真希ちゃん気楽に鼻唄唄いながらも スゴイアクセル踏み込んでる
最近の真希ちゃんは とってもワイルドでデンジャラス
やっぱり 修羅場を経験して唯でさえ大胆不敵だったのに
ますます恐いもの知らずになっちゃった。そこが素敵…カッコイイの〜
高速を下りて一般道に入ったんだけど真希ちゃんは相変わらず
スゲエーかっとんでる アアーーーーーーーッツ
無人の交差点を真希ちゃんが、減速しないで突入しちゃった!
「… まきちゃん今赤信号だったよ」
「いいんだよーどうせー誰もいないんだから 関係ねえ〜よ」
「・・・・・・・」
「どうしたの?変な顔しちゃって」
「別に何でもないよー」
なんか言ったら怒りそうで怖いから 言うの止めたわ〜でもー
此処どこなんだろう? なんかスゴイ田舎にきちゃったねえ〜
「此処どこなのーーまきちゃん?」
「後藤も解らないよー房総半島の先っぽの方なんだけど…」
「そうなのーー大丈夫なのー道に迷わないのーー」
「気にすんなよーどうせ毎日が日曜日なんだからーープーなんだから
ノンビリ気長にいこうぜーひとみ」
「それも、そうだねープププ…」
つい昔のクセで今だに時間を気にする習慣がぬけないなーー自分でも
なんかおかしい…笑っちゃうよー明日のスケジュールなんか何にもないのにね〜真希ちゃん