あたし達の目の前にはカッコイイ真紅のオープンカーが
グラマラスなボディを濡らせながら佇んでいる。
「まきちゃんカッコイイねえ〜〜この車なんていうの?」
「…MGツインカムカッコいいでしょう〜ひとみ」
あたしは 真希ちゃんの腕につかまりながらそう甘えた声をだすの
「ベーエムはどうしたの〜まきちゃん?」
「ベーエムじゃなくてービーエムねーZ3は売っちゃったーんだお金が無いし
最近 そのお金でこれを買ったのー知り合いの板金屋から格安でね
「でもこれも高いんでしょう 本当は?」
「うん、1000万くらいするんだよー60年代のレストアだしねー」
「エエッ〜〜〜高いじゃん」
「でもこれはスゴイ安かったんだ」
「いくらあー?」
「値段はいいじゃんもうすぐに、お金のことを言い出すんだから お前は」
「ごめん…」
真希ちゃんにそう言われ あたしちょっと恥ずかしくなって下を向いちゃった。
そうしたら真希ちゃんがあたしの手を強く握りながらこういだしたの
「どこに行きたい ひとみ?」
「…エッ?」
「夏の夜は幻想的で美しいよねーー二人で流星になろうよー今夜は?」
そう言いながら 真希ちゃんがあたしの腰に手をまわして ほっぺにチュウしてきたの
あたしはいつものようにドキドキしながら答えるの…
「うーーん」
「どこに行きたい?」
「夜の海が見たいな〜あの時みたいに」
あたしがそう言うと真希ちゃんが綺麗な顔を妖しく輝かせながらあたしの顔に
甘い吐息を吐きながら囁くの
「うん…そうしようか」
「連れていって〜〜まきちゃあ〜ん」
「うん、わかった…ひとみ乗りなよーーーいくよ!」
そう言うとタンクトップにショートパンツ姿の真希ちゃんがあたしの身体から離れると
サッと車に飛び乗ったの
ああ〜〜んもう なんでそんなにやる事なすことカッコイイの〜〜真希ちゃんって
「はい、まきちゃん」
あたしは嬉しくて顔を赤く上気させながら横の助手席に乗り込むの
こうしてあたしたちは 真夏の夜のロマンチックドライブに出発したの〜〜