妄想小説。

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262名無し募集中。。♂ ◆omrjqybU
今度こそ勝てる!わたしは思わず心に中で勝利の雄叫びを上げました。
押御との、峠でのバトル…ダウンヒルの7本目
元々わたしは、感情で走るタイプ熱くなると凄い集中力がでる時がある。
リズムもわかってきてコース取りも解ってきたこの7本目にわたしは
勝負を賭けてました。
ラストの最後のカーブここを切り抜ければ!!
わたしは、アクセルを踏み込み最後のコーナーリングに突入します。
「!!!!!!!!!」
一瞬のうちに解りました。自分が絶望的な、速度で走ってしまっている
ことが!!
…コントロールできないガードレールにぶつかる!!このスピードじゃあ
死ぬ!!!!!!!!
一瞬わたしの頭の中に、パノラマ視現象が生じました。
生涯全ての記憶が甦り、そのビジュアルが走馬灯の如く頭の中駆け回ると
いう人が、死ぬ時にみるという――――

わたし死ぬの…まだ17なのに!遣り残したことが山ほどあるのに!
お母さん…お父さん…助けて!真希を守って!
ガードレールがスローもションのようにわたしの視界に近づいてきた……
不思議と恐怖心は、ありませんでした唯空しくてこんなに唐突に終わるもの
なんだって人生って…もうあなたとも逢えなくなってしまうねひとみ―――

その時黒い車がガードレールにぶつかろうとするわたしの車に立ちふさがるように
強引に割り込んできたわ!押御のGTRだ!ギャッガガガガガガガガガガガ!!

GTRから、凄いブレーキングの音が聞こえてくるわたしのZ3を懸命にコントロールして
自分の車をクッションにしてわたしの車がガードレールに激突するのを、必死に
回避しようとしてくれてる!わたしも無我夢中でブレーキを踏み込みました!

死にたくない!死にたくない!死にたくない!そう心の中で叫びながら…
263名無し募集中。。♂ ◆omrjqybU :02/04/30 13:15 ID:LcK0nQaE
「寒い…ひとみ?」
「大丈夫」
「ほんとう?震えてるじゃないもっと傍においで」
「うん」
ひとみが、そう言いながらわたしにピタリと寄り添います。
「でもねえわたしには、こんなの寒いうちに入らないよ
北海道は真冬には、マイナス20度や30度くらいになる事もあるからね」
「マイナス30度ってどの位寒いのなっちお姉さま?」
「チョコレートがねえ刃物みたいに固くなっちゃんだよ
睫も凍って鼻水も凍って…息をすると肺がキュウッと
引き締まるかんじがするんだよ…解んないだろう?」
「わからない――」
「裸でいたら10分で死ぬよ冷凍マグロみたいになってね」
「こわあ〜」
「でも、家の中は凄い暖かいんだアイスクリーム屋さんなんかが
車で販売に来るんだよ冬に、それを買ってみんなで食べるんだ
なぜか美味しいんだよねえーー」
「そうなんだー」
そう言いながらひとみが、わたしのを顔を潤んだ瞳でジット見つめるの
ああ 素敵だなあーー今宵もとても綺麗だよーオマエ
ひとみの甘い息がわたしの顔にかかってくるわ…いい匂い

わたしとひとみは、車で30分程走った所にある
キャンプ場のレスト・ハウスに来ています。
冬の間は閉鎖され誰も来なくなります。
中には、入れないので外のあった木製のベンチに並んで腰かけました。
…静かだな…黙っていると私たちの心臓の音がきこえてきそう…
…でもさっきは、大泣きしちゃったな…あんなに泣いたのは何年ぶりだろう
この、何ヶ月の自分の行動や思惑が急に恥ずかしくなってきたっていうのも
あったし…なんかなあーー何やってたんだろうわたし?
アアッ恥ずかしい…情けないどうしよう…
話さないとな〜ひとみには、軽蔑されてもしょうがないよ。
264名無し募集中。。♂ ◆omrjqybU :02/04/30 20:05 ID:lhXG4aGx
「おい!大丈夫かあ!怪我はないかあ!」
押御がそう叫びながらわたしの方に走ってきます。
車は、ギリギリのところで停まってくれたみたい…助かったの…わたし?
「オイ、どうした頭でも打ったのか!」
「…だ。だいじょうぶ…だよ」
わたしはそう言いながら、ドアを開いて外にでようとするけど脚が震えて立てないよ
「ほら、つかまれ」
「アン」
押御がそう言いながらわたしの手を握り外に引っぱってくれました。
「ちょっといいかあ〜〜」
「アッ…」
そして、わたしに身体の様子を真剣な顔で
確認して怪我がないのでホッとした顔をうかべます。
「ハアッ〜〜〜〜ビビッたあ〜〜〜〜」
そしてその場に座り込んでしまいました。
「アンタの車…」
「エッ…」
「ボコボコに、しちゃったごめん」
「いいよ気にするなそんなこと」
「もう止めようぜーもう帰ろうなあーアッ見てみろよ真希オマエの
Z3のタイヤがもう限界じゃないドリフト走行しすぎだぜ走る前にチェック…」
押御が、そんなことを言いながらわたしの車のことを言うんだけど
もうそんなことは、どうでもいいよ…どうでも…それより…
わたし、わたし…今頃怖くなってきちゃった…
「うう、〜〜〜〜」
「おい、どうした?」
「ウワア〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ン!」
「…生きてるから泣けるんだぜー泣け、泣け無理すんな…」
押御がそう言いながら立ち上がりわたしの頭を大きな手で撫ぜるの

助かった…助かったんだ…でもわたし…
死ぬところだった!死ぬところだったよ〜〜〜〜!
怖かったよ〜〜〜〜〜!
アア〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ン