モーニング娘。の小説書きます。

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69ごっつぁむ@更新中
「あ、そうそう。なあ、新入生はなんて名前?」
あいぼんが、ちょっと忘れかけていた私とあさ美ちゃんの自己紹介を
ようやく聞いてくれて、私は内心ホッとした。
「あ、私は紺野です。紺野あさ美、中3です」
あさ美ちゃんがオドオドしながら、ニコニコしているあいぼんに言うと
あいぼんは「じゃあ、あさ美ちゃんやな」と、あさ美ちゃんに握手を求めていた。
それを見たののちゃんが
「ののもあくすするのれす〜!」ってはたまた可愛い滑舌の悪さであいぼんに対抗していた。
「アホか、ののは!うちが先に手、出したんやで」
ののちゃんの手を引っ叩いてあいぼんはあさ美ちゃんを自分の背後に回し込む。
それを見たののちゃんがあさ美ちゃんを取り返そうとしてあいぼんの背中に回り込もうとしていた。
…っていうか、あの…。
……私の自己紹介は……?

困り果てた顔で、引きつった苦笑いを浮かべてるあさ美ちゃん。
背後にあさ美ちゃんを隠しながら、いじわるそうな笑顔を浮かべ、ののちゃんと格闘してるあいぼん。
そんなあいぼんに必死に食らいつくののちゃん。
いつものこと、というように黙ってそれを見守ってる麻琴ちゃんと里沙ちゃん。
…で、私は放置?
そりゃ、あんまりですよ…くすん。

…とか思ってたら。
突然、腕をくいっと引かれて私はビックリして「うきゃーっ」って叫んでしまいました。
その叫び声があんまりにも大きかったものだから、あいぼんやののちゃんも一時停戦して
叫び声の主…ってつまり、私の方を一瞬にして向いた。
で、何事か…と思って顔を上げたら…。
「あ。やっぱりアンタが新入生なんだー。見ないコがいるなーと思ったんだ」
目の前にすんごくカッコイイ長身の女の人だったんです。
ええ、そりゃもう、この世の美の集大成っていうくらい。
女性なのにカッコよくて、私ったらついうっとり見入ちゃった…。
「ひとみちゃん、そんな突然、腕なんか引っ張ったら失礼だよ〜」
そう言って、まるでスーパーに買い物に行った後の主婦のように買い物袋を両手にぶら下げて、
その『ひとみ』さんの後ろからやってきたのは、さっき裕子センセから逃げ出した石川さん。
『ひとみ』さんと並ぶと、まさに美男美女カップル!!(いや、両方女だけど…)
「おー、悪い悪い。あんまりにも可愛かったからさぁ」
『ひとみ』さんが私に向かって放った、不意打ちのウインクに私ったらもうメロメロでした…うっとり。