モーニング娘。の小説書きます。

このエントリーをはてなブックマークに追加
298ごっつぁむ ◆USDAplHQ
「あのね…知ってると思うんだけど」
私は恐る恐る口を開いた。
彼女たちは『あのこと』を知っているハズだ。
だったら、話ても別に大きな問題はないと思う。
「あさ美ちゃん、今日…」
そこまで言いかけた時にハッとした。
もしかしたら…私、責められるかな?と。
3秒考えた末、いいや言っちゃえ!と思ったので話を続けた。
「私がね、ゴミ捨てに言った時に…あさ美ちゃん、なんかイジメられてたっていうか…」
「ああ〜…」
「あのふたりなのれす」
「そ、そう…でも、私が声かけようとしても逃げられちゃって…」
「なるほどな。でも、伝言って言うのは?」
あいぼんが眉間にシワを寄せながら聞いた。
「アレは…単なる嘘だよ。だって、あさ美ちゃん帰って来てないのバレたら大変だもの」
「なるほど…」
「……?」
あいぼんは、何度も深く頷いていたがののちゃんはボーッした表情でそれを見つめたまま
そのマネをして何度も頷いていた。
「あのな、愛ちゃんにだけ話すで…ここじゃ場所が悪いから、うちらの部屋に来て」
「なのれす」
「あ、うん…?」
階段をててっ、と上がる2人について、私は彼女たちの部屋に行った。

可愛らしいピンクに染められた女の子らしい部屋。
部屋中にキティちゃんやらマイメロディのぬいぐるみが飾られ、
もうね、キャラクターグッズばっかりが集められたショップのような部屋だった。
「そこ、座ってええで」
あいぼんがピンク色のシーツのひかれたベッドの上に座り、
ののちゃんは『おかしばこ。のののれす!』と書かれた箱からお菓子の袋を取り出していた。
そして、お菓子の袋を開けながら、
「いっこあげるのれす」
と、私とあいぼんに1コずつチョコレートのケーキをくれた。
それを食べながら、話は続いた。
299ごっつぁむ ◆USDAplHQ :02/06/23 23:22 ID:pUWDGlqx
「あさ美ちゃんな〜…イジメられてんねん」
「あ、うん」
チョコレートケーキを一口かじりながら、あいぼんが話を続けた。
「ホラ、アイツって何か…大人しいのに目立つやろ」
「う〜ん…確かにね」
「そや。成績良いし、運動もイケるし〜」
そのあいぼんの言葉を聞いて、お菓子に夢中になっていたののちゃんが口を挟んだ。
「あいぼんはせーせきも良くないし、うんどーもできないのれす」
その言葉を聞いたあいぼんの目がカッ!と見開き、ののちゃんの頭をどついていた。
「お前はアホなんやから、ムズカシイ話に入り込むなっ!」
「いたいのれすぅ〜」
あはは。なんかカワイイなぁ〜。
この状況で思うコトじゃないかも知れないんだけど、この2人って本当に双子ぽい。
顔も似てるし、体型も髪型も似てる。
「愛ちゃん、愛ちゃん。これ見るのれす!」
「あ…?え?」
ぼけーっと2人を見ていた私の、Tシャツの裾をののちゃんがぐいぐい引っ張った。
それに釣られて、体が傾いた。
う…すげぇ力…。
人は見かけに寄らないっていうか…。うん。
「これ!」
ののちゃんから差し出されたのは、厚い赤い色の表紙で綴られたアルバムだった。
「何これ?」
「これ、のののアルバムなのれす!」
「へぇ〜…」
そう言いながら、表紙を開いた。
「キャ〜!!!カワイイっ!!!!!!」
「照れるのれす〜」
もうね。カワイイったらありゃしない。
中1の時からの写真が貼られてるんだけど(それ以前のは実家にあるそうだ)
今はね、ちょっと…その…ぽっちゃりしちゃってるけど、前はもっともっとスタイルよくて
とにかく美少女!!!!っていう感じだった。
……今は、こんなになっちゃってるけどね(笑)