モーニング娘。の小説書きます。

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290ごっつぁむ ◆USDAplHQ
そうそう、そんなことより。
だいたいいつもは、みんなが集まってから一番最後に席につくのが裕子先生か真希先輩なのだが
今日は何故だか違った。
…あさ美ちゃんがまだ出てきていない。いや、それどころか私より先に帰ったはずなのに
まだ帰って来てもいなかった。
実は私はその理由が解っていたけど、とりあえず「今日、あさ美ちゃんは用事で帰るの遅いらしいです」と
嘘をついた。
それが、さっきあさ美ちゃんを呼びとめることのできなかったことへの、精一杯の報いのつもり…だから。

実はあの後、マコちゃんにこんな話を聞いた。
「ねえ、愛ちゃん。あさ美のコトなんだけど…」
「えっ…」
思わず私はドキッとして、3センチくらい心臓が飛び出しそうだった。
「あのね……あさ美のヤツ、クラスで嫌がらせ受けてるんだよね」
「…ふ、ふ〜ん…」
ええ、知ってるわよ。だって私この目で見たんだもん!!
…なんて言えるはずもなく。私は、とりあえず今日見たことを黙っておいた。
「でもねっ、何か言われるたびにあいぼんやののや私がぶちのめしてるんだけど」
「…あはは…」
なんか、微妙に想像できるとこが怖い…。
「だからね〜…愛ちゃんもさぁ、アイツに何かあったら励ましてやってくれないかなぁ?」
「あ、うん。それは全然平気…」
そこまで言いかけて、私は先ほど、逃げるように去るあさ美ちゃんを呼びとめられずにいたことを
考えてしまっていた。
私、やっぱりあの時追いかけた方が良かったのかな…って。
それからごにょごにょと頭の中で色々考えてしまって、マコちゃんの話もほとんど聞いていなかったのだけれどね。
291ごっつぁむ ◆USDAplHQ :02/06/15 16:29 ID:EO6BfQyt
「ねぇ、あさ美帰って来るの遅いね」
「ね。もうすぐ7時過ぎだよ?用事って言ったってこんな遅くはならないでしょ」
食事が始まってからしばらく経った頃。
先輩たちの何人かがそんな話を始めた。
ちなみに今日のメニューは、軟骨のから揚げがどっさり山盛り…それだけだった。
…早く来週になって欲しいと切実に感じたのは私だけじゃないよ…きっと…。
「ねぇ、愛ちゃん」
あぁ〜…もう、こんなに軟骨ばっかりあったってご飯進まないよぉ…。
「ねぇ、愛ちゃんてば!」
そういえば思い出すなぁ。あの、圭先輩の「なんこつです♥×2」を。
「おい、愛ちゃん!!!」
アレ見てから、しばらく圭先輩の顔、直視できなかったんだよねぇ…。
「聞けやゴルァ!!!!!!!」
「キャッ!!?」
突然、耳元で大きな声がした。
よく見てみると、「なんこつです♥」…あ、じゃなかった。
圭先輩がちょっとプンプンした感じで私を見ていた。
「な、な、なんですか!?」
「さっきから呼んでるのに、ちっとも返事しないで〜!」
ええ〜!?マ、マジっすか?(紗耶香先輩風)
私、また妄想入っちゃってたのかしら…。
「あ、あの。私またトリップしてました?」
「ああ。目が虚ろだったから、しちゃってると思ったけどね」
ああ〜…。またやっちゃったんだ…。
こないだ、圭織先輩に「あら、あなたも交信できるの?なかなかやるじゃない」と言われてから
もう2度とトリップしないように気をつけようとしてたのに〜〜!!!(笑)
思わず圭織先輩に目をやると、「ふふん」という何故か勝ち誇ったような表情で
私を見ていた。…あ〜ん、同類にしないでぇ〜!!!(涙)

「んで。愛ちゃんに聞きたいんだけどぉ」
軟骨のから揚げを、右手に2つつまんで圭先輩が喋り出した。