モーニング娘。の小説書きます。

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282ごっつぁう ◆USDAplHQ
何が起こってるのか理解できない私は、一応様子を見ることにした。
なんか、タイミングとかあるかも知れないし。
「オ〜、アンタたち!!何してるノ!!!」
うわぁ…ミ、ミカちゃん…。
何もこんな時に飛び出していかなくても…。さすが正義感の強い、ハーフの帰国子女だ。
冷静に対処する、という方法は頭の中に浮かぶはずもないだろう。
…なんか、それだと私が冷たい人みたいだけど。
ミカちゃんが現れたことにより、いじめっこ2人組は
「チッ」とか言いながら私たちの横を通りすぎ逃げて行った。
ミカちゃんは「チョット!アナタたち、待ちなさいヨ!」と追いかけようとしていたけれど、
私はどっちかというと呆然としたまま、あさ美ちゃんの顔を見つめていた。
何も聞けない。何も、語りかけてあげられなかった。
…どうしていいのか解らない、というのが正直な話だ。
「大丈夫?」
ミカちゃんがあさ美ちゃんに近づき、優しく声を掛けているのが目に入った。
「もう大丈夫ヨ」
きっと、ミカちゃんがいなかったら、私はただそこに呆然と立ち尽くしたままだったんだろう。
だから、ミカちゃんには感謝感謝だ。
「大丈夫です。私、慣れてますから…」
あさ美ちゃんは、それだけ言うと、私にも何も言わずに駆け出してしまった。
そのスピードがまた、とんでもなく速かったから、私には追いつくことができなかった。
ただ、「追いかけたい」のと「追いかけちゃいけない」というキモチがあった。
「……」
「オ〜…可哀相。あのコ、愛チャンと同じ寮のコデショ?」
「あ、うん」
「ダイジョブなの?」
「…大丈夫かなぁ…」
私はその時、さっさと追いかければいいのに彼女を追いかけられずにいたのだった…。
283ごっつぁむ ◆USDAplHQ :02/06/12 22:38 ID:DLTeIXZA
「ごはんごは〜ん♪」
「ののはごはんの時間が一番しやわせなのれす」
「こら、のの。しやわせじゃなくて幸せでしょ。言葉使いをちゃんとしなさいって言ったべさ?」
「おこられたのれす…」
平和な夕食の時間。
はっきり言って、この時間とその後のミーディング以外では全員が集まることはほとんどない。
だから、案外貴重なのだ。
今日も、あいぼんとののちゃんがはしゃいでいるところを、なっち先輩があやしていた。
今日の当番は圭織先輩と圭先輩。…はっきり言って凄くそりゃもうとんでもないくらい心配…。
昨日なんか、お刺身のチョコレートかけを食べさせられたし…。うげっ…。
思い出しても気持ち悪くなってきた…。
そのくせ、「まずいよカオリ!!圭ちゃん!!」と真里先輩あたりが怒っても
「あら?そう??今日の占いで刺身とチョコレートがラッキーアイテムだったからちょっとかけてみたの」
「……なんで圭ちゃん、止めなかったの…」
真里先輩がじと目で、一緒の料理当番だった圭先輩を責めたが
「た、たまにはカオリの好きなようにさせてみるのもいいと思ったのよ!」
と、何故か動揺しているようだった。
その様子に、何か気づいた紗耶香先輩が、圭先輩のキツい目を見つめながら言った。
「圭ちゃん…?何を隠しているのか、言って御覧なさい」
「…べ、別に…?」
圭先輩は顔をそらしたが、はっきり言って「隠し事、してます」というのがバレバレだった。
紗耶香先輩はそれでも圭先輩に詰め寄り、
「…へぇ…。でも私知ってるんだぁ…。今日、圭ちゃんとカオリが大量のお酒買ってこそこそ帰ってくるの…」
「ええ〜〜〜〜!!!?」
「何それ〜!許せない!!」
「自分たちだけ〜!!」
その後、2人はみんなに非難されて深夜の秘密の宴会をすることができなかったらしい(笑)