ベルリン( ● ´ ー ` ● )の詩

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102天使は瞳を閉じて
スイッチを入れると、スタジオにある投影機から、
ジャンヌ・ダルクのような西洋の甲冑を着た希美が、
剣を振りかざして暴れている3D映像が飛び出した。
「ひょえー! とりゃー! こんちくしょー!」
続いてキャスターの格好をした真里が飛び出す。
「みなさん、こんにちはー!
辻ぴょんの突撃ショータイムの時間がやってきました。
DJマリーこと、矢口真里でーす。
ここ、街外れでは、いつものように、
辻希美が、見えない壁と戦っています」
「むむむ、うんこ、うんこ」
「果たして壁は壊れるのか、
壁の向こうには、一体、何があるのか。
辻ぴょんにインタビューしてみましょう。
辻ぴょん、壁は壊れそうですか?」
「知るか!」
「どうもありがとうございました」
「おぼえてな。いつか、突破してやるぞー!」
幼児の負け惜しみのように、
壁に悪態をつきながら希美の映像が消えていった。