28話【出会い】
話はのの達がパーフェクトサイボーグと出会う少し前の事である。
めぐみとまさえに次々とロボを破壊されるデスター。
「えーい、いまいましい。バイクロッサーとやらめ。」
いらつく、デスターの首領その名も『ドクターQ』
「こうなれば、私自ら出張ってくれるわ。」
そう言うとドクターQ自ら戦いの場へと向かった。
場所は変わって『インテリアショップペガサス』
「よし、出来た。まさえ、出来たよー。」
めぐみは、まさえに声をかけた。
「今行くー、ちょっとまって。」
まさえが一階の店から上がってきた。後ろにはもう二人ついて来ている。
「あっ、来てたの。」
メグミは後ろの二人に声をかけた。
まさえの後ろに居るのは、今出来たばかりの、家具の注文主で
ペガサスの隣にある、『何でも屋ハローワーク商会』のひとみとあゆみだった。
二人は、最近まさえとめぐみが出動する時の店番をしているのである。
「うん、注文通り。さすがめぐみ。」
ひとみは注文したテーブルの出来に満足している様だ。
その時である、まさえはやつらが居るのを感じた。
「めぐみ!やつらだよ。」
「うん、行こう!ごめん、後お願い。」
めぐみは、ひとみに言った。
「はい、解りました。いってらっしゃい。」
ひとみがそう言うと、あゆみも二人に声をかけた。
「がんばってね。バイクロッサー!」
ひとみもあゆみも、二人のやっている事を知り協力しているのだ。
マサエとメグミは近くの公園にやってきた。
そこには、デスターのロボット『ドラクロス』とドクターQ
それと、ブラックマン数人が二人の少女を囲んでいた。
「わはは、泣け、ガキども。」
ドクターQの笑い声が響く。
「なんや、おまえら!せこいまねしおって。」
「アイスが、アイスがー・・・」
「いつまで泣いてんねん、いくで、のの!」
「ゆるさないのれす。アイスの仇れす。」
二人の少女が構えたその時
「まちなさい、そこまでよ!」
メグミはいつもの様に叫んだ。
「貴様らがバイクロッサーか!ワンパターンの登場だな!」
ドクターQは笑った。
「バイクロッサーメグミ!」
「バイクロッサーマサエ!」
二人は名乗りを上げた。
「名乗らんでも解っとるわ!ドラクロスやれ!」
ドラクロスとブラックマンが二人に襲い掛かる。
「そっちこそワンパターンの攻撃じゃない。」
ブラックマンを蹴散らしてマサエが言った。
一方、メグミもそれほど苦戦はしていない様だ。
「フン、それはどうかな?」
ドクターQは余裕の笑みを浮かべる。
あらかたブラックマンを片付けた二人にドラクロスが襲い掛かる。
「くらえ!」
ドラクロスは口から何か吐き出した。
二人は素早くよけた。しかしそれが当たった地面が解ける。
「溶解液?まずいな。」
メグミはつぶやく。さらにドラクロスはマントを翻し襲ってくる。
溶解液とマントの二重攻撃に二人は苦戦していた。
「メグミ、こんなのどうだろう?」
マサエある作戦を思いついた。
「うん、それやってみよう。」
メグミはバスタークロスを乱射する。そしてドラクロスに向かっていった。
ドラクロスは構えた、しかし突進するメグミの後ろから
マサエが現れ一撃を加えた。
【隠 烈 剛】バイクロッサーのコンビネーション技
メグミの後ろにマサエが隠れ一人と思わせる
まるでジェットス○リームアタックの様な技である。
「今だ、ブレイザーカノン」
ブレイザーカノンを食らってドラクロスは息絶えた。
「おのれ、次はこうはいかんぞ!」
そう言うとドクターQは去っていった。
「またんかい、ゼティマ!」
関西弁の少女が叫んだ。しかしそこにはドクターQの姿はすでになかった。
「大丈夫?」
メグミは少女達に声をかける。
「大丈夫や、ありがとうな。ねーちゃん達ゼティマ知っとるんか?」
「ゼティマってさっきのデスターの連中の事?」
マサエが聞いた。
「デスター?デスターゆーんかあいつら。」
「ゼティマって何?」
メグミは少女達に尋ねる。
関西弁の少女はハッとした。
「いや、なんでもない気にせんといて。」
「ゼティマは悪いやつらなのれす。」
「アホ、おまえは黙っとき。いや、助かったわ、ありがとう。」
そう言うと少女達は、去っていった。
今回はここまで、続きは今日中にはまた書きます。
_、_ グッジョブ!!
( ,_ノ` ) n
 ̄ \ ( E)
フ /ヽ ヽ_//
>名無しんじーさん
YO!待ってました!バイクロッサーと辻加護ライダーの
運命の初対面シーン!いんたーみっしょんで一度読んだことはあったんですが、
(失礼な言い方かもしれませんが・・・)ディレクターズカット版になって
より面白くなって、今後の彼女たちの共同戦線を予感&期待させますね。
斉藤&柴田も登場して(「ハローワーク商会」とは盲点でした)安心しました。
続きも期待!ファイト!
続きです。
店に戻った二人は、ひとみ達と先ほど出会った少女達の事を話し合っていた。
「あの子達が言っていたゼティマって何?悪い奴らって言ってけど・・」
めぐみは言った。
「それに、あの子達何かしようとしてなかった?(いくで)って。」
まさえが応える。二人の話を聞いたひとみが言った。
「その子達そのゼティマってのを知ってるけど隠そうしてるみたいね。」
「すぐにどっか行っちゃったんでしょ?なんか気になるなー。」
結局なにも解らないまま数日が過ぎた。
場所は変わってこちらは中澤家。今日は家族も増えたのでお買い物。
「ホンマいいテーブル見つからんなー。大体人数多すぎんねん。」
安倍、高橋が加わり中澤家のテーブルも狭くなってしまった様だ。
「中澤さん、そんな事言ったってしょうがないですよ。」
「そやで、仲間は多い方が楽しいやんか。」
「そうなのれす、みんな家族なのれす。」
梨華、亜依、希美が同行していた。
「そやな、ポジティブに考えんとな。」
「そうですよ。何事もポジティブです。」
一行を乗せた車はある店を見つけた。
その店の看板にはこう書かれていた。
【インテリアショップペガサス】そしてその下には
『オーダーメイド家具承ります。』
「おっ、ちょっとここ覗いていこうか。」
店の前の駐車場の車を止めると一行は店の中へ。
「こんにちはー。」
中澤は声をかけた。店の奥からまさえが出てきた。
「いらっしゃいませ。何をお探しですか?」
「大きいテーブルなんやけど、できれば安いのがいいなー。」
「はい、目的とご予算に合わせたものをご用意させていただきます。」
まさえは話しながら中澤の後ろを見る。
「おっ、これおもろいな。どや梨華ちゃん。」
「あいぼん、こっちの時計かわいいれす。」
後から入ってきた三人のうち二人はあの時子達だ。
「出来れば20人位で使える奴・・ねぇ聞いてる?」
中澤の言葉に我に還るまさえ。
「あっ、はい、では、詳しくお話しましょう。こちらにお座り下さい。」
まさえは、そう言うと、二階のめぐみの所へ行った。
「めぐみ!この前の子達が来てるの、一緒に来て。」
二人は一行の所へ。そして具体的な商談をしている時
「ねえちゃん達、どっかで会った事ないか?」
亜依が突然聞いてきた。
「いえ、初めてお会いすると思いますが・・・」
まさえが答える。
「そっか、じゃ気のせいやな。」
話は進み
「よっしゃ、気に入った。これでお願いするわ、配達はしてくれんの?」
「はい、ありがとうございます。完成しだいお届けいたします。」
一行は注文を終えると帰っていった。
「びっくりしたよ。あの子達だよね?」
「うん、でもどうしようか?」
「どうしようかって、とりあえず、作業にかかってよ、今暇だし。」
「わかった、一応まさえは、ひとみたちに知らせて。」
めぐみの作業は急ピッチで進められテーブルは完成。
配達は、四人で行く事にした。配達の車の中で
「どうするの?あの事聞くの?」
あゆみは三人に聞いた。
「うん、でもねそれで怒らせてキャンセルされたら痛いしなー。」
まさえは商売の心配をしている。
「ちょっと様子を見ようか?それからだね」
ひとみが言った。車は中澤家に到着する。
「こんにちはー。ペガサスです。テーブルお届けに伺いましたー。」
「はーい。」
家の中から小柄な子が出てきた。
「あっ、もう出来たの?早いなー。裕ちゃんテーブル来たよー。」
「矢口、入ってもらってー。」
「はいよー。じゃあリビングにお願いします。こっちです。」
矢口に案内され四人はリビングに行った。
「それじゃ、今組み立てますので。」
めぐみは素早くテーブルを組み立てた。
「おっ、ええやん、注文通りやね。」
中澤が満足そうにそう言うと、中澤家の面々が集まってきた。
「いいねぇー。」
「これなら、みんなで使えるべさ。」
十人はいるだろうか、その人の数に四人は圧倒されていた。
「ちょっと事情があってな、みんなここにおんねん。気にせんといて。」
中澤は四人に言った。
とてもこの前の話を聞ける状況ではなさそうだ。
そう思った四人は、夕暮れの中帰路についた。
帰り道四人の乗った車の前を何かが遮る。
「何?」
まさえは車を止めた。
そこには、派手なコスチュームの連中と鳥の化け物がいた。
「こいつらは?デスター?でもちょっと違うみたい・・」
めぐみがそう言うと鳥の化け物が言葉を発した。
「おんな四人か、ちょうどよい、このカナリコブラ様の実験台にしてやる。」
そう言うと、化け物達は四人に襲い掛かる。
めぐみとまさえは過去の戦闘により生身でも戦えた。
一方ひとみとあゆみはこちらも【何でも屋】の職業柄
護身術は心得ていた。特にあゆみは身体能力は高く十倍とは行かないが
他人より優れていてさらに、リアル合気道の使い手でもある。
しかし、相手の数が多すぎる。徐々に追い詰められたその時
けたたましいエンジン音と共に二台のバイクが現れた。
「出たなゼティマ、うちらが相手や。」
「覚悟するのれす。」
「来たかライダーども、その四人共々死ぬがいい。」
バイクで現れたこれまた怪人の様な戦士だが、その声は
「まさえ、この二人あの子達じゃない?」
「うん、この声しゃべり方間違いなさそう。」
ライダー達の参戦はあったが敵の数が多い。
そしてついにひとみが深手を負ってしまった。
「ひとみ!」
まさえとめぐみは叫んだその時、二人の体は光に包まれた。
「うそ!変身してる。」
ひとみのピンチが二人を超空間に通らずに変身させたのだ。
「バイクロッサーメグミ」
「バイクロッサーマサエ」
二人は怪人達に名乗りをあげた。
変身を遂げた二人はゼティマの戦闘員の敵ではなかった。
「あゆみはひとみの手当てをして。」
メグミがあゆみに言った。あゆみは、近くの戦闘員を倒すと
素早くひとみに駆け寄った。
「やっぱりこの前助けてくれたんは、ねーちゃん達か。」
亜依がマサエに話し掛ける。
「その話はこの後にしよ。」
「そやな。」
ライダーとバイクロッサー四人の力はあっという間に戦闘員を片付けた。
残されたカナリコブラは
「くそっ、覚えておれ。次はこうはいかんぞ。」
そう言って立ち去ろうしたが
「お前につぎはない!」
マサエはそう言うとスリングクラッシャーを放つ。
同時にメグミはクロスシューターを放つ。
同時攻撃を受けたカナリコブラはひるんだ。
「とどめや、ライダーキィィィック。」
ライダーキックをまともに受けてカナリコブラは爆発した。
「終わったな、はよひとみさんの手当てせな。」
そして全員中澤家に戻った。
ひとみは中澤家で手当てを受け意識もしっかりしている。
「助かりました。ありがとうございます。」
あゆみがお礼を言う。
「気にしないで下さい。もう大丈夫ですよ。」
梨華はそう言いながら笑った。
「さて、それじゃ話聞かせてもらっていいかな?」
まさえとめぐみは今までの話を話した。
「そうか・・ゼティマの事は知らんのか。」
そう言うと中澤も自分達の事を話した。
めぐみ達四人にその話は信じられないしショックだった。
ここの家の大半は改造人間で梨華ともう一人のひとみは人造人間。
とてもそうは見えない。どう見ても普通の人間だ。
しかし、傍から見れば、自分達の存在すら信じられないだろう。
その様子に気がついたのか保田が言った。
「信じられないのは無理ないよ、でも事実なんだ。」
「かわいそうって思うかも知れないけど、私達は誰一人後悔はしていないよ。」
そう言って笑った。
「それにね、あなた達は改造こそされてないけど同じ立場かも知れない。」
今度は彩が二人に話し始めた。
「デスターは、ゼティマの傘下の組織なの。簡単に言うと資金集めの集団ね。」
「ゴーラ像を手に入れてからは勢いづいてたね。」
そこでめぐみが尋ねる。
「ゴーラ像って・・」
「おそらく、あんたが思ってるもんやね。」
今度は中澤が話し始めた。
「のの達から話し聞いてな、思い出してん。」
「デスターとゴーラ像、あれどっからか奪って来た言ってたわ。」
「あんたらの話からするとおそらく・・・」
中澤の言葉が止まった。
「そうですか・・、やっぱりあの火事は事故じゃなかったんですね。」
めぐみは拳を握り締めた。
「100%そうだとは言えんけど、たぶんな・・」
「あいつらなら、それくらい平気でやると思うわ。」
中澤がそう言うとまさえが中澤に言った。
「あいつらは何処にいるんですか?教えて下さい。」
かなり興奮している。
「はっきり言ってわからん。ごめんな。それに知ってても教えられんよ。」
「なぜですか?知ってるなら教えて下さい。」
「だから、知らんゆーてるやろ。仮に教えたとしてあんたらで何ができるん?」
この言葉にまさえもめぐみも何も言えなかった。
「忘れてほしくないんは、みんな同じって事。」
「ただむやみやたらに戦うんは無謀やないん?」
「きつい事言う様やけど、今日の事だってそうやろ?」
「普通なら逃げるとこやろ?でも何とかなるって思わなかった?」
「逃げてればその子だって怪我しとらんかったかも知れんし。」
中澤の言葉はその通りだった。めぐみもまさえも多少の驕りはあった。
「たしかにそうかもしれません。ひとみ、ごめんね。」
めぐみがひとみに言った。
「大丈夫だよ、それに逃げなかったから今ここにいるんだし。」
「ありがとう。」「ありがとう。」
めぐみもまさえもそう言ってはいるが涙ぐんでいる。
「何も泣く事ないべ。それが成長だべさ。」
安倍が言った。それに高橋がつっこむ。
「それって安部さんが言う事ですかね?」
高橋のつっこみにその場のみんなが笑った。
「なんだべさ、なっちだって日々成長してるべさ。」
安倍も怒りながら笑っている。それを見てめぐみとまさえにも笑顔が戻った。
「どうやろ?あんたら四人も、うちらに協力してくれんかな?」
「めぐみさんもまさえさんもかなりの力ありそうやし。」
「あゆみさんもひとみさんも相当のもんやで。」
中澤は四人に協力を求めた。
四人は顔を見合わせると頷いた。
「はい、喜んでお引き受けします。でも・・・」
めぐみの言葉が止まった。
「おいら達の事は気にしないでよ。それは全部が終わってから考えようよ。」
めぐみ達の気持ちがわかったのか矢口が言った。
「はい、すいません。よろしくお願いします。」
四人は頭を下げる。
「あっ、でもここには住めませんよ。」
まさえが言った。
「あたりまえやろ、たださえ大人数なのにこれ以上面倒みれるか。」
「さーて、仲間になった以上呼び捨てでいくでええな?」
「えーと、めぐみにまさえにひとみにあゆみ、ひとみがかぶるなー。」
「よし、村田、大谷、斎藤、柴田、これで行こう。」
中澤がそう言うと四人は頷いた。
「それにと、大谷ちゃん、うちら仲間だよねー。」
「えっ?はい、そうですね。」
「だったらー、テーブル代もう少しまけてくれへん?」
「えーっ!そんなー、勘弁してくださいよー」
「(怒)仲間やないの?そんなもんなん?」
中澤の勢いにまさえは負けた。
「はい・・・値引きさせていただきます・・・」
「そやろ、そう言ってくれと思ってたわー。」
「よし、そんなら、冷蔵庫にメロンあったやろ、みんなで食おかー。」
「やったー!」
みんな大喜びだ。特に辻はうれしそうだ。
「ひさしぶりなのれす。今日はメロン記念日れす。」
これがバイクロッサーとライダー達の出会いの物語である。
その後の出来事はまだ誰も知らなかった。
第28話【出会い】終わり!