次の日、二人は起きると同時に例のタンスを見た。
「やっぱり、夢じゃなかったんだ。」
「やっぱりって、おもしろそうだって自分で言ったんでしょう。」
「雅恵だって、やるって言ったじゃん。でも『悪』って何だろう?」
「悪か・・。それよりこのタンスいいの?このままで。唯一の形見でしょう。」
「確かに!どっかの山で見つけてきた怪しい像とか色々あったけど、これだけ
だもんね。残ったの。まー壊れた訳じゃないしOKでしょう。」
とりあえず、二人は仕事を始める事にした。それから何事もなく数日が過ぎた
ある日、雅恵は何かの気配を感じた。
「何?泣き声?何処?この辺じゃない。解る・・めぐみ!」
「私にも解るよ、行こう、雅恵!」
二人は、急いで店を閉めると、タンスの中に飛び込んだ。
その頃、とある公園では子供達が泣いていた。
何やら黒ずくめの男達と鬼の様な姿をしたロボットみたいな怪人が子供たちを
追いまわしていたのである。
「さぁー、泣け泣け、もっと泣くのだ。おい、ブラックマンしっかり
泣き声を集めろよ。」
どうやら怪人達は子供の泣き声を集めているらしい。しかし・・
「やめなさい。ここまでよ。」
「む、何だお前達は?このオニガン様とやる気か?」
怪人が見据えた先には紅いスーツの戦士と青いスーツの戦士が立っていた。
この二人こそ、めぐみと雅恵の変身後の姿であった。
「バイクロッサーメグミ!」「バイクロッサーマサエ!」
二人はそう叫ぶと怪人達に向かっていった。
「えーい、ブラックマンやれ!」
怪人はブラックマンと呼ばれる黒ずくめの男達に命令する。
「お前達だな、地球を荒らす悪は・・」
メグミはオニガンと言っていた怪人にそう言った。
「我々が悪かだと?マヌケな質問だな。そうだ、我々『デスター』こそが
地球を支配するのだ。邪魔はさせんぞ。」
「デスター・・子供をいじめるだけのせこい連中に何ができるの?」
「ふん、お前達は知るまい。この泣き声をゴーラの像に聞かせると
どうなるか。ふははは、死ね!」
オニガンとメグミの戦いが始まった。
「くらえ!」
オニガンは手に持つバズーカ砲を撃った。メグミは素早く避ける。
それを何度か繰り返すとメグミは腰に手を伸ばした。
「バスタークロス」
メグミは手にした銃をオニガンに放った。バスタークロスの光線はオニガン
に見事命中!
「やるじゃん!」
マサエは手にした武器スリングクラッシャーでブラックマンを倒しながら
言った。
「これで最後!どうだー!」
マサエは最後のブラックマンを倒すと、メグミの援護に向かった。
「おのれー!ちょこまかと、これならどうだー!」
オニガンは頭の角から光線をだした。光線は二人を襲った。
「今のはヤバイよ。どうするメグミ?」
「そうだね、連携プレイで行かないと駄目みたいだね。」
「じゃあ、私が囮になるからメグミお願いね。」
「解った。まかせて!」
「ふん、何をこそこそやっている?そらっトドメだ」
オニガンはまた光線を放った。しかし二人は素早く避ける。
そしてマサエはオニガンに向かっていった。
「ほらほら、こっちだよ。えいっ。」
マサエはスリングクラッシャーを放つ。
「おのれ、まずはお前からだ。死ねー!」
オニガンがマサエに向かって光線を放とうとした瞬間!
「今だ!クロスブレード」
メグミは一瞬の隙をついて手にした剣でオニガンに切りかかった。
「ぐっ、しまった。」
オニガンはその場に倒れた。
「よし、とどめだ。マサエクロン!」
マサエにはマサエクロン、メグミにはメグミローダー、それぞれの
専用マシーンがある。マサエはマシンに乗ると飛び上がった。
「おのれー、まだまだ−。」
オニガンは立ち上がる。しかし前にはメグミがたっている。そして・・
メグミは、飛び上がったマサエをマシンごと担いだ。
「ブレイザーカノン!」
ブレイザーカノンは、マサエクロンから放つバイクロッサーの必殺技!
「ぐああああー!」
ブレイザーカノンの直撃を受けたオニガンは爆発した。
「終わったね。」
めぐみは言った。
「デスター・・奴らがペガサスの言っていた『悪』なのかな?」
「たぶんそうだね。これから大変だ。あっそうだ。ねえ雅恵。」
「何?」
「あいつら、ゴーラの像って言ってたよね?あれって昔家にあったやつかな?」
「おお、そう言えばそんなのあったね。山の中でお父さんが見つけたやつ。」
「そう、それあの火事でなくなちゃって・・まさか・・!」
「まさかって、あの火事がやつらの仕業だってんじゃないでしょうね。」
「うん、ちがうかな?」
「・・・解らない、まー、やつらを倒せば解るよ。」
ゴーラの像とは何か?あの火事との関係は?
そして、謎の組織デスターとは?
いんたーみっしょん1を見た方には設定がバレバレであるが
彼女達の戦いは続く!
第24話『バイクロッサー登場』完!