いんたーみっしょん3
「悲しき運命」
物語から遡る事数年、ここは、とある牧場の一角
「りんね! 聞いたよ、アメリカ、行けるんだって?おめでとう。」
「ありがとう。夢の実現に一歩近づきました。
これも、あさみがずっと応援してくれたおかげだよ。」
「何言ってるの、りんねの実力だよ。宇宙開発かぁー。すごいなー」
りんねに国際宇宙開発研究所から採用通知が来たのは三日前の事である。
その、りんねを一番応援していたのが親友のあさみだった。
「アメリカに行ったら何をするの?」
「うん、まだ解らないんだ。でも、宇宙開発は夢だったから何でもやるよ。
命だって賭けちゃうかもしれない。」
「あははは、りんねらしいや、でも寂しくなるな・・・あっ、ごめん。」
「ううん、いいよ。私だって寂しいのは一緒だし。でもね、プロジェクトだって
何十年もかかる訳じゃないしさ、いつでも会えるよ。」
「そうだね、永遠のお別れじゃないもんね。あっ、もう時間だ。
それじゃ、見送りには行けるか解らないけど頑張って・・」
そう言うとあさみは右手を差し出した。りんねもそれに応える。
二人は、固い握手を交わした。
「あさみも元気でね。あさみの夢応援してるよ。」
「うん、ありがとう。私も頑張る。りんねに負けてられないからね。
それじゃバイバイ。
「うん、バイバイ。」
りんねの夢は宇宙開発、あさみの夢は・・何だったのだろう?
この時の二人は夢に燃えていた。
数年後自分たちに訪れる運命など知るはずもなかった・・・