111 :
名無し坊:
了解しました。
第15話『機械の女 野生の女』 〜あらすじ〜
『宿敵ゼティマが、日本を活動の拠点にしている』との情報を入手し、
5年ぶりに日本へと帰ってきた惑星開発用改造人間・スーパー1こと飯田圭織。
時を同じく、アマゾンより日本へとやって来た野獣の戦士ケイは、ゼティマの怪人である
クモ獣人と交戦、絶体絶命の危機に陥るも、謎の声に導かれ、内に眠る真の力を発揮。
その声によって名付けられた、野獣の戦士・アマゾンとして覚醒し、その力でもって放たれた
大切断によって、クモ獣人は葬り去られる。
しかし、変身したケイの姿をゼティマの怪人と勘違いし、調査のためにその場に居合わせていた
飯田圭織はスーパー1に変身。ケイに戦いを仕掛ける。
同程度の戦闘能力を持つため、戦闘は長く続き、その状況に終止符を打つため、2人は必殺技、
スーパーライダー月面キックと大切断を放つ。
そして、お互いの必殺技がお互いに決まるその瞬間、
スーパー1の脚を銀色の手袋をつけた腕がつかみ、アマゾンの腕を赤いブーツを履いた脚が蹴った。
勢いを殺せぬまま、スーパー1とアマゾンは地面に叩きつけられた。
・・・・・・・こんな感じでよろしいでしょうか?
本編は、パートU
http://choco.2ch.net/ainotane/kako/1000/10006/1000651650.htmlに 書いてあります。
ではそろそろ、始めさせていただきます。
ラストまで既に書き上げてあるので、一気に突っ走ります。
112 :
名無し坊:02/03/22 01:08 ID:w4dx1CPl
「いたたたた・・・・・・・・・・ 何、今の・・・・・・」
「腕を・・・・・ 蹴られたの・・・・・・?」
地面に突っ込んだ衝撃も相まって、突然の状況に混乱しながら二人は立ち上がった。
「ふぅ。ここまでやって、やっととまってくれたのれす」
「完ペキに戦いに集中しとったもんなぁ」
声は、スーパー1とアマゾンの目の前にいた二人組のものだった。
「あ、あなた達・・・・・・・・」
「その格好・・・・・」
二人組の姿に、スーパー1とアマゾンは言葉を失った。
バッタを想起させる緑色のマスクに、緑色のプロテクター。
首には、スーパー1と同じ深紅のマフラーが巻かれている。
ここまでは二人とも一緒なのだが、グローブとブーツの色が違う。
一人は銀、一人は赤になっている。
更に、体の横に走っている銀色のラインも、銀色は2本、赤は1本になっている。
姿は違えど、自分と同じ雰囲気を持つ者・・・・恐らく、改造人間であろう。
そして、その2人の姿に直接の面識はないものの、スーパー1、圭織には、目の前の2人が何者であるかがすぐにわかった。
「仮面・・・・・・ ライダー・・・・・・・・・・・・」
「そうれすよ。私達が仮面ライダーなのれす」
「おぉ、ウチらがなんか言う前に、よぅわかったなぁ」
感心したように言う2人・・・仮面ライダーに、圭織は
「2人とも、私と同じ感じがしたし、あとはなんか・・・・・・・ 勘?」
と、非常にアバウトな言葉を吐く。
>名無し坊さん
再開おめでとうございます。
あらすじも分かりやすくてよかったと思います。
楽しみに読んでます。
114 :
名無し坊:02/03/22 01:12 ID:w4dx1CPl
そんなスーパー1の腕を、先程の戦闘のことも忘れ、隣にいたアマゾン、ケイの指がつつく。
「ちょ・・ちょっと、この人達誰なの?
あなたは知ってるみたいだけど・・・仮面ライダーって?」
アマゾンの問いに、銀色の仮面ライダーが答える。
「私達は、秘密結社ゼティマと闘う者なのれす。
それぞれ色んな理由で体を改造し、それによってヤツらと闘う力を得て、闘っているのれす」
「ん。ま、そういうこっちゃ。
んで、自己紹介すると、ウチが仮面ライダーあい。加護亜依や」
「わたしが仮面ライダーのの。辻希美れす」
「!? あなた達も、ゼティマと戦ってるの!?」
ライダーの答えに、アマゾンの声が驚きに彩られる。
「あなた達も、って・・・・・ じゃあアマゾン、あなたもゼティマと?」
アマゾンの声に、今度はスーパー1が反応する。
「えぇっ!? 一体どうなってるの!?」
115 :
名無し坊:02/03/22 01:17 ID:w4dx1CPl
「落ちつきぃな、2人とも!」
混乱するスーパー1とアマゾンを、ライダーあいが制する。
「こっちの方はちゃんと事情がわかってるから、説明するわ。
まずそっちの銀色が、仮面ライダースーパー1、飯田圭織。
アメリカから、ゼティマを追ってきたんや。
そんでそっちのまだら模様が、アマゾンことケイ。
名前の通り、アマゾンからゼティマを追って日本にやってきた。
2人とも、間違いはないな?」
「間違いは無いけど・・・・・」
「なんで知ってるの? 私たちのこと」
「のの達のお友達に、FBIの捜査官をしている人がいるのれす。
その人の情報と、ホッパーと、あと、あさ美ちゃんの力を使って、
2人を探し出したのれす」
「ほっぱー?」
「あさ美ちゃん?」
「あぁ、それはV3とスカイ・・・・」
「いやいやいや、そのへんは話すと長くなるから、後で説明するわ。
その為にもとにかく2人とも、ウチらの住んでるところに一緒に来て」
2人の疑問に答えようとしたライダーののを、ライダーあいが遮る。
116 :
名無し坊:02/03/22 01:19 ID:w4dx1CPl
スーパー1とアマゾンは顔を見合わせる。
「まぁ・・・ 何というか・・・・」
「目的は同じ、だったみたいね・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・改めて、飯田圭織。仮面ライダースーパー1」
「ケイよ。
こうなると、私も仮面ライダー。仮面ライダーアマゾンってことになるのかしらね」
「そういうことね。よろしく、ケイ」
「こちらこそよろしく、圭織」
お互いに手を貸しながら立ち上がる2人を、ダブルライダーは静かに見守っていた。
117 :
名無し坊:02/03/22 01:22 ID:w4dx1CPl
そして、4人が森を抜けようと歩き出した時。
フフ・・・・・フフフフフフ・・・・・・・・・・・・・・・
何処からとも無く、含み笑いのような声が聞こえてきた。
4人の歩みが止まる。
「な、なんなのれす、今のは・・・・・・・」
「木が揺れた、ちゅう音とはちゃうな・・・・・・」
フフフフフ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「また聞こえた・・・・・・・・・」
「なんか、私の野生の感覚にビリビリくるんだけど・・・・・・・」
「・・・・・・・・君達が、仮面ライダーかい?」
声が聞こえたのは、4人のすぐ後ろからだった。
118 :
名無し坊:02/03/22 01:25 ID:w4dx1CPl
「!!」
即座に後ろに振り返った4人の前に立っていたのは、1人の男だった。
10代後半だろうか。
少年とも青年ともつかない、微妙な幼さを残した端正な顔立ち。
そして艶のある黒髪に対し、服は完全に白で統一されている。
シャツも、ズボンも、靴も。
何もかもが。
「君達が、仮面ライダーかい?」
先程と同じ質問を、男は繰り返す。
「・・・・・・・そうよ」
スーパー1が答える。
まだ4人とも、変身を解いていないのだ。
119 :
名無し坊:02/03/22 01:34 ID:w4dx1CPl
「そうか。君達が仮面ライダーなんだね」
男が満足そうに頷く。
「・・・・で、あんたの方は何者や?」
「僕かい? そうか、僕の名か・・・・
僕の名は、少し長いんだけど・・・・・・・・・・・・・」
ほんの少しの間の後、男は言った。
「僕の名は、ン・ダグバ・ゼバって言うんだ」
「!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
男の名を聞いた瞬間。
突然、4人の体に極限のプレッシャーが走る。
「ウゥッ・・・・」
「た・・・ 耐えられない・・・・・・・・」
ドサッ
プレッシャーに耐え切れず、勝手に変身が解かれ、4人は地面に倒れ込んだ。
変身を解かれ、生身となった4人の体中から滝のように汗が噴きだし、4人の体を濡らす。
120 :
名無し坊:02/03/22 01:38 ID:w4dx1CPl
突然与えられたプレッシャーと、それに伴なって起こった極限の疲労感で、
4人は起き上がることすらままならない。
そんな4人を見下ろして、男・・・ダグバは口を開いた。
「大丈夫かい?
心配しなくても、今日は挨拶だけだよ。
でも近いうちに、必ず君達を殺しに来るから。
それまで、待っていてね。
僕以外の誰かに殺されたりしたら駄目だよ」
楽しげにそう言うと、ダグバは森の奥深くへと消えて行った。
121 :
名無し坊:02/03/22 01:39 ID:w4dx1CPl
残った力で顔だけ上げると、4人はダグバの消え去った方向を見つめた。
「な・・・・・ なんなのれすか・・・・・ アイツは・・・・・」
「・・・少なくとも、ゼティマのヤツやないな・・・・・
あいつらは、自分達の存在や力を誇示したがるからな・・・」
「それじゃあ・・・・ ゼティマの他にも、私たちの敵が・・・・・・・・?」
「こいつは・・・・・ 結構キツいことになりそうね・・・・・・・・」
新たな戦いの予感に震える4人を、蒼く光る月が照らし出していた。
第15話・完